① 上掲の写真と比べて分かるように、起動輪の下側で、履帯の地面からの「持ち上がり」がだいぶ大きい。起動輪それ自体、上掲実車の仕様に比べて径が小さいようだ。ただし、歯数はどうやら同じ(スポークに対する歯の位置は違う)。
② 履帯に関しては最初のキット評でも書いたように、表面(接地面)の形状はそこそこいいのだが、裏から見るとだいぶ問題が多い。そもそも、キットのシュープレートは鋳物か何かのように厚みがあるが、実際にはプレスで薄く、表面の2本の盛り上がりは、当然裏では窪みになっている。リンク部の形状は実車とだいぶ違い、側面の2つの穴は無視されており、転輪が当たる部分のフランジもない。また、現存実車にはないが、IWMの写真で確認できる限りでは、軍用型ではグローサーが装着されているのが標準のようだ。加えて、上述のように起動輪が「小径かつ歯数が同じ」なので、そのぶんピッチも上掲仕様よりも短いことになる。……問題多すぎるだろソレ。とはいえ、さすがに履帯自作はいやだ。
③ 転輪を保持する桁後端は、キットでは「クレヨンしんちゃん」というか、下ぶくれなラインになっているが(判りにくい説明)、上掲仕様ではもっと単純な形状。キットのような仕様は少なくとも私がかき集めた写真の中では確認できない。
① キットのパーツの三角の穴を、リム部ギリギリまで削って拡大。写真は6つの穴のうち2つだけ削った状態。
② 6カ所削り終わったら、T字断面になっているリム部の立ち上がりを削り落とす。
③ 新たなリムを作成。タミヤIV号戦車D型の誘導輪パーツを利用。リム部だけ残してスポークを削り落とし、さらにその外側に0.5mmプラバンの帯を巻いた。1からリングを作るのが面倒/歪みそうと思ったためにタミヤのIV号D型誘導輪を使ったのだが、内側の細かいリブを削るのにだいぶ手間取った。そもそもパーツの流用というのは楽するために行うものなのに、本当に省力化できたのか怪しい。
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