ミニスケールAFV

THE WORLD AT WAR 1:72 II号戦車a1/a2/a3型

20180615_224233 ●先日買ったIII号戦車A型の出来が思ったより良かったので、ますます欲しくなったIBGの新シリーズ「THE WORLD AT WAR」の1:72、II号戦車a1/a2/a3型。

先週、仕事で都内に出たついでに下北沢のサニーにまで足を伸ばして、他2キットと合わせて買ってきた。一緒に買ってきた他2つについてはまた改めて。

ちなみに、メーカーのIBG modelsだが、IBGは「INTERNATIONAL BUSINESS GROUP」の略だそうだ。どこぞのコンピューター会社のパクリ名か?(IBM=International Business Machines)というのを通り越して、なんだか架空請求詐欺会社っぽいな……。

●実車について。

a型はII号戦車の増加試作型で、「ENCYCLOPEDIA OF GERMAN TANKS」によればa1~a3型の合計で75輌、「アハトゥンク・パンツァー第7集」によれば、a1:25輌、a2:25輌、a3:50輌の計100輌が生産されたとある。

生産途中で細かく改良が行われたようだが、a1からa3に至る過程で外形的に何か差異しが生じているのか(いないのか)は、よく判らない。なお、「ENCYCLOPEDIA OF GERMAN TANKS」には、a1型10輌の生産の後、「ゴムタイヤ付き鋳造誘導輪」が導入されたという記述があるが、とりあえずweb上で漁った写真10数枚を見る限りでは、ゴムリム付き誘導輪などというものは確認できない。

すでに車体形状は、後の本格量産型とあまり変わらない姿になっているが、車体後部がb型以降よりも寸詰まりで、後の型にはあるエンジンルーム右後端の四角い小グリルがないこと、左後部に大きな円形のグリルがあることが大きな特徴。

足回りは後の本格量産型と違い6つの小転輪を持ち、2輪ずつシーソー式の板バネサスで懸架、さらに外側に補強桁が付けられている(b型まで)。起動輪はa型独特のもの(b型では、後のc型以降とよく似た形状のものに改められる)。

なお、このキットを組んでみて改めて気付いたのだが、a型のみの特徴として、砲塔側面右前部、左後部のクラッペも、中央に突起がある(後の型は完全にフラット)。もっとも、他のクラッペのように視察用スリットはなく、突起は他のクラッペと形状を似せるために設けられているようだ。操縦席右側のクラッペはa型ではスリット付き。ここはb型では視察スリットがないフラットタイプになるが、後の型では再びスリット付きに戻される。

●なぜか箱絵は起動輪がb型っぽいし、砲塔右前部クラッペもb型以降の仕様。操縦手前面クラッペはA型以降のタイプ。いやいや、よく見ると前面に増加装甲取付リベットがあるし。

さらによく見ると、砲塔ハッチから上半身を出している車長の襟の兵科色は装甲科のピンクではなく通信科のレモンイエロー。なんでやねん。いや、1940年以降のバルケンクロイツが描かれているし、通常の戦車部隊から引き上げられて、通信部隊に連絡用に払い下げになった車輛かな? もっとも、デカールはポーランド戦時のマーキングだけで、標準タイプのバルケンクロイツはセットされていない。(再び)なんでやねん。

……という具合に、どうも箱絵はキット内容に不安を抱かせかねないものなのだが、実際の中身は、かなり力の入った内容。

プラパーツは枝2枚。加えて、小さなデカールシートが1枚。そして実車解説・組立説明・塗装解説の小冊子(英・独語)が同梱されている。

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モールドはかなりシャープ。足回りこそ履帯含めまるごと一体の「ロコ方式」だが、OVMや各部クラッペなど、上部のディテールはだいぶ細かく別部品になっている。同時に発売されたIII号戦車A型ではOVMはジャッキとS字シャックルを除きフェンダーに一体モールド、操縦手席左側のクラッペも(抜きの関係で形が崩れた)一体モールドだったのと比べると、こちらのほうが再現度は高め。

ただし、それだけ細かくても組立説明は付属小冊子の半ページ。確かに工程としてはそう多くないが、この図だと取付位置、方向などがやや判りにくい。塗装指示用の4面図が取付位置の参考になるが、それでもまだ判断に迷う部分はある。

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●気になった部分や見どころ等々。

おおよそ、a型の特徴と考えられる部分は過不足なく表現されている。ただ、車体左右クラッペ前方に、跳弾リブのようなモールドが施されている。ここに跳弾リブが付くのは、主生産型になってから(しかもB型以降)のはずなので、削り取る必要がある。

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上右の写真にも写っているが、戦闘室右側面に大き目のリブ状モールドが2カ所ある。これだけでは「ナンダコリャ?」なモールドだが、資料を見て正体判明。b型以前はこの位置にある、燃料注入口ハッチのヒンジを表したかったらしい。

さらにその後方にも前後方向に長い突起がモールドされているが、これはエンジンルームの通風孔。

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砲塔をFTF(First To Fight)のII号戦車D型のものと比べてみた。もともと「FTFのキットの中身はIBG製」という話はどこかで聞いた覚えがあるのだが、実際に比較してみると、FTFのD型用は周囲のクラッペが一体モールド、このa型用はクラッペが別部品という違いはあるものの、全体の形状、砲塔上面のモールドは瓜二つ。図らずも、両シリーズとも根は一緒、というのが確認できた。

ただし、先日III号A型のレビューで書いたように、FTFは一応、IBGとは別会社らしいので、IBGに委託してキット開発・生産してもらっているという感じなのだろうか?

