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2023年5月

サヨナラ、ポスト(3)

●26日金曜日。

お隣・葉山町の現存丸ポストのうち、県立近代美術館葉山そば(葉山町一色1657、ポスト番号123)のものが、今月末で撤去されてしまうという話を聞いて、「最後の雄姿」を見に行く。

我が家から歩いて葉山御用邸前往復。行きは内陸コース、帰りは海岸周りコース。

この際、葉山の現存丸ポストをまた一通り確認しておきたい気もあったのだが、自宅を出たのがすでに3時に近く、消えゆく主役にたどり着くまでに日が傾いても嫌なので、ルート上にあるもののみ再確認した。残りの3基、知らないうちに撤去されたりしてないだろうなあ。

葉山町の丸ポスト(郵便差出箱1号(丸型))は、私が初めて同町の「丸ポスト巡り」をした2018年6月には、全部で9基あった。

しかしその後、2基が撤去。今回さらに1基撤去が決まり、今月末で6基にまで減ってしまうことになる。逗子市内の4基も、いつまで無事か。

▼県立近代美術館葉山そば(葉山町一色1657、ポスト番号123)の丸ポスト。今月末で撤去が決定しているもの。

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御覧のように、「お店の顔」的存在ではあったのだが、この店自体が営業しているところを見たことがないので、風早橋の「たねや」同様、店ごとなくなってしまうのかもしれない。ポストの後ろに掲げられた「赤いポスト」の文字も消えかけているのが侘しい。

●その他今回改めて確認した葉山町内の丸ポスト。

▼向原交差点脇(葉山町堀内1825、ポスト番号108)。

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隣がアジサイなので、この季節が一番見栄えがする。

▼旧役場前・セブンイレブン脇(葉山町一色1818、ポスト番号129)。

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古めかしい丸ポストと、新しいコンビニとのミスマッチな組み合わせが面白い(といっても、セブンイレブンも、もう日本で展開を始めて50年近いが)。

▼しおさい公園近く、元葉山一色局前(葉山町一色2095、ポスト番号124)。

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向原交差点脇のポストはアジサイの隣だったが、こちらはイヌビワ。

●最近丸ポストが撤去された跡地二つ。

▼風早橋信号脇、葉山町堀内671。撤去直後の記事、「サヨナラ、ポスト(2)」。

撤去直後は更地に根石だけ残っていたが、その後(22年春?)代替の箱型ポスト(たぶん郵便差出箱10号)を設置。ポスト番号は、丸ポスト時代のものをそのまま引き継いで「109」となっている。今回改めて観たら、「たねや」跡地には新たに不動産屋(の支店)が建っていた。

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再建直後(右写真)に比べると、ポスト設置位置は新しい建物に合わせて逗子側に数メートル移動しているようだ。

▼森戸神社前、葉山町堀内1047。撤去直後の記事、サヨナラ、ポスト」。

元ポスト番号121。撤去後しばらく根石が残っていたが、今回見たら、その根石もなくなっていた。

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Img20230526173641 ●葉山の元町近くのとあるお店?の外壁に掛かっている「煙草小賣所(小売所)」の看板。以前から通りかかるたびにちょっと気に掛かっていたもの。

ネットで調べてみると、1949年の専売公社発足前、大蔵省専売局時代に発給していたものらしい。

「三重県総合博物館」のページに、ある程度の解説があった。同博物館ページに掲載された写真は、右の「赤地に白文字」ではなく、「白地に黒文字」。ホーローではなく木製のものもあったそうだ。

右は、建物は新しいので、それ以前にあった?古い煙草屋のものを引き継いで掲示しているらしい。ちなみに、この隣には専売公社時代の煙草屋の看板も掛かっている。

●26日金曜日は、4年ぶり?の逗子海岸花火大会だった。

上のポスト巡りの帰り、逗子海岸を通りかかったが、6時前後で海岸は御覧のような感じ(大会そのものは7時半スタート)。

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湾に3隻の打ち上げ船が出ていて、右写真はその1隻から、開始前の「案内花火」(正式名称知らず)が打ち上がっているところ。ちなみに私は花火は観ず、海岸に出掛ける近所の人らとすれ違いつつ帰宅。

