怪しい在庫

ウルスス

F1010952 ●昨日、「飛行機のバキュームフォーム・キットを作りたいと思ったものの、メゲてしまって、取り組むのはまた次の機会に……」というグダグダな話をしたが、諦め悪く、今度はこんなものを引っ張り出してきた。

先日やはりme20さんとの間で話題に上った、ポーランドのS model製1:35、ウルススA型トラックのTK運搬型(Ursus A truck TKS Tank Transporter)。「仕事が立て込んでるという話はどうしたんだ!」というツッコミは無しの方向で……。

箱の左下にあるように、陸物キットとしては珍しいバキュームフォーム+レジンの混合キット(基本パーツがバキュームで、車輪その他バキュームに適さないものはレ ジン)。

ursus02 同社製初期の、やはり同様の構成のポルスキ・フィアット508シリーズは、挑戦しては挫折を繰り返しているのだが、ウルスス・トラックのほうは、昔、カーゴ・トラック型を完成させたので、とりあえずそこそこマトモに形になるのは立証済み。ちなみに、昔の「河馬之巣」のコンテンツをひっく り返してみたら、カーゴ・トラック型は2001年の合同展に出品していた。大昔ぢゃのう。

なお、S modelというメーカー自体は、検索するとサイトがヒットするので、今でも存続しているらしい。ただし、その後のキットは完全なレジン製に移行、さらにこのウルスス・トラック含め、初期のバキュームフォームの車輌シリーズも全レジンキットでリニューアルされているようだ。また、ARMO-JadarからもウルススA型のレジンキットは数種出ている。

●実車とメーカーについて少し。

ウルススはロシア帝国支配時代のワルシャワで1893年に設立された機械メーカーで、その後トラックの生産を開始する。しかし戦間期、世界恐慌のあおりを食らって経営不振に陥り、1930年には国有化され、国営技術工廠(PZInż=Państwowe Zakłady Inżynieryjne)の一部門となった。

wikipedia(英語版およびポーランド語版)によれば、ウルススA型トラックは、基本、イタリア製のSPA 25Cトラックのライセンス生産型。ポーランド型はオリジナルのSPA 25に若干の改設計が施されており、ペイロードも2tから2.5tに増やされているという。もっとも、同じwikipediaの解説でも、もともとのSPA 25トラックのペイロードを1.5tと書いてある部分もあって、若干あやふや。ただし、このキットのタイプで載せているTK豆戦車の重量が2.5t前後あるから、最終的にペイロードが2.5tクラスになっているのは確かなようだ。1928年から1931年までに各型合わせ884輌(民間用が509輌、軍用が375輌)生産されたらしい。

というわけで、1939年戦役当時は、ポーランド軍の軍用トラックとしてはいささか旧式で、主力は後継のポルスキ・フィアット621に代わっている。

ウルススの工場は戦後復活し、戦前型ランツ・ブルドッグのコピーを皮切りにトラクターの生産を開始。現在でもトラクターのメーカーとして活動している。会社のサイトはこちら。ちなみにウルスス(Ursus)という名はラテン語でクマの意味で、クマ属の学名でもある(me20さんのところのコメント欄で「ポーランド語でクマ」と書いてしまった。間違いでした、どうもすみません>me20さん)。

ちなみにポーランド語のクマはmiś(ミシュ)。双発爆撃機PZL P-37ウォシュの発展形の名前がミシュだった気がする。「飛行機の名前にクマはないだろう!」と思わないでもないが、他も「ウォシュ=ヘラジカ」とか「カラシュ=フナ」とか「スム=ナマズ」とかなので、要するにポーランド人の感性では違和感はないのだろう、で済ますしかない。

ウルススのロゴマークは、戦前のものは下の説明図にある、歯車の中に「U、R、S」を組み合わせたものだが、現在のものはてっぺんにクマの頭が付いている。

F1010950 ●これまでも時々引っ張り出してはいじっていたので、バキュームの部品はだいたい切り出してあり、半ば組み立ててある。というわけで、箱の中身はご覧のようにジャンクヤード状態。

基本、全体が曲面で出来ていて、表面も平滑度が高い飛行機に比べて、平面の組み合わせが多く形状も入り組んでいる陸物キットには、あまりバキュームフォームという手法は適さない。しかしこのキットの場合、キャビンは素直に各面貼り合わせの箱組だし、車輪やサスなどはレジン。フェンダーなどはバキュームの薄さがかえってメリットになる部分なので、(ソフトスキンだからという部分は大きいが)割と適材適所のキットといえる。

Img_20160905_0003 Img_20160905_0002 レジンパーツは基本、大きな湯口はない“もなか”タイプ。大きな欠けや気泡は入っておらず、あまり変形はないという点ではマトモだが、タイヤのトレッドパターンなどはいまいち。

説明書は、右のようにざっくりしたものだが、15~20年前のガレージキットとしてはむしろ親切な方かもしれない。

F1010955 F1010953 ●一応、シャーシの基本形はもう組んである。恐ろしいことにシャーシのメインフレームはバキュームフォームでフニャフニャなのだが、きちんとハシゴに組んで、さらに荷台で補強すると形が決まる。

むしろ、柔らかくても弾性があり、ほとんど変形を気にしなくていいぶん、レジンよりも適していると言えるかもしれない。

キャビンは前述のように箱組。説明書にも描かれているように、もともとキットは内外2枚合わせで組むようになっているのだが、そうすると壁がかなり厚くなってしまうため、内側パーツはあっさり一式省略した。じつは内側パーツを省略してもなお、シート土台パーツ(レジン)は幅が収まらず、シートともどもプラバンで自作した。

これまでも時々思い出したようにちまちま工作していたのだが、今回はボンネット周りを工作。側面のルーバーは不揃いなのだが、面倒くさいので放置の方針。とりあえず、キャビン側とラジエーターとのフィッティングを調整中。

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ぐーつればーヴるすと

●先日、川崎の実家から、兄弟分のドイツ人Pが持ってきたという缶詰をひとつ、貰って帰ってきた(母が「何の缶詰だか判らないしどうやって食べたらいいのかもわからない」と言うので)。

写真を撮り忘れたが、その缶詰は、こういうもの

ラベルには「Bio-Gutsleberwurst」と書いてある。とりあえず「Wurst」はソーセージの意味だし、ブタの絵も描いてあるので、ソーセージの缶詰だろうと判断。国産のウインナーソーセージの缶詰のように、缶の高さに合わせて切りそろえたソーセージが縦に何本も詰まっているんだろうと思ったのだが……。