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もともと表面にパターンのないロコ方式足回りなので、今更とやかく言うほどのことではないかもしれないが、履帯の装着方向が逆。

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組立説明図に誤りあり。戦闘室後方のクラッペのパーツは「W3」と書かれているが、これは正しくはM8。そもそもW3は右側足回りのパーツなので、その点では間違いようがないが、クラッペのパーツはスリット有りのM8とスリットなしのW7とがあるので注意する必要がある。

また、フェンダー上に付くOVM類は、OVM側には取付ポッチがあるのに、フェンダー側には一部を除いて取付穴がなく、位置決めに多少苦労する。上記塗装説明図や実車写真などを見ながら取り付けた。

S字シャックルに関しては、キットの指示(組立説明図や塗装図)では横向きに付けるようになっているのに対し、「アハトゥンク・パンツァー」では縦方向になっている。明確に判断できる写真がなくちょっと迷ったが、最終的には横向きに付けた(下の写真では付け忘れているが、このあと取り付けた)。

また、ワイヤーカッターはキットの塗装図では若干斜めになっているが、これはほぼ真っ直ぐに付けた。実車写真で真っ直ぐなように見えた――と書くとなんだかもっともらしいが、そもそも上方向から写したものではないので、個人的に「なんとなくそう見える」くらいの気分的なもの。

●なにはともあれ、とにかく組み上げてみた。前述のように、同時発売のはずのIII号A型よりも部品分割は細かく、ゲートやパーティングラインを処理するにも保持するだけで一苦労という感じで(しかも2、3度床に落として捜索する羽目になったし)、若干苦労した。

上述の側面の燃料注入口に関しては、流石にモールドのままでは不足を感じたので、それらしく作り直した(百均で買った2mm径のポンチが役に立った)。後方の側面通風孔に関しては、工具箱の陰ということもあってそのまま。

III号戦車の時は機銃を交換したが、今回はIII号ほどは太くなかったので、とりあえずそのままにしている。

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いかにも試作車然とした、後方の円形グリルが素敵。

ついでに、前回組んだIII号戦車A型や、FTFのII号戦車D型とも並べて撮ってみた。

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THE WORLD AT WAR 1:72 III号戦車A型

20180421_214928 ●ミニスケール(1:72)の新レーベル(というか新シリーズ?)、「THE WORLD AT WAR」の第一弾キットのひとつ、III号戦車A型(PANZERKAMPFWAGEN III AUSF.A)を買ってきたので、そのレビューなど。

購入は溝の口のイシハラi-Boxで、税抜き価格で2200円だった。

●実車について。

ご存知「遅れてきた主力戦車」III号戦車の一番最初の生産型。とはいっても、実質的には増加試作型で、10輌しか生産されておらず、実戦参加は1939年のポーランド戦のみ。

キットの箱絵およびデカールに取り上げられている「223号車」がポーランド戦時の写真として有名だが、所属は資料によって第2戦車師団と書かれていたり(GERMAN TANKS)、第1師団と書かれていたり(Wydawnictwo Militaria)。キット同梱の小冊子だと「ポーランド戦時は第1師団所属」らしい。

弱装甲(最大で15mm)と懸架装置の能力不足で、ポーランド戦後は早々と実戦部隊から引っ込められてしまったらしい。懸架装置はスイングアームの中途にコイルバネを配した独立懸架式で、その仕組みだけ見れば有名なクリスティー型サスペンションと一緒。III号A型の登場はクリスティー型よりだいぶ後なので、クリスティー型を参考にした可能性もあるかもしれないが、クリスティー型が車体側面上下幅一杯の長大なコイルスプリングを使っているのに対し、III号A型は申し訳程度の長さしかなく、とてもではないが高速で不整地を走れるようには見えない。結局、この後III号戦車は真打のE型登場まで足回りの試行錯誤を続けることになる。

●「新レーベル」とはいっても新しいメーカーではなく、ポーランドのIBG製で、箱の横にもIBG MODELSと書かれている。

IBGはもともと本体でも72陸物キットを出しているのだが、そちらの履帯もの(例えばトルディとかユニバーサルキャリアとか八九式とか)は部分連結式履帯がセットされている。それに対して、この新しい「THE WORLD AT WAR」シリーズは足回りがざっくり一体成型のロコ形式。要するにウォーゲームの駒にも使える比較的お手軽なキットで、同じくポーランドの72陸物キットシリーズ、「FIRST TO FIGHT」とよく似ている。実車解説の小冊子が同梱されているのも「FIRST TO FIGHT」と同じ。

ただし、「FIRST TO FIGHT」付属の小冊子がポーランド語のみなのに対して、こちら「THE WORLD AT WAR」のほうは(おそらく輸出品用に)英語・ドイツ語併記となっていて、非常にありがたい。版は「FIRST TO FIGHT」のものより僅かに大き目。ページ数は、「FIRST TO FIGHT」が表紙含め12ページなのに対しこちらは16ページ(下左の写真で右側に重ねてある2冊が「FIRST TO FIGHT」のもの)。

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ちなみに、「FIRST TO FIGHTのキットもIBGが作っている」という話をどこかで聞いた気がするのだが、だとしても、「FIRST TO FIGHT」は小冊子に「FIRST TO FIGHT Sp. z o. o.」(Sp. z o. oはポーランドにおける有限会社の略号)と社名が書いてあるので、少なくとも別会社ではあるらしい。

