製作記・レビュー

ルノー・ド・タミヤ(3)――予備転輪取付架など

SUMICONタミヤフェスのエントリー作、タミヤのルノーR35の製作記の続き。

毎年お決まりの季節労働がいよいよ佳境に入り(そのくせ、月半ばはすっかりサボってしまい)、しかもその合間に別件の仕事やら用事やらが挟まって来て、工作は遅々として進んでいない。が、とりあえず生存確認および「いや、ちゃんと作ってますって」確認を兼ねて。

●とりあえず、フェンダーと車体上部は接着した。

以前にも書いたように、今回のルノーR35製作では、運よく手に入れたホビーボス製の尾橇を追加の予定。

尾橇装着車の場合、それに干渉する予備転輪は付かないが、取付架自体は残っていることが多いようだ。多いような気がする。多い……よね?

予備転輪を付ける場合は隠れるので取付架は工作しなくてよいのだが、予備転輪を付けないことで逆に見えてしまうので、Passion Modelsのエッチングを使って追加する。

20210924_005717 20210924_005749

R35の車体後面にはエンジン点検ハッチが左右にあり、右ハッチには開閉用の取っ手が付いているが、左ハッチはその位置に予備転輪取付架がある。尾橇装着車でも取付架を残している例が多いのは、要するに、予備転輪(もしくは取付架)が左ハッチ開閉時の取っ手を兼ねているためらしい。

ただし、本来この取付架は、直接車輪をボルト止めするベース部分がリングになっているのだが、この部分は尾橇と干渉するので、およそ半分に切り欠いてある(ので、Passionのパーツもそのように加工した)。予備転輪は3カ所でボルト止めするが、止め位置は左2、右1と決まっているようなので、この形状にすると、左側の2カ所が残ることになる。内側・外側の間の放射状リブは、当然エッチングでもパーツが入っているのだが、小さすぎてあちこちに飛ばしてしまい、プラバンで作り直した(そのほうが加工が容易で組立上も楽)。

ちなみにルノーR40では生産段階から尾橇が標準装備のため、最初から予備転輪取付架はなく、左右ハッチともに取っ手に変わっているようで、後面が写った貴重な写真で確認できる例では、尾橇があっても開けやすいよう取っ手の位置自体も変更されている(右写真の赤線部分)。R35で、左ハッチに右ハッチ(のもともとの位置)と対象位置に取っ手を付けている例もあるので、R35の生産末期、尾橇が標準化されて当初はハッチ内側辺中央、その後ハッチ内側辺上部に移ったのかもしれない。

なお、このような取っ手の配置の場合、左ハッチ上部、排気管直下に付く遮熱板は(取っ手位置と被るので)付かない。そもそも遮熱板は、おそらく、排気管の熱で予備転輪のゴムが焼けるのを防ぐために付けられていると思われるので、予備転輪がない尾橇装着車ではそもそも必要がないことになる。尾橇が追加装備された車輛では、遮熱板があるものないもの、両方のケースがあるようだ。

なお、右扉の取っ手は、キットのパーツはやや太めの上に脚無しイモ付けタイプになってしまっているが、実車はもう少し細くて上下にベロがあってリベット止めされているようなので、そのような感じに作り替えた。

なお、誘導輪基部に付く小さなパーツ(B2、右写真の黄色丸部分)が、接着剤の回りが悪かったらしくて、はっと気付いた時には取れてどこかに行ってしまっていた。まさかこんなコチャっとしたディテールを自作しなきゃいけないのか?と茫然としたが、奇跡的にも、机の下のホコリの中に落ちているのを発見し修復することができた。やれ嬉しや。

●その他の些末の工作。

左右フェンダーに工具箱パーツを着けた。右の工具箱(大)は、前面車体側に2つの小リベットを追加。左の工具箱(小)は電装品への配線出口を予め開けておいた。また、両工具箱とも、上面が前面に重なるベロ部分は、固定部側をやや削って、フタ部と段差を付けた。

20210924_005816

操縦士ハッチ下側のダンパーは、現状穴だけ開けてあるが、ここはPassionのエッチングに交換するかも。

| | コメント (0)

TKS用連結可動履帯 CHINO MODEL 1:35

20210906_171414 ●空恐ろしいものを入手してしまった。

CHINO MODEL製、TKS用連結可動履帯。

当今流行の3Dプリント製品。まあ、さまざまなアフターパーツが3Dプリントで出るようになってきたので、私もそのうち何か必ず手にすることになるだろうと思っていたが、最初がまさかこんなに“とんがった”アイテムになるとは思わなかった。

CHINO、といっても中国製ではなくて(スペイン語だとchineseの意味になる……たぶん)日本製。

●(製品の必要性に関する)バックグラウンド。

これまでにポーランドの豆戦車、TK系のインジェクションキットは、大別して以下の3社から出ている。(約20年前に書いたTK系の実車解説はこちら

TOM/RPM:たぶん90年代に、当初TOMからTKS(20mm)とTK-3が発売され、後にRPMに移って、TKS(オチキス機銃型)だけでなく、TKDやらTKWやらドイツ軍鹵獲仕様やら現実に存在しない変な改造トラクターやら、やたらたくさんのバリエーション展開がなされた。

MIRAGE HOBBY:最初のキットは90年代末? TOMの箱替えかと思ったらまさかの新規開発キットだった。どういう風の吹き回しなのか、たった1輌だけ試作された(既存のTKSから改造)試作改良型のTKS-Bとして発売されたが、実際には通常のTKSとしても組めるコンパチキット。バリエーションとして、前後して出た同社ルノーUE用のトレーラーカーゴを付けたドイツ軍鹵獲仕様も発売された。

