東京AFVの会2023
●「今年は早いんだよなあ」と判っていたはずなのに、具体的な日付を忘れ、ケン太さんのコメントで大焦りした東京AFVの会。
一昨日時点では、「行けるかどうかは今日のこれからの頑張り次第?」と書いたのだが、結局、その「今日(一昨日)」はあまり頑張らなかったのだが、なんだかんだとやるべきことを全部放り出したまま、昨日は下北沢に向かってしまった。
「開催日も忘れてたくらいだし、実は会場もいつの間にか変わってないだろうなあ」などと急に不安になって、行きの電車の中であわてて検索してみたが、会場は例年通り北沢タウンホールで安心した。
前回書いたように、展示すべき完成品は何もないので、のんびり家を出て、昼過ぎに現地着。そういえば、今年のテーマは「1930年以降の英語圏(の車輛)」とかだったはず。それを念頭にアルビオン燃料補給車を作っていたんだったっけ、と改めて(現地で)思い出したりする。ダメダメな感じ。
●現地で作品をつらつら眺め始めたあたりで、ハラT青木氏ほか、昼食から帰ってきた旧知の人たちに会う。
「青木さん見て、どう思います?」
と誰かに聞かれたが、いや、もう、見るたびに膨らんでいっているように見えるのはいつものことだから! 赤色巨星の道を歩んでるから! つーかマジ身体に気を付けてくれ。
ミカンセーキさんと「お互いブログの更新もせず……」と傷を舐めあったり、ケン太さんにM1エイブラムスを強く薦められたり(作らないってば!)、M.Nさんやめがーぬさんにいきなり作品解説を強要したり。当ブログの製作記が出発点のhiranumaさんのwz.34装甲車が完成していた。やはりコツコツ着実に作る人は違う。
会場で、ものすごく久しぶりに“ラスカン”高橋さんにもお会いした。
●例によって、まったく網羅性はなく、写真に収めるにあたっての基準なり一貫性なりも全くない作品集。とりあえず友人知人のものを中心に、適当にその場で「んー。これいい」と思った作品とか、好きな傾向のアイテムとかを撮っただけ。ジオラマやフィギュアの写真が(改めて見返すと)少なかったりなかったりするのは仕様です。
今年のAFVの会の力作といえばアレだろう! なんで撮ってないんだ! 貴様の目は節穴か!?
と思う方がいるかもしれませんが、はい、その通りです、と言うしか。
とりあえずは友人知人の作品から。
めがーぬさんのディアーナとMk.I。いずれも72。ディアーナはACE、ディテールはよいものの(型ズレがあったりで)難キットである由。Mk.IはMBで、私も雌型を組んだが(組んだだけで塗っていない)、非常にきっちりくっきりした佳作キット。めがーぬさんの作品は中東仕様?(フランス・ソンム戦線の仕様だそうです。どうもすんません)
ミカンセーキさんのタミヤの軽装甲機動車(←名前があやふやで今調べた)。「高速でよく見かける仕様(アンテナ位置) 」に小改造してあるとか。ミカンセーキさん、現用も作るんですねえ。
M.Nさんのトルディ・ジオラマとケン太さんのIV号F型VORPANZER仕様。トルディ&オペル・オリンピア(だっけ?)のジオラマは以前のSUMICON参加作品。よくあのボキボキ折れる履板パーツを、こう滑らかに地面になじませて繋げましたね、と言ったら、「フリウルに交換した」とのこと。あー、やっぱりあれは扱いづらいよねえ……。
ケン太さんのIV号はボーダー。この辺の新興メーカーのキットは一つも買っていないが、ケン太さんの感想だとそこそこいい感じ? ただ、改めて写真を見ると、車体後部のクリーニングロッドの本数が、長砲身向けのような(キットのパーツがそうなっているらしい)。
精力的に作品を完成させているなあ……と感心するシェルさんの中東もの三作と、悪評高いドラゴン黒箱シリーズのコンカラー。南レバノン軍のT-55の青は、一応これでも現地の岩砂漠?に合わせた迷彩色だそうで、そんなことが書かれた資料も見せてもらった。コンカラーは輸送途中に「転輪が1つ取れた」そうで、取れた転輪は「(接着せずに)置いてあるだけ」だそうだ。展示会作品輸送あるある。
1枚目は中尾さんの1:15、イマイのIV号。facebookなどでも見ていたが、「小学校の頃に買って作って、しまってあった作品を、改めて、どうしても気になる部分に手を入れて(かつラジコン仕様にして)作り直したもの」。中尾さん、いつも思いますが物持ち良すぎです。スケールモデルとして手を入れた個所は、主に砲塔プロポーション。元の今井のキットの特徴は残しつつ、見栄えよく仕上げていて、「懐かし部門」1位になっていた。っていうか、「懐かし部門」は中尾さんの独壇場(昨年はコロナ罹患でお休みされていたが)。
2枚目はhiranumaさんのwz.34。出発点は前述のように当ブログの製作記だが、私は工作7~8割のところで止まったまま。その残りの部分を中心に、結構解釈の違いなどもあって面白い。私が「銅板で作るかなあ」と材料の手当てだけしてあるフェンダーは、薄いプラバンをしごいて曲げているそうだ。