さて、「FIRST TO FIGHT」は“副題”(というかシリーズ名?)に「WRZESIEŃ 1939(1939年9月)」と書かれていることからもわかるように、1939年9月のポーランド戦役に登場したポーランドおよびドイツの車両・砲・フィギュアに特化した展開をしている(今後ソ連物も加わるのかどうかは不明)。一方、「THE WORLD AT WAR」は、第一弾の4種のキットは、

W001 III号戦車A型
W002 II号戦車a1/a2/a3型
W003 突撃砲Oシリーズ
W004 IV号戦車A型
(3、4番目は未発売、あるいは日本未入荷)

車両の時期としては「FIRST TO FIGHT」と重なるが、すべて「その車両の試作型/増加試作型に相当する一番最初の生産型」というとことんマニアックな選択。III号A型は、惹かれはするもののブロンコのキットは高いし、その割に(ネットで見る限り)イマイチ感があるし、35で作るのもちょっとなあ、と思っていたので、このスケールでの手軽なキットの発売は嬉しかった。

また、特にII号a1~3型は、インジェクションとしては初のキット化のはず。ちなみに箱絵を見ると起動輪がb型風に描かれていて若干中身に不安を抱かせるが、中身はちゃんとa型になっているようだ(1~3の違いについてはよく判らない)。今回も、このII号も一緒に入手したかったのだが、イシハラには(もう売れてしまったのか)置いていなかった。

いずれにせよ、今後どういう基準でラインナップを続けていくのか非常に気になる。突撃砲O型がキット化される以上、III号B型はガチか?

●前置きが(しかも単純に比較対象に持ってきた「FIRST TO FIGHT」の説明が)長いし。

まあ、とりあえず中身。枝は大小取り混ぜて5枚。「ロコ組キット」としては、割と小パーツは多め。

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足回りは前述のように一発抜きで、とりあえず転輪・起動輪・誘導輪の表側のディテールは非常に良い感じ。しかし、起動輪の歯部分が「厚切りナルト」みたいになっているのはやや寂しく、ここだけでも表裏分割にしてくれたらなあ、と思わなくもない(まあ、そういうことを言い出すときりがないが)。あとは、「すべての転輪の穴の位置が正確に揃っている」のが、(一度気になりだすと)どうしても気になってしまうが、さすがにこれは修正しようなどと思わないのが無難か。

車体は、工具類は一部を除いて一体モールド。miniart35のB型、C型では当初無視されていた(最近発売の改訂版で追加された)車体前部ハッチ周囲の別体表現もきちんとなされているのはエライ(ブロンコのA型は最初からパネル表現が入っているようだ)。独特のサスペンションも必要十分の出来だと思う。

砲塔のハッチ、クラッペ類は一体成型で、そのため、下辺のエッジは斜めになっている。単純に彫り込むと大きさが違ってしまいそうだし、砲塔ハッチ下には小リベットのモールドもあるので、とりあえずは放置の方針。最も気になるのは連装の同軸機銃で、車体銃と比べても、いくらなんでも太すぎる。さすがにみっともないので削り落とし、フジミ76のI号戦車の機銃パーツと交換した。

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●最初はキットの中身を紹介してそれで終わり、と思っていたのだが、ついつい組み始め、そのまま約1日で組み立てを完了させてしまった。途中、車長ハッチを落として紛失してしまい、半日ほど見つからずベソをかきそうになったのは内緒。

なお、組み立て説明に関しては小冊子のなかにたった半ページで図示されているだけで、図が小さいために取り付け箇所・取り付け方向が曖昧なものもある(車長ハッチなど、方向決めのダボもないのでちょっと困った)。そのあたりは箱裏の4面図や別途資料で補った。

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外形の正確さについてはきちんと測って検証したりはしていないが、後の「本格量産型」III号に比べて何となく間延びした感じのある「増加試作型」III号の印象はよく出ていると思う。

(現時点で)キットに対しいじった部分は以下の通り。

  • 前述のように、主砲同軸機銃を交換。
  • 砲塔上面左右の手すりモールドを金属線(0.3mm)に交換。
  • 砲塔前面のアンテナガードも金属線(0.35mm)に交換。キットにもパーツが付いているが、太い上に単純なコの字形になっている。実物はかなり微妙な形状。作例は左右の角が尖りすぎたかも。
  • 車長ハッチは上面に突起モールドがある方が前。キットのパーツはハッチ両側に突起があるが、実物は左側だけのようなので右は削り取った。
  • 車長キューポラは成型の方向の都合で最前部・最後部の視察口が薄く曖昧になっていたので改めて開口。
  • 後部マッドフラップ内側パーツのエッジを薄々に。
  • 排気口を開口。
  • 前照灯は強度的に不安があったので接続部分を金属線で代替。

なお、本来はエンジンデッキ後半にぐるりとワイヤーが搭載されるのだが、キットでは省略されている。これはこの後付け加えたい。

やっぱりII号a型も欲しいな……。

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First to Fight 1:72 II号戦車D型

●先日実家に行った帰り、横浜のVOLKSに行ったら、再生産が掛かったのか、FTFの1:72、II号戦車D型(FIRST TO FIGHT 1:72 Pz.Kpfw.II Ausf.D)が入荷していたので、ついつい購入。

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先日買ったPRAGA RVはシリーズ番号34、II号D型は12なので、比較的シリーズ初期の製品ということになる。そもそもII号D型のミニスケールのインジェクション・キットは、これがおそらく初・唯一のもので、車種自体も割と好きなので気になっていたのだが、出たころに買い逃してそれっきりになっていたのだった。