IBG:2018年発売の最新キット。基本的なバリエーションは20mm装備型とオチキス機銃装備型の2種だが、それぞれポーランド迷彩色の塗料付きセット、足回りの組立をロコ方式で簡略化させたイージーキット仕様も発売。機銃型(通常キットのみ?)はたぶんフィギュアとデカールを替えて、ドイツ軍鹵獲仕様も出ている。

うち、IBGについては当ブログでもキットレビューを載せている。

20210909_105504 履帯に関しては、TOM/RPMとIBGはインジェクションの部分連結式、MIRAGE HOBBYは軟質樹脂のベルト式のものが付属している。3社の履帯は、おおよそ写真のような感じ(左から、TOM、MIRAGE、IBG)。

実際、車輛そのものに関しては新キットになるほど出来がよく、それぞれが旧キットに比べて、「うん、さすが、一日の長がある」と思わせる出来だったのだが(TOMのキットも初のインジェクションキットとして結構頑張っていたが)、履帯は別で、最新のIBGのキットのものは履板表面の窪みもなくぱっと見でディテール不足(もちろん足回りが一体化されたイージーキット仕様はパターンを云々する以前の問題)。MIRAGEのベルト式はまるでハシゴのような代物で、むしろ最古のTOM製の履帯が一番マトモという状況だった。

そんなわけで、TKマニアであることを自認する私にとっては、ぜひとも手を出してみたいアイテム、ということになる。

●そんな履帯セットの中身はこんな感じ(金尺は私の)。

20210906_171917 20210906_171646

3Dプリントされた履板が整然と並んだ板が一枚。パッと見ると目の焦点が変な風に合ってしまってクラクラした(ステレオグラムで変な模様や文字が浮かび上がってくるようなことはなかった)。

ベースの上に並んだ履板は13×20列で、計260枚。付属の説明書によれば、TOM/RPMのキットに使用した場合に片側に必要な枚数は113枚だそうなので、1輌分組んで十分にお釣りが来ることになる。これだけ細かいと破損や紛失が怖いので、十分な余裕は有り難い。例えばMIRAGE HOBBYのキットで(やや足回りが長い)TKS-Bを組み立てたいなんて言う場合でも対応可能だと思う。まあ、わざわざ試作車のTKS-Bを作ろう!なんて人がそんなに多いとは思わないけれど。

流石にこれだけ細かいと、「連結可動」にこだわらなくても、むしろキットに合わせて「リンク&レングス方式(部分連結式)」になっていたほうが組み立てのハードルはずっと低くなるが、TKSはインジェクションキットだけで3種も出ているので、そのどれにも使えることを考えれば、1リンクずつバラバラの方がよい。それに、3Dプリントするにあたっても、同じ図形の単純な繰り返しである現状のほうが、少しずつ傾きが変わる連結体よりも楽なのではないかと思う(素人の想像)。

20210906_220242 ●組立に関しては、説明書ではおおよそ以下のように指示されている。

  1. ニッパー等を使ってサポート材(役割は異なるが、形状的にはインジェクションプラキットのランナーゲートに当たる部分)を根元部分で丁寧に切り離す。その後、サポート材を部品の至近位置で1つずつ切り離し除去。
  2. 履板を繋げ、かみ合わせ部に連結ピンを通す(0.1~0.2mmの金属線を推奨)。
  3. ピン外側を瞬着で固定。

1に関しては、当初はニッパーで数リンクを切り離してみたが、そもそも極小の履板にサポート材の「脚」は6本も繋がっていて、しかもその脚の位置が一直線ではないので、一度には切り離せない。そのため、どうしても切断中にパーツに余計な力がかかることになって不安なので、現状、ベース板の端から、ペンナイフでそぎ取るような形で切り離す方式をとることにした。

20210907_201751 20210907_201943

「エッチング・ソーで切り離すのはどうだろう?」などとも考えたが、まだ試していない。ちなみに樹脂の“質感”は、通常のインジェクションキットのスチロール樹脂よりはやや硬めでもろい感じがするが、レジンキットの無発砲ウレタンよりはずっと粘りがある印象(それが3Dプリントの樹脂で一般的なものなのかどうかは経験値が低いので何とも言えない)。

現時点で20数枚切り離し、サポート材を除去したが、そこまでの過程で、2リンク、ガイドホーン部を破損した。そこそこ慣れてきたので、今後はもっと歩留まりがよくなるはず。

20210906_222847 それにしても、とにかく履板が小さい。72のIV号戦車(レベル)と比べてみたが、TKS用のほうが小さかった。なるほど、つまり72のIV号戦車の連結可動履帯も可能ってことか……(もちろん欲しいと言っているわけではない。言ってないよ! 本当だよ!)。

さて。

とりあえず履板それ自体は切り出したが、これを繋ぐという激しく大変な作業が待ち受けている。

繋ぐにあたっては、指先で一つ一つ繋げていくのは流石に無理があるように感じたので、写真のような治具を自作した。ガイドホーン間の寸法におおよそ合わせ、タミヤの3mm角棒に0.3mmプラバンを両側に貼り増して3.6mm幅のガイドを作ってプラバンのベースに接着。作業中に位置決めしやすいよう、片側にはストッパーを付けた。

20210909_124140 20210908_040111

それでもこれで格段に作業がやりやすくなったかというと微妙なところ。なお、CHINO MODELさん自身も繋ぐ作業をやり易くするため、もっと本格的な(ちゃんと一枚一枚位置決めできる)治具を検討中とのこと。

ピン通しは、プリント上の都合で噛み合わせの中心部分にピン穴が開いていないため、一本のピンを突き通すことはできず、いわばカステン方式で左右からそれぞれ挿すことになる。一本で行ければもう少し繋ぎ作業が楽そうだが、自分で開けようにも、私が持っている0.2mm(~0.4mm)のドリル刃は、チャックに噛ませやすいように根元が太くなっているタイプで、刃先が短いので中央の噛み合わせまで届かない。もちろん根元が太くなっていないドリル刃なら、長く出せば行けそうだが、200枚以上開け直す間にポキポキ折ってしまう未来が想像できてコワイ。