なお、大会開始直前に、千葉で比較的大きな地震が発生した。幸い、「津波の危険は無し」ということで済んだが、もしも津波注意報/警報など出たら、海岸から内陸に向かう道筋が数本しかないため、混乱~パニックによる事故もあり得たと思う。

●マダケのタケノコ、今年の初収穫。

タケノコの伸びというのは大したもので、数日前には「まだ気配もないなあ」などと思って見ていたのに、気が付いたらいつの間にかニョキニョキ生えていた。

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下茹でして、大半は水煮状態でジップロックで保存。近くピリ辛メンマ風炒め物にする予定。1本分だけは焼きタケノコにして頂いた。

以前、単に採ってきたままを焼いたら、ややえぐみが残っていたので、今回は下茹でしてから(とはいっても、ヌカなどは入れず単純にお湯で煮ただけ)オーブントースターで。ある程度焼いてから、醤油+酒+みりんのタレを付けて再度ちょっと焼いて仕上げたが、一度付けただけだと味付けが薄い。えぐみもまだちょっと残っている感じ。素材は十分に美味しいので、「焼き」に関しては、なお料理法の研究の余地あり。

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大乙嫁語り展

●21日日曜日、息子のところのチビの(保育園の)運動会があり、本郷台まで出かける。

なにしろ保育園なので、ほとんどよちよち歩きの幼児からいて、その年代層も混じった演目の場合は、本人がボーっとしているのを大人が抱えて強引に進行させたり、常にどこかで大声で泣き叫んでいるのも複数いたりで、なかなか混沌とした状況。

うちのチビは、もうそこそこ大きいので、その辺は大丈夫。体操で一人だけテンポがズレていたり動作が逆だったり、かけっこが意外に早かったりで、それなりに見ていて面白かった。

Img20230524120650 ●折よく、本郷台駅前のあーすぷらざ(神奈川県立の公共施設)で「大乙嫁語り展」というのをやっていて、運動会帰りにいそいそと見に行く。

というより、私が「乙嫁語り」を読んでいるのを知っている息子から、当日に「こんなのやってるよ。行けば?」と教わって、初めてそんな催しをやっているのを知ったもの。偉いぞ息子よ。おかげでせっかくの機会を見逃さずに済んだ。

●「乙嫁語り」は森薫によるマンガ作品で、エンターブレイン刊の漫画雑誌(「Fellows!」→「ハルタ」→「青騎士」)に連載。単行本は現時点で第14巻まで出ている。

19世紀半ば過ぎの中央アジアを舞台にした群像劇で、この地域の民俗を調査する若いイギリス人、ヘンリー・スミスを狂言回しに、各地の「乙嫁」(特に第一の「乙嫁」であるアミルさんと夫のカルルクを中心に)とその周辺の人々のあれやこれや(さらには人間からも離れて自然)を描く。長編第一作でヴィクトリアン・メイドを描いた「エマ」に続いて、同作者の趣味全開。そして描き込み全開。私が、単行本が出るたびに買っているマンガはいくつかあるが、その中でも気に入っている1本。

●会場は、専用の撮影機器は不可でもスマホでの撮影は可で、割と太っ腹。

もちろん、会場で直接観るならまだしも、スマホで撮って照明等が写り込んだ絵を見るくらいなら単行本見ろよ、という話なのだが、せっかく撮ってきたのでいくつか。

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まずは(カバー)表紙画集。ただし最後の1枚(夫sとじゃれるライラ・ライリ)は表紙ではない。どこに使われた絵かなー(会場で説明が添えてあったかどうかもちゃんと見ていない)。もちろん会場にはもっとたくさん展示されていた。