20170422_183933 ●というわけでごく簡単なキット・レビュー。

プラパーツは全体で枝1枚。PRAGA RVが大小3枚も入っていたのに比べると、部品点数としてはだいぶ控えめな感じ。

一方、私はこれまで同社のキットはポーランド軍ものしか買ったことがなく、そのどれもデカールは入っていなかったが、これは珍しくデカール付きだった(ドイツ戦車のキットの場合はどれも基本入っているのかもしれないが)。デカールの内容は国籍マークの白十字のみ4つ。

このシリーズの装軌式車輌共通の特徴として、足回りは履帯まで含めて一体のロコ形式。当然、スプロケットに噛み合う穴や、履帯表側の細かいリブ表現などはないが、反面、センターガイドは(綺麗に抜けたりはしていないものの)穴開き表現が施されていて、横方向から見た時の精密度は高い。

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また、当然そうなっていなくては困るが、起動輪・誘導輪はいわゆるD1型(初期型)形状。転輪も含め、雰囲気はなかなかよい感じ。

車体上部は戦闘室上面が別パーツで、砲塔下側部の張り出しを表現している。操縦席・無線手席横のクラッペやエンジンルーム横のグリルは一体抜きのため、ちょっと不十分な表現。一方、フェンダーの滑り止め表現はなかなか細かく、この点ではかなりオーバースケールなタミヤ35のII号戦車よりいいかも。

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フェンダー上の細かいパーツでは、きちんと軽戦車用ジャッキが、それらしい形状で別パーツで用意されているのが良い。

砲塔は、側面クラッペが一体成型のためちょっとメリハリの足りないモールド。(写真には写っていないが)左前部側面に僅かにヒケがあった。

主砲・同軸機銃は防盾と一体成型だが、とにかく機銃が太すぎるのはなんとかしたい感じ。

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砂漠の十字軍(10)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス製1:76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記。

いまひとつ仕上がりに不満は残る(どうも雑な気がする)ものの、これ以上こねくり回して改善するかどうかというと怪しいので、とりあえず完成ということにして、SUMICON掲示板でお披露目をした。

なお、前回以降の進捗としては、

・塗装に関しては前回最後に書いたように、再度スミ入れとウェザリングマスターを繰り返した。

・両サイドの足回りパーツを接着した。ただし、もともとの車体箱組が歪んでいたのか、それとも履帯取り付け時に反ったのか、接着後、左右の履帯の(リブの)角度が揃わず、よく見るとちょっと情けない状態になっている。

・砲塔上部、長短のアンテナ線を0.2mmの洋白線(VOLKSで購入)で追加。長い方のアンテナにはプラペーパーでペナントを付けた。青色で塗ったのは根拠があるわけではなく、なんとなく映えそうだといういい加減な理由。迷彩含め、イギリス軍の偉い人が見たら怒りそうだ……。

・砲塔サーチライトに、娘のネイル用UVレジンでレンズを入れた。透明度が非常に高いので、角度によっては何も入っていないように見える。中心に電球を表現する何かを入れるべきだったかも。

●完成写真。

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クローズアップも少々。

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恒例の10円玉との記念写真。

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●なお、今回は(私にしては)珍しく、展示台も作成した。……といっても、東急ハンズで買ってきたコルクのブロックにネームプレートを入れただけ。

ネーム自体は単純に紙に印刷したもので、上から透明プラバンを被せ、四隅に穴を開けて真鍮の化粧釘で止めた。

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砂漠の十字軍(9)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス製1:76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記。塗装の続き。

●イギリス軍車両の塗色は、北アフリカ戦線に関しても実際にはギチギチに規則で定められていそうだが、その辺、私は生半可以下の知識しかなく、おおよそ以下のような理解。

・北アフリカのクルセーダーは、サンディブラウン(ライトストーン)単色か、サンディブラウンをベースにおおよそ車体の裾部分を波型に濃色で塗る2色迷彩が施されている場合が多い。

・基本、初期は単色で、その後、比較的ラフな感じで塗り分けた迷彩が行われるようになり、だんだんパターンが定型化してくるという流れのようだ。

・迷彩色の濃色は、とりあえずあれこれ資料の塗装図を信用するなら、黒、ブラウン(テラコッタ)、グリーン(ダークグリーン)のいずれかが使われているらしい。実際のところは、白黒写真で見る分には、「この迷彩色はずいぶん暗いから黒かもしれない」「これはちょっと明るめなので黒ではないかも」くらいのことしかわからず、ブラウンかグリーンかの別は判断しようがない。

以上はあくまで、適当に写真やら塗装図やらを見て「そんな感じ?」と思っているだけなので、きちんと北アフリカのイギリス軍を作りたい人はちゃんとそれなりの資料を読むように。

●相手がミニスケールということもあって、あまりコントラストが強いとオモチャっぽく見えそうだし、ということで、迷彩色はブラウンにした。もちろん、それなりに塗装のウデがある人なら黒の迷彩でもちゃんと落ち着かせてしまうのだろうが。

というわけでとりあえず迷彩色を乗せたのが下左写真。ブラウンはVallejoのFS30145(143)、フラットアースを使った。

実際にはこのブラウンの正規の色名はテラコッタだそうで、その名からのイメージからすると、もっと赤茶というか、オレンジっぽい感じなのかもしれない。なんだかアフリカ戦線のイギリス空軍機のようなイメージで塗ってしまった(ちなみにRAFのアフリカ迷彩上面色はミッドストーンとダークアース)。