なお、左右の穴に関しても、プリント時の誤差その他で一部狭まったり塞がったりしている可能性があり、作業前に一度ドリルでさらっておくことが推奨されている。私が作業した感じでいうと、サポート材が長い方の側で一部狭まっていることがあったが、低い方の側はしっかり貫通していることが多かった(といっても、まだほんの一部しか作業していないが)。

ピンに使用する線材については、伸ばしランナーも試してみたが、現在では細い(0.2mm程度?)のエナメル線を使用。たまたま手元にあったから、だけでなく、挿した後の切り詰めを考えると柔らかい線材のほうが都合がよかったため。もともとパーツが極小なので、線材があまり硬い必要はない。もっとも、ちゃんと内側の噛み合わせの穴に入れるまでが非常に大変で、それを考えると、穴を探り当てやすい硬い線材(真鍮線など)のほうがいいかも。……今度都会に出たら買ってきて試してみよう。

●長くなったので、実際のキットとの整合性等については改めて。

| | コメント (18)

ルノー・ド・タミヤ(2)――工作開始とジャッキ台

●SUMICON「タミヤ・フェス」参加作、ルノーR35製作記。

とりあえずエントリーはしたものの、8月中はまったく手に付かず。こりゃイカンと思い、せめて8月中に始めたという格好だけは整えようと、31日になってちょこちょこいじる。

とはいっても、エッチングに取り換えるなどの理由で後々邪魔になるダボ穴のいくつかと、車体上部と上部側面下側パーツの接着部の一部に出来る変な段差を埋めるため、ランナーとかプラ片とかをくっつけただけ。地味すぎる!

20210831_163112

●流石にそれだけでは何だなあ、という気がしたので、前からちょっと尖り過ぎな感じが気になっていた、砲塔右後ろ上の角をちょっと丸める。先日亡くなった仁鶴師匠を偲びつつ、

四角い仁鶴がまぁるく収めまっせ!

などと呟きつつ、あっちこっちの角度から見て具合よくなる感じに削る(といっても、たいして削ったわけではない)。丸めるにあたって邪魔になる上面のパッチは削り落とした。

20210831_214840 20210831_220921

もっともこれは多分に私の好みの問題で、実車でもタミヤのキットくらい尖っているように見えるものもあり、タミヤの間違いとは言えないようだ。

ルノーR35、オチキスH35に搭載された規格品のAPX R砲塔は、複数の工場で並行生産されているためか、おそらく工場別/ロット別で、この角を含めて、形状には微妙に差異が見られる。

ちなみに右側面前半についても、タミヤはいわば「ふっくら」タイプだが、エレールやトラペのようにここが窪んだ「げっそり」タイプもある。もっとも、ブロンコのように折り紙細工っぽくカクカク凹んでいるのは流石にやり過ぎ。なお、各社砲塔比較については過去記事参照のこと。

●そしていきなり些末な工作。

右フェンダー後部には、ジャッキとジャッキ台ラックがあるが、タミヤのキットでは、ラックと一体モールドされたジャッキ台の裏側はつんつるてん。しかし、車体側を向いていることが多いとはいえ、割と普通に見えてしまうジャッキ台裏のリブパターンがないのはちょっと寂しい。

我が家には、だいぶ年季物のON THE MARK MODELSのR35/H35用エッチングも2セットあって(1枚は使いさし)、これにジャッキ台が入っているので、当初はこれが使えないかと希望的観測を立てていたのだが、エレールを作ったとき同様、結局サイズが微妙に合わなくて断念した。

20210905_105738

以前にも触れたことがあるが、ON THE MARKのエッチングにはルノー用(黄丸)、オチキス用(赤丸)に2つのジャッキ台が付属しているものの、それぞれ表裏で別物だと認識してしまったらしく、片面しかないだけでなくサイズも異なっている。ルノー用にプラバンを貼り増して使えれば楽だったんだけどなあ。

そんなわけで、プラバンから自作する。エレールの時に一度作ったので、「おおよそこうすればできる」という手順がすでにあり、あとは淡々と手を動かすだけ。

Passion Modelsのエッチングのジャッキ台ラックはタミヤのパーツに合わせて設計されているはずなので、タミヤ準拠の大きさで製作。材料はすべて0.3mmプラバン。

サイズに切り出したベース(縁取りを考慮してタミヤのパーツより一回り小さくする)に、まずは内側のリブを貼り付ける。その後、しごいて柔らかくした縁材を周囲に巻いていく。工作しやすくするため、最終的なリブよりだいぶ高め。しっかり接着固定されたら、ゴリゴリと削って適正な厚みにする。

20210902_180104 20210902_235706

現時点では表側は未完で、この後、ジャッキ位置固定用の円弧のリブを付ける必要がある。最終的にラックに装着する際には、表側(円弧のジャッキ固定リブ)があるほうが外側を向く場合が多いようだが、逆の例もある。せっかく作った裏のリブを見せびらかすために逆向きにするのもありかなあなど、あざといこともちらりと考慮中。

●車体側部、数カ所に出来る小さな段差(というか窪み?)を埋め終わったあとに、鋳造時の型分割ラインを入れる。当然ながら、工具箱に隠れてしまう部分はオミット。

20210904_131007

いつもながら、伸ばしランナーを貼って接着剤で溶かして潰して……という作業。当然ながら、同じ「鋳造型の分割線」ではあっても、T-34の砲塔のようなゴツさはなく、ごくごくおとなしいもの。表面もあまりゴツゴツさせず、「これは溶接線ちゃいますよー。鋳造型分割線ですよー」というのを示したいと思ったが……どこが違うんじゃ状態。ちょっと反省。

