製作記・レビュー

wz.34装甲車リベンジ(2)

週末模型親父さんのところの「SUMICON2017」にエントリーした、wz.34装甲車製作記の続き(というか、ここからスタート)。

●車体に関してはなお考証・検討中。

先述のようにwz.34装甲車の寸法には2種類あり(実際にはシャーシは3種類だが、wz.34-Iはwz.34と同寸法?)、装甲ボディも2種類ある。「PIBWL Military Site」の解説ページでは、キットが表現している新型装甲ボディの車輌は、シャーシはむしろ初期型の、wz.34もしくはwz.34-Iだったのではと考察している。

「Wydawnictwo Militaria No.318」には、新型装甲ボディの車輌の4面図が出ている(その他の型も側面図だけ出ている)。各面で微妙に寸法にズレがある怪しい図なのだが、少なくとも側面図はwz.34の寸法(全長3620mm)の解釈で描かれているようだ。装甲ボディ後端とシャーシ後端の関係など、「これでいいのか?」と思う部分もあるが、そのへんの誤差を含めても、CERTI/Mirageのキットの装甲ボディはやや小さいようだ。

なお、新型装甲ボディに関しては、hnさんから、「Wydawnictwo Militaria No.318」の図面と実車の側面写真とを対照し、寸法を検討した図面画像を頂いた。本当にどうもありがとうございます。

新型ボディで作る場合は、CERTI/Mirageのキットの装甲ボディにプラバン1枚被せて、装甲形状も一部手直ししつつやや拡大するという方法もいいかなと思う。面の数も旧型に比べ少ないので、その点でもメリットがある。しかし、シャーシ後端(特に後輪スプリング保持部)の形状が旧型ボディ車輌以上に判らないのがワジワジする。

どのみちボディもある程度以上のプラバン工作が必要になるなら、35では見たことがない旧型装甲ボディにしてしまうのも(長丁場のSUMICONなら)アリかな、と思ったりする(毒を食らわば皿まで的な)。

なお、「Wydawnictwo Militaria No.318」の図面では前輪はまっすぐに地面に当たっているが、「WRZESIEŃ 1939」では若干のポジティブ・キャンバーが付いている(キットもだいぶきつめにキャンバーが付いている)。実車写真を見ると、「ややキャンバーあり」が正しいようだ。

●装甲ボディに付いては前記のように「やや小さい(全長で3~4mm?)」程度のようだが、砲塔に関してはそれどころではなく小さい。初めてCERTIのキットを作った時には、キットの砲塔パーツ底面に1.2mmプラバンを貼って嵩上げし、若干大きくすることでお茶を濁したが、今回は最初からプラバン工作する。

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今回の工作では、先日購入した方眼プラバン(WAVEの「プラ=プレート【グレー】目盛付き 0.5mm)を使用した。確かme20さんに教えて貰ったもの。これを使うとかなり楽に精度の高いパーツを切り出せる。もちろん、本人の工作精度の問題もあるので、出来上がったものは「それなり」。

さて、この砲塔はほぼ前述の2図面に準拠した寸法で作ったのだが、出来上がったものを実車写真と並べてためつずがめつすると、どうも各面が、実車はもうちょっと縦長で角度も立っている気がしてきた(この辺は写真によっても見え方が違うので微妙)。

というわけで、工作開始直後からいきなり迷走状態だが、わずかに寸法を変えて、砲塔をもう一個製作した。

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左が新たに作ったほう。縦横比はこちらの方が近いような気もするのだが、今度は明らかに面が立ち過ぎ。砲塔ばかり3個も4個も作っても仕方ないので、最初に作った砲塔を採用する。ああ、回り道した。

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wz.34装甲車リベンジ

●5月アタマから、週末模型親父さんのところの「SUMICON2017」がスタートしている。

期間は10月末までの長丁場の、AFVモデルのwebコンペで、レギュレーションは例年通り、製作過程を掲示板で報告し、あれこれ皆でコメントしあって盛り上がりつつ完成を目指そうというもの。

今度こそクブシュを作ろうかとも思ったが、結局、あれこれ考えてwz.34装甲車を作ることにした。

wz.34装甲車は、かつてポーランドの小メーカーCERTIから初のインジェクション・キットが発売された。CERTIはこのキット一つだけで消滅してしまったが、キットは数レーベルを転々として、現在はMirage HOBBYから出ている。現在でも35のインジェクションはこれが唯一。

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上段がCERTI版とその中身、下段がMirage版とその中身。基本パーツは同じだが、Mirage版は、

  • 箱絵がまともになった。
  • タイヤが別物になった(ただしディテールは五十歩百歩)。
  • 説明書が豪華カラー印刷。
  • デカールが大判で綺麗(ただし中身はだいぶ疑問有り)。
  • 砲塔上に掲げられるペナントが両面印刷の紙で付属。
  • Mirage製のMG34のパーツ枝が付いてドイツ軍鹵獲仕様に対応。
  • 金型の手入れをしたのか、あるいは単に成型状態の差か、若干パーツ表面が綺麗。

などの違いがある。なおCERTI版には写真の白箱と、グレー箱の2種がある。グレー箱が初版だったような気がする。なお、初版はプラ色がダークブルー(ホイールのみこげ茶)だった。

私自身はCERTI版が発売された直後に一度作ったことがあるが、当時は「wz.34装甲車が出た!」というだけで嬉しかったので、パタパタ組んでタミヤエナメルを筆塗りして完成させた記憶がある。