その後、エアコン下に置いて乾燥促進(下右)。

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塗り分けラインは、初期のものと思われる割といい加減なパターンのものだと全体像が分かる写真が少なく、結局、塗装図などに取り上げられることが多いパターンを参考にした。しかし、実際にはこの(比較的定型化された)パターンは、アフリカ戦でも後期特有である可能性がある。

ネット上で拾った写真でもこのパターンのものが数枚あるが、うち1枚は「EL HAMMA」と書かれた看板と一緒に写っている。EL HAMMAはチュニジア国内の地名であるらしい。暗色部分も比較的色が濃く、塗色も黒である可能性がある。

ちなみにその「EL HAMMA」の写真は、先頭はMk.IIだが後続はMk.IIIで、とっくにMk.IIIが登場してからの写真ということになる。タミヤの組立説明図にもこのパターンは取り上げられており(ちなみに迷彩色の指定は黒)、それには「第1機甲師団所属車輌 1943年3月エル・ハムマ」と書かれている。

……うーん。サンド単色の車輌にしておいたほうが無難だったかな?

●油彩のアンバーでウォッシング(左)。さらにタミヤのウェザリングマスターで若干の表情を付けてみた。なんとかサマになってきたような感じもするが、もう少しメリハリが欲しい気がするので、もう一度墨入れ/ウェザリングマスターを繰り返すかも。

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砂漠の十字軍(8)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス製1:76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記。

本来、2月末が締め切りだったのだが、1か月延長。3月末までとなった。2月中(仕事が煮詰まって)ほとんど製作が進まなかったので、これは有り難い。

20170130_231447前回までで基本、工作は終了しているのだが、前回の追記で書いたように、予備履帯ラックのディテールが「ガルパンに負けてる!?」というのが気になったので、ロッドを追加することにした。

最初は、すでに付けてあるエッチングの切れ端製の枠を一度取り外し、穴を開けて再接着しようと思ったのだが、素材上でドリルの刃が滑って穴位置が安定せず、枠そのものもプラバンで作り直した(1月末に工作)。

この予備履帯ラックは、他の戦車にはあまり見られない形式のもので、履板3リンクずつ2列を枠に収め、この長いロッドで連結・固定する。つまり、ここに装着されるのは履板だけで、実際に履帯交換する場合は、また別の場所から連結ピンを持ってくる必要がある。なんだかわざわざ面倒にしているような気が……。

20170227_140124 ●前記のように、特に2月半ばわたわたしていたのと、締切延長で安心したのとの相乗効果で1か月まるまる放置していたが、ついに塗装開始。ファレホ(Vallejo)で基本塗装を行った。色は「70912(122) TAN YELLOW」。若干赤みがかった濃い目のサンド色。

特にサーフェサーなどによる下地作りは行わず、直に筆塗り。隠蔽力が強いので、下地の色の違い、細かい金属パーツの上なども、特に問題なくそのまま塗ることができる。ただし、

▼溶剤が水で揮発性が低いためか、塗っている時は塗料に厚みがあり、ちょっとデロデロ感があり、筆むらも目立つ。ただし、これはその後ある程度時間を経て乾燥してくると被膜も薄くなり、むらも目立たなくなって落ち着く。

▼上記は、他の塗料に比べかなり塗料を濃い目で塗るのがデフォであることも関係していると思う。水性塗料であるせいもあるが、あまり薄めだとプラ地に若干弾かれ気味になる。

▼サーフェサーなどで下地作りをしっかりしておくとまた違うのだろうが、直に塗ると被膜の弱さが顕著。ツメなどでひっかくと簡単に塗膜が剥がれる。ただし、乾燥が進むにしたがって若干状況は改善される。

なお、写真ではかなり綺麗に、筆むらなくしっかり塗料が乗っているように見えるが、実際には若干の筆むらは残っており、下地がうっすら透けている部分もある。もっとも、この後ウェザリングを行えば気にならなくなる(であろう)レベル。

20170302_134739 ●履帯を塗装。これもファレホで、「304 Track Primer」。

工作手順上、すでに履帯は接着してしまっているので、奥まったところは車体色も履帯色もなかなか塗りづらい。

中央部転輪が緑色なのは、この後、迷彩色で塗り潰してしまうので、未塗装のモールド色で放置してあるため。

前後の転輪のみ明色なのは、(例の「サン・シールド」偽装幌と併用して)遠目にトラックの車輪と誤認させるためと昔どこかで読んだような気がする。

車体に迷彩を施している車輌の場合、この転輪の塗り分けは、主に

 ←後ろ     前→

   〇〇●●〇

   〇●●●〇

   〇〇〇〇〇

の3種類があるようだ。当初は以前に掲載した「サン・シールド」付き車輌に合わせて第一・第五のみ明色の仕様にするつもりだったが(上の履帯塗装前写真)、砲塔まで迷彩するなら第四転輪も明色のほうがポピュラーのような感じだったので、追加で塗った。

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砂漠の十字軍(7)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス製1:76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記。

●やり残していたいくつかの細部工作を追加して、ひとまず組立終了。現時点での全体写真を撮った。

20170122_014224 20170122_014241 20170122_014258 20170122_014321 20170122_014359 20170122_014421