日曜の夕食時、「茹でようか、それとも軽く焼こうか」などと言いながら缶を開けてみたら、パテ状態のものがぎっしり詰まっていた(もちろん料理のパテであって充填・造形材のパテではない)。

さすがにご飯のおかずにはなりそうになく、(パンの買い置きもなかったので)近くの7-11でパンを買って来て、塗りたくって食べてみる。シンプルに塩味で、こってり豚肉の旨み。改めて調べてみると、「Leberwurst」でレバーソーセージ(というよりレバーペースト)の意である由。ただし、一般的なイメージのレバーペーストと違い、ドイツのLeberwurstはレバーは風味づけ程度(10~20%)で、あとは普通の豚肉であるらしい。

なかなか美味でちょっと癖になりそう。P、また持ってこないかな。

●仕事が立て込んできたこともあって、T-34の製作はやや停滞中。

●そんな一方で、me20さんのシャロン装甲車にアテられて、むくむくと「バキュームフォーム・キットをいじりたい」熱上昇中(シャロン装甲車のキットは基本的にレジンキットなのだが、一部にバキュームフォームのパーツが入っている)。

もちろん、バキュームフォームキットといえば主流は飛行機キットで、「久々に飛行機をいじってみたい」熱も少々。

もっともレジン(無発泡ウレタン)による原型複製が一般的になり、一方では、一昔前には考えられなかったようなマイナーなアイテムも次々にインジェクション・キット化される今日、バキュームフォーム・キットというのはほぼ過去の遺物になっている。

我が家には、昔買ったバキュームフォームキットのストックがだいぶある。さすがに、「昔はこんなキットがあったんだなあ」と眺める以外に使い道のないキットも多いが、それなりに今でも通用しそうなもの(他に同スケールのまともなキットがない、現在でもそこそこ見られるレベルのディテールがある、など)もある。

過去、当「かばぶ」でも紹介したのは、

などで、このへんが「とりあえず今でもまだ存在価値がありそう」なキットということになる。

この中から、「ちょっと削ってみようかな……」なんて余計なことを考えて、USKのフォッカーT-Vを掘り出してきたのだが、チェコ製バキュームによくある欠点で、透明部品が黄変していて、なんとなく気持ちが萎えてそのまままた仕舞い込んでしまった。

……フォッカーT-Vになるかどうかはその時の気分次第だが、そのうち飛行機のバキューム・キットに再挑戦したい。

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A model 1:72 Nieuport IV

F1014617 ●先日、エアフィックスの新作古典機2機のレビューを書いた時にふと目に留まったので、久しぶりに引っ張り出してみた在庫。ついでなので、レビューを書いてみることにした(こんなキットの紹介をしている人は少なそうなので)。

A modelはウクライナのメーカー。主に1:72の飛行機キットを出しているが、多少の48、32や、144の大型機キットもある。別ブランドで陸物キットも出していたと思う。特に初期の製品は質の悪い簡易インジェクションキットの典型例のような、「こ、こりゃ作れねえ」というものもあったが、その後、技術的に改善されて、かなりマトモなキットも出るようになった。

ただし、その「マトモなキット」の部類には、I.A.R.80(ルーマニア国産戦闘機)シリーズのように、もともとは他社製と思われるキットも混じっていたり、一方では、初期に出たほとんど救いようのないキットが、一部変わっているんだかいないんだか、製品番号が新しくなって再版されていたりもする。要するに、買って開けてみないと当たりか外れか判らないことが多いという、地雷原のようなメーカーである。それでいて、他のメーカーからは絶対出ないようなマイナーな機種が揃っているので、ついつい冒険したくなる。言わば模型界の木村飲料みたいな(判りにくい例え)。

●というわけで実機、ニューポールIV型の簡単な解説。

ニューポールと言えば、第一次大戦期の傑作機である、ギュスターブ・ドラージュ設計の一連のセスキプラン(一葉半)戦闘機(11とか17とか)が有名だが、この機体は戦前型の単葉機。

大戦直前から大戦前半の単葉機と言えば、ファルツやフォッカーにも模倣されて敵味方両方で使われたモラン・ソルニエの系列(GやH)が有名で、それらに比べるとニューポールの単葉は現在では割と影が薄い。主翼にテーパーをかけているのは若干凝っているものの、全体形にはなんとなく野暮ったい。それでも、戦前、それなりの数がフランス本国、イタリア、ロシアで軍用として使われたらしい。

キットの箱絵もロシア帝国軍航空隊所属で、右肩に描かれている肖像は、1913年、同型機に乗って世界で初めて宙返り飛行を行ったピョートル・ネステロフ。ちなみにネステロフは、第一次大戦において「初めて敵機を撃墜したパイロット」らしい。もちろん緒戦時に飛行機に武装はないので、ネステロフは得意の曲芸飛行の技術を駆使し、敵機の翼に自機の主脚をぶつけて破壊しようと試みたものの、結局そのまま体当たりとなって敵機と一緒に墜落して戦死したらしい。

F1014621 F1014627 ●キットは「粘土細工みたいなプラの塊」が入っていた初期のA modelとは一線を画す出来で、72の古典機としては十分納得できるもの。

72の単発の古典機としては細かいパーツの数もそれなりに多く、細い支柱類などもとことん細い。とはいえ、モールドがシャープかと言えばそうでもなく、歪みやヨレがあったりするので、部分的には金属線などで作り替えたほうがいいかもしれない。

F1014624 F1014622 主翼の布張り表現も(手作り感はあるものの)上品で好ましいもの。胴体側面もフレーム間がわずかに窪んでいる。ただし、この胴体の写真に見られるように、一部金型の荒れによる余計な凸凹もある。

淡いグレーのモールド色だが、まだらに茶色く汚れているのは、型抜き用の油が劣化・変質したもので、そのために若干ベタベタしている。この質の悪い油は昔のマケットやICMなどとも共通している。……買ってすぐに洗っておけばよかったかなあ。

F1014626 胴体は平面の中心に分割線が来ることを避けて、下面と上面がそれぞれ一方の側面と一体。つまり、L字断面のパーツ割という比較的珍しい構成。内側には(割と適当な感じではあるが)フレームのモールドがある(機体軸方向の角のフレームがないのはなぜ?)。このモールドが表面にヒケを生じていないのは、たまたまなのかもしれないが有り難い。

