KV-1 1940年型装甲強化砲塔 (2)
●「KV-1 1940年型の装甲強化砲塔搭載仕様」の、砲塔工作のやり直し。
前回砲塔基本形を作ったが、ある程度ディテール付加工作が進んだので進捗報告を書いておきたい。
●前回以降進んだのは、おおよそ以下の点。
- 砲塔後面に埋め込みボルト跡を追加。
- 尾部機銃マウントの基部を取り付け。
- 各部に溶接線を追加。
- ピストルポートの装甲栓を取り付け。
- 主砲基部を工作。
- 側方ペリスコープ下を削り込み。
- 砲塔上面ペリスコープカバー、ツノ形ペリスコープを取り付け。
●砲塔後面の埋め込みボルト跡は、KV-2初期型の車体前端アングル材工作と同様に、「接着剤を垂らしてドリルのお尻でグリグリ」方式で再現。プラバンが白なので、ちょっと仕上がりが確認しづらく、最終的に塗装してみないとどんな具合かわからない。適当過ぎる……。
機銃マウント基部はタミヤのパーツを使用。なお、この基部パーツは、今回の改造用に入手したタミヤの砲塔パーツ枝(E&Qパーツ)に入っているのだが、防盾パーツは入っていない(車体機銃マウントのものと同形のため足回り枝に入っている)。今後、トラペのパーツを移植予定。
ちなみに上面ペリスコープカバーも足回り枝に入ってるので不足しているため、以前に作ったトラペ改造の砲塔から(エナメルシンナーで接着部分を弱めたうえで)もぎ取って来て移植した。後部ペリスコープは、(前回書いたように)周囲の縁の角がちょうど天井板の後縁に接するくらいの位置関係。そのため、カバーの「ひさし」部分は砲塔後縁から若干飛び出すくらいの感じになるのが、バッスル短縮タイプの溶接砲塔数種の特徴となっている。
●上の写真にも写っているが、砲塔前後面と側面装甲板の間の溶接ラインは二重線になっているのが、KVの溶接型砲塔の特徴(ただし作例は2二重線の間隔がやや大げさだったかも)。再現はいつも通り伸ばしランナーの接着剤溶かし。
ピストルポートの装甲栓とツノ形ペリスコープは、これまたタミヤのパーツは砲塔枝に入ってない。ツノ形ペリスコープはやはりトラペからもぎ取って移植。ピストルポートの装甲栓はPaasion Modelsのタミヤ新KV-1用エッチングセットに入っている真鍮挽き物を使った。この挽き物は頭がペッタンコでタミヤのキットのプラパーツより再現度が低く、存在意義が問われる謎パーツだが、ヤスリで若干緩やかに丸めて使用した。
上面のペリスコープカバーは、タミヤのものとわずかにアウトラインが違うようで、特にこの側方のものはちょうどいい位置に付けようとすると、上面の取付指示用にうっすら窪んでいる輪郭がはみ出して見えてしまう。そのため、取付前に埋める余計な手間が必要だった。
側方ペリスコープ下の削り込みは、装甲増厚に対応したもの。
●砲耳カバー部はタミヤのパーツを使用したが、トラペの1940年型(76.2mmF-32砲装備)防盾に比べてほんの心持ち間隔が狭かったので、内側で一度切り離してプラバンを挟んでやや幅を増し、一方で防盾側も少しヤスって調整した。ちなみにタミヤの旧KV-1Bの同型の防盾は、逆にこの砲耳カバー部の間隔よりも幅が狭い。
内側の砲基部は、トラペの防盾がうまく付くように切り詰め、一応、上下動できるようにしてあるが、今後、防盾上のカバーの工作次第では接着固定が必要になるかも。
●前回は写真を載せなかったバッスル下の工作はこのような感じ。バッスル下の入隅に付く波状の補強材にも溶接跡を足した(どうせほとんど見えないので工作が荒っぽい)。角形に修正した部分には(面倒くさいので)特に底板などは付けていない。
トラペの車体の砲塔穴にガタツキなくはまるよう、砲塔リング部にもプラバンを足したりして辻褄合わせ工作をしている。
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コメント
いいね(サムズアップ).トラぺの段無しツノ形ペリスコープはタミヤの砲塔上面にそのまま付けられるんですね.
タミヤのKV-2にトラペのリベット接合フェンダー(後期型の幅の正しい方,三角ステーのフランジのボルトは植え直す)を流用できるかなぁと思って両者製品を見比べてみたんですが,概ね同じ寸法のなかで,前から3番目の三角ステーの位置だけ結構違うんですよ(タミヤの方が前寄り).前から4番目と5番目の位置は同じ道具箱を載せるわけですから,これらが概ね同じ幅になっているタミヤの方がもっともらしい気がしてます.
投稿: 青木伸也 | 2022年1月26日 (水) 18時24分
ツノ形ペリスコープは、(タミヤの)天井側の穴を若干ヤスる必要がありましたが、台座部分とペリスコープカバーの径はピッタリで、嬉しくなりました。
フェンダーの区画幅に関してですが、むしろ不均等なのはタミヤの方ではないでしょうか。
ただ、実車写真を見ると、4区画目のボックス前方は三角ステイとの間隔がちょっと空いているので、不均等のほうが正しいかも(まだきちんと検証していませんが)。
投稿: かば◎ | 2022年1月26日 (水) 21時29分