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東京AFVの会2022

●27日日曜日、下北沢で開催の「東京AFVの会」に行く。

コロナ禍のため去年、一昨年と開催は見送られており、今回は3年ぶりの開催。前回開催時の記事はこちら

割と真面目に朝、家を出て会場には10時半頃?に到着。3年ぶりの開催ということもあってか、「すみません、三密という言葉はなかったことにしておいてください」的な大盛況。例年、スペースの半分近くは午後の講演用に椅子を並べたりしているのだが、今年は全面展示スペースになっていた。

私は当ブログの状況で分かるように今年は晩春以降、模型製作的にはさっぱりなので、自分自身の持ち込み作品は昨年完成し今年3月の「横浜AFVの会(仮)」にも持って行ったSOMUA MCG5ハーフトラックのみ。ちなみに東京AFVの会は展示スペースが比較的細かく部門分けされていて、レジンキットである私のMCG5ハーフトラックは、本来なら「スクラッチ ガレージキット」部門のスペースに飾るべきところ、うっかり普通の「単品」部門のテーブルに置いてしまった。

●会場で「ハラT」青木伸也氏、ミカンセーキさん、ケン太さん、hiranumaさん、M.Nさん、めがーぬさんらお馴染みの面々と会う。Kakudouさん(はい人28号さん)ともご挨拶。facebookでいつもお顔を拝見しているせいか、こちらはもうお馴染な気になっていたが、実際に会うのはお初だった。どうも失礼しました。

むーさん、シェルさんにも久しぶりに会う。毎回、AFVの会で(だけ)会う知り合いと言えば大学時代からのお付き合いの中尾さんだが、数日前にご夫婦でコロナ罹患が発覚したとfacebookに書き込みがあってお休み。

●会場の作品群。主に友人・知人の作品、加えてちょっと気になった作品を少々。例によって、全出品作の1割も撮っているかどうかレベル。

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前から実物が見たかった、KakudouさんのIII号式戦車2題。D1型に関しては、Kakudouさんの製作記事を読んで初めて、「えっ?戦車型とそんなに違うの?」と気付かされる点が多々あった。車体幅からして違うなんて……。

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ミカンセーキさんの新作SASジープ。ジープ本体――というよりはそれに載せた「お茶セット一式」についてはご自身のブログに詳しいが、新たに疾走状態を強調するための特製長~いベース付きで登場。こうしてクローズアップ写真で見ると砂埃の綿の繊維が見えるが、実際に見る分には個々の繊維はほとんど目立たず、モコモコ感が非常にそれらしかった。

青木氏によれば、かつて私は「煙とか爆発とか、『動き』を静物である模型に作り込むのは無理」みたいなことを言ったらしい。本人は全く覚えていないものの、実際、その辺を嘘くさくなく模型にプラスするのはかなり難しいと思うのだが、一方でその辺の難しさはセンスとか工夫で縮められるものなんだなあ、と改めて思った。

4枚目写真は何か特定のディテールを写そうと思ったわけではなく、たまたま切り取られた構図が妙に格好良く感じたので。

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めがーぬさんのTACAM T-60。向こう側にちらりと写っているのは、横浜AFVの会(仮)時にも出品されていたカルロ・ベローチェ。コメットはM.Nさんの作品。ブロンコのものである由。会場には別にタミヤの新製品のコメットの完成品もあった。

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ケン太さんの新作、アカデミーのK2と、青木氏のタミヤKV-2。再びKakudouさんのM20装甲車。hiranumaさんのBA-6と、会場で見せてもらった作りかけのwz.34装甲車。まさかこれをスクラッチしようという人は世界に何人も居まいと思ったwz.34を、自分以外の作例で見るとは。ドッペルゲンガーを見ているような奇異感もある一方で、よく見ると作風とか解釈の違いも結構あって、一応別の作品なんだなと安心?したり。

そういえばケン太さんから「大戦物、JS-2は作ったことがあるんだけど覚えてない?」と詰問されて、「そういえば見たことある??」とうろ覚えで答えたのだが、改めて過去記事を見ると、前回(3年前)出品作だった。オレ、失礼な奴だなあ。作品を前にくしゃっと潰れた右フェンダーの話をしたのも今頃思い出した。