表紙はカラーの人物とセピア調の背景は別々に描かれていて、後から合成している由。会場では人物と背景がペアで展示されていた。

下は背景の一例と展示の様子。この背景は「うろたえるパリヤさん」(上写真の5枚目)と組になっている第8巻のもの。

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●カラーの群像。カバー裏表紙のもの。美しい(そして細かい)。

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実際の本では値段とかバーコードのタグとかが重ねられているし、若干のトリミングもあるので、一枚絵としてしっかり見られるのはよい。

もっとも、裏表紙までしっかり鑑賞していなくて、「えーっと、こんな絵あったっけ」などと思ったりしたので、大きな声で「愛読者」とは言えないかも。

●本編のモノクロページの原画はラフのコピーを添えて展示されていた。下は、アミルさんがカルルクのもとに嫁いできた、まさに物語の最初も最初、第一巻冒頭のシーン。

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よく見ると、ラフ段階では夫婦とカルルクの両親だけで、祖父母や姉家族が一緒ではなかったことが判る(現地で見たときは気が付かなかった。ボンヤリ過ぎる)。

●それぞれの絵にはキャプションとして「~が苦労した」とか、作者のコメントも添えられて、またその他に作者インタビューなどの掲示もあって興味深かった。下写真のように、執筆風景の動画も流されていた。

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最近はPC上でペンタブなどを使って描く漫画家が増えているが、この作者は昔ながらの手描き。「うわー。職人だなー」という感じ。

●アラル海湖畔編の双子、ライラとレイリのライラは「ライラとマジュヌーン」、ペルシャ編のアニスとシ―リーンのシ―リーンは「ホスローとシ―リーン」、どちらも詩人ニザーミーの作品で有名なペルシャのロマンスから名前を採ったんだろうなあ、と思う。なお、どちらも東洋文庫で読んだはずだが、話の中身はすっかり忘れている。

ちなみにエリック・クラプトン(デレク&ドミノス)の「レイラ(Layla)」は「ライラとマジュヌーン」をモチーフにしていて、名前は「ライラ」の英語読み。曲のおかげで、なんだか英語圏では「よくありそうな名前」に思ってしまっていたが、実はそうではないらしい。

「カレイドスター」の“お蝶夫人”、レイラ・ハミルトンさんは大富豪令嬢だが、実はお父さん、ああ見えて元々はロック野郎?

もっとも、サーミ由来のスカンジナビアの名前でも「Laila」というのがあるそうだ。ハミルトンという姓は主にスコットランドの氏族由来だそうだが、レイラさん一家はスカンジナビア系も入っているのかも(どうでもいい話)。

●閑話。

ここ一年近く、PCメール宛に届くフィッシングのメールが急増している。当初amazonを騙って届いたメールについては、昨年7月の記事でも書いた。

その後は、偽装対象のバリエーションもどんどん増えてきていて、

  • amazon
  • ETC利用照会サービス事務局
  • えきねっとサポートセンター(JR東日本ネットステーション)
  • 三井住友カード
  • PayPay
  • エポスカード
  • 楽天カード
  • 三井住友信託銀行
  • American Express
  • JCBカード

多くは「アカウントが失効するので情報を更新せれ」とか「不審なアクセス/怪しい注文があったので確認せれ」とかなのだが、中にはちょっと毛色の変わったものもあって、

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左は、キャンペーンに参加すると、かなりお得なポイント付加が得られるというもの。右は「受け取りポイントが増えます」という、一見どこが詐欺に通じるのかよく判らない通知だが、詳細を見るリンクをクリックすると何か抜き取りのステップに進むとかなのだと思う。ちなみに上は試しにhtmlを開いてみたが、下手をするとhtmlを開くだけでどこかに飛ばされる可能性もなくはない気がするので、普段は(確認する場合も)プレーンなテキストでしか開かないようにしている。