ちなみに砲塔裾部にも鋳造型分割線はあるのだが、そちらは(通常)さらに目立たないので、キットのパーツの接合線をわずかに残す感じでヤスるだけに留める。……「接着した後、ちゃんと消さなかったでしょ」状態にしか見えないのが難点。

| | コメント (0)

PZLの大ナマズ(2)

●人間、やらなければいけないことがある時ほど、関係ないことをしたくなるもの。

しかし、仕事をサボって模型に手を出すというだけではなくて、その模型のなかでも、いま最も作るべきルノーR35ではなく、さらに別のものをいじってしまうというのが余計にひねくれているというか、余計にあかんというか。

●とはいえ、根を詰めないと進まない仕事をサボっての模型作りといえば、これまでにも何度か書いているように、これまた考えたり工夫したりが必要な工作ではなく、ひたすら無心に削る(しかも具体的に完成を目指すわけでもなく)といった工作がしたくなるわけで、そこで登場するのが例によってバキュームフォームキット。

というわけで今回取り出したのは、ポーランド、miniplast社製の1:48、PZL 46「スム」単発軽爆。前回記事を書いたのは(そして一部パーツを削って貼り合せたのは)、2018年2月だった。お。割と最近だね。

とりあえず、ずいぶん前に主要パーツをプラバンから切り離すだけはやってあって、そこから、前回記事の段階で本格的に削って貼り合せたのは、

  • 左主翼
  • 水平尾翼
  • 左垂直尾翼
  • 左主脚
  • 左右主車輪

●今回はこれに加えて、右垂直尾翼、右主翼、右主脚を削って貼り合せ、さらに胴体左右も削った。胴体は中身を作らないと、この段階では貼り合せるわけにもいかない。また、前面を除いてカウリングは胴体と一体だが、カウルフラップ部分が埋まっているので、一度切り離して工作する必要がありそう。

20210830_013338 20210830_013407 20210830_013559 20210830_013512_burst01

翼表面は、48としては表現が大味かもしれないが、パネルラインは凹だし、なかなかシャープ。胴体側面や、主翼の内翼・外翼の境目にある帯状の凸部も綺麗に浮き出ている。

主脚は車輪と一体にモールドされているが、主車輪は別部品が用意されていて、一体の車輪部をくりぬいて挿げ替えるようになっている。

●バキュームフォームのパーツをガリガリとヤスリ掛けしているとプラスチックの粉だらけになる。考えてみれば、プラモデルのヤスリ掛けというのは、現在大いに問題視されているマイクロプラスチックを大量生産しているわけで、それを思うと、プラモデルというのは「20世紀後半から21世紀前半までの、短期間だけ存在した趣味」ということになりそうな気がする。

●そんなこんなで、「無心にバキュームフォームを削りたい」欲はある程度鎮静化したので、次回はいよいよR35の製作に入りたい。

| | コメント (2)

ルノー・ド・タミヤ――スタート前チェック

20210710_233231 ●前回書いたように、8月1日から、「週末模型親父」さん主催で、タミヤIV号発売記念のSUMICON特別版「タミヤフェス2021」がスタート。レギュレーションはざっくりと「比較的最近発売されたタミヤの陸物」。お手付き可。

IV号それ自体は(最新のGもその前のFも)買っていないものの、スチュアートとかKVとかルノーR35とか、新しめのタミヤキットは我が家にもそこそこある。どれにしようか(ちょっとだけ)考えた後、R35でエントリーすることにした。

●タミヤのR35は、ほぼ発売直後に入手して、パーツチェックがてら、ほんのちょっとだけいじっている。特にその際に全体のレビューなどは書いていないが、APX R砲塔についてだけは、タミヤ、ホビーボス、ブロンコ、トラペ、エレールの5種のインジェクション製品の比較記事を書いている。

8月1日以降、まだ工作は再開していないが、以下、確認がてらのスタート前状態の報告を。

20210801_142805 20200326_225358

上写真左:現状、私のタミヤR35の箱の中はこんな感じ。車台の箱組その他少々は工作。写真にも写っているが、ディテールアップ用にPassion Modelsのエッチングと、ちょっと贅沢な“サイドメニュー”で、ホビーボス製の尾橇を手に入れている。

上写真右:実車の車体前端部は一体の鋳造パーツだが、タミヤキットでは前面中央、横一直線に部品分割線が入るので、丁寧に消す。ギアハウジング部前面は、部品分割や抜き方向の都合で若干のディテールの省略があるので、ここだけはすでにちょっとだけディテールの追加工作済み。

20210801_143610 20200324_104044

車体側面と後面も、部品分割が実車と異なり、本来一体鋳造である部分の中途で接合するようになっているので、丁寧に消す(右が作業前、左が作業後)。後面パーツ側部下端にも分割線があるが、ここはどうせ誘導輪に隠れそうなので消していない。

20210801_143651

ホビーボス製の尾橇は、YSのパーツばら売りコーナーで見かけて買った後に、おおよそ組立済み。詳細はその時の記事参照。その時には、「大きな変更はなくタミヤの車体に取り付けられそう」と書いたが、やはりまったくそのままというわけには行かず、若干の調整は必要になりそう。

| | コメント (4)

四一式山砲(完成)

●だらだらと製作記を重ねるものの、いつまで経っても完成しない/そのうちフェイドアウト、というのが私の模型製作の常態だが、ソミュアMCG5完成の余勢を駆って、長年、とりあえず迷彩塗装だけして放り出してあった、ファインモールドの1:35、「四一式山砲(山砲兵)」を完成させた。

製作記事それ自体は、2013年の12月にちょろっと書いただけ。もっとも大胆なディテールアップ等はしていないので、そもそもあまり書くこともない。

一週間前の状態(前回記事)からは、若干ウェザリング(墨入れとウェザリングマスターのハイライト)を足しているのだが、正直言って大した変化はない。……が、これ以上やっても単に薄汚さが増すだけのような気がしたので、これで完成ということにする。