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むーさんのホイペットは昔懐かしい?エマー製。履帯はフリウルかな? シェルさんの作品2題はマガフとアチザリット。アチザリットは後ろ姿の写真も追加。自分では絶対作らないアイテムだとは思うけれど、実はアチザリットは結構好き。

前線慰問するモンローが載ったジープは、昼食もご一緒した、ミカンセーキさんの知人のORIBEさん。奥さんもモデラーで、モンローは奥さん製作、車輛はご本人作の合作だとか。

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ほか、気になった作品等々。ウクライナ戦ものは、もっとたくさんあるかも?と思ったがそうでもなかった。

現在進行形の生々しい戦争を模型で作ることに二の足を踏む人もいるかもしれないが、「じゃあ、過去だからといって膨大な戦禍を生んだ大戦の兵器はなぜOKなのか」と言われても答えはない。「それはそれとして」で作りたくなってしまうのも、モデラーの業というものかも。

写真のT-64BVは生活感あふれる小物と相まって、いかにも「今そこにある戦争」感がある。2両並んでいるのはT-64AVとBVで、形状差は間違い探しレベル(砲塔右前部の管制装置?が違うのが識別点らしい)。

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A13Mk.II(巡航戦車Mk.IV)とスキャメルの組み合わせは、ともにエンジンまで細かく作り込んである。工作力はもとより、そこまで作るモチベーションが維持できる気がしない。ルーマニア軍のR-1軽戦車は、自作3Dプリントである由。他にも、3Dプリントのアフターパーツはもとより、自作3Dプリントパーツを使ってある作品も多く、すっかり3Dプリントは定着した感あり。自分自身に関して言えば、いまさらCADを覚えられる気がしない……。

MIRAGEのクブシュは完成品を初めて見た。ポーランド騎兵の突撃大ジオラマは、人づてで(野田君から)聞いたところによると、ズベズダのコサック騎兵からの改造とか。(追記:その後、facebookで直接作者の方に伺ったが、ズベズダの騎兵だけでなく、MBの各種騎兵(南北戦争ものも含めて)からの改造に、ポーランド製のそのものズバリのレジンキットなど、多種多様使用しているとのこと)

●昼は友人知人+αの10人で台湾料理屋へ。夕方はサニーに寄った後、まだ日も暮れないうちに、5人(青木氏、ミカンセーキささん、ケン太さん、めがーぬさんと私)で「鳥貴族」。模型談義をしながら飲み食い。

「模型における煙(or砂埃etc.)表現のリアルさ」に関し、青木氏が「繊維が見えないようにバイブレーターを仕込んで細かく振動させ……云々」と思い付きを披露する。ケン太さんがネタ扱いして盛大に突っ込んでいて、まあ、実際に適当な思い付き半分とは思うものの、人の体のように「柔らかく、動きはあっても、きちんと形があるもの」でさえ作り方・塗り方・見せ方は車輛等とは異なっているわけで、そもそも不定形な煙etc.は、何かしらもっと新しいアプローチやらマニエラやらがあってもいいようには思う。自分でそういうのをやろうと思うかは別として。

●会場でKakudouさん/M.Nさんから、カステンのT-34初期型履帯、MiniarmのT-34ディッシュ転輪(112工場製車輛用後期型?)、それから3DプリントのKV初期型フェンダーステイを頂く。

もちろんご厚意で頂いているのだが、「うだうだしとらんで、ちゃんと模型作らんかオラ」と暗に言われているような……。いや、作ります、作りますとも。

Img20221127101749 ●実は昨27日は、ゲーム「ポケモンgo」のとあるイベント日だった。下北沢に行く途中、渋谷駅前でなんと号外まで配っていた。なんだそりゃ。……と、プレイヤーである私でさえ思う。

で、せっかくのイベントだったが、流石に「AFVの会」優先でほとんどプレイできず、この日限定のポケモンはゲットできず。まあ、そのうちまた何かの機会に出てくることに期待。

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コメント

昨日はおつかれさまでした。4月の横浜AFVの会以来でしたが、久しぶりに模型の話ができて楽しかったです。
SASジープはキット付属のフィギュアの名作をどう活かすかという視点で、車両のディテールアップには特にこだわらないようにしました。キットには砂漠脱出用のサンドチャネルの装備が入ってますが、うっかりなくしたので付けてません。いちおう考証的にもサンドチャネル装備のジープは少ないという裏ドリはしましたがw

来年こそはChwatバリケードを完成させて持って行きます!(宣言)