さすがに自分でもかなり不満の残る出来で、いつかもうちょっと気合を入れて作りたいと思っていて、このブログでも、過去、(その後あれこれ出てきた資料をもとに)若干の考証をまとめたことがある。

wz.34装甲車メモ
wz.34装甲車メモ(2)

なお、wz.34装甲車のインジェクション・キットは、その後、1:72ではFTFから旧型・新型2種の装甲車体それぞれのキットが発売されている。レビューはこちら

●CERTIのキットが出た当時に比べるとかなり資料的に充実してきたとはいっても、実のところ、なお謎の部分が多い。

wz.34装甲車は、もともとハーフトラック形式だったwz.28装甲車を改装して作られているが、エンジン・駆動系の違いによってwz.34、wz.34-I、wz.34-IIの3形式があり、さらに装甲ボディ形式に新旧の2種がある。MirageおよびFTFは、キット名称として、新型装甲ボディのものを指してwz.34-II(旧型をwz.34)としているのだが、これは少々怪しい。

基本の数値データ(全長、全幅、全高、ホイールベース)などは各資料にあるのだが、これも所々「えっ、それホント?」という部分がある。以下は「WRZESIEŃ 1939」(WKŁ)より。最初の数字がwz.34、カッコ内がwz.34-II(ということになっている)。

全長:3620mm(3750mm)
全幅:1910mm(1950mm)
全高:2220mm(2230mm)
前輪トレッド:1180mm
後輪トレッド:1470mm(1540mm)
ホイールベース:2570mm(2405mm)
グランドクリアランス:250mm(230mm)

「Wydawnictwo Militaria No.318」ではwz.34-IIの前輪トレッドが後輪と同じ1540mmになっているが、これは明らかに間違い。あとはwz.34のグランドクリアランスが257mmとやや大きくなっているだけの差。

さて、ここからがだんだんややこしくなってくるのだが、前述のように、wz.34、wz.34-IIという形式名称は駆動系の差にあり、それでホイールベースやトレッド(全幅)が変わってくるのは納得できる。が、全高あたりは装甲ボディの形状で決まりそう。

また、上記数字を信用すると、ホイールベースが約15cmも短いwz.34-IIのほうが全長が10cm以上長く、wz.34-IIは、wz.34に比べ、シャーシ後端が後輪よりもかなり後ろに出っ張っていることになる(前輪端が前端であるのはどの形式でも変わらないと思われるので)。

20170513_011228 このあたりに関する考察に関しては、「PIBWL Military Site」の中のwz.34解説ページがなかなか詳しく説得力もあるが、そこでは、(キット名称や一般的な印象とは逆に)旧型装甲車体のほとんどはwz.34-IIだったのでは、というようなことが書いてある(英語なので読み間違えていたら失礼)。また、上記数字データのうち「wz.34-II」のものとなっているのは、旧型装甲ボディのものではないかと推察している。

図面に関しては、一応、手に入る既存資料のものを比較してみたのが右上写真。一番奥のマンガっぽいカラー図は「WRZESIEŃ 1939」。右下の外形図と中上のシャーシ図は「Wydawnictwo Militaria No.318」のコピー。左の2枚は「PIBWL Military Site」の参考図を1:35相当に引き延ばしたもの。

一見、一番もっともらしいのが「Wydawnictwo Militaria No.318」の図面なのだが、実はこれはだいぶ怪しい(そもそも側面図と平面図で寸法が合わなかったりする)。特に旧型装甲ボディの図面は明らかにおかしく、実車写真と各部バランスが食い違っている。むしろ見た目では牧歌的な「WRZESIEŃ 1939」のカラー図や、同じAdam Jońca氏の図面を元に若干の手直しをしたという「PIBWL Military Site」の(図面というには小さすぎる)図のバランスの方が信用できそう。

結局のところ、上記諸元数字を信用するとしても、装甲ボディ等々細部寸法は、後2者の図等を参考に、自分で「えいやっ」と決めるしかないようだ。

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バレンタインの日(4)

●恒例、週末戦車親父さんのところの「SUMICON2017」もスタートしているのだが、そちらは数日前にエントリーだけはしたものの、まだまったく手を付けていないので、また今度。

●その一方で、すぐに完成させるつもりもないバレンタインは相変わらずちまちまいじっている。

タミヤのバレンタインの“鼻先”(防盾)がどうやら前後方向にだいぶ寸詰まりっぽい点については以前にも書いたが、同軸機銃基部の仕様変更の結果、さらにそれが強調されてしまった。基本、放置の方針でいたのだが、見るたびにどうにも気になって来て、結局、(すでに俯仰軸パーツに接着してあったのをもぎ取って)手直しすることにした。

下面に関してはエッチングソーで切り離してプラバンをサンドイッチ(写真右)。上面は縦に伸びている部分を削り取って鼻の延長とし、改めて縦部分をプラバンで新調(写真左)。防盾カバーに掛かる左右の円部分は削り取り、プラバンで新調した半円を後ろにずらして貼った。

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実際に砲塔にセットしてみた感じは以下。目分量での適当な作業なのだが、キットパーツに比べて1mm強前進している。

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この後、もう少し形状をいじったり表面処理をしたりするかも。また、この工作の結果、当然ながら砲身も前進することになるが、そのままでよいのか、防盾のぶん切り詰める必要があるのかは未検証。