●前回最後の写真に比べての進捗箇所は、

20170121_192446 ▼砲塔のオデコ部分に指揮官用アンテナ、ではなくて直接照準用のツノをエッチングの切れ端で作って追加。ちゃんと穴を開けて根元を植えたので丈夫。尖っているので、不用意に握ると刺さるかも〈先端は心持ちヤスって丸めたが)。

この照準棒は1本タイプと「山」字状になった3本タイプとがあるようで、後者のほうが後期のタイプであるらしい。基部の工作が面倒だったので前者を選択。

▼エアフィルター側面下部にあるカバー(?)を追加。C字吸気口下の砂受け引き出し(?)の取っ手は小さすぎて作れる気がしなかったので現時点ではスルーの方針。

▼右後部フェンダー内側(エンジンルームの間で谷間になった部分)に何かの基部(フェンダー支持架にしてはガッチリし過ぎているような?)を追加。

●しばらくはこのままで、気になる部分が出てきたら追加工作をして塗装に入る予定。

20170123_010141 ●追記。上に書いたエアフィルターの引き出しの取っ手、結局エナメル線で作って取り付けた。

ややオーバースケールだし、形も少々歪んでいるが、まあ、ないよりはマシ?くらいの感じ。

●追記2。工作で手を付けなかったこと。外形的に気になっていることなど。

▼長過ぎる車体長に関しては、後部フェンダーを切り詰めるだけで多少は印象が良くなるため、そこだけは工作したが、ほか、基本形状に関する誤りは放置した。

ただし、エンジンデッキ前半の通気口カバーが細長過ぎるのはどうにも気になってきて、もう一度もぎ取って幅を増やそうかという誘惑にちょっと駆られる。もっとも、これが細長いのは、エンジンルームそれ自体が細長く、戦闘室が寸詰まりであることが原因。とりあえずカバーの増幅は可能だが、長さは(さすがに戦闘室の延長までする気はないので)どうしようもなく、それが再工作を思いとどまっている要因。

▼ぱっと見の印象がとても良い砲塔だが、頸部の形状はだいぶ間違っている。戦闘室上面に丸く出っ張りが設けられているために、水平方向から見るとやや砲塔が浮き上がっているのが、この部分に関しては個人的には最も気に掛かる。

しかし、前述のように戦闘室上面の前後長が寸詰まりであることなど、そもそも基本形状が誤っているせいで、もしも上面の突起を削り取ると、砲塔角が周囲に干渉しまくる。これを解決するには、上面レイアウトの大幅な改造が必要になる。……いやいや。さすがにそれはちょっと。

▼予備履帯ラックは枠だけ作ってロッドは付けていない。SUMICON掲示板で、めがーぬさんから「イタレリ35でも再現されていないんだし」というような感想を頂いて、「それならここまででもいいかな」と思ったのだが、ガルパン(映画版)のクルセーダーでロッドが描かれているのに気付き、「ガルパンにディテールで負けてる!?」と気になり始め、追加工作するか悩み中。

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砂漠の十字軍(6)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記、履帯工作の後編。

●センターガイドの工作に関して、何かいい方法(=楽な方法)はないだろうかとしばらく考えていたのだが、結局、特に思いつかず。仕方なく、愚直に1本ずつ植えることにした。工程番号は前回からの続き。

20170118_034407 (6).ベルト状になった履帯の裏側中央に、細切れにした角材を貼り付けていく。

これも最初は(接地リブと同じ)エバーグリーンの0.5×1mm角材を使おうかと思っていたのだが、ちょっと太すぎたので、若干細めに、0.5mmプラバンから切り出した。また例によって同じ長さに切断するための安直治具を、これまた同じくT-34前面装甲板の残骸上に製作。今回の履帯作りに、なぜかこのパーツ(残骸)が大活躍。

この状態ではセンターガイドとなる角柱に僅かに高さの差があるが、それはこの後ヤスって均すので、この段階では気にしない。ただし、ピッチと列は後々の見映えに関連するので、ぱっと見で乱れが目につかないようにだけは気を付ける。

20170118_120523 (7).1列に貼り付けたセンターガイドの角柱を、板ヤスリやサンドペーパーを使って上部を尖らせ、形を整えていく。

最初に工法で悩んでいたなかに、「接着前に形を整えると不揃いになりそうだし、接着後に形を整えるとするとポロポロ取れてしまうのではないだろうか」というのがある。念のため、溶剤系接着剤で付けた後に僅かに瞬着を付けて根元を補強したが、ヤスっている際に折れる事故は、履帯2本分で1ヶ所だけで済んだ。

作業しやすくするため、粘着力を弱めた両面テープで金尺に貼ってある。一つ前の、センターガイドの角柱を貼る作業も、2本目の履帯では金尺に貼ってから行った。

並んだセンターガイドにヤスリを当てていくと、ほとんどノコギリの目立てをしているような感じだが、もちろん私は目立て職人ではないので、1本1本のセンターガイド形状は、よく見るとばらつきがある(それ以前に、実車はもっとスラリとしか形状をしている)。いいんだよ! どうせほとんど転輪に隠れちゃうんだから!(台無し発言)

ちなみに実物のセンターガイドは、マチルダIIの履帯などと同様、前後方向に穴が開いている模様(形は全然違うが)。

20170119_170304 (8).足回りに取り付けてみた。起動輪、誘導輪に巻き付ける部分は部分的に折れたりした。タミヤのプラバンではなく、もっと柔軟性のあるエバーグリーンとかプラストラクトのプラバンを使えばよかったなあ、と後から思った(持ってないけれど)。