ちなみにこれらのメールは、多くがドメインが「.cn」という時点でニセモノなのがほぼ確定できるが(それ以前に使った覚えもないカードとか、車に乗らないのにETCとか)、たまに「.cn」以外のものもあるので注意が必要。

こうした「企業を騙る」ものとは別に、最近は続けて2通、

Subject: お久しぶりです。
--------
相変わらずお忙しくされていると伺いましたがお元気になさってますか?
また一緒にお食事でも行きたいですね。

Subject: 今日は忙しいですか?
--------
急ぎでは無いので、お時間ある際にお返事ください。
あっ、電話でも大丈夫です♪

という、差出人名無しのメールが来た(差出アドレスはdocomoの携帯メール)。

最初は、誰だか判らんけどウッカリなヤツだなあ、と思ったが、これまた、実は最近増えている返信狙いの迷惑メールだそうだ。「迷惑メールに返信してみた」体験談をネットで見てみると、返信すると(とりあえず当初は?)コピペながら「送信先を間違えました/済みません」→「これも何かのご縁」と話を繋いでいって、最終的に有料チャットやら有料サイトやらに誘導するらしい。迂遠だなあ。

ちなみに、「ヒマだから騙されたフリでからかってやろう」で返信するのは、こちら側のアドレスが使用中のものであると拡散する原因になってしまうので、控えたほうが良い。

●ここ最近の、近所の虫。

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1枚目:ナガサキアゲハのオス。名越切通にて。逗子には「黒いアゲハ」は何種かいるが、無尾なのはナガサキアゲハだけ。普通、昆虫は「オスが派手、メスは地味」ということが多いが、ナガサキアゲハはメスは後翅にかなり派手な斑紋があるのに対し、オスはほぼ真っ黒なのだそうだ。もちろん、昆虫自身の目で見ての派手・地味の基準は判らないけれども。

2枚目はコミスジ。3枚目の薄黄色の蛾はウスキクロテンヒメシャク(たぶん)。蛾の同定はなかなか面倒で、これも「シャクガの仲間かなあ」というのはとりあえず当たったものの、そこから先がまたちょっと苦労した(シャクガ自体かなり種類が多いので)。類似の近縁種もいるようなので、同定は「たぶん~かな?」レベル。4枚目はネコハエトリ。家の中でよく見るアダンソンハエトリよりも大きめかつ派手。

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1枚目:コマルハナバチのオス。2枚目:ニホンミツバチ。ニホンミツバチとセイヨウミツバチは、正確には後翅の翅脈の細部を見ないと判別できないのだが、この写真では、ごく微かにその部分が確認できる。

3枚目はオオスズメバチ。できれば近寄りたくない相手だが、この時は樹液に夢中だったのである程度近寄って撮れた。私の小指くらいの大きさがあったので、巣作り前の女王バチかも。

4枚目:こういう極小の蛾の同定は(上のシャクガよりも)さらに面倒。最初は、この「ジャンピング土下座」スタイルから、身近でよく見るヨツスジヒメシンクイと近縁で、つまりはハマキガ科かと思ったのだが、まったくハズレだった。カザリバガ科のカザリバ(たぶん)。これまた同じカザリバガ科で類似の近縁種がいるので「たぶん」が付く。

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ポーランドのペーパークラフト

●ポーランドは(どういう理由でか)ペーパークラフトが盛んで、ミリタリー物も含めて多種のペーパークラフトのキットが出版されている。

有名どころではGPMというメーカー(出版社?)があって、ここは大戦物のポーランド軍車両なども多く出している。私もタトラT18装甲トロッコと、装甲列車編成に含まれるルノーFT搭載貨車を持っている。……が、もったいなくてハサミは入れていない。

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ちなみにGPMの陸物は、基本1:25。プラモデル畑の人間から見ると半端なスケールだが、これはやはり、紙のパーツを切ったり折ったりするにあたっては、ある程度の大きさがあったほうがやりやすいから、という理由もありそう。