●あっちこっちの角度からの完成写真。

20210711_172336 20210711_172353 20210711_172516 20210711_172534 20210711_172849 20210711_172818 20210711_172622 20210711_172714

●口径は75mmだが、山砲として分解運搬なども考え小型軽量に作ってあり、模型としても全長10cm弱、幅は4cm強のちんまりとしたもの。明治末期に制式化された砲なので、構造もあちこちに古風な部分もあり、組んでいて結構楽しかった(といっても、組んだのは何年も前だが)。

前回書いたように、妙な迷彩は中華民国軍所属という設定のため。

2013年春に書いたキット紹介からの丸々コピーだが、

「抗戰時期陸軍武器装備 野戰砲兵篇」によれば、中国ではこの砲は非常に好まれ、そのため国内数箇所の工場でコピー生産も行われた。

漢陽兵工廠(現・湖北省武漢市):民国10年(1921年)に開発もしくは生産開始され、「漢十年式75山砲」と呼ばれる。

太原兵工廠(現・山西省太原市):民国13年(1924年)に開発もしくは生産開始され、「晉造一三式」と呼ばれる。

瀋陽兵工廠(現・遼寧省瀋陽市):民国14年(1925年)に開発もしくは生産開始され、「遼一四式」と呼ばれる。

これは生産拠点を複数設けて大量生産を行ったというよりも、当時の状況で言えば、太原兵工廠は閻錫山、瀋陽兵工廠は奉天軍閥の影響下にあり、要するに、中央と有力軍閥がそれぞれ勝手に生産したということらしい。というわけで、(呼び分けるのも面倒臭いので)四一式山砲は中央軍で使われただけでなく、晋綏軍(山西省、綏遠省を地盤とした閻錫山率いる軍)、東北軍では野戦砲兵の主力として使われた。

実戦では、1933年の熱河戦はじめ、日中本格開戦後の太原会戦(日本側呼称は太原作戦)などでも大量に使用された。この間、中央軍では、装備の統一も意図して、ボフォース75mmM1930山砲を標準装備と定めて導入を進めていたが、まだ一部の部隊では四一式山砲を使用していたらしい。

この迷彩自体、「抗戰時期陸軍武器装備 野戰砲兵篇」に出ていた不鮮明な写真の1枚を参考にしたもの。当然ながらモノクロ写真なので、使用されていた迷彩色がこの系統の色でよいのかどうかはまったく不明。

| | コメント (2)

週末大雨

●「今年の梅雨は早い」と言われていながら実際にはなかなか梅雨入りしなかったり、「梅雨なのにあまり降らないね」なんて思っていたら、いきなりドカ降りしたり。

当地神奈川の隣県にある(しかも県境を越えてすぐ隣町の)熱海では、大規模な土石流が発生。地区名に聞き覚えがあると思ったら、一昨年の春に近所のご夫婦に誘われて行って泊まった保養所のすぐ下というか、脇というか、とにかく宿からの出入りで何度か通ったあたりがざっくり崩れたのだった。

一昨年に遊びに行った時も、(特に問題の伊豆山地区は)急傾斜地の多い逗子・鎌倉なんて比較にならない、坂の町・尾道よりもさらに厳しい感じで、海に向けて落ち込む急斜面にしがみつくように家やらホテルやらがあって、「すごいところだな」という感想を持ったのを思い出した。

被災地の方々には心よりお見舞いを。行方不明の方々は、一人でも多く無事で見つかりますように。

●わが町逗子でも、私の住んでいる場所からはだいぶ遠いものの、横横の逗子インターで土砂崩れが発生した。近所にも少々危なそうな場所もいくつかある。あまり近寄らないようにしないと。

●3日土曜日。久しぶりにオンラインでF模同窓会飲み会。出席者:はるとまん(たまん)、田一田(でんでん)、私の3名。後になって石黒氏から「済まん、寝過ごした~」というメールが来た。夜8時からの飲み会で寝過ごすって、いったいどういう……。

万年幹事のたまん氏からの、「誰か別の人がやって」というリクエストに応じて私がホストになったが、初めて使ってみようと思ったGoogleMeetは、あれこれいじったものの結局予約方法etcが判らず。

結局Zoomで予約したが、今度は当日・予約時間になって入ろうとしたら、「ミーティングは4日12時からの予定です」などと訳の分からないことを言われて入れなかったり。何度か入り直したりしているうち、数分遅れでたまん氏と合流できた。最初なぜ入れなかったのか等々は今なお謎。

お約束の微妙な音声のラグなどで喋りづらいなかながら、例によって近況報告だの他愛もない話だの。

1年以上前から消息不明の赤板先行氏は、結局その後も音沙汰無し。でんでん氏が自宅に行ってみたところ、片付けられた様子もないが住んでいる様子もない、とのこと。電話やネットは解約されているらしい。実家住所や会社が分かっていればすぐに何があったのかはっきりするのだが、一度会社に行ったことがあるというでんでん氏も、社名や場所を覚えていない由。

私自身、(でんでん氏ほどではないものの)そこそこ赤板氏とは仲が良かったつもりでいるが、それでも、(聞いた覚えがある気はするが)本名は覚えていないし、社名等はそもそも聞いた覚えがない。

ネット上の付き合いというのは、結局のところ、ネットでの連絡が途絶えてしまうとそれっきり、何の伝手もなくなってしまう可能性がある怖さがあるのを改めて思い知った。もちろん、それを以て、「ネットでの付き合いなんて薄っぺらで」なんてことを言い出すつもりは毛頭ない。それは、単純に付き合いのチャンネルとその性格の差であって、付き合いの深さ浅さとは別問題だろうと思う。……とはいっても、何があったかも判らないのはモヤモヤする。

