鎌倉めぐり
●年末から母の容態が悪いうえ、世間でも年明け早々に大地震や大事故が起きたりで、なかなか新年を寿ぐ感じにはならないが、とりあえず。
皆さま、本年もよろしくお願い申し上げます。
写真は元旦の夕方、鎌倉逗子ハイランドからの富士山。
●年末、ドイツ人Pが、「ドイツから姪っ子が出てきており、鎌倉を案内してほしい」というので、Pとその娘2人(長女と三女)、姪っ子、そして私の計5人で1日鎌倉を歩き回る。P娘2人はすでに社会人。姪っ子もドイツで保育士?をしている由。当日の行程は、
北鎌倉駅で待ち合わせ
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円覚寺
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東慶寺
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北鎌倉古民家博物館
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円応寺
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建長寺門前の店で昼食(けんちん汁)
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亀ヶ谷坂切通
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銭洗弁天
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佐助稲荷
↓(鎌倉駅前からバス)
高徳院(鎌倉大仏)
↓(長谷から江ノ電で鎌倉駅)
鎌倉浪花家でたい焼き
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鶴岡八幡宮
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鎌倉駅前で夕食
私の個人的な「鎌倉オススメスポット」は、なんといっても鎌倉期~江戸期の閻魔像・十王像ほかをかぶりつきで見られる円応寺で、それプラス、ドイツからのお客人が「え? 鎌倉に行って、あそこ見てないの?」と言われないように(誰に?)、大仏と銭洗弁天を組み入れて、後は適当に。冬休み中なので鎌倉中心部は混んでいるかな、と思ったのだが、むしろ年末は落ち着いた感じだった。
Pの娘2人は日本生まれ日本育ちなので、過去にも鎌倉に来たことがあるとのことだが、おおよそ満足してくれた模様。
浪花家のたい焼きは、ちょっと話をしたら「ぜひ食べたい」とP娘2人が言うので夕食前に立ち寄った。「欧米人は『甘く似た豆』というのが想定の範囲外で苦手(=餡子がダメ)」というのはよく言われる話だが、純ドイツ人のPも、Pの姪っ子も、平気な顔で食べていた。……あれ?
鎌倉駅改札隣の「Delifrance 鎌倉店」でも売られているのを見てびっくり。とはいえ、1つ税込み530円という値段。いくらなんでも高過ぎだろう!と思ったが、物は試しに1つ買って食す。
皮の色艶、中身のもっちり感は良し。太いところの真ん中に、フィリングとしてバターが入っていた。そういうギミックありの存在は知っていたが、私自身が食べたのは初めて。塩味は(そのパターの存在も含めて)薄く全般に、の感じ。まあ、美味しかったけど、値段を考えると、もう買わないなあ。
ちなみに、上記散策の際に、P長女のJと「ソフトタイプのブレーツェルってなかなか売ってないよね」から始まり、「美味しいブレーツェルとは」で結構話が盛り上がる。
鎌倉Bergfeldのブレーツェルについて、「味と食感はいいと思うんだけど、キミのお父さんに写真を見せたら、『穴の大きさが揃ってない』って言われたよ?」と話したら、
「それは、単にひとこと文句を言ってみたかっただけだと思う」
と笑っていた。
KARDIで、変な、しかしなんだかちょっと見覚えのあるおっさんの絵付きのチョコレートを見つけた。
えーっと。これはいったいなんて読むんだ? すヴぇいく……?
とまで来たところで、あっ、これって「兵士シュヴェイク」だ!と思い至った。
「兵士シュヴェイク」は、第一次大戦前~戦間期のチェコで生み出されたキャラクター(作家ヤロスラフ・ハシェクの小説の主人公)。日本で例えるとなんだろう? 「兵隊やくざ」かな?