カナディアン・バレンタインへの挑戦をしているhnさんも防盾の寸詰まり解消工作をしていて、砲付け根正面の楕円平面部分の強調など、形状修正がさらに本格的。AFVクラブの防盾パーツとの比較もあるので、ぜひ参照されたし。

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バレンタインの日(3)

●タミヤのバレンタインのその後。

キット評的にちょっと書いて、ちらっとお手付きレベルでいじってそれっきり――になるような気もしていたのだけれど、なんとなく、箱に仕舞い込まずにちまちま埋めたり削ったりしている。

せっかくのタミヤの新キットなんだからパッパカ作れよ!……と、自分でもちょっとツッコミたい感じですが。

●とういわけで、今回は、おそらく組み上げるとフェンダーと履帯の陰に隠れてほとんど見えなくなりそうな、誘導輪基部の工作。

バレンタインは、履帯張度を変えるための誘導輪位置調整機構が車体外にむき出しになっていて、どこをどう動かすかがなんとなく判る感じになっている。

誘導輪基部上側には基部の回転をロックするツメと、そのロックを解除するレバー(キットのパーツのD7、D8)が付いている。本来、このレバーからは垂直にロッドが立っていて、フェンダー内側の穴から上に突き出ているのだが、キットはこのロッドが省略されていて、フェンダーの穴も浅い窪みのモールドだけとなっている。

20170427_233834 最初は、「このモールド位置に穴を開け直して、ロッドを立てればいいよね」と簡単に思っていたのだが、いざ穴を開けて仮組みしてみると、D7、D8パーツのレバーを挟んでいる垂直のフォーク部分と、フェンダーの穴との位置が合わない。

フェンダーの穴の位置は、フェンダーの段差との位置関係はおおよそ適正な感じなので(もちろん全体的にずれている可能性はあるのだが)、D7、D8パーツのモールドの方を、一度削り落として(基部側の「受け」のモールドと合わせて)作り直した。位置はフェンダーパーツとの現物合わせだが、約1mmの前進。

誘導輪基部の前面にも若干のディテールアップ。

20170427_233910 まず、誘導輪の受け(D13、D14)には、誘導輪調整用のバー(後々工具箱の上に取り付けるC21)を差し込む穴が開いていないので、ドリルやナイフの先を使ってコリコリ削り込んだ。穴は2カ所に開いていて、そのこと自体は位置によってはバーが差し込みづらくなってしまうからだと思うのだが、なぜその形状に差があるのかがよく判らない。

加えて、基部側の上下2カ所に、グリスポイントではないかと思わっる円筒形の突起と、その先端の小ボルトを追加した。

初回にも書いたように、この誘導輪基部にはリブ付きのものがある。IIやIVの途中でリブ付きが一般的になるようで、クビンカやソミュールの現存車輌ではそれが確認できる。ちょっと「追加したいな~」という気もあったのだが、上記グリスポイント(?)との位置関係も調整する必要があり、ややこしいので諦めることにした。PMMSの比較レビューを見ると、AFVクラブのMk.IIはリブ無し、MiniartのMk.IIはリブ付きを再現しているらしい。

ちなみにMk.II/IVなどの初期型バレンタインと、後期のバレンタインでは、この誘導輪基部のリブの位置に違いがあるようだ。

●豆考証~。

この形式のバレンタインでは、操縦席上に2カ所、砲塔上に2カ所、「ヴィッカース・ペリスコープMk.IV」が装着されている。もとはポーランドの技術士官、ルドルフ・グンドラフ設計のもので、TKSに(たぶん)初めて搭載・実用化されたもの。

20170427_234202 キットのペリスコープのパーツは、車体側のものは向きが自由に選べるようになっている。実物も回転式なのでそれでいいのだが、実車写真を見ると、(少なくともイギリス軍の場合は)直前方は覗き窓があるので、ペリスコープはそれを補う形で、斜め左右に振っていることが比較的多いようだ。というわけでそんな形に接着したが、レンドリースのソ連軍車両の場合は、あまりそんなことには気を使っていないような気もする。そもそも細かく左右を気にしなければいけない場所を走っていないから?(そもそも撃破後の写真が多かったりするのでよくわからないが)。

ちなみに、砲塔上面用はパーツの取り付けベロにダボがあり、真っ直ぐ前方に固定されるようになっているが、実車写真を見る限り、「使わない時はまっすぐ前を向けておけ」みたいな規定があるわけでもないようだ。

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First to Fight 1:72 II号戦車D型

●先日実家に行った帰り、横浜のVOLKSに行ったら、再生産が掛かったのか、FTFの1:72、II号戦車D型(FIRST TO FIGHT 1:72 Pz.Kpfw.II Ausf.D)が入荷していたので、ついつい購入。

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先日買ったPRAGA RVはシリーズ番号34、II号D型は12なので、比較的シリーズ初期の製品ということになる。そもそもII号D型のミニスケールのインジェクション・キットは、これがおそらく初・唯一のもので、車種自体も割と好きなので気になっていたのだが、出たころに買い逃してそれっきりになっていたのだった。

20170422_183933 ●というわけでごく簡単なキット・レビュー。

プラパーツは全体で枝1枚。PRAGA RVが大小3枚も入っていたのに比べると、部品点数としてはだいぶ控えめな感じ。

一方、私はこれまで同社のキットはポーランド軍ものしか買ったことがなく、そのどれもデカールは入っていなかったが、これは珍しくデカール付きだった(ドイツ戦車のキットの場合はどれも基本入っているのかもしれないが)。デカールの内容は国籍マークの白十字のみ4つ。