●毎度、SUMICONが終わって、とりあえず一つ何か仕上げることができると、そのまま勢いに乗ってガンガン模型を作れそうな気がしてくる。

たいていは「気がしてくる」だけで、結局いつものスローペースなつまみ食いモデリング生活に戻ってしまうのだが、今回はちょっと気持ちを引っ張って、迷彩塗装まではしたものの仕上げをせずに放り出してあったファインモールドの四一式山砲にウェザリングを施してみた。

me20さんが、2014年に作り始めて放り出してあったカルロ・アルマートP40の製作を再開しているのにちょっと刺激されたもの。ちなみに私の四一式山砲も、改めて調べてみたら、組み立てたのは2013年末。(とりあえず)迷彩塗装を塗ったのは2018年の春だった。

例によって、ウォッシングしたり、ウェザリングマスターで誤魔化したりして、現状がこんな感じ。ちょっとメリハリが足りない気がするので、もう一度墨入れなどするかも。

20210704_024927 20210704_015539

ちなみにこの妙な迷彩は、帝国陸軍所属ではなく、中華民国陸軍が戦前に輸入した四一式山砲、もしくは「漢十年式75山砲」「晉造一三式山砲」などの、中国国内のいくつかの工廠で作られたコピー品という設定で作っているため。

フィギュアでも添えないと判らないけれども(添えても判らない?)。

●逗子市から、ワクチン接種の先行予約の案内状が来て、ウェブ経由で予約を取ったところ、そのまますぐに接種日を(月半ばで)決めることができた。新型コロナワクチンの接種は壮大な(しかも拙速な)臨床実験だなあ、とは思うものの、放っておいて感染が拡大し放題になるよりは相対的にリスクが低いと判断できる、ということなのだと思うので、受けろというなら特に文句は言わずに受けに行きたいと思う。

とはいえ、インフルエンザでもその年の流行のタイプに合わせないとワクチンの有効性は下がるわけで、現在どんどん変異株が登場している新型コロナが、現行のワクチンで本当に対処できるのかしらん。

| | コメント (6)

ソミュアのケグレス(14)――塗装(ひとまず)完了

●本日6月30日は、「週末模型親父」さんのところの「SUMICON 2021」の(1カ月延長された)最終日。

私の参加作、DESのソミュアMCG5(DES kit, #35023, SOMUA MCG5 d'accompagnement 1939/40)は、なんとか以下の姿まで漕ぎつけた。

20210630_161945 20210630_162307 20210630_162229 20210630_16204920210630_162121

実をいうと、前照灯のライトレンズを入れていない!とか、100%完成とは言い難い部分もあるのだが(クロームシルバーがビン底で固まっていて、綺麗に銀を塗れていないため)、とりあえずSUMICON的にはこれで投了ってことで勘弁してつかぁさい。

●全体塗装に関しては、前回述べたように、タミヤの缶スプレー、AS-24「ダークグリーン(ドイツ空軍)」の一発吹き。これにクレオスの「Mr.ウェザリングカラー」のスポットイエロー(こちらがメイン)、フェイスグリーン(こちらはごく少し)でウォッシング。さらに油彩のバートンとアンバーでウォッシング。

あとは、「どんなに(私のような)塗装素人でもこれを使えばなんとか見られるようになる」お手軽兵器、タミヤのウェザリングマスターのAセットとEセットを適当に。これで、単色でも何となく色彩ムラの表情が出てくるとともに、全体的にもやや明るくなる。

とはいっても、塗装手順はきっちり私の中で体系化されているわけではなく、いつもながら行き当たりばったりで、上記の「トッピング」あれこれの順番も適当。かつやり直しもアリ。

●幌の外側は、上記の缶スプレー吹きの後で、タミヤエナメルのオリーブグリーンとレッドブラウン、バフの混色で上塗りした……が、乾いてから見直すと、「ほとんどオリーブドラブのビン生塗装?」。わざわざ混ぜた意味なし。

実際にフランス軍車輛の幌布って何色?という、確実性のある資料等は手元になく(当時のモノクロ写真だと、車体に合わせて迷彩してある例も多いようだ)、ソミュールの展示車輛なども参考に、「なんとなく布っぽくカーキ方向に振ろう」という以外の何の根拠もない。

●細部塗装の(個人的に思うところの)ミソ部分は、30年代のケグレス方式の独特の構造・パターンの履帯の塗り分け。

この履帯はソミュアだけでなく、ユニックやルノーFTケグレス=インスタンあたりともパターンはほぼ同一。残念ながらソミュールのソミュアMGCの実車はなんだか珍妙な流用履帯を履いているが、幸い、ユニックP107はオリジナルの履帯が残っている。以下はwikimedia commons、"File:Unic P107, Musée des Blindés, France, pic-9.JPG"(Alf van Beem)から切り出し加工したもの。

2560pxunic_p107_muse_des_blinds_france_p

布もしきはゴムのベルト式履帯、というのがケグレス方式の特徴のひとつだが、初期のいかにもゴムベルト然としたものと違い、この形式の履帯は、

  • ゴムベルトのベースに
  • 接地面には金属(鉄)製のコの字断面のシュープレートを並べ、
  • さらにその中央にゴムパッドをボルト止め。

という構造になっているらしい。

そんなわけで、作例もなんとなくそう感じられる表現を心掛けた(と、偉そうに言えるほどの塗装ではない)。

まずは全体をゴム色として、フラットブラックにレッドブラウンを混色したものを塗装。さらに接地面は中央のゴムパッド部分を残し、左右の金属シュー部分は、メタリックグレイにレッドブラウンを混色したものを塗装。どのみち、キットの接地面のモールド自体も不確かなものなので、ここで注意深く塗り分けるなどということはせず、あくまで「ざっと塗る」程度。

