« 2023年12月 | トップページ | 2024年2月 »

2024年1月

II号戦車a2型 IBG 1:35(4)

●もはやレビューというより半ば製作記に足を突っ込んでいるが、IBGのII号戦車a2型の気になりポイントの続きと、その修正作業など。

とりあえず現在は、車体基本形を組み上げたあたりで、その時点での気になりポイント/手入れポイントをランダムに。

●戦闘室の部品分割はタミヤのII号戦車(ポーランド、フランス戦線)とほぼ同様で、周囲の縦の面は一部を除いて別部品。実車では接合ライン(溶接線)はエッジにあるが、キットでは上面に接合ラインが来てしまうので、なるべく丁寧に消す必要がある。近接して吊り下げフック基部のモールドがあるので、それを避けて消すのがちょっと面倒。

Img20240112234052

レビューの前回で書いたように、戦闘室右側のフェンダーステイは、車体側付け根部分に若干の変形があった。

前方ステイの付け根は埋めたり削ったりして修正。後方ステイは、キットでは前方と同形状だったが、一度削り落として大型のものに作り直した。

Img20240112225451

どうもこの後方ステイの形状や位置には、型や時期で微妙な変更があって、b型以降はもう少し前方にあるらしい。a型の場合は戦闘室とエンジン部カバーの接合部くらいにある。ステイの根元は、キットのモールドでは戦闘室側にかかっているのだが、当時の実車写真では戦闘室側よりもエンジンフード側にかかっているようにも見える。確証無し。

また、トラクツの図面によると、フェンダー側の取付ベロは後方にあるように描かれているが、キットは前方ステイと同様に前側にある。これに関しては、当時の実車写真ではよく確認できないし、そもそも修正するとフェンダーパターンの再生など、非常に面倒な作業になってしまう。というわけで、ステイ本体の形状は修正したが、位置とベロの向きはキットのままとした。なお、b型以降のステイのベロは後方も前側にある模様。

●エンジンルーム側面の通風孔は、保護ロッドが単純な板状モールドになっているので、一旦削り落とし、金属線で作り直した。

また、エンジン点検ハッチは、周囲に隙間があるのは実車もそうなのだが、キットはちょっと開きすぎな感じなので、ハッチ側にプラバンを貼って狭めるとともに周囲の溶接線を付け加えた。

Img20231220004345 Img20240112225428

●車体前部ハッチは、キットは表面がつんつるてん。本来は鍵穴ほかロック機構関連と思われるディテールがあるので、なんとなくそれらしく追加。

Img20240112222408

●II号戦車a~b型の前端マッドフラップは、フラップ本体とヒンジが離れた位置にある、ちょっと謎の構成。なんで単純に継ぎ目に蝶番じゃダメだったんだろう……と思ったが、改めて考えて謎が判明。あ。これ、跳ね上げた際に前照灯をまたぎ越すようになってるんだ。

キットでは、この周辺は比較的細かく部品分割されていて、それなりに表現しようという努力は認められる。

しかし、フェンダー内側パーツ(左写真)は、可動部との継ぎ目がないうえにスプリング付きストッパーのモールドもやや貧弱。可動部を貼り増す形で手を入れた。

Img20240105231151 Img20240112222347

可動部内側面(白いプラペーパーで追加した部分)は、パンツァートラクツに掲載されたマニュアル図(p8)では、写真に追加した黄色矢印部に切れ込みがある。尾藤満さんのa2型工作でもその切れ込みは再現されているが、当時の実車写真では、写真それ自体が不鮮明だったり、寄りの写真がなかったりで、存在がはっきり確認できなかったので、私は切れ込み無しとした。

しかし、よくよく考えると、この切れ込みは、跳ね上げた際に後方のフェンダーステイと当たる部分を窪ませることでより深く倒すために付けてあるのかも。そう考えると、「あって当然」にも思えてくる。

また、ついでに前照灯の配線も追加した。

なお、車体前端曲面部にある小さな点検パネルは、a型では取付ボルドが6本、b型以降では2本……というだけでなく、b型以降は一段出っ張っているのに対して、a型ではほぼツライチになっている。