3枚目はむーさんのフィアリー企画製?のちよだ装甲車(+スキ車)。あとの3枚は、その横に並んでいた、別の方のフェアリー企画製装甲車3輌。フェアリー企画なのに綺麗にできている……。棚の奥底に沈んで行方不明の私のウーズレー装甲車も、そのうち成仏させたい。
あとは、適当に撮り残してあったものをだーっと。マチルダIは昔のアキュリットのものだそうな。試作のみに終わったズリーニイIは、まさにその試作感を前面に出したジオラマ。こういうのって、私は一生作れないだろうなあ。その次はT-64……のB型?(あやふや)。追加装甲のおかげで、小さな砲塔がますます小さく見える。
次2枚はブラチのソミュア・ハーフトラックの自走砲。私が以前作ったものはこれの原型にあたり、足回りは同じなのだが、さすがブラチのものは足回りのパーツのいちいちがシャープ。羨ましい。
その次はアヴェンジャー? 工作途中だが、こういう工作途中は見ごたえがあって楽しい。うーん。工作綺麗だなあ……。
●M.Nさんから見せてもらった、「まだ未完成ですよ」のIBGの1:72 ズリーニイと、昨年も見せてもらった、FC Model Trendsの1:35 グノーム・エ・ローンのサイドカー。これ、切り離す以外にほとんど「工作」するところ、ないよね……。
FC Model Trendsといえば、先日久々に行った秋葉原のイエサブで、タミヤのユニバーサル・キャリア用の、足回り代替パーツ(履帯と転輪・起動輪・誘導輪が一体成型されたもの)を見たのだが、履帯のガイドホーンが痕跡程度しかないうえに、履帯の接地面のリブも薄く、履帯全体がなんだかペラペラした印象だった。「あれって、そういう仕様の履帯があるわけじゃないよね?」とM.Nさんに聞いてみたが、M.Nさんも「そうじゃないのでは」との返事。3Dプリントの「ミスプリ」みたいなものなんだろうか? さきほどFC Model Trendsのサイトで商品画像を見てみたら、きちんとガイドホーンは生えていた。とにかく、3Dプリント製品にはそういうケースもあるのかも、という注意喚起を兼ねて。
●話のタネに持って行ったドラゴンSU-100の作りかけを、青木氏に
「ククク……何か言うことがあれば言うてみい。ほれほれ」
という気分で見せたところ、開口一番、
「この砲身、戦後型ですよ」
とバッサリ斬られた。ぐは……(血)。
もともと、kakudouさんから頂いた金属砲身を有効活用するというのが製作開始のきっかけの一つだったりするので(もう一つは、やはり頂き物のminiarmのレジンの転輪)、「どうすんだよコレ」状態。いやまあ、戦後型だということなら、なんとか戦中型にするしかないんだけれども。
さらにその後、ラジエーターグリルの一か所が内外逆に接着してあることも判明(老眼工作の弊害)。追加ダメージ+5。
なお、グリルに関しては、マンリーコさんに伝授された「秘技エナメルシンナー剥がし」で無事に取り外すことができ、正しい向きで再接着できた。よかった……。
●閉会後は、毎年の通り皆でサニーに寄って(何も買わず)、その後、「鳥貴族」であれこれ模型談義(+α)。メンバーは青木氏、ケン太さん、ミカンセーキさん、めがーぬさんと私の5名。ケン太さんが結構ちまちまと手を入れて製作中の、フジミ76のJS-II・1943年型を見せて貰ったりする(写真を撮り忘れた)。喫茶店にハシゴしてさらにあれこれ喋って解散。では諸君、また何かのイベントの折に~。
●なお、東京AFVの会の来年の課題は「砂漠」だそうだ。ネタ……ぱっと思いつかん。いや、別に完成させるなら課題作じゃなくてもいいんだけどさ。
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コメント
追記。
青木君へ。
飲み会の時の話のネタ。
現代のモスクワの戦勝パレードのSU-100。
車体は戦後型っぽいのに、なぜかキューポラは両開きハッチ。ね。なんだか不思議でしょ。
https://www.alamy.com/stock-photo-su-100-self-propelled-gun-moves-along-moscows-tverskaya-street-ahead-176343070.html?imageid=497FE33F-E87B-482F-9E07-FFFF6F17D2D9&p=175739&pn=1&searchId=8737f4ad6fc193956c3e9491dfc2b84d&searchtype=0
これは2015年の写真らしいけれど、2010年の写真、2020年の写真でも確認。
投稿: かば◎ | 2023年11月 4日 (土) 13時59分
ホントですねぇ.一見1枚ハッチキューポラのバリエーションのように見えて,実はこれも偏心タイプになってるとか,ねぇ.
投稿: 青木伸也 | 2023年11月 4日 (土) 22時38分
今年はホントに見せられるような代物がなくて、みんなにお会いするために行ったようなものでした。次回は砂漠ね。来年に向けて以下から準備するか(それでも自分の手の遅さを考えると完成するか不安..)