その後、油彩のアンバーを薄く溶いて足回り全体をじゃぼじゃぼウォッシング。これによって、「自然に塗り分けを誤魔化す」。

ウォッシングがおおよそ乾いてきたら、パステルの赤茶の粉を、細い綿棒の先で金属部分の窪みに、次に黒エンピツの粉を金属部分のエッジに擦り付け、あまり単調にならないよう若干の表情付け。さらにタミヤのウェザリングマスターのグレーやタン系の色でゴムパッドのエッジを目立たせて修了。

せっかく塗ってもほとんど隠れちゃったらもったいないな……などとも思ったが、荷台と履帯とが結構離れているので、合体後も割と見える。

20210630_030157 20210630_162205

●なお、前回、

取り外し-塗装-再固定の過程で、プラペーパーのベルトが切れてしまうのではと心配していたが、なんとか(取り扱い不注意で)一カ所を切っただけで済んだ。

と書いたのだが、その後あれこれ弄り回している過程で、固定ベルトが2カ所切れ、さらに幌前方縦列のベルトの「ベロ」部分が、缶スプレーの基本塗装の被膜で厚く硬くなっていたのが災いして3カ所で折れてしまった。

固定ベルトに関しては裏側で瞬着で固定。前方の縦列ベルトに関しては、折れた部分はバックルも一度削り落とし、再度バックル&ベルトのベロを作り直して再接着した。なお、作り方に慣れが出てきて、ベルトのバックル部分は今度のほうが美しく正確に四角くできた。……この経験、この先に活きることがあるのか?

●追加でさらに数枚のクローズアップ写真。

20210701_005001 20210701_005022 20210701_005059 20210701_005206

1枚目:屋根の「牽引状態表示板」はデカール。デカールストックの束の中から掘り出した、ハセガワ・モノグラム(旧オーロラ)のソッピース・キャメルのデカールシートの国籍マークから青と黄色をそれぞれ切り出して重ね貼りした。なぜそんなシートを持っていたのか――おそらくホビーショーのハセガワブースのジャンクコーナーで買ったのだと思うが、なぜそんなものを買おうと思ったのか自体が謎。シートの端はだいぶ黄ばんでいた。

窓ガラスはタミヤの0.2mm透明プラバンからの切り出し。屋根のひさしの影になっているせいで、フロントガラスは下半分しかないかのように見えるが、実際は上下2枚で、実車は上半分が跳ね上げ式。ドアガラスは左右とも中途半端に引き下げた状態にした。

2枚目:みやまえさんに「人力エッチング」と褒めてもらったSOMUAのエンブレムは、真鍮製という想定で金色に。ただし、明るい色に写っている写真があるのでそうかも?程度の根拠で、銀色とか白とかの可能性もありそう。

3枚目:自作したシャーシ後面は、少なくともキットのパーツよりは「それらしい」見た目ではあると思うが、実際にディテールとして正しいかは不明(今回はそんな場所ばかり)。右のフックは伸ばしランナーからの自作物。左フェンダーのナンバープレートは本来は黒地にトリコロール+番号ではないかと思うが、この大きさに貼れる小さな白数字が今のところ見つけられない。

4枚目:左端縦列の留めベルトのうち、上二つが上述の「いじっている間に折れてしまったのでバックルごと作り直し」の部分。

| | コメント (9)

ソミュアのケグレス(13)――塗装開始

●「週末模型親父」さんのところの「SUMICON 2021」参加作、DESのソミュアMCG5(DES kit, #35023, SOMUA MCG5 d'accompagnement 1939/40)の製作記の続き。

●締切まであと数日。「え?今頃?」という感じではあるが、なんとか塗装に入った。

部屋の中で繊細なエアブラシ塗装ができる環境ではないので、基本塗装は最近定番の缶スプレー。

フランス軍車輛の基本色のグリーンに関しては、タミヤの一連のキットの塗装指示では、XF-58オリーブグリーンか、XF-51カーキドラブ(ルノーUE)が指定色となっている。しかし、タミヤの缶スプレーでは、この両色は出ていないようだ(それはそれとして、タミヤカラーは、エナメル/アクリルは共通だが、缶スプレーやラッカー系は番号体系が別らしい。なんでこんな不便なことをしているのか謎)。

私のイメージ(あくまでも個人的イメージ)としては、フランス軍車輛はあまりドラブっぽくない、「緑っぽい緑」な感じなので、いくつか見比べたなかで、ドイツ空軍用ダークグリーン(AS-24)を買ってきた。

缶スプレーは割と食いつきもよいし、そもそも暗い色なので隠蔽力も高そうだったので、今回はサーフェサーなどは吹かず、最初から色を一発吹きした。

20210626_134336

戦車だとほぼ全部組んでしまって塗装というのもよくあるが、あちこち「中」が見えてしまうソフトスキンだとそういうわけにも行かず、ブロックごとに分割可能状態で撮想を開始。特に荷台部分については、内側を塗ってから幌と荷台を結合する必要があり、外側は結合後に塗ることにしたためにこの時点では外は未塗装。

●ここで一つ問題が浮上。プラバンの積層から削り出したキャビン屋根は、塗った後で積層跡が僅かに浮き出てしまった。ここに至る以前にも、指で触ってちょっと違和感があったので(とある切削工具メーカーに取材に行った時に聞いた話だったと思うが、人間の指先は繊細で、ミクロン単位の段差も検知できるそうだ)一度ヤスリを掛け直してあったのだが、それでは足りなかったようだ。

というわけで、一度塗った塗色をサーフェサー代わりにもう一回ヤスリ掛けしたのが以下の状態。

20210627_131620

この後に(荷台と併せて)もう一度塗装したが、今度はだいぶ目立たなくなった。

●幌と荷台を結合する前に内部を塗装。どのみち結合してしまえば陰になってあまり見えないので、塗装はだいぶおざなり。幌布と幌骨はもうちょっとコントラストがあった方が格好いい……とは思ったが、時間もないのに見えない部分に凝るのも何なので妥協した。