このシリーズの装軌式車輌共通の特徴として、足回りは履帯まで含めて一体のロコ形式。当然、スプロケットに噛み合う穴や、履帯表側の細かいリブ表現などはないが、反面、センターガイドは(綺麗に抜けたりはしていないものの)穴開き表現が施されていて、横方向から見た時の精密度は高い。

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また、当然そうなっていなくては困るが、起動輪・誘導輪はいわゆるD1型(初期型)形状。転輪も含め、雰囲気はなかなかよい感じ。

車体上部は戦闘室上面が別パーツで、砲塔下側部の張り出しを表現している。操縦席・無線手席横のクラッペやエンジンルーム横のグリルは一体抜きのため、ちょっと不十分な表現。一方、フェンダーの滑り止め表現はなかなか細かく、この点ではかなりオーバースケールなタミヤ35のII号戦車よりいいかも。

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フェンダー上の細かいパーツでは、きちんと軽戦車用ジャッキが、それらしい形状で別パーツで用意されているのが良い。

砲塔は、側面クラッペが一体成型のためちょっとメリハリの足りないモールド。(写真には写っていないが)左前部側面に僅かにヒケがあった。

主砲・同軸機銃は防盾と一体成型だが、とにかく機銃が太すぎるのはなんとかしたい感じ。

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バレンタインの日(2)

●タミヤのバレンタインMkII/IVに関する、あるいはバレンタインそのものに関するアレコレ。前回の若干の補足というか続きというか。

●タミヤのバレンタインの転輪、もうちょっと“ふっくら”していてほしいよー問題に関して若干の試行。

20170413_000045 0.3mmプラバンをゴムリム内径で丸く切り抜き、内側をサンドペーパーで緩やかに薄くしてキットのゴムリム部に接着。さらに外径部分もヤスって丸めてみた(あくまで試行ということで、誘導輪の、おそらく使わないであろうタイプを実験台にしている)。ちなみに裏側は面倒くさいのでキットのままで角だけ丸めている。

うーん、履帯に接する面自体にも、もうちょっと丸みが欲しいなかあ……。

もっとも、これを全転輪でやる気になれるかどうかが、まず問題。

●誘導輪基部のリブについて。

下は1942年、ジブラルタル防衛に配備されたバレンタインで、誘導輪基部はリブ付き。写真はインペリアル・ウォー・ミュージアム(Imperial War Museum/IWM)より。車体番号「T27632」は、NEW VANGUARD 233「VALENTINE INFANTRY TANK 1938-45」に従えば、メトロポリタン・キャンメル社製で1941年5~11月間に引き渡されたMk.IIの1輌。

前回書いたように、リブ無しは比較的初期の形質と考えられるのだが、どうやらリブの有無でMk.IIとMk.IVは分けられなさそうだ。

車輌番号と対応できる例が他に探し当てられなかったので、ヴィッカース社製、メトロポリタン・キャンメル社製、バーミンガム・レイルウェイ・キャリッジ&ワゴン社(BRCWC)製での導入時期の差などはよく判らない。

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●もうひとつややこしい問題。Mk.I/II/IVの防盾には2種類の形があるそうだ。Britmodeller.comのこのトピックに詳しい。

簡単に言うと、同軸機銃の部分が防盾カバー部より窪んでいるか(キットのパーツの形状)、出っ張っているか(上写真、または下のカナディアン・ウォー・ミュージアムの実車写真参照)の違いで、窪んでいる方がより初期の仕様であるらしい。また、窪んでいる方のタイプの場合、2ポンド砲は付け根部分に明瞭な段がなくスムーズに繋がっているタイプ、出っ張っている方では明瞭な段差があるタイプが一般的であるらしい。

ただし、比較的有名な、ソ連に向けてのバレンタイン送り出しセレモニーの際の写真で、窪みタイプの防盾で段付き砲身のMk.IIも確認できる(リンクページの最初の写真、BRCWC製のMk.II、BRCWCのスメジック(Smethwick)の工場における撮影、1941年9月28日)。したがって、マーキングとの整合性はさておき、キットの状態が仕様として間違いであるとは言えない。

20170413_142442 私はより一般的なタイプとしたかったので、防盾にプラ材を貼り付けて削り中。「プラ材」というとそれなりのものを使っていそうに聞こえるが、何のことはない、単にキットのランナータグ。

なお、どうもキットの防盾は前後方向にと寸詰まり傾向にあるようで、砲身基部の高さに合わせると、機銃部バルジの高さはちょっと足りない感じがする。

●ついでに。インペリアル・ウォー・ミュージアムの写真で「あれ?」と思ったのが以下の写真。

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キャプションには次のようにある。

Troops attack a 'German' tank (in reality a Valentine) with 'sticky bombs' during training at No. 3 GHQ Home Guard School at Onibury near Craven Arms in Shropshire, 20 May 1943.

要するに、バレンタインがドイツ戦車に扮して国内で対戦車訓練中の写真なのだが、よく見ると、スプロケットが複列になっていて、非常に珍しい履帯を履いている。

wikipediaのバレンタインの項を見ると、カナダ製のMk.VIIAで新型履帯が使われたとあるが、この写真の車輌番号、「T15963」は、NEW VANGUARD 233によればMk.Iのもの。またMk.VIIAに使われた新型履帯というのは、これもNEW VANGUARD 233の記述によれば「ice-studs on tracks」とのことなので、カナディアン・ウォー・ミュージアムに展示されている車輌が履いている、1リンク置きに接地リブにトゲの生えているヤツのことだろうと思われる(下写真はwikimedia commonsより)。

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というわけで、上のMk.Iが履いているのは、テストされたものの採用されずに終わった新型履帯、という感じのものか?