投稿: ミカンセーキ | 2022年11月28日 (月) 15時19分

wz.34はひょんなことからつくり始めてしまい。
それなりに資料はWebで見つかると思っていたのがスクラッチとなるとブライインド部分も多くかば◎さんの製作レポートのWAVEのメモリ付きプラ板を目安に作っています。
聞きたいことも色々あったのですが、、。
wz.34を作り始めると関連するwz.29も見ることになり、カタツムリみたいな形が面白いので作りたくなって機銃は4丁分部品をストックしました。

投稿: hiranuma | 2022年11月28日 (月) 19時17分

>ミカンセーキさん

こちらこそ、お陰様で大変楽しい時間を過ごすことができました。SASジープとかデザートシボレー(←一応タミヤのキットを持っている)とか、私も作りたくなっちゃいましたよ。

会場でお話した、大昔に一時だけ出ていた謎のインジェクションの機銃セット、掘り出すことが出来たら写真をUPしますね。

フファット、楽しみにしています。っていうか、ミカンセーキさんのものはどんな作品でも、私にはまるっきり死角の部分に何かしら新しい面白さを盛り込んできてくれるので、フファット以外でも大歓迎ですよ。

投稿: かば◎ | 2022年11月28日 (月) 19時24分

>hiranumaさん

いやいやいや。
ぜひhiranumaさんにも手探りの製作の道を歩んでいただきたく(笑)。
むしろ私がまだ作っていない部分について有り難いヒントを頂ければと思っています。

wz.29は、ちょっとポンコツなレジンキットにある程度手を加えて、一応形にはしてあるのですが、塗装前で止まってしまってそのままです。

投稿: かば◎ | 2022年11月28日 (月) 19時28分

昨日はどうもありがとうございました。リアルかば@様にお会い出来、またミカンセーキささん、ケン太さん、めがーぬさん・・・スミコンでお知り合いになった方々と模型談義に花を咲かせ充実した1日でした。今度は来年の静岡のホビーショウでお会いしましょう。

投稿: はい人28号 | 2022年11月28日 (月) 21時18分

>はい人28号さん

昨日は遠距離の日帰り、誠にお疲れ様でした。
前から見たかった作品を拝見できて非常に嬉しかったです。
いずれもっとゆっくりたっぷり、模型のお話がしたいですね。またぜひどこかでお会いしましょう。

投稿: かば◎ | 2022年11月28日 (月) 22時04分

久しぶりにお会いできました。
KV談義を聞かせていただきまして大変参考になりました。
KV-2 39年型にトライしようと思います!
かば◎さんがアチザリット好きとは意外です。
インジェクションのモンモデルは良いキットですよ。
マガフは「たそがれ賞」をいただきました。
あんな我流の控えめな塗装が受けるとは思いも寄りませんでした。

投稿: シェル | 2022年11月29日 (火) 22時29分

>シェルさん

本当にお久しぶりでした。
KV-2初期型、私もトラペのキットを作ってますよ(後期型も作ってますが)。できれば来年は完成させて持っていきたいところです。

まるっきり途切れ途切れですが、一応、製作記事とか考証記事も載せているので、何かお役に立つところがあればご活用ください。

http://kabanos.cocolog-nifty.com/blog/kv/index.html

タグは大雑把に「KV」としか付けていないので、すべてのKV関連記事がごっちゃになって出てきてしまいますが、題名でいうと
・KV-2「ドレッドノート」
・KV maniacsメモ ― KV-2のおさらい
の2テーマ(それぞれ何本かずつあり)が関連話題です。

投稿: かば◎ | 2022年11月30日 (水) 11時54分

日曜はお疲れさまでした。

6年ぶりでコロナ禍でマスクをされているので不安(首から掛ける名札を捜せばいいんですが…)でしたが無事お会いできてよかったです。
差し上げたKVのフェンダーステイは文にあるような深い意味はありませんからね~。(私自身、今年は完成品がひとつもありませんし…(;¬_¬)

来年は会の終わりに話したトルディのジオラマと単品で何か新作を持っていきたいと思います。

投稿: M.N | 2022年11月30日 (水) 18時39分

>M.Nさん

お疲れ様でした。
フェンダーステイ、どうもありがとうございます。

そういえば、FC MODEL TREND製(でしたよね?)のグノーム・ローン・サイドカー、もう一度(ちゃんと眼鏡をかけて)見せて貰おうと思っていたのにすっかり忘れました。