●と、今回紹介したいメインは上ではなく。

先日、ネット上でふらふらしていて、ポーランドのペーパークラフト・マニアが自作のペーパークラフトのキットを無償公開しているサイトに行きついた。

Exclusive Models」というサイトで、現在は17作品が公開されている。

ラインナップは大戦中の陸物のみ。ティーガーなどの"有名どころ"も混じっているが、割合的には自国ポーランド物が半数近くを占めている。とりあえず現時点でのラインナップを(新しい順に)並べてみる。最初の作品の公開日は2007年2月、最新は2021年5月。

#017 TK-S(機銃型)
#016 PZInż. 303
#015 ACV ドチェスター
#014 4TP
#013 ウルススA型トラック
#012 PzKpfw VI Ausf.H1 ティーガーI型
#011 SU-85
#010 ウィリス・ジープ
#009 wz.34装甲車
#008 PZInż. 222
#007 SU-122
#006 クロムウェルMk. VI
#005 Sd.Kfz.251/1 Ausf.C
#004 駆逐戦車 IV/70
#003 ポルスキ・フィアット 614
#002 SdKfz 173 ヤクトパンター
#001 7TP

ペーパークラフトの市販のキットには、上のGPMのもののように、塗装やマーキングも再現された状態でパーツが展開されているものが多いが、「Exclusive Models」のキットは、すべて白地図ならぬ「白キット」。

珍しいのは、(最新のTKSを除いて)1:72というペーパークラフトでは珍しいミニスケールであることと、しかも小さいくせに、妙に部品構成が細かく複雑で凝っていること。

初期の作品はまだまだ「いかにもペーパークラフト」な形状の簡略化が目立っていたが、最近のものになるにつれてだんだんと複雑化。

そもそもペーパークラフトというのは、基本的に紙を折ったり曲げたりで立体を出していくのが普通だが(貼り合わせることで厚み/強度を出すことはある)、この「Exclusive Models」の場合は、一部パーツに厚みの指定があったり(1mm厚とか0.5mm厚とか)、さらには単純に厚みだけではなく、端部分をなだらかに丸くするとか、断面形をしているものもある。どうやら、厚みのある紙素材を押しつぶしてそういう断面形に仕上げろということらしい。

そのあたり、ずいぶん通常のペーパークラフトの「作法」と違っていて独自性が高いが、最新の数作を除いては、説明がポーランド語のみ。しかも組立手順は(割と古いペーパークラフトで見られる)平面図にパーツ番号が指示されているだけのものだったりするので、作り方の細かい部分がどうもはっきりしない。

また、(それぞれ太さが指定されている)金属線で作るよう指示されているパーツも結構ある(金属線等の使用はGPMのキットなどでも見られるが、それよりだいぶ割合が多い気がする)。

うーん。なんだか試行錯誤を重ねないと、この“メーカー”のペーパークラフトは、私には組み立てきれない気がする。

●下写真は、最新キットであるTKS(機銃装備型)。これだけはスケールがアップして1:48。なお、我が家のプリンタのカラーインクが切れかけていたので、多色刷りページの印刷がちょっと汚い(キットそのものは、上記のようにモノクロなので関係ない)。

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もちろん、実車がミニサイズのタンケッテなので、48とはいっても大戦後半の戦車の72クラスの大きさしかないが、「Exclusive Models」にとってはこれまでにない大スケール(?)ということもあって、一層気合が入っている。

キットはPDFでA4版7ページあるが、パーツそれ自体は1ページ+1/3程度。もっともそれは車輛(=パーツ)が小さいせいで、パーツの細密度はかなり高い。

だいたい、このスケールのペーパークラフトなら、履帯は1枚のベルト式か、せいぜい裏表張り合わせになりそうなものだが、このキットでは裏側は折りを入れて複列のガイドホーンを表現、さらに表側は細かい接地リブ部分を一つ一つ貼っていけ(!)という、なかなか病的な指示が。ちなみに、上右写真の右下あたり、黒く四角く写っているのが接地リブパーツ。一つのパーツの大きさは、0.3mm×3mm程度。うげー。