ただし、実機写真で確認できる限りではワイヤスポークむき出しの車輪は、ある程度仕方がないこととは言え、カバーが被せられた形状になっている。第一次大戦機の標準からするとだいぶ小径の車輪なので、使えるエッチングパーツなどもあまりなさそうな感じがする。なお、実機写真ではこの車輪が(前後から見て)ハの字に開いている例が見られるが、それが標準なのか、車軸がヘタっているのか、どうもよくわからない。

F1014619 デカールは、昔のイタレリやエレールの一部の製品のような、ガサガサの艶消し。色ずれもなく印刷はなかなか綺麗だが、買ってからもうだいぶ経つこともあって、使えるのかどうかはよく判らない。

大きなラウンデルと1/IX(あるいはXI/1)がロシア帝国軍航空隊所属機、シート右下のペナントがスウェーデン軍所属機。ネステロフが宙返りをしたのは1913年、説明図ではこのデカールの塗装例は1914年となっているので、別にネステロフ機を再現したものではないらしい。

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AVIATION USKという会社

●結局、ゴールデンウィークは、滞った仕事に向き合ってうんうん唸っているか、現実逃避でさらにストックの山の奥を漁っているかで、普段の平日よりもさらに外出しない、ほとんど引きこもり状態だった。

もっとも、特に用事もなく息抜きに出掛ける先といえば鎌倉程度だが、GW中の混みあった鎌倉はあまり近付きたい場所ではない。

結局、5日の深夜に夜食を仕入れにファミマに行った程度。さすがに5月初旬でも、2時過ぎだと星の配置は真夏の夜空で、南にはさそり座、天頂近くに「あれがデネブ、アルタイル、ベガ」状態。ちなみに話題の「スーパームーン」は見なかった。

●三歳児の集中力ってスゲーな、という例。

「すまいるぷりきゅあわ、たのしいときをつくるきぎょう、わんだいと、ごらんのすぽんさーのべんきょうで、おおくりします」

まあ、覚えなきゃいけないものは覚えられず、どうでもいいものは覚えてしまうのは何歳でも同じかも。

●飛行機のガレージキットとしては、バキュームフォームは古い形態で、その後レジンキット、そして簡易インジェクションが登場し、現在ではバキュームフォームの新作キットというのはほとんど出ていないのではないかと思う。

しかしそんなバキュームフォームのなかでも、比較的新しく表面ディテールがシャープで、別途に小物も付属し、今でも「これならちょっと手間を掛けて作ってもいいかも」と思えるものもあって、前回紹介したのもそういった例のいくつか。

F1031871そして、さらに棚をゴソゴソしていて、またまた出てきたのがこれ。

AVIATION USKの72、1940年西方戦役時にオランダ空軍で使われていた爆撃機、フォッカーT-V。これまたレジンキット並みに丈夫な段ボール箱に、余裕を持ってパーツが入っている。

F1031870 バキュームフォームキットとはいっても、バキュームフォームのパーツは、キャノピー周りを除けば、胴体・ナセル・主翼の10個しかない(あとは床面やバルクヘッドなどもあるが、これらは単にプラバンとしての利用だ)。

あとはカウリング、エンジン、脚周りを含めて簡易インジェクション。バキュームフォームの飛行機キットでは、尾翼は削りシロが多く整形作業が面倒なのだが、このキットではそれも簡易インジェクションで用意されている。

しかも計器盤やシートベルトはエッチング付き。デカールは薄く変色もなく、非常に美しい。

もともとAVIATION USKはアメリカの会社だが、製品そのものは当初からチェコに開発と生産を発注していたようで、このキットも、バキュームフォームパーツのテイストも、放射状に整形された簡易インジェクションも、透明フィルムに印刷された計器付きの計器盤エッチングも、まさにMPM系そのまんま。残念なことに透明部品が黄変してしまっているところまでMPM系の特徴を示している(もっとも黄変の度合いは以前見たクラエアのRe2001ほどではないので、なんとか我慢できなくもないかも)。

●もともとAVIATION USKは簡易インジェクションの飛行機キットの会社で、後期に大型機に限って、このようなバキュームとの混成キットを出した。他にカプローニCa133なども同様の構成で出ていて、うーん、あれは買ったかなあ。買ったような、欲しかったけれど諦めたような、ちょっと記憶が曖昧。ボケとるな。

F1031863ちなみにフォッカーT-Vの箱のデザインは非常におとなしいが、もともとAVIATION USKの箱はどうしたわけかやたら派手で、例えば左のドルニエDo22も、紫とか黄色とか、黄色からオレンジへのグラデーションとか色使いが変で、書体も変。

しかも、単に色使いだけの問題ではなく、このDo22の箱には、もっととんでもない部分がある。

F1031860 それが箱横で、「組み立て不要!」(NO ASSEMBLY REQUIRED!)と大書してある。さらにその横に細かく解説があり、それが左の写真。大雑把に訳すと、要するに

  • これは史上初の「完全自動組立式」の1:72飛行機キットで
  • 単にボタンを押して待っていれば(ちなみに左端にちょっとだけ見えているオレンジの丸がその「ボタン」)、自動的に組みたてられ、塗装され、デカールも貼られて箱から飛び出してくる。
  • ちなみに待機時間は室温や月齢、購入者のIQやナスダックの株価指数などによって、2000年から1千200万年の幅がある。

……のだそうだ。

なお、このDo22のキットの出来自体はこちら

●USKはどうやら、本職をリタイアした老夫婦が(おそらくダンナの)趣味で始めた会社だが、このDo22が出る前後、web上に「もう歳だからやめるよ~ん。あとは悠々自適だよ~ん」みたいな宣言を出し、会社を譲り渡してしまった。このDo22のファンキーな箱は、その後継の若い連中の趣味かも。

しかし、事業継続を宣言していたもののその後確か新製品は出ず、さらにレーベル名がxoticに変わって(社名が変わったのか、製品の扱いを別会社に譲り渡したのかは不明)、それもしばらくして消滅してしまった模様。

(5月8日追記)

F1031874F1031875●模型棚のなかから比較的すぐに見つかったAVIATION USKのその他の箱入り小物キットを撮ってみた(わざわざ箱入りと言ったのは、同社初期のキットはモノクロ印刷のタグが付いた袋入りだったからである)。

ロゴザルスキIK-3の箱はまだおとなしいが、真ん中の98軽爆など、ほとんどハロウィーンの色使いとロゴの書体である。

ちなみにこの98軽爆は箱だけで中身がなかった。たぶん、カロアスだったかエアモデルだったかのバキュームの作り掛けと一緒にもう少し大き目の箱に入れてしまってあるはず……でもその箱はいったいどこ?