そんなわけで、案ずるより産むが易しということか、なんとか形になってしまった。当分こんなことは再度したくないけれど。

20170119_170428 ●履帯を付けた状態で記念撮影。ハセガワの履帯を使うよりもずっと雰囲気よくできたので、そこそこ満足。

もっとも、塗ってしまったら「こういう感じの履帯が付いていたキットなんですね」で終わりそう。

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砂漠の十字軍(5)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記。

もともと今回の製作では、フニャフニャかつ型ズレがあって使いづらいエアフィックスの履帯に替えて、ハセガワ72の履帯を使う方針だった。工作の一番最初に、接着済みだったサイドスカートを分解したのもそのため。

しかし、どうにもこのハセガワの履帯が気に入らず、なんとかエアフィックスの履帯を工夫して使えないものか、などと未練がましく行ったり来たり考えているうち、

「いっそ作るか!?」

という、ろくでもない考えが浮かんできた。

いやいや、さすがにそれはやめておこう……どうも今回、「細部工作は適当に、偽装用幌でも付けてお手軽に仕上げる」という目論見からはだいぶ逸脱してしまったものの、さすがにそれはオバカ過ぎる。

――などなど考えて思いとどまろうとしたのだが、結局手を付けてしまった。

●実車の履帯について。

キットのスケール、バランスがもともと狂っているので、各部の工作も必然的に現物合わせになるが、それでも実物の寸法はある程度の指針になる。

「crusader tank track width」の検索語で調べたところ、こんなページに行き当たった。「British Equipment of the Second World War」というサイトのクルセーダーの項で、諸元が一覧表になっているなかに、履帯幅として「10.7」という数値が出ている(ちなみに今回の製作では一切考慮していないが、リンク数は118枚らしい)。

いくらクルセーダーの履帯が細いといっても、さすがに10センチ強ということは考えられないので、インチと推定して換算すると27.178センチ。車幅のスケールに近い1:72で計算すると3.77mmになる。

ちなみに、クルセーダーの履帯を写真資料で確認すると、どうもMk.IIの初期あたりで新しい履帯が導入されているらしい。

後期型(たぶん)はイタレリのクルセーダーで表現されているタイプで、表面に縦方向の細かいリブがある。初期型(たぶん)は接地リブが前者より幅があり、それを除くと履板表面はほぼのっぺらぼう。

初期型の現存例の写真はたとえばこれこれ。後期型は、たとえばこれ

●履帯パーツの再検証。ピンボケ失礼。

▼キット(エアフィックス)の履帯。

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初期型履帯をパーツ化しているらしく、表裏とも一応連結部も表現しているあたりは意欲的。とはいえ、何度も書いているように素材が柔らかすぎてそのままでは使いづらい。裏面のセンターガイドもほとんどピラミッド状に背が低いうえ、中心からズレている。エアフィックスのキットはMk.II、Mk.IIIのコンパチだが、履帯のタイプ的にはMk.IIIには合わないのではないかと思う。幅は4.5mm弱といったところ。

▼ハセガワの履帯。

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リブ表現があるので、一応は後期型履帯を表しているらしいのだが、パターンはでたらめ。接地リブ左右、センターガイドも単純に角柱状で、「レゴブロック戦車?」的イメージ。幅5mm。今回製作の初期にやっていたように、スカートやフェンダーの内側をゴリゴリ削るとなんとかエアフィックスのキットにも使えそうだが、やはり車体に比べ幅があり過ぎるのは否めない。

●そんなわけで冥府魔道のミニスケール履帯工作。

当然ながら、スカートから覗く下半分しか作らない。

また作業上面倒がない、およびタイプ的にもOK、という2つの理由から、細かいリブパターンのない初期型履帯を選択(なんてそれらしく言っているが、実際には作り始めてしばらくするまで、タイプの別をはっきり把握していなかった)。

20170117_115713 (1).接地リブにはエバーグリーンの0.5mm×1mmプラ棒を使用。中心に溝があるので、写真のような適当な工具を作ってけがく。見ての通り、ドラゴンのT-34(1942~1943年型)用前面装甲板の残骸。

上にリンクを貼った実車履板の写真を見ても判るように、このリブ中心の溝はそれほど深いものではないが、それでいて意外に目立つし、他に見せるべきディテールもないので派手目に入れる。

ちなみにエバーグリーンには元からコの字断面のプラ材もあるのだが、さすがにここまで細いものはないようだ。

20170115_233954 (2).プラ材を貼って適当な(=いい加減な)治具を用意し、(1)で溝を彫ったプラ棒を、4mmの長さに切っていく。後々左右をヤスることになるので、実車寸法よりはやや長めにしてある。それでも、エアフィックスのキットの履帯よりもさらにやや細め。

写真を見て判るように、治具は上の「溝堀工具」の裏側。こんな適当な治具でも、単純にモノサシを当てて切るよりは安定して同じ(程度の)長さの部品を量産できる。

20170116_141551 (3).上の接地リブパーツを、3mm幅の0.3mmプラバン帯材にハシゴ状に貼っていく。キットの起動輪合わせで1リンク2mmピッチ。ハセガワの履帯もピッチのゲージに利用。

といっても、可動にするわけでもないので、「ぱっと見、ガタガタにはなっていない」程度。リブの横幅も、左右方向の接着位置も、よく見るとこの段階ではわずかに凹凸がある。