ちなみに車体前部が鋳造になったカナダ生産型はMiniartからもキットが出ていないようなので(Mk.Iとほとんど同じMk.VIは出ている)、ちょっと惹かれなくもない(ほとんどがソ連に行っている、という点でも)。もっとも、砲塔前後面も一体鋳造というのが面倒かな……。

●追記。wikimedia commonsに、もう一枚、上記の「変な履帯」を履いた車輌の写真があった(これももともとはIWMの写真らしい)。むう。1輌だけじゃなかったのか。後からそれなりの数が交換装備されたものか? グランパあたりに「この履帯は……」って出てるかな?

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「T16357」は(NEW VANGUARD 233によれば)メトロポリタン・キャンメル社製の生産第一ロット。T16221に始まる125輌のうちMk.Iが44輌、Mk.IIが81輌だったらしいから、番号順になっていればMk.IIということになる。ただし、エンジンルーム後部ハッチは左側だけだったりと、初期生産車の特徴を残している。

起動輪との噛み合い方、外側形状はクルセーダーの履帯にそっくりだが、ガイドホーンが複列なので当然別物。

ちなみに、上で紹介したBritmodeller.comのトピックでもこの写真は紹介されていて、そこに載っている写真はnarrow tracks云々というキャプション付き。すでにこのタイプを取り上げている資料本もあるようだ。

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バレンタインの日

●前回書いたように、珍しく、おそらく発売日当日(?)にタミヤの新製品、バレンタインを買ってきた(MM352、イギリス歩兵戦車バレンタインMk.II/IV~BRITISH INFANTRY TANK Mk.III VALENTINE Mk.II/IV)。

以下、ネタバレ(旬のネタであるタミヤのバレンタインの紹介、の略)。

20170411_024518 箱絵は北アフリカのサンド(ライトストーン)単色のイギリス英軍所属車。バレンタインと言えば、本家イギリス軍の戦車としてはほぼ「北アフリカ用」「本国での訓練用」というイメージだから、これは妥当なところかと思う。

箱を開けてパーツをざっと見て最初の印象は、「うわ、バレンタインて、小せえ……」というもの(Miniart、AFVクラブのキットは持っていないが、VMのキットは持っているので「1:35のバレンタイン」は初見でないはずなのに)。

デカールは箱絵になっているイギリス軍1種と、レンドリースのソ連軍2種。もともとレンドリースのソ連軍車両を作りたい私としてはそれでもいいのだが、「バレンタインはイギリス戦車なのに!」と思う派にとってはちょっと不満の出そうな構成。選ばれたイギリス軍車両も、右側面にのみ大きく「3」と書かれているだけで目立つマーキングは他になしという地味な例で、2色以上の迷彩塗装だとか、目立つ部隊マークや識別帯入りとか、もう1,2例あってもよかったんじゃないかと(そっちでは作らない私でも)思う。

20170409_015746 プラパーツは枝が5枚。うち2枚は同一の足回りのパーツだが、実際にはそれぞれさらに2つの枝が合体した形になっている(Aパーツ+Pパーツ)。転輪部分(Pパーツ、写真左側)を差し替え可能にしてあるのは、いずれ後期型転輪のキットも出せるようにという含みだと思う。タミヤがミニアートのように小刻みにバレンタインの各形式を出すようにも思えないので、最有力候補はアーチャーかな? ちなみにビショップはこのキットと同じ中期型転輪が普通のはず。

20170409_015229 車体上部+フェンダーパーツの枝(Bパーツ)は、ランナー裏に大きくリブがくっついていて、車体上部やフェンダー、サイドスカートのパーツに反りが生じづらいようになっている。

ちなみに車体床面・側面パーツ(Dパーツ)のほうにはリブが入っていないが、こちらは形状的に反りが生じづらいか、それとも箱組で修正可能レベルという判断なのではと思う。

ちなみに車体箱組に関しては、車体前面・後面は側面に挟み込む形状になっているが、わざわざ接着の手順をややこしくしてまで(説明書でも注意喚起されている)挟み込み式にした意味はいまいちよくわからない(前面は上下ラインが違うので間違える可能性は低いし、後面は両側ダボ以外にも工夫のしようはあったはず)。

ほか、ちょっと組んでみた感じでは、タミヤらしく丹念な削り合わせなどなくてもピタピタと部品が組み合わさり、「買って、切り離して、組み立てる」プラモデルという工業製品の完成度の高さではやはり他の追随を許さない感じ。もちろん、それだけがプラモデルじゃない、というところにタミヤのツラさもあると思うのだけれど。

●このように「流石はタミヤの新製品!」という感じのキットであり、ささっと組んで旬のネタを楽しむ、というのも十分ありだと思うが、やはり私自身のスタンスとしては、それなりに手を加えられる部分があるなら加えたい。というわけで、現時点でちょっと気になる/気付いたポイントを以下に。

なお、私自身はバレンタインに関しては「う~ん、タミヤから出るなら作るか~」くらいの入れ込み度。タイプの変遷・細部の特徴に関してもほぼ付け焼刃の知識なので、以下も、そんな「割といい加減な知識ベース」であり、思い込みで適当なことを書いてしまっている可能性もあるかもしれない。ご了承いただきたい。