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7ページもあるくせにパーツが1+1/3ページなのは、同社(?)で初めて、組立説明がステップ・バイ・ステップ形式で図示されているため。これに約3ページが費やされている。

なお、上のシリーズ概略で「一部パーツに厚みの指定があったり(1mm厚とか0.5mm厚とか)」と書いたように、このキットでも車体の内部構造材は1mm厚、フェンダーは0.5m厚などの指定がある。その他の基本パーツの厚みはどうなのよ?というのが疑問だったのだが、よくよく印刷結果を眺めまわしていたら、ページの隅に書かれていた(右写真)。

重さ指定なので紙質によっても若干違いが出てきそうだが、おおよそ、0.09~0.1mm程度。通常ペーパークラフトの印刷で推奨される厚紙よりは薄手だが、普通のOA用紙よりは厚手……な感じ?

そもそも0.5mmとか1mmとかの指定のパーツはどうしたらいいんだろう? 厚紙を貼り合わせる?

まあ、そんなこんなで、「フリーのペーパークラフト!? いいね! すぐ作ろう!!」という感じにはならない。……でも、いつか作ってみたい気はする。

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はちみつとウィスキー

オレは筋金入りのスケールモデラーだぜ!

と言い切りたいなら、この週末はすべからく静岡に行っているべきなのかもしれないが、いつもと変わらず逗子でぐだぐだしている。

もっとも、今世紀に入ってからは、一度も静岡ホビーショーに足を運んでいないかもしれない。スケールモデラー失格か? 失格なのか?

まあ、ホビーショーで何か「おお!これは!」というネタがあったら、コメント欄等々で教えてくださいませ。

●年初に転倒・骨折した母は最初の手術はすんなり終わり、退院して老健に入所したものの、再度(無理をしようとしたようで)転倒してもう一方の脚を骨折し再手術することに。その時にコロナ罹患が発覚したり、手術後に脳梗塞を起こしたり、さらにようやく退院が決まったら帯状疱疹になって延期になったりで長引き、GW中にようやく退院となり、再び老健に戻った。

兄とドイツ人Pと3人で退院の迎えに行ったが(といっても迎えの主力は老健の送迎車だが)、こちらをちゃんと認識しているかは怪しい感じ。とりあえずリクライニング車椅子で移動するしかない状態だが、それでも、(脳梗塞の麻痺のないほうの)右手を握るとしっかり握り返すし、老健の看護師さんの名札を自分で読んで、「〇〇子さん? 何〇〇子さんなの?」と訊ねたりで、むしろ思ったよりしっかりしていた。

●その他、自治会の用事で右往左往したりしなかったり、数年ぶりに大腸の内視鏡検査をして(精神値をゴリゴリ削られる)、ついでにポリープを切除したりで、なんだかんだと1カ月以上も(また)当「かばぶ」更新をさぼってしまった。模型製作も(その後SU-100もわずかに進んではいるが)低調だが、とりあえず生存報告も兼ねて。

●4月半ば。地元逗子のfacebookのグループ内の知り合いで、地元の野山のあれこれを採って食べようという同好の士、「逗子拾い食いの会」の飲み会を3年ぶり?に挙行。

前回はキッチンもあるイベントスペースを借りて十数人?集まって大々的に開催したが、今回は比較的こっそりとゲリラ的に。参加者5人。

飲んだり話したりで忙しく、せっかく持ち寄った料理の写真を撮るのを忘れた。私は茹でたアケビの芽、ツワブキのピリ辛佃煮を持ち込んだほか、刻んだノビルの葉とお好み焼き粉を持って行って、会場のお店のキッチンを借りてノビルのチヂミ?を焼いた。