ただし、「兵隊やくざ」のように「無頼漢が軍にたてつく」というのではなく、チェコ人でオーストリア=ハンガリー帝国の一兵士であるシュヴェイクが、天然なのか故意なのか、(理不尽な)命令や規則を墨守することで、かえって上官やら軍隊組織そのものを混乱に叩き込む、という話(だったと思う)。いつごろ、何で読んだんだっけなあ。
ちなみにチョコレートは(当然ながら)チェコ製、「兵隊さんのチョコ」らしくラム酒味。
ダイドードリンコ、攻めてるなあ……。たぶんこの先も買わないけど。
(でも寒い日に外で仕事で、温かいこれを渡されたら喜んで飲むかも)
●仕事先の事務所のC社長から、「インスタントの鶏飯なるものを貰ったんだけれど、話のタネにオマエにやろう」と言われて、おすそ分けされた。
インスタントみそ汁のように、一食分が直方体にフリーズドライされていて、それを米飯の上にのせ、熱湯を注いで食べるというもの。
C社長から事前に聞いていたように、具と呼べるものはあまり入っていないし、「ちょっとこれを『鶏飯』って言われると困っちゃう」ような内容だが、意外なことに味はそこそこまともだった。
●年明け早々、我が家の玄関を守っていた陶器のシーサーの「吽形」が真っ二つに。
このシーサー、平成元年に初めて(そして今のところ一度だけ)沖縄に行った際に購入し、その後しばらくして門扉両側に設置したもの。最初は「そのうちいたずらっ子とかに叩き落されないか」と心配していたのだが、その後30年余り何事もなく勤務に就いていた。
かみさんは「新年早々縁起が悪いなあ」というのだが、ここはポジティブに、マジムンだかヤナムンだかと激烈に戦い退けた結果である、ということにしておきたい。
左前脚の先の欠片が見つからず、ちょっと欠けたままになってしまったが、久しぶりにエポキシ系接着剤を練り練りして修復。門扉両側の塀の上に復帰させた。
●前回、「同志少女よ、敵を撃て」の感想は次回に、と書いたのだが、長くなったのでまたいずれ。
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コメント
本年もよろしくお願いします。
さつまいもミルクは美味そう。
投稿: めがーぬ | 2024年1月10日 (水) 12時19分
>めがーぬさん
本年もよろしくお願いします。
「さつまいもミルク」、飲んだら感想お願いしますね。
次にお会いするのは横浜AFVの会でしょうか。今年は3月24日だそうで。
投稿: かば◎ | 2024年1月10日 (水) 19時37分
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくです。
兵士シュヴェイクは岩波文庫で挿絵も入って出てましたね。あのころからドイツ軍おなじみの山岳帽が使われてたっていうのは興味深い資料だと思います。
ドイツ士官が上官に受けるためにかくし芸で全裸になって尻の穴にニシンを突っ込んで「人魚!」って横たわるとか
足が臭い部下を戦死させてやったとか、気に食わない上官を後ろから撃ったとか、反戦小説でしたね。
ハシェクはソ連に憧れて、憧れのソ連で粛清されちゃうという悲しい人でありましたね・・・
投稿: | 2024年1月10日 (水) 22時44分
また名前無しで投稿しちゃってごめんなさい・・・
シュベイクは兵隊やくざというより
おとぼけ古兵どのって感じじゃないでしょうか・・・
兵隊やくざは尖ってて笑いとかないので・・・
投稿: みやまえ | 2024年1月10日 (水) 22時48分
>みやまえさん
こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
シュヴェイクの岩波文庫版は地元の図書館にあるそうなので、近々借りてきて再読しようと思います。
もしかしたら実家にあるかもしれないけれど。
「おとぼけ古兵殿」ってのは映画でしょうか?
投稿: かば◎ | 2024年1月11日 (木) 00時58分
「おとぼけ古兵殿」ってのはなんかシュベイクって日本的なタイトルならそんな感じって例えで思いついた言葉で、そんな映画はたぶんないと思います。
戦後世代が現役なうちは内務班懐かし映画は結構作られてたみたいですね。
「おとぼけ古兵殿」なんて日本陸軍テーマのコメディ作品があったら見てみたいっていうか、私がそういうお話を書いてもいいのかもしれないけども、私に小説力はないのが残念です・・・
投稿: みやまえ | 2024年1月11日 (木) 19時40分
>みやまえさん
確かに、日本語版タイトルとしては、「まさにそんな感じ」がします。昨日、逗子市立図書館で、「兵士シュヴェイク」第一巻、借りて来ましたよ。
投稿: かば◎ | 2024年1月12日 (金) 20時47分