●後期、大型機のキットはバキューム+簡易インジェクションの混成キットだったと言ったが、サヴォイア・マルケッティSM.84はかなりの大型機にも関わらず主要パーツも簡易インジェクションだった。あれは「買うたやめた音頭」の結果、確かに買わなかった。

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埋蔵飛行機

●2日夜半に「大雨・洪水警報」が発令され、明け方にかけてざんざか雨が降る。

●仕事が進まないので、例によって(?)ストック漁り。

収納ボックスをかき回すと、「うわっ、これ、どうすんだ?」「こんなもん、いつどこで買った?」というキットがぞろぞろと出てきて、若干憂鬱な再発見の楽しみに耽る。

先日、バキューム時代最後期のMPM48のFw58ヴァイエを紹介したが、今回漁った収納ボックスの中からも、袋入りの小物のバキュームフォームのキットが出てきた。

おそらく、ストックを全てひっくり返せば数十のバキュームフォームキットが出てくるだろうと思うのだが、レジンキットや簡易インジェクションで新作が出てしまったものも多く、しかも古いバキュームフォームキットときたら小物は自作か流用、肝心の胴体や翼もへろへろだったりする。そうなると、余白をプラバンとしてリサイクルするくらいが関の山。

そんななかでも、そこそこ出来がよく、今でもまだ通用しそうなキットをいくつか。

F1031844●比較的良質のバキュームフォームキットを出していたエソテリック・モデルズの72、「ヴォートO2U-1コルセア」。

コルセアといえば逆ガルの戦闘機のF4Uと、戦後のジェット艦上攻撃機のA-7が有名で、A-7にはコルセアIIの愛称が付いているのだが、実際にはF4Uは3代目、A-7は4代目にあたる。

で、マイナーな初代コルセアがこのキット、複葉のO2Uで、この後にやはり複葉だがもう少し機体形状が洗練された2代目、O3Uがある。戦前、中国はO2Uの輸出型V-65C、O3Uの輸出型V-92Cを購入し、それぞれ「老可塞」、「新可塞」の名で日中戦争初期に使用している。

当然(?)、私としては中国空軍機として作りたくて買ったもの。バキュームパーツの表面はそれなりに細かく上品なモールドで、主翼のリブ表現は細い凸筋だけだが、悪くない。エンジンや車輪などの小物はホワイトメタルのパーツ入り。胴体支柱など用には、コントレールの翼型プラ棒が用意されている。今ではレジンキットもある機種だが、これならそちらに乗り換えなくてもいいんじゃないか、と思う出来ではある。結構印刷の綺麗な米海軍デカール入りだが、袋の中に密閉してあったにも関わらず、一部変色してしまった。どうせ使わないけれど……。

しかし問題は、中国空軍で使われたV-65Cと、このO2U-1の細部仕様の差がよく判らないこと。「抗日戦争時期(1937~1945)中國空軍飛機」(陳應明著、中國之翼出版社)によればV-65CはO2U-1の輸出型ということになっているが、少なくともラダーの形状は違う。本家のO2Uは、O2U-2で主翼スパン延長、O2U-3で尾翼形状変更などとなっており、V-65Cで主翼延長などの仕様変更も導入されているとかなりややこしいことになってくる。……というわけで、ある程度キットの出来はよくても、その辺が明らかになるまで手の付けようがない困ったちゃん。

F1031839 ●バキュームフォームキットといえば、ガラスなどに耐水ペーパーのシートを貼り付け、プラの厚み分を丁寧に削り落としてパーツを張り合わせ……というのが一般的イメージだが、これは普通の航空機キットの場合。

AFVのバキュームだと輪郭線で切り取って箱組みだったりするし、同じ航空機でも第一次大戦以前の古典機のバキュームだと翼が上面しかなかったりするという具合に、多少作法が異なってくる。翼が上面だけ、というのは、もともと翼が薄いので、プラバン1枚分の厚みで充分、という意味。もっとも実際にはそれでは若干厚み不足になる場合も多いようだ。

そんな古典機のバキュームが我が家には結構ストックされていて、そのうち結構まともな出来な一つが、このフェニックス・モデルズの72、「コードロンG.IV」。同機はコクピットを納めた胴体(と言えるのか?)は双発の両ナセルと同じくらいの長さしかなく、推進式でもないのに尾翼ユニットは骨組だけで支えているという、独特の構造。

その骨組と支柱は、上記エソテリックと同じようにコントレールのプラ棒から切り出せという指定で、数種のプラ棒がセットされている。とはいっても、コントレールのプラ棒はかなり柔らかいので、機体の大半を占める骨組をこれだけで作るのはかなり不安がある。

主翼は厚みのある前半と、まるきりぺったんこの後半という独特の翼形。前述のようにキットの翼は片面しかないので、前半は裏面をプラバンで補う必要がある。後半は裏から削り込んで薄くするか、あるいはいっそ、プラバンで作り直してしまうのも手かも。フランス、イタリアのデカール付き。

実を言うとコードロンに関しては、ほとんど同じ設計で単発のコードロンG.IIIの、複合素材の1:24、大物かつ難物のキットも作り掛けで所蔵している……あれもそのうちなんとかせにゃ。

F1031850 ●マニアックなラインナップの飛行機用デカールで有名なブルーライダーは、同じくマニアックなラインナップのバキュームフォーム・キットも出していた(おそらく今はもう出していない)。

そんなブルーライダーのキットを一つ。ネタは上記コードロンに近い、第一次大戦前半に使われたファルマンの推進式、有名なMF.11。もっとも私が入手してあるのは何故かそのイタリア生産型の「フィアット/サヴォイア・ポミリオF5B」。MF.11で充分な気がするのに、なんでさらにマイナー方面に転げるかね……>昔のオレ。

F1031847 デカールが主の会社だけに当然コレもデカール付き。小物はホワイトメタル、翼間支柱はコントレールのプラ棒と、キット構成は上記2キットと似ているが、もっとすごいのは、胴体の骨組部分と脚柱周りなどを厚手のエッチングで用意してあること。ちなみに胴体骨組にくっついている三角板部分は垂直安定板。うはははは。

しかし(上のコードロンも同様だが)混み入った構造の機体であるにも関わらず、説明書は3面図が載っているだけで、組み立て説明は簡単な文章だけ。どうしろと!