●車体後部の無線手ハッチは、増加試作型(a~c型)では2分割。

a型では通風孔に中央の保護バーがないようなので、キットのパーツのバーのモールドをくりぬいた。そのままがらんどうの車内が覗けてしまうと情けないので、適当に隔壁を入れたのだが(左写真)、よくよく資料を見直したら、通風孔は筒抜けではなく直下にシールドがあるようなので追加。そりゃまあそうだわな。隔壁工作はまるで無駄。

Img20231219231427 Img20240112222429

なお、このハッチのパーツは、キットの説明書では戦闘室後面パーツ(P18)の取付前に付けるように指示されている。私は、前記の接合線消しの都合もあって先にP18を付けたのだが、そうすると、クラッペのモールドが干渉してハッチが入らず、無理矢理ねじ込む羽目になってしまった。そのせいで、ハッチが微妙に歪んでしまった。

それにしても、実際にこのようなレイアウトだと、実車でもハッチがうまく開かないはず。本来はクラッペがもっと薄くて干渉しない? あるいは、ハッチ前端の形状が、実際にはちょっと違う? どうもよく判らない。

●フェンダー後部ステイは別部品(G7、G8)。

パーツそれ自体にピタッと位置を決めるダボなどはないが、L字の内側をフェンダーにそのまま沿わせるのではなく、やや間隔を開ける。でないと、外側端が飛び出してしまうので判ると思うが。

Img20240112222456 Img20240112222713

なお、説明書ではこのステイに重ねて牽引用リングの部品(U4)を取り付けるよう指示があるが、実車では当初、このリングはなく、後々の追加装備の様子。また、このパーツはステイ付け根のボルトを共用して取り付けられているようなので、(説明書には書かれていないものの)ステイ付け根のボルトを削ってから付けるものではないかと思う。

●誘導輪基部は、基部パーツの中心に車軸が付いた形状になっている。

Img20240112222105

しかし、実際には車軸はこの基部パーツの中央から偏心していて、この部分を回転させることで誘導輪位置を変えて履帯張度を調整する仕組みになっているはず。

もっとも、組み上げてしまえばほとんどわからないうえ、現在の車軸位置で、トラクツの側面図とほぼピッタリの位置に誘導輪が来るようなので、特に移動などはせず放置のつもり。

| | コメント (11)

鎌倉めぐり

Img20240101164200 ●年末から母の容態が悪いうえ、世間でも年明け早々に大地震や大事故が起きたりで、なかなか新年を寿ぐ感じにはならないが、とりあえず。

皆さま、本年もよろしくお願い申し上げます。

写真は元旦の夕方、鎌倉逗子ハイランドからの富士山。

●年末、ドイツ人Pが、「ドイツから姪っ子が出てきており、鎌倉を案内してほしい」というので、Pとその娘2人(長女と三女)、姪っ子、そして私の計5人で1日鎌倉を歩き回る。P娘2人はすでに社会人。姪っ子もドイツで保育士?をしている由。当日の行程は、

北鎌倉駅で待ち合わせ
 ↓
円覚寺
 ↓
東慶寺
 ↓
北鎌倉古民家博物館
 ↓
円応寺
 ↓
建長寺門前の店で昼食(けんちん汁)
 ↓
亀ヶ谷坂切通
 ↓
銭洗弁天
 ↓
佐助稲荷
 ↓(鎌倉駅前からバス)
高徳院(鎌倉大仏)
 ↓(長谷から江ノ電で鎌倉駅)
鎌倉浪花家でたい焼き
 ↓
鶴岡八幡宮
 ↓
鎌倉駅前で夕食

私の個人的な「鎌倉オススメスポット」は、なんといっても鎌倉期~江戸期の閻魔像・十王像ほかをかぶりつきで見られる円応寺で、それプラス、ドイツからのお客人が「え? 鎌倉に行って、あそこ見てないの?」と言われないように(誰に?)、大仏と銭洗弁天を組み入れて、後は適当に。冬休み中なので鎌倉中心部は混んでいるかな、と思ったのだが、むしろ年末は落ち着いた感じだった。

Pの娘2人は日本生まれ日本育ちなので、過去にも鎌倉に来たことがあるとのことだが、おおよそ満足してくれた模様。

浪花家のたい焼きは、ちょっと話をしたら「ぜひ食べたい」とP娘2人が言うので夕食前に立ち寄った。「欧米人は『甘く似た豆』というのが想定の範囲外で苦手(=餡子がダメ)」というのはよく言われる話だが、純ドイツ人のPも、Pの姪っ子も、平気な顔で食べていた。……あれ?