ほか、イタドリのメンマ風、ノビルの甘酢漬け?、ハルジオン味噌、地元の筍の水煮や炙りなど。「収穫時に、自分でしっかり分かっているものしか採らない」は鉄則として、その上で「もし持ち込んだもので腹を壊しても恨みっこ無し」を互いに確認したが、なんだかんだでどれも美味しかった。

市内山の根で養蜂をしているというFさんが、月別(つまりメインとなる花別)のハチミツを持ってきて味見させてもらったが、初めてハチミツの味比べというのをして、実際に「ちょっとこってり」とか「華やかな感じ」とか、味に違いがあるのが判って面白かった。

衝撃だったのが、その時教わった「ハチミツを肴にしてウィスキーを飲む」という飲み方。

Fさんはスコッチで飲んでいるとのことだが、バーボンでも大丈夫だろうということで、バーボンで試す。

これが結構衝撃的。小さなスプーンの先にほんのちょっとハチミツを付けて舐めて、その後、ストレートのバーボンをちびりと飲む。当然、バーボンの味は結構強いのに、飲んだ後もハチミツの風味が口の中に残り続けていて、それが何とも言えない。

Fさんが養蜂を始めたのも、この飲み方を教わって衝撃を受けたからだそう。皆様も(ウィスキーが好きなら)ぜひ一度お試しあれ。

●そんな「逗子の野山の食べられるもの採集」は、春の山菜が一段落して、今はキイチゴの季節。

この季節に採れる(近所の)野生キイチゴはモミジイチゴ、カジイチゴ、クサイチゴだが、市内某所で思いがけずクサイチゴが大量に採れたので、現地でつまみ食い+小倉マーガリンコッペパンにトッピングに加えて、初めてジャム作りに挑戦した。

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1枚目は藪の中で実っているクサイチゴ。この写真だと低く見えるが、ぱっと見で似ているヘビイチゴよりもずっと株が立っているし、実も大きい(実の構造も違う)。茎には細かいトゲがあるので、藪に手を突っ込んで採集していると、結構チクチク痛い。

3枚目は最近定番の小倉マーガリンコッペパンにテンコ盛り。どうもこればかり続いているので、たまにはチョコホイップクリームとかにすればよかったかと(食べる直前になって)思った。

そして以下はジャム作り。

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クサイチゴにたっぷりの砂糖をざっくり合わせる(1枚目)。ネット上でレシピを見ると、だいたい重量比で実2:砂糖1というのが普通らしいが、今回はやや砂糖少なめ。果汁がにじんで砂糖が溶け始めたら弱火でことこと。レモン果汁(ポッカレモン)を加えて、ある程度とろみが出てくるまで煮詰める(2枚目)。熱湯消毒した瓶に移して冷ます(3枚目)。100均で買った瓶、もっと小さいのでよかったなあ……。

ネット上で見ると、裏ごしして種を除いたり、煮詰める際にスパークリングワインを加えたりといった例もあったが、今回はとことんシンプルに。そもそも、種のプチプチ感があってこそのキイチゴだと思っているし。

ちなみに砂糖をたっぷり、さらにレモン果汁も加えるのは、味の調整というよりは、保存のため、および果実のペクチンと反応させてねっとり(ゲル化)させるためであるらしい。

そして今日の朝食では、いつものシリアルに加えてトーストにこのジャムをたっぷり塗って1枚。茶色のきび砂糖を使ったからなのか、果実の鮮やかな色はなくなってしまったのがちょっと惜しいが、味はとても良し。

●なお、クサイチゴ以外の(この季節の)3種に関しては、カジイチゴは例年楽しみにしている場所が結構刈り込まれてしまって、手の届く範囲ではほんのつまみ食い程度しか採れず。

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モミジイチゴは、以前によく採って食べていた場所は何年か前に崩落防止でコンクリートで固められてしまい、その後再び生えてきてはいるのだが、手が届かない。残念。

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