逗子市のマンホールカード
●全国の自治体が「下水道広報プラットフォーム」と共同で発行する「マンホールカード」の第16弾42種のうちの1つとして、逗子市のものが発行された。
第16弾の配布は今日、1月15日からで、逗子市のものも市役所(通常は2階の下水道課窓口、土日祝日は裏手の警備員室)で配布が始まっている。というわけで、早速1枚貰って来た。
駅前に(1枚だけの)カラーマンホール蓋が設置されたのは一昨年の夏。その時から、マンホールカード発行の申請を検討とされていたので、近々出るんだろうなあと思っていたのだが、つい最近、「そういえばどうなったかな」と検索してみて発行を知った。まあ、あわてて貰わなくてもしばらくは無くならないと思うけれど。
●同じく路上蓋関連。
先日日曜日のことなのだが、逗子市久木の路上で、海軍の水道弁(仕切弁とか止水弁とか)の蓋を見つけた。
二連・二重の山形と錨は海軍を示す。左右に矢印があって、その下に「■」マークがあるが、これはすり減って読めないだけで、本来は「開・閉」の文字だったのではないかと想像。
場所は久木小学校の裏手、妙光寺の門前ちょっと脇。街区で言うと久木2丁目1と6丁目1の間になる。普段から散歩のときなどに頻繁に通る場所なのに(もう20年以上通っているはずなのに)今まで全く気付かなかった。
こうした海軍に関わる水道施設の遺物は、軍用水道上に作られた「水道路(すいどうみち)」沿いには多数残っているが、ここは水道路(このあたりでは県道311号線)からは外れている。浄水場に到達する前の水道から枝分かれしているとは考えづらいので(上水道の構造自体に詳しくないので勝手な想像だが)、これは逗子市(当時は逗子町、あるいは1943年以降であれば横須賀市)の水道から、久木の奥にあった横須賀海軍工廠工員宿舎、あるいはさらにその奥の池子弾薬庫方面へと引かれた旧・海軍専用経路なのではないかと思う。
2枚目写真は「水道路」上、JR逗子駅から東逗子方面へ、京急の踏切を越えたあたりにある同様の栓蓋。かなりすり減っているが、かろうじて山形と錨の海軍マークが見える。久木の蓋とは、全体形はほぼ同じだが絵柄は別物。
●何日か前のテレビニュースで、確か、コロナ禍でごみ収集の人員にも不足が出始めているという内容だったと思うのだが、東京の下町の路地でごみ収集している映像が流れていて、そのごみ収集車がなんとターレだった。確かに軽トラでも入りにくいような路地でごみ収集するにはターレはうってつけ。何区だったかなあ。
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コメント
水道弁にもちゃんと海軍マークをモールドしてるんですね。仕切弁でも民間と軍用でも規格が違ったのかしら?
しかし、戦後何十年も経っても弁が道路に残ってるということは下の配管も現役で使われてるのかしら? まさか鉛管そのまま使ってたりして.
投稿: ミカンセーキ(hn-nh) | 2022年1月16日 (日) 18時16分
>hn-nhさん
うーん。下の管はどうなってるんでしょうね。
っていうか、上水道の水道管って、それこそ横須賀軍用水道みたいな大本の幹線じゃなくて、街の中に張り巡らされているヤツだと、結構リニューアル工事されてるようなイメージなんですが、確かに、これはなんでこのままなんでしょうね。
今まで気を付けていなかったので見落としていましたが、もしかしたらこの地区(旧海軍工廠工員宿舎跡一帯)には、まだこの手の海軍弁蓋が残っているのかもしれません。今度改めて足元を見ながら一回りしてみたいと思います。
(ところで、ターレについての一節を↑に追加しました)
投稿: かば◎ | 2022年1月16日 (日) 22時42分
2018年に築地市場が豊洲に移転したときにガソリンエンジン車は豊洲市場(構内車は完全電動)には持っていけなかったので、そこで溢れた中古車両が街のゴミ収集用に流れたのかしら。
ゴミ収集も町内の共用ゴミ置き場がから家ごとの個別収集に変わりつつありますが、狭い路地の奥まで入れるターレーはうってつけですね。
どんな使われ方をしてるのか検索したけど出てこなかったな。
荷台を大きくしたバンタイプとか、バリエーション展開が得意なミニアートならすぐに出しそう(笑)
海軍水道弁が残ってる理由を推測すると
1. 市の水道局に移管されなかった幹線があって、水道は廃止されたため埋設管ごと撤去されずに残ってる。
2.水道管の更新で止水弁を閉めて配管取り替え工事を行うときに止水弁は(取り替え工事の際に使う必要があるので)交換できずに残ってしまった
余談ですが、戦時中の掩体壕が各地に残ってるのは、土地は徴用されたものが戦後に払い下げられたのに上部構造物の所有権は移転されなかったことが一因らしいです。
投稿: ミカンセーキ(hn-nh) | 2022年1月18日 (火) 06時57分
>hn-nhさん
そうなんですよ!
私もニュースでターレの映像を見て、
「ふ~ん、ターレってこんなところでも使われてたんだあ」
と思ったわけですが、当然、そんな使われ方をしているならネットでもあちこちで取り上げられているんだろうと思って「ターレ ごみ回収」などで検索してみましたがさっぱりヒットしませんでした。
なぜだ……。
>>戦時中の掩体壕が各地に残ってるのは、土地は徴用されたものが戦後に払い下げられたのに上部構造物の所有権は移転されなかった
ああ、それは知りませんでした。
単純に「壊すのにもお金がかかる」だけなのかと。
しかしその場合、所有権ってどこにあるんですかね?
まずは防衛施設庁、そのままスライドして防衛省?
投稿: かば◎ | 2022年1月19日 (水) 01時16分
>単純に「壊すのにもお金がかかる」だけなのかと。
「旧軍未登記財産」というものがあるようです。土地収容で軍用地になっても土地の所有権移転登記が完了しなかったものが主に該当して現在は財務省管理になっているようですが、掩体壕もこれに含まれるのでしょうね。軍も掩体壕までは不動産登記してないだろうし...
戦後に土地払い下げを受けた人が掩体壕の解体費用の負担を市区町村に掛け合っても「うちの管轄ではないんで..」とか「旧軍財産であることの証明がないと財務省に打診できない..」と、たらい回しにされたまま現在に至ってる気がしますねー
小岩の高射砲陣地は12cm高射砲を擁する6基4列の砲座で周囲に1万m2の池まで作った大規模なものでしたが、その状態で土地返還されたようで、関係地主たちが組合を作って国に原状回復の交渉をしたそうです。
投稿: ミカンセーキ(hn-nh) | 2022年1月19日 (水) 06時18分
なるほど。
「壊すにもお金がかかる」だけではなくて、「そのお金を誰が負担するのか」というのが、切実な問題としてありますね。
「いやもう、海軍省/陸軍省なくなっちゃったし、ウチ関係ないから、言われても知らんで」
って言われたら、途方に暮れちゃいますね。
投稿: かば◎ | 2022年1月19日 (水) 13時07分