F1031845F1031851 このキットは、すでに主要パーツをざっくり切り出してあった。上下の主翼は右のような感じ。72でもそれなりにスパンがあり、もし完成させたら結構見栄えがしそう。翼表面のリブ表現は凸筋だけだが上品で良い。

水平尾翼だけは裏側も削りこんでみた。例によって翼のパーツは1枚式だが、水平尾翼はもともと厚みはないのでこのままでいいとしても、主翼は裏側にプラバンを貼って、多少厚みを増したほうがいいかもしれない。

……いやしかし、本当にいつかこれらを作る日は来るのか?

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パック

●といっても、天王星第15衛星のことではない(誰もそんなもんは知らんよ……)。

ここは普通に(?)、Panzerabwehrkanone(対戦車砲)の略号=PaKのほうである。

F1031750●先日来のミニスケールのマイブームで、今度はフジミ1:76のPaK40を少しいじってみた。もともとI号戦車系列のオマケで我が家には大量に余っており、ジャンクパーツとして利用したりもするのだが、今回もそのつもりで出してきたにも関わらず、防盾を二重にしたり、揺架のレールに溝を掘ったり。まだ10門分くらいパーツが残っている。それにしても、なんでI号戦車/I号対戦車自走砲のオマケがPaK40なんだか……>フジミ。

ちなみにこのキット、車輪が穴なしと穴あきの2種付いており、当時のフジミのこだわりを感じる。今ならミニスケールのPaK40はもっと細かいものがRODEN(72)ほかで出ているはずだが、パーツ数は抑えてあっても、これもなかなかのものだと思う。

砲を作ると牽引車輌も欲しくなるが、76のコムソモレツなんてレジンキットでも現行品があるかどうか……(Sd.Kfz.11とかRSOとかでもいいのだが、わざわざコムソモレツを持ち出すのがフィンランド・ファン)。

●さて、というわけで。

PaK40のドイツ以外のユーザーとしてはハンガリー軍でもルーマニア軍でもいいのだが、ディオラマ派ではない私の場合、それではドイツ軍装備と何の変わりもない。塗装でそれとわかり、しかも1944年夏の防衛戦で活躍したイメージの強いフィンランド軍PaK40について考えてみる。

継続戦争終盤のフィンランド陸軍は、ドイツから種々の対戦車兵器を供与され、一番の高級品はもちろん“シュトゥルミ”だが、対戦車砲も7.5cmPaK40を始め、7.5cmPaK97/38、5cmPaK38などが記録写真に多く登場する。

ここで改めてフィンランド軍の使ったPaK40(戦時中の写真及びフィンランドに現存している展示品写真)を見ると、妙にホイールにバリエーションがある。しかし一方で、(タミヤのキットと同じ)プレス(?)の穴の無いホイールは、その中には確認できず、少なくともフィンランド軍のPaK40に、穴無しホイールは使われていない可能性がある。

現時点で、フィンランド軍PaK40のホイール形式として把握しているものは――

(1).穴無し型と似たような、凹凸が交互になったリブ(スポーク)を持つもの。ただし、穴無し型では凹凸それぞれ5条なのに対し、こちらは4条ずつ。

(2).やはり8条のスポークを持つが、全て表側から見て凸。凸の肩部が角張っている。スポークの間には水かき状に平面部があり、1つ置き、4カ所に小穴。

(3).全凸・8条スポークの別形式。スポークの間の“水かき”は交互に大小となっており、大きい方に小穴。スポークの肩部は上のものより若干丸い。

(4).6条のスポークを持つもの。

  • クーテルセルカ戦、「流血の夏」p141、上写真。

なおマズルブレーキ形式として付記してあるのは、「前・後」順で、横は横方向にエラが張っていて上下は削られているもの。

●PaK40のホイールのインジェクション・パーツとしての模型化状況だが、

・AFVクラブは上記(2)、(3)の間くらいの形状。“水かき”部の形はあまりよくない。

(4月26日訂正。AFVクラブのパーツは、上記(2)、(3)の間くらいの形状に見えるが、実際にこういう形状のものもあるようだ。このページの写真1枚目、ギガント前のものを参照)

ドラゴンはやたらに選択肢があって、

・最初の「#6249 7.5cm PaK 40 w/Heer Gun Crew」で3種類、穴無しと穴あり2種、穴あり2種は8条のスポーク/“水かき”無し(つまり上記のどの形式にも該当せず)と、8条のスポーク/“水かき”ありだが窪み付きゴムタイヤを一体化してしまったような形のもの(上の(2)を表現しているのかもしれないが、形はだいぶ異なる)。

・次の「#6250 7.5cm PaK 40 Late w/Fallschirmjäger Anzio 1944」ではやはり3種だが、共通なのは穴無しだけで、穴あきはおそらく、上記(1)のタイプと(2)のタイプを表している。ただし(1)のタイプと思われるほうは、表から見て凹のスポークの表現がだいぶ違う。

・さらにややこしいことに「#6440 7.5cm PaK 40 w/Heer Gun Crew Premium Edition」というのもあって、これは「#6250」と同じ3種。

ちなみにドラゴンのPaK40は最初の#6249では脚が長かったり揺架が短かったり、多少怪しげだったのが、#6250以降は修正が入ったらしい。その辺のことは、PMMSのレビューを参照のこと。

なお、

・タミヤは穴無し型のみ、

・(すでに絶版かもしれないが)イタレリは6条スポーク。おそらく(4)のタイプだが、実物の写真は不鮮明でディテールがよく判らず、イタレリのキットのほうも現物は手元にない。

・ちなみにフジミ76は穴無しと6条スポーク。

●かさぱのす氏によれば、PaK97/38もフィンランドでは穴あきタイプばかりだそうだ。ただし、PaK38に関しては穴無しもフィンランドで使われている。例えばミッケリの展示砲

なお、PaK97/38のキットはドラゴンのものは穴無しホイルだが、イタレリは穴あきタイプ。上記PaK40の(1)同様の凹凸交互8条のもので、フィンランド軍装備品として写真で確認できるものと同じ。

もっともどの砲も、わざわざホイールの形式を指定して輸入するはずもなく、単に生産時期との係わりでたまたまそうなったものと思われる。穴無しホイールのほうが初期型だと思われるので、PaK40やPaK97/38で「実は穴無しもありました」となっても不思議はない。もしフィンランド軍の戦時中の写真などでPaK40もしくはPaK97/38で穴無しホイル装着のものを見かけた際には、ご一報下されば幸い。

●とあるSNSのゲームアプリ内に出てきたメッセージ文。

でこぼこの道は<用户名>純情の気持ちに妨げとなってはいけい!さらに途でラッキーもあるよ!