投稿: ミカンセーキ | 2023年11月 5日 (日) 17時21分
金曜日はお疲れさまでした。
>「青木さん見て、どう思います?」
言ったは私です。(^_^;
昼食時の雑談でちょっと話題になったものですから。
今回はトルディのジオラマをやっと見せられてよかったです。(因みにフリウルは復活するようですね。)
そういえば新作でフィギュアを一体(1/16 化学防護服兵)持って来ていたのですが、紹介するのを忘れていました…。(_ _;
来年のテーマは「砂漠」ですが、かば◎さんなら「ロールス・ロイス装甲車があるじゃないですか。」と思ったのですが、あれは砂漠仕様じゃなかったですよね…。(^_^;
投稿: M.N | 2023年11月 5日 (日) 18時01分
>ミカンセーキさん
来年こそは、(いや、春の横浜AFVの会でも)何か持っていきたいです。
それはそれとして、桜花陸上発信基地跡、じゃなくてもいいんですが、三浦半島戦跡ハイクも、みやまえさんにも声を掛けて、そろそろもう一度挙行したいですね。
>M.Nさん
私のロールスは、もう、ギリシャ戦線(マケドニア?)の想定で塗っちゃってます。
私の作っている第一次大戦型で砂漠仕様というと、かの「アラビアのロレンス」の部隊のロールスが有名なんですが、その仕様は、「車輪が前輪まで(砂に潜らないように)ダブル」。
見た目上もちょっと変わっていて素敵度が高く、実は工作時にもかなり惹かれたんですが、そうなると、後輪パーツを前輪に使うために、キットをもう一つ潰さないといけなくなっちゃうんですよね。
投稿: かば◎ | 2023年11月 5日 (日) 20時06分
牽引具?のつけ忘れに気付いて冷や汗です。
https://www.1999.co.jp/10249244
Mk.Iですが、かば◎さんの雌型と同じく「ソンムの戦い」仕様でした。
https://www.1999.co.jp/10266588
中東仕様は屋根の金網が無くなってますね。
砂漠かぁ
サンド色のスキャンメルに英軍リーを載せたらミニスケでも目を引くかな
投稿: めがーぬ | 2023年11月 5日 (日) 23時47分
>それはそれとして、桜花陸上発信基地跡、じゃなくてもいいんですが、三浦半島戦跡ハイクも、みやまえさんにも声を掛けて、そろそろもう一度挙行したいです
ボチボチやりましょう。かば◎さんの仕事がひと段落したら作戦立てましょう。そういえば、高射砲資料の件で前にメール(8/31)したのですが気づいてます?こっちもバタバタしていたので送りっぱなしでしたが。
資料のリンク貼っておきます。
1946年2月発行の日本の陸軍高射砲陣地、海軍の沿岸高角砲台の調査報告書
”Survey of Japanese antiaircraft artillery”
https://cgsc.contentdm.oclc.org/digital/collection/p4013coll8/id/4349/rec/144
南方が主ですが野戦高射砲陣地の兵器、偵察写真など多数
”Japanese guns, anti-aircraft & coastal defense. Photographic Intelligence Center - report 3”
https://cgsc.contentdm.oclc.org/digital/collection/p4013coll8/id/4736
投稿: ミカンセーキ | 2023年11月 6日 (月) 06時01分
>めがーぬさん
>>かば◎さんの雌型と同じく「ソンムの戦い」仕様でした。
あっ、そりゃすみません。Mk.Iでフランス戦線だと、てっきり多色のぐちゃぐちゃ迷彩ばかりかと思っていました。あとで上の文章も訂正入れておきます。
そういえば、パレスチナ仕様?は、上は金網じゃなくて、何か櫓みたいなのが組んであるんですよね。あれはいったい、何を乗っけていたんだろう……。
>ミカンセーキさん
おおぅ。確かにメールを頂いています。
頂きっぱなしでどうも申し訳ありません。
しかし、こういう資料がしっかり残っているのが、さすが米軍ですよね……。
夏の猛暑以来、私個人としても久しく山歩きをしていません。
もう私は(たぶんみやまえさんも)何度も行ったところですが、武山の砲台山高角砲陣地跡でも行きますかあ。
桜花陸上発信基地跡も一回は行ってみたいんですが、「今は何も痕跡がない」ってのも寂しいんですよね。他にも、どこかいいところないかなあ。
11月後半とか、12月に入ってからとかですかね。
投稿: かば◎ | 2023年11月 6日 (月) 15時18分
大分遅くなりましたが、東京AFVの会楽しかったですね。
家族の入院に伴うバタバタがひと段落して、やっと書き込めました~
ボーダーのⅣ号はクリーニングロッドは直しておきました!
取説では指示がそうなってますが(ダボ穴もそれ仕様に)、チョイチョイミスがあるメーカーなので短砲身用の方が正解だろうなぁという結論になりました。
南レバノン軍のT-55は珍しいので、私も思わず声かけてました。私は展示会で観たのは初です。
投稿: ケン太 | 2023年11月26日 (日) 14時16分