次に見る時にはもう完成品ですかね~。

投稿: かば◎ | 2022年11月30日 (水) 21時47分

日曜日はお疲れさまでした~

模型含めた濃いミリタリーな会話をしたのは(酒を飲むのもか)
3月以来だったので、良いガス抜きになりました。

今回の一番の衝撃は、かば◎さんの髭の復活かもしれません。
(パパイヤ鈴木には似ていませんでしたが)

来年は、サニーで買った SdKfz 6/3を持って行こうか
ウクライナ戦が終結したらイースタンのSU-152かな。

投稿: めがーぬ | 2022年11月30日 (水) 23時25分

>めがーぬさん

今回はたまたま面倒臭くなったので剃らなかったのですが、だいたい、仕事で人に会う用事がない期間はずっと髭は伸ばしっぱなしです。というわけで、もしも逗子・鎌倉近辺で普段の私にばったり会うことがあれば、だいたいヒゲヅラです(笑)。

Sd.Kfz.6/3、いいですね。メーカーはACEでしたっけ。ACEのキットは確か一つも持っていないのですが、結構いいアイテム出してますよね。出来はいかがでしょうか。

イースタンのSU-152は私もずっと死蔵(^^;)しています。SU-152はブロンコもトラペもいまいちな出来だったので、イースタンでそれなりにしっかり作ろう、という願望だけはずっと持っているのですが。

投稿: かば◎ | 2022年12月 1日 (木) 10時51分

私にとって初ACEがラフリーで、成型のランクは
ラフリー<UM<ミラージュ<IBG/FTFって感じでしたが
今回は
UM<Sd.Kfz.6/3<ミラージュ<IBG/FTF くらいかと思います。
モールドは細かいけどヒケが少しある。

投稿: めがーぬ | 2022年12月 3日 (土) 23時52分

>めがーぬさん

ううううううむ。なんとも微妙な。
近年、「これは一昔前の35にも勝てるんじゃないか」くらいのミニスケールが出始めているなかで、それはちと寂しいものがありますね。

「初ACEがラフリーで」というのは、前に見せていただいた47mm砲搭載型ですよね?
あれって結構ダルめのキットだったんですね。

投稿: かば◎ | 2022年12月 4日 (日) 02時06分

かつてのACEは「溶けたチーズ」と揶揄されるモールドでしたが
ラフリーはイジれば見られるレベルになっていました。

その後のセンチュリオンあたりで品質が向上したようで
Sd.Kfz.6/3 も、バリさえしっかり処理すれば大丈夫そうです。

IBG/FTFは中国の金型屋を使ってんじゃないかって思ってますが
UMとかATTACKとかACEとか、東欧らしいのも味があるかと。
あっ
FTFがAMR35を出すそうです。
ポーランド戦の縛りが外れた?

投稿: めがーぬ | 2022年12月 9日 (金) 22時17分

IBGって(FTFも含めて)すごくいいところを突いてくるんですが、どこか抜けているというか、詰めが甘いんですよねー。
この後の記事で書いた35のTKSのピッチが違うとか、足回りのパーツがダルいとか。

FTFのIII号指揮戦車D1型は、車体上部と砲塔はかなり頑張って、戦車型とは全く違う指揮戦車仕様を再現していながら、フェンダー上のジャッキ台前後が斜めになっていて雰囲気壊していたり。
いや、それでもいいアイテムが出ると、どうしても我慢できなくなって買っちゃったりするわけですが。

投稿: かば◎ | 2022年12月10日 (土) 00時55分

遅ればせながら、東京AFVの会お疲れさまでした。
義父が怪我して、そちらの介護でなかなか書き込む余裕がなくて・・・・
実はJS-2以外にもKV-2も作ってました・・・人様の記憶に残るよう作品作り頑張りますので!
4月の横浜AFVの会か2月の静岡AFVの会あたりに参加はしたいと思っているので、またそのあたりで会えるの楽しみにしています。

投稿: ケン太 | 2022年12月17日 (土) 19時32分

>ケン太さん

静岡は判りませんが、横浜は(近場なので)よほどの用事でも入らない限り行こうと思います。

まだ先の話……とか思わってると、完成品無しになっちゃうんだよなー。かんばります。

投稿: かば◎ | 2022年12月18日 (日) 21時37分

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