また、前述のようにAFVクラブ、Miniartのキットは持っていないので比較もできない。どなたか詳細レポートしてくれないかしらん。

砲塔

20170409_010919 ▼パーツの抜きの関係で、前面下の「ベロ」部分のボルト頭(4つ)が省略されている。

右写真では、トライスターのIV号戦車で大量に余るサスペンション基部パーツのボルトを削ぎ取って移植した(割と使い勝手のいいサイズのボルト頭なので、結構重宝している)。

それにしても、このバレンタイン初期型砲塔もそうだが、どうしてイギリス軍AFVというのは、こんなふうに砲耳を奥まった位置に持ってきているものが多いのだろう。バレンタインもMk.IIIでは砲塔容積を稼ぐために砲耳位置を前進させているが、初期の巡航戦車や軽戦車Mk.VI、ダイムラー装甲車、コメットなども奥まった感じだから、何かそうしたい理由が(しかも、たぶん「えー。内部容積を狭めてまで、そこにそんなにこだわる必要ないじゃん」と思うような“イギリスらしい”理由が)あったのではないかと思う。

20170411_021022 ▼主砲の照準口と思われるものは防盾左側にあるが、防盾カバー部の右側に、もう一つ穴がある。クルセーダーMk.I/IIの砲塔も形状は違うが同様の配置で、車長用の前方視察装置か何かではないかと思う。(追記。ラヴァさんよりコメントを頂きました。この穴は擲弾(発煙弾)発射機だそうです。情報ありがとうございます。)

この部分、キットのパーツでは防盾カバー外側と同心円(同心円筒)状に窪んでモールドされているのだが、実際には、窪んだ内側の円筒面の中心は砲耳中心よりもちょっと前寄りになっていて、内側円筒面は下部よりも上部でより深くなっている(キットでは同じ深さ)。

そこで、窪みを彫り直し、さらに、この部分の軸線に対応するボルト(キットでは省略されている)を側面に追加した。ちなみにこの尖頭ボルトは六角ではなく四角なので、手近に流用できるものがなく、プラ材から削り出した(おかげでいびつ)。

掘り直した結果、長円の穴の底も深さが不均等になってしまったので穴を貫通させ、ほぼ同じ深さになるように裏側から削り込んだ。内側の工作は未完。

なお、この防盾カバー部分(パーツD19)に関しては、砲塔上面部分は実車と分割線が異なっている(本来一体であるところに分割線が来る)ので注意。天井板(パーツD23)側の前端左右にモールドされているパイプ断面のようなものはボルト穴。最初は、タミヤが取材した車輌で欠損していたのをそのまま再現してしまったのかと思ったが、戦時中の実車写真でもボルトがないように見えるものもあるので、何か外付け装備用のボルト穴なのかも。

20170411_005900 ▼砲塔後部の通風孔部分は、本来一体の鋳造部品であるところがいくつかのパーツに分割されているので、丁寧に接合線を消す必要がある。また、通風孔のヒサシ下は、実車ではちょっとエグレたような形状になっているようだったので、そのように加工した。小さなボルト頭はいったん削り落とし、後で再生した。なお、この鋳造の通風孔張り出しの上面左右にも(砲耳カバーパーツ同様に)本来はボルト穴があるようだ(本体側のふくらみは表現されている)。砲耳カバー部分同様、ボルトが植わっているのがデフォなのかどうかはよく判らない。

足回り

20170409_015628 ▼キットの転輪のゴム縁部分は、他の戦車と同様の角ばった形状をしている(いわば長方形断面)。しかし、実際のバレンタインの転輪のゴム縁は、側面が丸く膨らんだ(いわば角丸長方形断面)独特の形状をしている。

このゴム縁形状は、履帯のガイドホーン内側がゆるやかに曲線で立ち上がっていることにも対応しているのではないかと思う。キットの転輪は上記のように単純な角ばったゴム縁を持つため、ガイドホーンとの間隔も開き気味になる。これは単純に「ゴム縁の角をやすって丸くする」では対応できない問題で(ゴム縁全体の幅が足りないので)、修正するとなるとかなり面倒くさそう(というか、いい対処法が思い付かない)。個人的にはだいぶ残念。

20170409_015444 ▼履帯は、実際にはガイドホーン外側の窪みと対応して表から裏に貫通する穴が開いているのだが、キットでは埋まった状態になっている。これは先に発売されたSU-76Mも同様だったので、最近のタミヤ・スタンダードの処理なのだろうか? II号戦車では開いていたので、やってできない処理じゃないと思うんだがなあ……。箱を開けてチェックして、「ああ、ついでにAFVクラブかブロンコの別売履帯があったら一緒に買ってくればよかったな……」と思った(ピッチは合うのか、またAFVクラブとブロンコのどちらの出来が良いかなど未チェック)。

20170409_015656 ▼ごっついサスペンション基部は、パーツの抜き方向の都合で、フランジの横方向のボルトは省略されている。ちなみに、V字のフランジの内側がボルト頭、外側がナットのようだ。

そもそも奥まっていてそれほど目立つ部分でもないと思うので、追加するかどうかはお好み次第という感じではないかと思う。裏側とか内側とかにもボルトがたくさん植わっているようなのだが、さすがにそこまでは知らん。

