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TACAM沼(T-60編の2)

●並行工作のTACAMの2輌。

あっちいじったりこっちいじったりで、行ったり来たり。これって、結局どれも完成しなくなるパターンだよなあ、などと思いつつも、「まあ、道楽なんだから好きにやってていいよね」と自分を強引に納得させてみたり。

というわけで、題名も被っているので判りにくいですが、TACAMの工作、T-60のほう(「TACAM沼」)の続き。

●前回、

これはちょっと、一度立ち止まってじっくり考証(というよりは確実な資料が少ないので想像?)してみる必要を痛感。……というわけで、TACAM T-60についてはここで「一回休み」。

と書いたのだが、とはいっても、結局「わからんもんはわからん」ので、判っている範囲で工作を進めることにする。

もちろん、悩んで長らく立ち止まっている間に、何かあっと驚く新資料が出てくる、なんてこともあるのだが、それよりも「そのままお蔵入り」の可能性のほうが大きいので。

●前回書いたように、新造の上部戦闘室装甲板に囲われた(≒隠された)、もともとの車体上面の改装状態に関しては、「グランドパワー」2006年6月号、p128、p129の写真が、今のところ最も頼りになる。

これに従って、車体上面部分を作り変えることにする。

Img20260508004709 Img20260611011754

1枚目写真が、キットの車体上面の解釈。前回記事に載せた写真の再掲。

もともとの車体上面水平部をほぼ全部取り払ったうえで、中央部分、前後方向に割と幅広の天井を新設。主砲の砲架はその上に載るという構造。開口部前縁にも、元の天井板の名残りなのか新設なのか、少しの幅ながら水平部がある。なお、この写真では付けていないが、キットでは右側のエンジン上部の開口部はメッシュで塞ぐ指定。

が、前述の写真では前後方向にこんな幅広の天井はない。というわけで、その写真を頼りに、かつ想像もプラスして作り替えた現状が2枚目写真。

●方向も変えたり、寄ったりして撮った写真が以下。

Img20260611011832 Img20260611011844 Img20260611011937 Img20260611011953

主な改装点。

▼前述のグランドパワーの写真で判るが、砲を支えるために、車体内部に新たにフレームが設けられている。フレームは車体に溶接されている。前後位置としては、戦闘室上部右側装甲板固定部(キットパーツ Ka50)の後端にほぼ等しい。また、キットの上面パーツと異なり、このフレーム位置まで天井板がある。この天井板と車体前面板の間は溶接されているという解釈とした。なお、この天井板はもう少し何かしら複雑な形をしている可能性もある。

残念ながら、グランドパワーの写真では、車内のフレームの下端がどう処理されているかは写っていない。フレームをそのまま下ろすと転輪トーションバー基部と干渉するが、トーションバーの交換整備などの都合上、基部にくっつけたりはしないんじゃないかな、と思ったので、適当な位置で途切れている解釈にした。

実際には、砲架の真下にも新たに補強用の柱が立っていたりする可能性もありそうだが、これは写真では砲尾に隠れてよく確認できない。

▼キットパーツでは前後方向に結構幅広な天井があるが、これはどうやらなさそうなので除去。ただし、前後方向に梁がある。これは元の戦車型でも、砲塔が載る部分の天井板を支えるためにあったもの(のはず)。

どういう形状だったのかは今一つよく判らないが(丹念にネットや資料を漁って、T-60の車内写真など集めれば判りそうだが)、前述のグランドパワーの写真では上面中心部に筋が見えるので、L字材を中央で背中合わせに貼り合わせた形状とした(どっちが背中だよ!)。

先述の補強フレームとはどういう接続関係になっているのかはよく判らないが、とりあえず、そのまま補強フレームを貫通していることにした(模型のパーツとしてはフレームに接する部分で断ち切っているだけだが)。

▼ラジエータ上部の小さな天井ブロックは、元の戦車型T-60からそのまま引き継いでいる部分。

ただし、ラジエーターキャップに対応した長円形蓋は、前述グランドパワーの写真ではしっかり付いているのが確認できるが、キットのTACAM用天井パーツではなぜか取り払われてそのまま開口しているという解釈。

キットに不要部品として入っている戦車型の天井パーツでは蓋のモールドがあるが、車体中央側前後方向にリブがあって邪魔なので、プラバンで新造して蓋のモールドのみ削り取って移植した。ただし、「車体中央側前後方向のリブ」は、もしかしたらTACAMにもあるかも。

▼車体内部左後方の踏み台?上げ底床?(キットパーツ Ka10)と砲手用?の折り畳み椅子(Ka19)は、角度的に前述の写真では確認できない。上面板の解釈から類推すると、miniartの勝手な想像である可能性も高そう。しかし積極的に存在を否定する材料もないし、付けなければ付けないで、「じゃあこのスペースをどうすんだ」的問題が出てくるので、そのままとした。ヌルい。

▼現時点では、キットのバーツの通り、ラジエーター左側で壁が(もともとの)天井板位置まで伸びているのだが(4枚目写真、黄色マル部分)、前述のグランドパワーの写真では、そのような突出は認められない。

またこの「壁」のラジエーター側で、ラジエーター上部にぽっかり空間が開いてしまっているのだが、ホントにそれでええんかいな、という感じ。いや、戦車型ではどうなってるんだろう。もう一度、ネット上で車内写真を漁り直してみる必要あり。

というような具合で、ゆるゆる作業進行中。

「そもそもこの主砲はどうなってるんだ」方面でもいろいろ問題があって、悩ましさは尽きず。

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コメント

MiniartのTACAM T-60 自走砲については、ロシアの模型誌『Mホビー』2008/03の記事「ルーマニアのマーダー」を元にしているようです。
ちょっと同誌が行方不明で参照できないんですが…。

参考までにお目汚しで。
http://gizmolog.cocolog-nifty.com/blog/2018/12/miniart-tacam-t.html

投稿: セータ☆ | 2026年6月14日 (日) 10時19分

>セータ☆さん

おお。どうも、情報ありがとうございます。
miniartのTACAM、セータ☆さんも寸評載せてたんですね。
これは気付いてなかった……。

なお、上記事で

「そもそもこの主砲はどうなってるんだ」方面でもいろいろ問題があって

と書いたのは、セータ☆さんがgizmologで書いている通りのことで、私も「F-22そのままでも、PaK36(r)でもなく、ルーマニア独自の改修仕様」と判断しています。

miniartのキットの搭載砲も、一応、不十分ながら独自仕様を表現しているようです。

しかし砲左側のハンドル配置がどうにも謎なんですよね。
これについてはこの後の記事で詳しく触れようと思います。

投稿: かば◎ | 2026年6月14日 (日) 13時05分

このキットを組んで思ったのは
「装填手は大変そう」という点です。
車体の天板に立ったら、砲の位置はやたら低いし
すぐ近くに排気管があって火傷しそう。

ところで
どなたかスミコンに参加しません?

投稿: めがーぬ | 2026年6月24日 (水) 23時57分

>めがーぬさん

TACAM T-60、確かにコンパクトにまとまってはいるんですが、模型として作り始めてみると、本当に「載せただけ」な無理矢理感が大きいですね。

通常の牽引型・車輪付きの砲のほうが、まだまだ操作に余裕があります。

SUMICON、復活したんですね。私は流石に近寄りませんが、盛況だといいですね。

投稿: かば◎ | 2026年7月 8日 (水) 15時02分

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