椅子に関しては(他に頼るべき資料もないので)ソミュールの現存車輛の運転席シートを参考に、黒のレザー張りと判断して塗った。

20210627_144948

内側塗装後に幌を再結合。

実車では幌布を左右4カ所ずつのベルトを荷台外側のロッドに掛けて固定しているが、私の模型でも、幌骨と一体の幌を、このベルトで固定する形になっていて、ロッド(金属棒)を抜き差しできるようにして幌を取り外し可能にしてある。

取り外し-塗装-再固定の過程で、プラペーパーのベルトが切れてしまうのではと心配していたが、なんとか(取り扱い不注意で)一カ所を切っただけで済んだ。

20210627_150144 20210627_234021

幌を取り付けた後に、再度ダークグリーンの缶スプレーで外側を塗装。その後、幌部分はエナメルのオリーブグリーンに茶系の色を混ぜた色を重ね塗りした。塗ってからよく見ると、エナメルのオリーブドラブの色とほとんど変わりなく、これならわざわざ混色せずにオリーブドラブのビン生で塗っても良かった……。

●そんなこんなで、現状の全体写真。幌以外のダークグリーン部分に関しては、クレオスのフィルターリキッドの「スポットイエロー」や油絵の具のアンバーなどでフィルタリング(ウォッシング)&墨入れし、若干の表情付け中。とはいえ、まだだいぶ暗くのっぺりしているので、細部塗装と並行して、さらに墨入れとかハイライトとかを入れていく予定。

なお、ウォッシング中に、早く乾かそうとうちわでパタパタ仰いでいて、バックミラーを弾き飛ばしてしまった。床の隅のホコリの中から無事発見し修復。アホかい。

20210628_005921 20210628_005944

いや、間に合うのかコレ……。

| | コメント (3)

ソミュアのケグレス(12)――細部ディテール・その3/工作完了

●「週末模型親父」さんのところの「SUMICON 2021」参加作、DESのソミュアMCG5(DES kit, #35023, SOMUA MCG5 d'accompagnement 1939/40)の製作記。

もう来週には(今度こその)締切で、だいぶ切羽詰まった状況なのだが、なんとか工作終了(たぶん)。塗装、間に合うかなあ(雨が続いたらアウト)。現時点の全景は以下のような感じ(特に変わり映えはしないが)。

20210625_111159 20210625_111100

それにしても、最初は「それほど出来はよくないとはいえ、レジンキットだし、バタバタ組んで在庫を減らすか!」なんて思っていたのに、妙に大工事になってしまった。それでいて(実物の細部があまりよく判っていないので)手を入れただけ正確さが増しているかというと、「え……どうかな?」状態なのが何とも。

●というわけで、最後のディテール工作のクローズアップ。前回、「残る細部工作は、バックミラー、ラジエーター留め具、ドア上の雨どいくらいになった」と書いたのだが、実際にはいくつか追加することになった。

ラジエーター取付架(と前照灯)

ラジエーターは、両サイドでシャーシフレームに固定されているようだが、そのあたりのディテールはキットでは丸無視されている。形状については若干あやふやなところもあるが、主にソミュールの実車のクローズアップに従って適当に工作。

20210625_111326 20210625_111427

どうやら実車は、

ラジエーター下の両サイドから左右にベロが出ていて(灰色プラバン部分)、そこに、シャーシ側の台座(ダンパー? 黄色プラバン部分)から生えている2本の棒を差し込み、さらにその棒には防振用のスプリングがかぶさっている、という構造らしい。スプリング部分は前回ベルトのバックルにも使ったエナメル線。

塗装の便も考えて、模型製作的には台座も含めて一式、ラジエーター側に固定した。

20210625_111550 

ラジエーター取付架を工作するまでは邪魔になりそうなので付けていなかった「カエル眼」の前照灯も取り付け。基本、キットパーツをそのまま付けただけ。柄の部分はソミュールの実車と若干形状が違うが、「この形状は間違い」と言い切るだけの材料もなかったのでそのまま使った。前照灯に繋がるコード類はソミュールの実車にも見当たらず、柄の部分のパイプ内側を通っているのではと推察して、特に追加もしなかった。

こうして改めて見ると、工作が面倒ではあったが、SOMUAのエンブレムを追加してよかった。

雨どい、バックミラー、方向指示器

20210625_111255

ドア上の雨どいは、細切りのプラバンを貼っただけ。バックミラーは、鏡面部分についてはキットにもパーツが含まれているのだが、やや型荒れもあったので、それをいちいち削るよりはと新調した。

ドア後方の方向指示器に関しては、数少ない当時の実車写真を見ると、どうも「絶対付いている」というものでもない感じ。「もしかしたらドイツ軍による追加装備?」とも思ったのだが、どうもそうでもないらしい。謎。

て、最初は付けずに済ますつもりだったのだが、若干でも精密感を上げるにはあったほうがいいかと思い直して追加した。

さて、それから白状ひとつ。この写真では、幌側面前端の3カ所の留めベルトは、ベルト端のベロが前方を向いているが、改めて「L'AUTOMOBILE SOUS L'UNIFORM」を見たら、私が幌形式の最大の見本にした車輛では、ベロは後ろ向きだった。うがー。間違えたー。もっともソミュールの実車の幌では前向きなので、今更直さない。

荷台後面手すり

20210625_111710

荷台後面は、キットの指定では左右端に1カ所ずつ、縦方向に手すりを付けるようになっているのだが(取付穴を埋めた跡がうっすら見える)、場所的に用途が意味不明。一方、幌後面の垂れを固定することを考えると、横方向にベルト掛けがないと困るので、ここに関してはソミュールの現存実車に準拠して、4カ所の手すり(ベルト掛け)を追加した。

| | コメント (4)

より以前の記事一覧