20170409_015959 ▼誘導輪基部は、車体から突き出た部分が、キットのようにつんつるてんのものと、リブ付きのものとがあるようで、特定車輌を作る時には注意が必要ではと思う。Mk.Iとされる現存車輌ではリブがなく、Mk.VやMk。IXではリブ付きなので、前者が初期仕様のようだ。誘導輪の変更とリンクしてたりしないといいなあ……。

またリブ付き、リブ無しに関わらず、グリース注入口なのか、本来はボルト頭付きの突起が数カ所にある。

写真の起動輪基部上部の四角く欠けた部分には、誘導輪位置調整装置のロックレバーのパーツ(D7、D8)が付くが、本来は、そのレバー中途から垂直に伸びたロッドが、フェンダーの穴を通して上に突き出ている(キットは、フェンダーの穴が浅いくぼみで表現されているのみ)。

また、誘導輪基部(D13、D14)には、本来、回転用のバー(工具箱上に装着されるパーツC21)を差し込む長四角の穴が2箇所にあるが、キットのパーツは抜きの都合で穴が埋まっている。

●資料など。

▼現存車輌のwalkaround(主なもの)。

REGION AFV

形式的にキットと合致するのは上2つ。ソミュール、クビンカともに誘導輪基部にリブあり。クビンカの車輌は、車体前面・操縦席前面に、増加装甲を貼り増し、砲塔リングガードもある。

SVSM Gallery

Mk.VIはカナダ生産型で、基本はMk.IVと同仕様。外形的特徴に関しては、この写真で見る限り、転輪は初期型、砲塔左に小ハッチはなく、Mk.II/IVというよりむしろMk.I仕様に近い。このMk,VIの写真集はDishModelsにもUPされている。

DishModels

カナダ製車輌。レンドリースでソ連に渡り、ウクライナで発掘されたもの(Dishmodels表紙からの検索で探し出せなかったが、セータ☆さんのところからリンクが張ってあったので再び行き着けた。セータ☆さんどうもありがとー)。Mk.VIよりさらにカナダ独自の仕様が加わったもの。

Primeportal

ダックスフォードのジオラマ仕立ての展示品の写真はあまり点数もなく、妙にスッキリとレストアされているが、とりあえず、誘導輪基部がつんつるてんタイプなのは判る。

Surviving Panzers website

▼大戦中の写真

鳥飼行博研究室

IWM由来の写真が多数。

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砂漠の十字軍(10)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス製1:76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記。

いまひとつ仕上がりに不満は残る(どうも雑な気がする)ものの、これ以上こねくり回して改善するかどうかというと怪しいので、とりあえず完成ということにして、SUMICON掲示板でお披露目をした。

なお、前回以降の進捗としては、

・塗装に関しては前回最後に書いたように、再度スミ入れとウェザリングマスターを繰り返した。

・両サイドの足回りパーツを接着した。ただし、もともとの車体箱組が歪んでいたのか、それとも履帯取り付け時に反ったのか、接着後、左右の履帯の(リブの)角度が揃わず、よく見るとちょっと情けない状態になっている。

・砲塔上部、長短のアンテナ線を0.2mmの洋白線(VOLKSで購入)で追加。長い方のアンテナにはプラペーパーでペナントを付けた。青色で塗ったのは根拠があるわけではなく、なんとなく映えそうだといういい加減な理由。迷彩含め、イギリス軍の偉い人が見たら怒りそうだ……。

・砲塔サーチライトに、娘のネイル用UVレジンでレンズを入れた。透明度が非常に高いので、角度によっては何も入っていないように見える。中心に電球を表現する何かを入れるべきだったかも。

●完成写真。

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クローズアップも少々。

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恒例の10円玉との記念写真。

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●なお、今回は(私にしては)珍しく、展示台も作成した。……といっても、東急ハンズで買ってきたコルクのブロックにネームプレートを入れただけ。

ネーム自体は単純に紙に印刷したもので、上から透明プラバンを被せ、四隅に穴を開けて真鍮の化粧釘で止めた。

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砂漠の十字軍(9)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス製1:76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記。塗装の続き。

●イギリス軍車両の塗色は、北アフリカ戦線に関しても実際にはギチギチに規則で定められていそうだが、その辺、私は生半可以下の知識しかなく、おおよそ以下のような理解。

・北アフリカのクルセーダーは、サンディブラウン(ライトストーン)単色か、サンディブラウンをベースにおおよそ車体の裾部分を波型に濃色で塗る2色迷彩が施されている場合が多い。

・基本、初期は単色で、その後、比較的ラフな感じで塗り分けた迷彩が行われるようになり、だんだんパターンが定型化してくるという流れのようだ。

・迷彩色の濃色は、とりあえずあれこれ資料の塗装図を信用するなら、黒、ブラウン(テラコッタ)、グリーン(ダークグリーン)のいずれかが使われているらしい。実際のところは、白黒写真で見る分には、「この迷彩色はずいぶん暗いから黒かもしれない」「これはちょっと明るめなので黒ではないかも」くらいのことしかわからず、ブラウンかグリーンかの別は判断しようがない。

以上はあくまで、適当に写真やら塗装図やらを見て「そんな感じ?」と思っているだけなので、きちんと北アフリカのイギリス軍を作りたい人はちゃんとそれなりの資料を読むように。

●相手がミニスケールということもあって、あまりコントラストが強いとオモチャっぽく見えそうだし、ということで、迷彩色はブラウンにした。もちろん、それなりに塗装のウデがある人なら黒の迷彩でもちゃんと落ち着かせてしまうのだろうが。

