シブリ汁に挑戦
●カワセミというと山奥の清流にいるようなイメージがあるが、逗子・鎌倉近辺では、実はそれほど珍しい存在ではなく、街の中を流れる川辺で時々見かけることがある。
とはいっても、ブルーメタリックに輝くその姿はやはり格別で、出会うとなんだかとても素敵なご褒美を貰ったような気になる。
上2枚は、3日日曜日の夕方、鎌倉の本覚寺門前、滑川(夷堂川)で見かけたカワセミ。ロケーションとしては、鎌倉駅から歩いて5分もかかるかどうかという、まさに街の中心部。
夷堂橋を渡っている際にふと川面を見下ろしたら、やたら機動性のよさそうな青いキラキラのロッテ(2機編隊)が高速で飛び去って行くのが見えた。しばらくすると、番と思われる2羽のうち1羽だけが戻ってきて、川べりのススキに止まったので、スマホのソフトウェア的ズームで無理矢理拡大して撮った。
そのせいで粒子も荒いし、せっかくの瑠璃色も飛んでしまって「まあ、へちゃむくれた鳥がいるわな」くらいにしか写っていないのが残念。
いつか間近に撮らせてもらえる機会があるといいなあ。
●先月書いたプレッツェルの話の続き。
当初の、「一回食ったら満足すると思う」という予想に反し、なんだかずるずるとはまってしまって、その後2度3度と、鎌倉のUnionでプレッツェルを買って食べている。ついでに鎌倉のドイツパン専門店(ベルグフェルト/Bergfeldという店名。初代社長が山田さんだそうなので、まさか苗字直訳?)で、パンタイプのプレッツェル(こちらは特に「ブレーツェル」と呼びたくなる感じ)も2度ほど買って食べた。
パンタイプとスナックタイプでは食感は違うのに、味はそっくり。ちなみにパンタイプは、これまた細いところはカリカリ、太いところはもふもふで、1つのなかで食感が異なる。またパンタイプの方は(特にこのお店のものは)塩が一番太いところにだけまぶされているので、細い方を少しかじっては太い方で塩味を補給という、「こなちゃん的コロネの食べ方」みたいな食べ方が必要になる。ばるさみこ酢~(昔懐かしい「らきすた」)。
先月下旬、シブリ汁(冬瓜のスープ)を作ってみた(シブリ=冬瓜は、奄美大島の島言葉)。
もう10年以上前、叔母に御馳走になったシブリ汁がやけに美味しくて記憶に残っていたのだが、冬瓜自体がデカくて買っても持て余すし、そもそも冬瓜を料理したこともないし……。と、季節になるたび、ただ横目で見ていたのだが、逗子駅前のスーパーで1/8割を安くで売っていたので、つい購入。適当目分量レシピで、なんとかでっちあげてみた。
ネットで検索してみると、沖縄の「シブイ汁」は基本、塩味ベースらしいのだが、叔母に作ってもらった「シブリ汁」は醤油味。奄美のシブリ汁は基本そうなのか、父母の郷里の集落がそうなのか、あるいは叔母が適当にそうしたのかは不明だが、ここは記憶通りに醤油ベースで。冬瓜はとろとろに、なかなか美味くできたとは思うけれど、やはり叔母の作ってくれたもののようにはいかない。ぎゅっと鶏の旨味が凝縮されたような味は、田舎の地鶏じゃないと出ないのだろうと思う。もっとも、次に作る機会があれば、今回よりもさらに少しは美味くできそうな気もする。
ちなみに、叔母に作ってもらったシブリ汁を食べた話はこちら。
(シブリ汁を作ったのとは別の)叔母の誕生日で、川崎の実家に親戚が何人か(ドイツ人Pの家族も)わらわら集まって、という状況だったらしい。その時誕生日だった叔母は昨年死去。シブリ汁を作ってくれた方の叔父叔母夫妻も現在は体調不良。母は老健に入所していて、一時の危機的状況は脱したものの楽観視してよい状態でもない。もうああやって集まることもないのだなあ。
●以前の記事にも(そして上にも)書いたように、冬瓜は父母の郷里である奄美大島の言葉では「シブリ」、沖縄では「シブイ」。
