I号戦車B型のあれやこれや(4)
●なおも漫然と「I号戦車いじり」続行中。
特にスゴイ進展もスゴイ工作もしていないが、戦車としての形ができてきたので、若干テンションは上昇中。
●両社とも、履帯は部分連結式。英語のレビューだと、link and length track(リンク&レングス方式)と言われているヤツ。
ディテールも両方ともまずは満足すべきレベルで、その意味では「両社おおよそ同じ」なのだが、組み立て易さは格段に違った。
タミヤは起動輪・誘導輪に巻き付ける部分は2リンクずつ(起動輪、誘導輪とも×5ずつ)で、あとは上、下、起動輪-転輪間、転輪-誘導輪間。つまり1リンクずつのパーツはないので、正確には「links and length方式」と言うべきかも。また、最後部の上部転輪と履帯間とで位置決めのダボがあり、巻き具合が正確に同じになるように設計されている。
一方、アカデミーは上、下、起動輪-転輪間、転輪-誘導輪間がlength(連結済み状態)なのは同じだが、起動輪・誘導輪に巻き付ける部分は1リンクずつ。また、下、起動輪-転輪間、転輪-誘導輪間のlength部分はタミヤよりリンク数が少なく(短く)、その分も1リンクずつのパーツで補う必要がある。
さて、もともとI号戦車の履帯は1リンクあたりが小さいうえに、先祖のビッカース由来のスケルトンタイプ。にもかかわらず、アカデミーの1リンクずつのパーツは、1つあたり5か所もランナーゲートがある。そんなわけで、まずはランナーから切り離す時点で、(最初はあまり深く考えずにニッパーを入れてしまったこともあって)余計な力が掛かって連続して数コマ破損させオシャカにしてしまった。
その後は、「片側を丁寧にナイフで切り離し、そちら側のゲートを綺麗に処理してから、もう片側の切り離しを行う」という方法を確立して、なんとか残りは破損無しで切り抜けた。しかしおかげで、不足せずにきちんと両側履帯を巻けるかどうか、最後までハラハラさせられる羽目になった。最終的に、1リンクしか余らなかった。イヤ本当にギリギリ。危なかった……。リンクごとのゲート処理も非常に面倒だった。
さらに、基本。同じように巻いていったにもかかわらず(位置決めダボはないものの、タミヤ同様に上側のlengthは上部転輪に合わせたたるみが付いているので、おおよその位置は定まる)、なぜか、片側はうまく巻けたのに、もう片側はリンク半分ぶんのズレが出た。結局、すでに接着してあった誘導輪軸をエナメルシンナー剥がし技で外し、僅かに位置を前方に振ることで調整した。
もちろん、余裕のある方は他社製の連結可動履帯を奢れば、こんな余計な苦労はせずに済むのだが、「キットのパーツで組もう」という人は、最初から誘導輪軸の根元の角度決めダボを削っておき、履帯連結を最後に誘導輪部で調整できるようにしておくとよいかも。
なお、タミヤは足回りに巻く分きっかり、アカデミーも(全部無事に切り出したとしても)数コマ分(たぶん4~5リンク)しか余りがないので、電撃戦終盤以降に見られたような、「増加装甲代わりに車体前部に予備履帯」の姿は、両社とも箱の中のパーツだけでは表現できない。
●砲塔の車長用ハッチの右側にある信号弾発射用(あるいは信号旗用?)小ハッチの丸いパッチは、タミヤは一体成型だが、アカデミーは別パーツ。
なんでわざわざこんなところを別パーツに? と思ったのだが、改めて実車写真を見ると、ここはベンチレーション用に僅かに隙間が設けてあるのだった。アカデミー偉い!
なお、前回記事に追加したように、「横型フック」の側面穴(アカデミーの方)は、外側の穴を0.5mmドリルで広げた。
●なお、アカデミーの砲塔は車体の穴に比べ砲塔側のはめ込み部が細く、あまりにガタガタして気になるので、プラペーパー0.2mmを巻いて調節した。
実はこれでもまだ若干緩かったので、このあとさらにもう一巻きしたのだが、今度は太くし過ぎて入らなくなり、外側に巻いたプラペーパーをだいぶ削り落とす羽目になった。やっつけ仕事だなあ。
●車体ハッチは、本来、下側のハッチに上側のハッチが被さって固定されるようになっている。
……のだが、タミヤは綺麗にそのように表現されている一方、アカデミーは、なぜか、下側ハッチと上側ハッチの縁がツライチになってしまう。というわけで、アカデミーのほうは、0.2mmプラペーパーを貼り増して段差を付けた。
●車体前右に付くブレーキ放熱パイプは、アカデミーはキットのパーツを使ったが、タミヤのパーツはちょっと貧弱な感じがしたので、コトブキヤの「スプリングユニット(2.0mm径)」に交換した。
以前にI号戦車A型(ブレダ20mm型)を製作した際にもこの部分に使うため購入したもの。ただし、逆にちょっと太過ぎたようで、アンテナ基部とフェンダーとの間にちょうど嵌ってキツキツ状態。私は他に使い道も思いつかないこの素材が、I号戦車換算で10輌分くらい余っているのでそのまま使ったが、これから素材を用意して同じような工作をしようという人は、1段階下の1.5mm径がお勧めかも。
「サスペンションのコイルスプリングの径が、とか偉そうに言ってるヤツがいい加減だなオイ」と言われそうだが、「いや、その通りですスイマセン」としか。
A型の時はどうだったんだ、と思ったが、この時はアンテナ基部も自作したので余裕で付けられたらしい。
この放熱パイプ、中ほどと先端の2か所に固定金具がある。当然、作り替えたタミヤのほうはその金具も追加工作の必要があるのだが、先端はアンテナケースに隠れる(および干渉する)ので取り付けなかった。なお、改めてA型工作時の記事を読んでみたら、固定金具のフェンダーへの取付の「足」が短すぎたようだ。過去の自分の工作くらい、ちゃんと読んでおけよ……。
●作っている間に資料写真など見ていて気付いたこと。
エンジンルーム前方の吊り下げフックは、前回記事で工作中写真を載せたようにA型以来の「縦型フック」を、側面前端に付けているのが標準。しかし、同じ場所に新型の「横型フック」が付けられているケース(実車写真)、あるいは「横型フック」が上面に付けらているケース(実車写真)もある。
「アハトゥンク・パンツァー第7集」に掲載ののB型の図(第2刷、p34)では上面に「横型フック」が付けられた仕様が描かれていて、「あれ、こんなところにフックがあったっけ」と思ったのだが、実際にそういう仕様があったわけだ。
もしかしてトラクツには書いてある? と思って探してみたが、見つけられなかった(読み落としているだけの可能性も)。
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