というわけでとりあえず迷彩色を乗せたのが下左写真。ブラウンはVallejoのFS30145(143)、フラットアースを使った。

実際にはこのブラウンの正規の色名はテラコッタだそうで、その名からのイメージからすると、もっと赤茶というか、オレンジっぽい感じなのかもしれない。なんだかアフリカ戦線のイギリス空軍機のようなイメージで塗ってしまった(ちなみにRAFのアフリカ迷彩上面色はミッドストーンとダークアース)。

その後、エアコン下に置いて乾燥促進(下右)。

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塗り分けラインは、初期のものと思われる割といい加減なパターンのものだと全体像が分かる写真が少なく、結局、塗装図などに取り上げられることが多いパターンを参考にした。しかし、実際にはこの(比較的定型化された)パターンは、アフリカ戦でも後期特有である可能性がある。

ネット上で拾った写真でもこのパターンのものが数枚あるが、うち1枚は「EL HAMMA」と書かれた看板と一緒に写っている。EL HAMMAはチュニジア国内の地名であるらしい。暗色部分も比較的色が濃く、塗色も黒である可能性がある。

ちなみにその「EL HAMMA」の写真は、先頭はMk.IIだが後続はMk.IIIで、とっくにMk.IIIが登場してからの写真ということになる。タミヤの組立説明図にもこのパターンは取り上げられており(ちなみに迷彩色の指定は黒)、それには「第1機甲師団所属車輌 1943年3月エル・ハムマ」と書かれている。

……うーん。サンド単色の車輌にしておいたほうが無難だったかな?

●油彩のアンバーでウォッシング(左)。さらにタミヤのウェザリングマスターで若干の表情を付けてみた。なんとかサマになってきたような感じもするが、もう少しメリハリが欲しい気がするので、もう一度墨入れ/ウェザリングマスターを繰り返すかも。

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砂漠の十字軍(8)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス製1:76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記。

本来、2月末が締め切りだったのだが、1か月延長。3月末までとなった。2月中(仕事が煮詰まって)ほとんど製作が進まなかったので、これは有り難い。

20170130_231447前回までで基本、工作は終了しているのだが、前回の追記で書いたように、予備履帯ラックのディテールが「ガルパンに負けてる!?」というのが気になったので、ロッドを追加することにした。

最初は、すでに付けてあるエッチングの切れ端製の枠を一度取り外し、穴を開けて再接着しようと思ったのだが、素材上でドリルの刃が滑って穴位置が安定せず、枠そのものもプラバンで作り直した(1月末に工作)。

この予備履帯ラックは、他の戦車にはあまり見られない形式のもので、履板3リンクずつ2列を枠に収め、この長いロッドで連結・固定する。つまり、ここに装着されるのは履板だけで、実際に履帯交換する場合は、また別の場所から連結ピンを持ってくる必要がある。なんだかわざわざ面倒にしているような気が……。

20170227_140124 ●前記のように、特に2月半ばわたわたしていたのと、締切延長で安心したのとの相乗効果で1か月まるまる放置していたが、ついに塗装開始。ファレホ(Vallejo)で基本塗装を行った。色は「70912(122) TAN YELLOW」。若干赤みがかった濃い目のサンド色。

特にサーフェサーなどによる下地作りは行わず、直に筆塗り。隠蔽力が強いので、下地の色の違い、細かい金属パーツの上なども、特に問題なくそのまま塗ることができる。ただし、

▼溶剤が水で揮発性が低いためか、塗っている時は塗料に厚みがあり、ちょっとデロデロ感があり、筆むらも目立つ。ただし、これはその後ある程度時間を経て乾燥してくると被膜も薄くなり、むらも目立たなくなって落ち着く。

▼上記は、他の塗料に比べかなり塗料を濃い目で塗るのがデフォであることも関係していると思う。水性塗料であるせいもあるが、あまり薄めだとプラ地に若干弾かれ気味になる。

▼サーフェサーなどで下地作りをしっかりしておくとまた違うのだろうが、直に塗ると被膜の弱さが顕著。ツメなどでひっかくと簡単に塗膜が剥がれる。ただし、乾燥が進むにしたがって若干状況は改善される。

なお、写真ではかなり綺麗に、筆むらなくしっかり塗料が乗っているように見えるが、実際には若干の筆むらは残っており、下地がうっすら透けている部分もある。もっとも、この後ウェザリングを行えば気にならなくなる(であろう)レベル。

20170302_134739 ●履帯を塗装。これもファレホで、「304 Track Primer」。

工作手順上、すでに履帯は接着してしまっているので、奥まったところは車体色も履帯色もなかなか塗りづらい。

中央部転輪が緑色なのは、この後、迷彩色で塗り潰してしまうので、未塗装のモールド色で放置してあるため。

前後の転輪のみ明色なのは、(例の「サン・シールド」偽装幌と併用して)遠目にトラックの車輪と誤認させるためと昔どこかで読んだような気がする。

車体に迷彩を施している車輌の場合、この転輪の塗り分けは、主に

 ←後ろ     前→

   〇〇●●〇

   〇●●●〇

   〇〇〇〇〇

の3種類があるようだ。当初は以前に掲載した「サン・シールド」付き車輌に合わせて第一・第五のみ明色の仕様にするつもりだったが(上の履帯塗装前写真)、砲塔まで迷彩するなら第四転輪も明色のほうがポピュラーのような感じだったので、追加で塗った。

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