Img20231229095525 ●相変わらずブレーツェル(特にソフトタイプ)の探求続く。

鎌倉駅改札隣の「Delifrance 鎌倉店」でも売られているのを見てびっくり。とはいえ、1つ税込み530円という値段。いくらなんでも高過ぎだろう!と思ったが、物は試しに1つ買って食す。

皮の色艶、中身のもっちり感は良し。太いところの真ん中に、フィリングとしてバターが入っていた。そういうギミックありの存在は知っていたが、私自身が食べたのは初めて。塩味は(そのパターの存在も含めて)薄く全般に、の感じ。まあ、美味しかったけど、値段を考えると、もう買わないなあ。

ちなみに、上記散策の際に、P長女のJと「ソフトタイプのブレーツェルってなかなか売ってないよね」から始まり、「美味しいブレーツェルとは」で結構話が盛り上がる。

鎌倉Bergfeldのブレーツェルについて、「味と食感はいいと思うんだけど、キミのお父さんに写真を見せたら、『穴の大きさが揃ってない』って言われたよ?」と話したら、

「それは、単にひとこと文句を言ってみたかっただけだと思う」

と笑っていた。

Img20231227194316 ●ついでにいくつか食い物話。

KARDIで、変な、しかしなんだかちょっと見覚えのあるおっさんの絵付きのチョコレートを見つけた。

えーっと。これはいったいなんて読むんだ? すヴぇいく……?

とまで来たところで、あっ、これって「兵士シュヴェイク」だ!と思い至った。

「兵士シュヴェイク」は、第一次大戦前~戦間期のチェコで生み出されたキャラクター(作家ヤロスラフ・ハシェクの小説の主人公)。日本で例えるとなんだろう? 「兵隊やくざ」かな?

ただし、「兵隊やくざ」のように「無頼漢が軍にたてつく」というのではなく、チェコ人でオーストリア=ハンガリー帝国の一兵士であるシュヴェイクが、天然なのか故意なのか、(理不尽な)命令や規則を墨守することで、かえって上官やら軍隊組織そのものを混乱に叩き込む、という話(だったと思う)。いつごろ、何で読んだんだっけなあ。

ちなみにチョコレートは(当然ながら)チェコ製、「兵隊さんのチョコ」らしくラム酒味。

Img20240104211605 ●散歩中見かけた自動販売機。

ダイドードリンコ、攻めてるなあ……。たぶんこの先も買わないけど。

(でも寒い日に外で仕事で、温かいこれを渡されたら喜んで飲むかも)

●仕事先の事務所のC社長から、「インスタントの鶏飯なるものを貰ったんだけれど、話のタネにオマエにやろう」と言われて、おすそ分けされた。

インスタントみそ汁のように、一食分が直方体にフリーズドライされていて、それを米飯の上にのせ、熱湯を注いで食べるというもの。

C社長から事前に聞いていたように、具と呼べるものはあまり入っていないし、「ちょっとこれを『鶏飯』って言われると困っちゃう」ような内容だが、意外なことに味はそこそこまともだった。

●年明け早々、我が家の玄関を守っていた陶器のシーサーの「吽形」が真っ二つに。

このシーサー、平成元年に初めて(そして今のところ一度だけ)沖縄に行った際に購入し、その後しばらくして門扉両側に設置したもの。最初は「そのうちいたずらっ子とかに叩き落されないか」と心配していたのだが、その後30年余り何事もなく勤務に就いていた。

かみさんは「新年早々縁起が悪いなあ」というのだが、ここはポジティブに、マジムンだかヤナムンだかと激烈に戦い退けた結果である、ということにしておきたい。

左前脚の先の欠片が見つからず、ちょっと欠けたままになってしまったが、久しぶりにエポキシ系接着剤を練り練りして修復。門扉両側の塀の上に復帰させた。

Img20240104180257 Img20240105161210

●前回、「同志少女よ、敵を撃て」の感想は次回に、と書いたのだが、長くなったのでまたいずれ。

| | コメント (7)

« 2023年12月 | トップページ | 2024年2月 »