20170117_142107 (4).0.3mm板の帯に棒材を貼っただけだと、左右に飛び出した棒材端部と履板本体になる帯部分との間に、裏側で段差ができてしまう。そこで、1mm幅の0.3mmプラバンを細かく刻んで、段差埋めのために貼っていく。

黄色いプラバンを使っているのは、作業時の視認性を上げるため。および、色が違っているほうが何だか細かく作業しているっぽく思えて嬉しくなるため(←ばか)。

20170117_212528 (5).段差埋めのプラバンともども、横方向からヤスリがけして横幅の凹凸を均し、履帯幅を均一にする。さらに接地リブ表側左右端のエッジを丸め、履帯らしく形を整える。

もちろんリンク同士の噛み合わせ表現などは綺麗さっぱり省略しているので、その点ではエアフィックスのパーツに負けている。

これでとりあえず履帯表側は工作終了。しかしセンターガイドの工作が難関。

 

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砂漠の十字軍(番外)

●模型ストックを漁っていたら、未組立のハセガワ・ミニボックスの72クルセーダー(履帯無し)が出てきた。エアフィックスの箱の中に入っていた履帯の出所はこれか!

エアフィックス76(公称)の車体がやけに長いのは以前に述べた通りだが、これに関し、web上の海外の作例で、「ハセガワの車体にエアフィックスの砲塔を載せる」というお手軽解決法を試したものがあったので、出てきたついでにちょっと試してみた。

この方法にはいくつか利点があって、

  • まず、ハセガワ72のスタイルがおかしい最大のポイントは上下につぶれ過ぎた砲塔なので、その点を一気に解消できる。
  • エアフィックス76のキットはMk.II、Mk.IIIコンパチで、砲塔周りは完全に2個分のパーツが入っているため、組み合わせても「2個1(ニコイチ)」ではなく「2個2(ニコニ)」になってキットを無駄にしない。

もっとも私の場合はエアフィックスのMk.III砲塔はどこかにやってしまったのでキットの有効活用的メリットはなく、単純に「様子見」してみただけ。

20170109_235347_burst01 ▼とりあえず仮組みしてみたハセガワと、工作中のエアフィックスを並べてみたのが右写真。エアフィックスを手前に置いているのでそちらのほうが大きく見えるが、実際には、車体の縦横の寸法はだいたい同じ(わずかにハセガワのほうが長い)。

もちろんそれは、私がエアフィックスのキットをフェンダー後部で切り詰め工作を行っているためで、単純にキットのままの場合には、(スケールは1:76であるはずの)エアフィックスのほうが長い。

20170109_235435_burst01 ▼ハセガワ素組単体。

砲塔はかなりペッタンコで、むか~し昔、このキットを実際にひとつ組んだ時、当時はクルセーダーと言う戦車に特別に思い入れもなく、しっかりしたイメージもなかったが、「なんか格好悪くて変……」と思った記憶があるが、下のエアフィックスと比べると違いは顕著(もっともエアフィックスは逆に比率的には全高が高すぎるらしい)。

ハセガワのミニボックスではいくつか例があるようだが、転輪(誘導輪、起動輪も)は車体下部側面と一体成型という大胆な設計。なお、クルセーダーは起動輪が履帯の外側に噛み合うのでこれでも行けるが、ハセガワは、起動輪の歯が履帯の穴に噛み合うカール臼砲でも同じ手法を取っている。……つまり、起動輪の内側は車体にべったり貼り付いているので、キットのままでは履帯は絶対に起動輪にはまらない。

20170109_235551 ▼ハセガワ車体+エアフィックス砲塔。

確かに、それなりに見られるバランスになっている気がする。もっとも、ディテール表現はかなり大味で、(私の場合は)別段、エアフィックスの砲塔が余っているわけでもないので、あえてこのキットの車体を活用したくなるというわけではない。

▼ハセガワの車体を使う気になれない大きな要因がこちら。

Crusadercomp 初回にも書いたのだが、二重のシャーシ側壁に対応して本来は一直線であるはずのラインが、なぜか、エアフィックスとまったく同じ間違い方になっている。初回ではweb上の写真を見て書いたのだが、手元の現物を見て改めて呆れた。上がハセガワ、下は初回にも載せたエアフィックス。

可能性としては、

  • 基本設計は別だが、ディテールに関して先行のエアフィックスのキットを無批判に真似した。
  • たまたま、同じ(間違えた)図面を元にキット化した。

という二通りが考えられるが、戦闘室とエンジンルームの比率などはまったく違っているので、個人的には、前者の可能性が高いのではと思う。

ちなみに戦闘室の前後長、エンジンルーム前方のエアインテイク・カバーの縦横比などはハセガワのほうが実車に近いが、エアインテイク・カバーが車体と一体モールドなのは、ミニスケールとは言えちょっと寂しく、また、前記のようにモールドが全体的に大味であること、エアフィルター周りのフェンダーの処理がやはり違っていることなどから、手を入れるベースとしてエアフィックスよりいいとはとても言い難い。

20170112_104006 ●12日、また長野日帰り出張。11月末から飯田、佐久平、佐久平と行って、今回は長野駅まで(行先は長野市近郊の中野市(長野駅からだと小布施町のちょっと先)。

行きの駅弁は長野の「鮭はらこ弁当」。

ちょうど昼頃に長野駅に到着したのだが、いきなりぶわぶわ雪が降ってきた。長野駅で待ち合わせた現地の会社の方曰く、「晴れているんで、本当に降っているわけじゃなくて、山から吹き飛ばされてきた雪ですねえ」とのこと。

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