……わからん!

このへんのアプリとかは中国製、あるいはMMORPGでは昔から韓国製が強いが、ヘルプの文章とかゲーム内のメッセージはそれぞれ「同じ漢字を使う国」「語順・文法が基本同じ国」という油断もあってか、怪しい文章がよく見られる。……が、ここまで散々なものもちょっと珍しい。

以前書いた「神保町シディークの本日のメニューの看板」のように、「がんばって伝えようとしてたどたどしい」のが微笑ましいのだが、上記アプリの会社はそもそも正しい日本語に近付けようとする努力を放棄している気配があってよろしくない。

●タミヤからエレファントが出るそうだ。「ドラゴンからほとんど決定版的キットがあるのに今さら?」とか「それよりも**を出すべきでは」といった声も散見。

しかし、一昔前なら「タミヤが手を出さない/出していないスキマを衝いていこう」というのがドラゴンなど他のAFVキットメーカーだったのが、今ではタミヤからキットがあっても他からよりディテールを追求した同一アイテムが次々に登場し、タミヤがスキマ埋めを期待される時代になったのかと思うと、別にタミヤ主義者でなくても寂しいものがある。

一方、ファインモールドからは四式中戦車が出るそうな。アイテム自体には、そもそも試作車とか計画車のキット化には(よほど面白い特徴でもない限り)惹かれないので特に言うこともないのだが、「まあ、頑張ってますな」という感想。

●ちょっと前に、セータ☆氏がTheBodyという、Botondを継承したらしい会社の「CV35のハンガリー仕様改修セット」を買った件で「そんなものが出たのか」的に大騒ぎしたが、今頃になって、「河馬之巣」BBSのほうで、今年の1月にめがーぬさんからまったく同じ製品のニュースを得ていて、ほとんど同じリアクションを返していることに今頃気付く。迂闊というか、なんとも失礼な話。

人の話はちゃんと心に留めておけ!!

F1031756●模型棚の奥からの掘出し物シリーズ(いつシリーズ化に?)。

Kibriの鉄道物スケール建築物、HOスケールのハーフティンバーの建物。説明書には「FACHWERK - RATHAUS "URACH"」と書かれている。直訳すれば、「トラス構造の市庁舎、ウーラッハ」?

ちゃんとモデルがあって、南独の温泉保養地、バート・ウーラッハの市庁舎だそうな。

5年とか10年とかのスパンで、時折、発作的にこういう建物系が欲しくなってしまうことがあり、以前にも同じくドイツVOLLMER社のゴチック様式の教会(HOスケール)を買って組んだことがある。黄鶴楼については当「かばぶ」でも紹介済。

この手の「ドイツ製の妙に凝っている建築物模型」は値段のほうもバカにならないのだが、このKibriのキットは、かつての静岡ホビーショーのフリマかどこかで、放出品を安く譲って頂いたものだった気がする。

F1031754 中身はこんな感じ。おそらくバンダイ以前に、このあたりのメーカーは多色成型を駆使していたのではと思う。このキットも壁面は焦げ茶と白のプラの2段階成型、しかも非常に美しい。こうなると、がっちり塗装するよりもプラの地の色に若干の墨入れやウェザリングを施すだけで、あとはつや消しコートを行う程度のほうがいいのではないかとも思う。

しかし、ほぼ平面のパーツが箱にギッシリ収まっているため、作り始めてしまうと箱に収納できなくなる。しかもどうやらこのキットは現在絶版のようで、手を付けていいものかどうか悩む。

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宙飛

●ええと、今日は……火曜日?

●仕事が煮詰まっており、2晩徹夜したら(といっても、その途中の昼に少し寝ている)、今日の昼頃気絶しそうになった。

TFマンリーコさんがブログに

人間というのは、やらなければならないことがあるときに限って、違うことがやりたくなるもののようで…。

と書いていて、改めて、ああ、まさにそうだなあとつくづく思った。

F1031663かく言う私も、上記のように現在まさに追い詰められている最中だが、わざわざ押入れの模型を掘り返し、MPM 1:48のフォッケウルフFW58ヴァイエのキットを引っ張り出してきた。

まだMPMがバキュームフォームキットのメーカーだった頃のキットで、久々に取り出したそれを見ながら、ああ、パーツ断面を、サンドべらとかガラスに貼ったサンドペーパーとかで、無心かつ一心に削りたい、きっと心が安らぐに違いない、などと夢想する私である。いや、やりませんよ。今はやりませんけどさ。

●なお、このキットはMPMのバキュームとしては確か最末期のもので、同じく48のツポレフSB、ジーベルSi204Dと同時期に出たもの。

F1031662 かなり大きな箱なのだが、内箱もフタも薄手のダンボールの丈夫なもので、それにカラー印刷の箱絵ラベルを糊付けしてある。おそらく我が家の模型ストックのなかでもトップクラスの箱の丈夫さで、おかげで、ストックの山のほぼ一番下の役割を担うことになる(したがって今回取り出すのもちょっと苦労した)。

F1031654 バキュームの主要パーツ(すでに粗く切り出してあった)に簡易インジェクションの小物、エッチング、大判のデカールという構成。放射状に成型されたチョコレート色の簡易インジェクションパーツはこの頃までのMPMではお馴染みのもの。ペラやコクピット内パーツ、支柱類、排気管、脚関係など、一通りのものは入っているので、他からパーツの流用を考える必要はなく、キットの箱の中のものだけで完成を目指すことが出来る、はず。もっと昔のバキュームとはえらい違いだ。ただし、ナセル前面パーツは、なぜかアゴの冷却気取入れ口が塞がっているのは困りもの。しかしまた、アルグスエンジンの場合、この冷却気取り入れ口からシリンダー等がチラ見えする感じになるはずだが、エンジンパーツまでは含まれていない。