ちなみに「魂」は沖縄では「マブイ」だが、奄美では「マブリ」というようだ。島唄の「行きゅんにゃ加那節」に、「吾きゃ加那やくめが生きまぶり/私の愛しい御方の生き霊(ではないだろうか)」という歌詞がある。
ウチナーグチの単語末の「i」が、奄美のシマグチでは「ri」になるという、何か法則性みたいなものがあるのかどうかはよくわからない。
●夏の夕の富士山2景。
ともに8月31日、逗子・披露山から、わずかに時間差・高低差付きで撮影したもの。
| 固定リンク
« ポーランド・メタボ士官 | トップページ | 業平橋 »
「かば◎の迂闊な日々」カテゴリの記事
- 8月のヨモヤマ(2024.08.25)
- ミニスケール2題(2024.07.04)
- シロマダラ(2024.06.24)
- 梅雨入り前のあれこれまとめ(2024.06.12)
- のの字坂(2024.05.12)
「いきもの」カテゴリの記事
- 8月のヨモヤマ(2024.08.25)
- シロマダラ(2024.06.24)
- 梅雨入り前のあれこれまとめ(2024.06.12)
- えろえろタイヤ(2024.05.07)
- 砂糖・油・揚げ(2024.05.01)
コメント
カワセミは浦和近辺でも見かけるんですが
一度見てみたいのがヤマセミです
投稿: めがーぬ | 2023年9月 4日 (月) 12時42分
>めがーぬさん
ヤマセミって名前は聞いたことあるけど、どんな鳥だっけ。
……と改めてネットで検索してみました。
生き物は名前がシリーズ的でも生物種としては全然近縁じゃない、ということもあるのですが(アサガオとユウガオとか)、ヤマセミはカワセミと同じ仲間なんですね。
しかし……でけえ! スタイルはカワセミに似てるのに、ハトくらいある???
しかも何なのこの立派なモヒカン。
確かにこれはちょっと見てみたいです。
投稿: かば◎ | 2023年9月 5日 (火) 16時58分
カワセミの写真を撮るのは難しいですよね。キラリと光るものが横切って、ああカワセミだと気がついた時にはもうカメラの射程外に飛び去っているのが常ですが、戻ってきたのですね。
タイトルを見てジブリ汁って何だと勘違いしましたが、冬瓜のことを奄美ではシブリというのですね。醤油味というのもローカルな味付けで食べてみたいと思いました。沖縄よりちょっと鹿児島寄りの味付けなのかしら?
冬瓜なんて子供の頃は全然美味しいと思わなかったけど、美味しいですよね。
投稿: ミカンセーキ | 2023年9月 5日 (火) 19時19分
>ミカンセーキさん
ちなみにgoogleさんで「シブリ」を検索すると、
「もしかして:ジブリ」
と言われて、ずらずらと「ジブリ」の検索結果が出てきます。そりゃジブリのほうが全国区だけどさ(^^;
私は子供の頃に冬瓜なんて食べた記憶がないような……。
そもそも冬瓜って、何か特に味があるんですかね?
とにかくたっぷり鶏の旨味を吸ってトロトロアツアツになっているかどうか、というのがミソな気がします。
今度作るときは、ちょっとだけショウガも入れようかな……。
投稿: かば◎ | 2023年9月 5日 (火) 23時07分
記事に刺激されて冬瓜の切り身を買ってきて
炒めたり揚げたり煮たりしてみました。
やっぱ煮るのが一番美味しいですね。
大根ぽいです。でも大根より早く煮える。
投稿: みやまえ | 2023年9月14日 (木) 00時42分
>みやまえさん
大根は冬瓜ほどトロトロ食感にはならないですものね。
その後、もう一度「シブリ汁」に挑戦しましたが、一度目よりさらに美味しくできました。
私はもっぱら「シブリ汁」だけですが、ひき肉あんかけとかも美味しいようですよ。
投稿: かば◎ | 2023年9月14日 (木) 11時24分