エッチングは、このキットの場合はちょっと小版で、計器盤やガンサイト(B型/爆撃機型用で、私の持っているC型では不要部品)、ゴムぞうりの裏――ではなくてフットペダルなどが入っている。

F1031649 プラパーツは厚く、大柄なキットであるにも関わらず、ほとんど内部補強は無しで行けそう。もちろん、接着面はしっかり補う必要がある。パーツ表面もバキュームとしては上品かつ繊細で、胴体や主翼の布張り表現も大げさでなく好ましい。丁寧に作ればストレートでも現行のMPM系簡易インジェクション並みの仕上がりになるはず。

もっとも、胴体はパーツが反っていて、機首と機尾を合わせると胴体中央あたりで2、3mm開く感じになりそう。おそらく強制接着でなんとかなるとは思うけれど。

なお、以前MPM製のAVIA B-534を途中まで作ったが、このキット同様非常に上品なキットだったものの、下翼のフィレット位置が左右でわずかにずれていて、下翼を付けようとしたら、そのままでは胴体中心線に対し斜めになってしまうことが判明した。このキットも、組み立てに入ってみたら多少の落し穴はあるかもしれない。

ちなみに機名のヴァイエは「とんび(トビ)」と訳されることもあるが、より正確にはチュウヒ。同じ猛禽類だが、トビと違って渡りをする鳥で、日本にも冬に来るそうだ。馴染みがないなあ。名前のチュウヒは「宙飛」と書くらしいが、名前に反し低空飛行して獲物を狙う。どうも名付けられてから途中でノスリ(野擦)と名前が入れ替わってしまったんじゃないか説があるらしい(wikipedia)。同じチュウヒの英名がハリヤー。名前が同じでも、フォッケとホーカー・シドレーではだいぶ中身が違う。低空飛行して獲物を狙う生態から言えば、ホーカー・シドレーのハリヤーのほうが似合っていそう。

……いや、だから今は作りませんて。忙しいんだから。しかも今月中にマチルダも塗らないといけないし。

F1031644●そのマチルダ周辺だが、はたと気付いてみれば、塗装待ちのミニスケールAFVがこれだけ溜まっていた。

●イタドリの茎は、翌日(月曜日)、斜めにざっくり刻んで、鷹の爪とにんにくを入れ、オリーブオイルで炒めて食べた。塩味をつけたがちょっとあっさりしすぎていて、コクを出すのにベーコンか何かを刻んで入れるべきだった、と思った。

……が、そうしたら昼に食べたベーコン入りペペロンチーノとまったく同じ味になってしまふ。

●ノビルは軽く塩を振ってジップロックに入れ、冷蔵庫に保存してあるものを食事のたびに少し出しては食べている。今日(火曜日)の夕食時は味噌を付けて食べた。なかなか。しかし、どうせ味噌で食べるなら、粗く刻んで味噌と混ぜてしまうのが美味いらしい。

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屋根裏のマチルダさん(2)

●仕事が捗らなくて徹夜してしまった。 -5点。

●そんな合間にも、先日掘り出したESCI 1:72のマチルダをいじる。

昔からミニスケールをいじっている人にはたぶん有名な話なのだが、かつてのESCIの1:72シリーズは、参考にできる他社製大スケールキットがある場合、ほとんどその縮小コピーである場合がしばしばあり、このマチルダも、基本、タミヤの旧マチルダの縮小コピー。

もちろんまったくそのままではなく、適当に部品を一体化したり簡略化したりして、ミニスケール相応の部品構成になっている。

F1031558 倫理的には当然問題だが、旧キットとはいえ35キットの縮小なので、今から30~40年前のミニスケールとしては充分以上な出来。ただし、元のタミヤで誤っている部分はそのまま引き継いでいるのがお笑い。

●その代表的な部分が右写真の誘導輪基部。

マチルダの誘導輪はチャーチルなどと同様、車体側とサイドスカート側の両方に受けがあって前後にスライドする仕組みだが、タミヤの旧マチルダは簡略化のため、車体側にスイングアームを付けて誤魔化している。

ESCIはわざわざ、その実車には存在しないスイングアームを車体と一体化して再現してしまっている。なんだこりゃあ(笑)。

F1031549 サイドスカート側は旧タミヤ同様、位置調節機構用の切れ込みだけあって、あとはすっからかんなのだが、流石に今の世の中、それでは少々寂しいので、車体側も合わせてそれらしく追加工作した。誘導輪に軸を通しているわけではなく、なんとなく位置を合わせて作っただけ。実際の誘導輪取り付け軸は「車体と一体のスイングアーム」を残している(どうせ組み上がると見えないので)。

上写真はサイドスカートと、その内側の斜めの排土板を仮組みしたものだが、改めて見るとサイドスカートと排土板の位置がずれていて、排土板の下端に段が見えてしまっている。キット指定では排土板は車体側に付けるようになっているが、むしろサイドスカート側に位置合わせをして接着しておくべきかと考慮中。

F1031548 ●そんなこんなで、現在の全体形はこんな感じ。全体の印象も、当たり前だが初代タミヤとよく似ている。

作る対象は、前回書いたように、マルタ迷彩かレンドリースのソ連軍か、はたまたマチルダ・ヘッジホッグとかマインローラー装着車とかもいいかなあ、などとますます妄想を広げていたのだが、ヘッジホッグはそのものズバリがエアフィックスから出ていた。

そもそもレンドリースや派生車輌となると後期履帯が主で、初期型履帯のこのキットでは作りづらい(って今頃気付くなよ)。初期型履帯に滑り止めのバーを溶接した仕様も魅力的だが、ポリ製履帯の1枚1枚に突起を貼り付けるのは難事業すぎる。

というわけで、結局マルタ迷彩に落ち着きそう。

●セータ☆さんのところの、BRONCOのCV35をハンガリー仕様にするパーツのレビューを改めてボンヤリ眺めていて、今頃気付いたのだが、製品の名称が

35047 - CV3/35 Ansaldo conversion set for Bronco kit #1

え? これで終わりじゃなくて続きが出るの? 指揮車型のキューポラはすでに含まれているので、#2の可能性として最も高いのはカレメグダン、クビンカに残っている、防盾前面がもうちょっとペッタンコな初期型(たぶん)か。

いずれにしても、やるなあ……。

●ストックの山の下からの掘り出し品、ついでの紹介。

F1031543 エレール黄箱のモラン・ソルニエMS.225。

私が飛行機キットに手を出し始めた時代には、すでにエレールは黒箱に変わっていたので、黄箱で持っているということは、すでに買った時から売れ残り品で多少ヨレていた可能性はあり。

とはいっても、もはや箱の用をなさないほど潰れてボロくなり、しかもこの後すぐに手を洗いに行かなければならなかったくらいホコリだらけだったのは私のせいである。

戦間期のフランス機それ自体は一通り買ってもっているはずで、実際姉妹機のようなMS.230のキットは黒箱ですぐ近くに置いてあった。このへんの飛行機も何機かは成仏させたいものじゃのう。

●息子がコンビニのバイト帰りに、発売されたばかりのウィルキンソン・ジンジャエールの新ペットボトルをお土産に買ってきてくれた。

昨年発売のものは、瓶入りのオリジナルと「味は似せているが違うモノ」だったが、今回は瓶入りとまったく同じ中身である由。有難く飲む。うひー。辛~。

もっとも、瓶入りは190mlなので、それを2.5倍以上(500ml)となると有り難味が薄れ感はなきにしもあらず。しかしそのへんのコンビニですぐに買えるのはよい。

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こんなに赤いのに

F1030673●彼岸花の季節。あちこちで咲いているが、我が家近辺のイチオシはこれ。

(最近はそのあたりに用事がないので行かないが)皇居の西側のお堀端の土手は、おそらくこの時季は真っ赤になっていそうだ。

●赤い繋がりでもう一つ。発掘品シリーズ続編。

ずいぶん前に買った覚えだけはあるが、押入れの奥に仕舞いこんで半ば忘れていた模型の一つ、エレールの1:24、シトロエンC4 Pompierが出てきた(と言うか、掘り出した)。

AFVでも飛行機でもない、私としては珍しいジャンルの模型で、それだけに買ってはみたものの手を付けるきっかけもなかなかなく、そのまま仕舞いこんでいたもの。

F1030678実を言うともっとずっと奥の奥、ストック堆積層の最下層あたりにあって、死ぬまで掘り起こされることはないんじゃないかレベルに至っているかと思いきや、先日棚を漁っている時に、意外なことに割と手近なところに埋まっているのが判明したもの。

箱はだいぶ薄汚れているが(これでも多少ぬぐった)、中身は新品で、ビニール袋を開けてさえいなかった。

●先日福島市に行ったが、明日は相馬市と南相馬市に日帰り出張。

O氏の車に乗せてもらって行くのだが、常磐道が不通区間があるため迂回しなければならず、だいぶ時間が掛かる由。相馬市昼過ぎのアポだが、朝早く新宿待ち合わせのため、逗子は始発かその一本後。

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掘出し物(2)

●一度ストックを掘り返し始めると、もう出て来る出て来る魑魅魍魎。

どこかでジャンクで手に入れたClassic Airframesの第一弾、フォッカーD21のエッチング無しがホコリだらけの袋に無造作に突っ込んであったり(もちろん正規のエッチング付きの箱入りもどこかにあるはず)……これは今Classic Airframesから出ているD21とはまったく別のキットで、カウリングが小さくて直後の胴体機首はぶっとい不恰好なもの。今さらどうしようもない気が。

久しぶりにBotondのレジンキット、チャバ装甲車を見たり(トゥラーンとズリーニィもどこかにあるはずだけれど、どこだろう?)……とにかく3分割された車体上部と車体下部とが隙間だらけで今なお製作に二の足を踏んでいるもの。

RPMのルノーFT。何種類か持っているはずだけれど、一番最初に出たはずの丸砲塔・機銃型の箱を開けたら車体だけ組んであり、しかも砲塔位置も微妙に修正してあった。第二次大戦・フランス型の改修誘導輪しか入っていないのは同社FTの弱点だけれど、不出来ながら自作した標準型誘導輪の複製品も、ちゃんと2個入っていた。原型がどこへ行ったかは不明。

もうこんなにあれこれあるなら新キットなんて買わなくてもいいよ、と言いたくなるが、それでもやっぱり新キットは新キットで欲しくなるのはもう、業(ごう)みたいなもの。……今金欠だから買わないけど。

●そんな、「ああ、そういえばこんなん持ってたな」とか「ああ、これお手付きだったっけ」も山ほどあるわけだが、もっと面食らったのは、ICMの45mm対戦車砲。

「miniartから新しいいいのが出るわけだし、これは40Mのベース用になるか?」などと不埒な事を思いつつ箱を開けたら、タミヤの37mm砲の枝1枚(パーツ一部無し)と、ICMの76.2mm連隊砲の枝1枚(これって1枚だけで完成するものだっけ?)と、ほんの一部しかパーツの残っていない45mm砲の枝1枚とが一緒に入っていた。

肝心の45mm砲主要パーツはどこに行ったんだよ!

P1020224sh ●ついでの掘出し物紹介その2。

どう考えても私が買うわけも作るわけもないドラゴン72のハインケル・ウーフーの箱があって(この機自体は嫌いではないが)、開けてみたらポーランドの単発軽爆、PZL P-43スムの48バキュームキットが入っていた。保管用に関係ない箱を貰ってきてあったらしい。右は一緒に入っていたラベル。

スムは有名なP-23カラシュの後継機で、試作機が作られて試験中に開戦、2号機が連絡飛行に使われたとか、そんなような機体。

飛行機にヨーロッパオオナマズなんて名前を付けるポーランド人の感性は今ひとつよく判らないが、現地では獰猛で精悍なイメージだったりするのだろうか。しかしついでに言うとP-23カラシュは「フナ」で、P-37ウォシュは「ヘラジカ」だそうだ。ますますよく判らん。

P1020220fusP1020222wing  キットは意外に上質だが、最近流行のレジンorメタルの小物パーツなどは一切なく、エンジンもペラもコクピット内も全部バキュームという“漢(おとこ)らしい”キット。

過去、ヒマなときに気が向いてちょっといじってみる気になったらしく、胴体や主尾翼は一応切り出すだけは切り出してあった。……一切削ってはいなかった。

チャバもスムも、いつかは成仏させてやりたいものだが、いつになるやら。

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