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2021年5月

キイチゴ食べ放題ツアー

●前回記事と前後するが、15日土曜日、久々に桜山大山(三浦アルプス)方面に歩きに行く。目的はキイチゴ(クサイチゴ)。

クサイチゴに関しては、去年は(逗子の市街地からもそれほど遠くない)長柄桜山古墳群の二号墳の周囲で大粒で美味しいものが採れたのだが、今年は、実をつける前に草刈りで全滅してしまったらしい。まあ、実をつけていない時季は単に「トゲが痛い雑草」でしかないので、刈られるのも致し方ないとはいえ、やはりもったいない。

さて、当てにしていた場所で食えないとなるとさらに食いたくなるのは当然で、食い気をバネに出掛けた次第。昨年も三浦アルプス方面に(クサイチゴ目当てに)出掛けたのだが、一足遅かったのかほとんど食べられなかったので、今年は2週間ほど早め。

●結果。今年は出遅れることなく、「うん、今日はもう十分キイチゴを食った」と思うくらいには堪能できた。

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1枚目は割と行程の初めころに見つけた群生での収穫。割と小粒。2枚目はもうちょっと進んだところで。一番左の一粒が、結局この日最大だった。もっとも、粒の大きさで味が特に変わることはないように思う(それよりも熟し具合による)。3枚目は実際になっているところ。以前にも書いたように、「甘酸っぱいベリーはチョコレート味や小豆餡に合う」。今回は、チョコレート味のミニロールケーキ(山歩き中のおやつ用に買っていった)に載せて食べた。

心当たりの群生地は今回行った他にもあったのだが、充分に食べたので、途中から、これまで歩いたことがないコースに折れ、森戸川源流に降りた。

●逗子近辺でこの季節に食べられる野生のキイチゴは、上のクサイチゴのほかに、カジイチゴ、モミジイチゴがある。ご近所で食べられる、ということでは、むしろ後二者がメイン。季節のものはとりあえず食べておかねば、ということで、そちらもつまみ食い。

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左がカジイチゴ、右がモミジイチゴ。この両者のほうが、クサイチゴより甘みは強いと思う。写真だと右のモミジイチゴのほうが赤っぽく見えるが、これは夕方、薄暗い中で撮ったからかも。実際にはおおよそ同じくらいのオレンジ色。ただし、実は似ていても、木のほうは結構差があり、カジイチゴは葉が大きくトゲ無し。モミジイチゴは葉が小さくもっとギザギザで、枝には鋭いトゲがある。

モミジイチゴは数年前まで、我が家からさほど遠くない坂道脇の斜面に生えていたのだが、崩落予防のため一面丸坊主のコンクリートに変わってしまったため、収穫場所がガクンと減った。今年は、写真の一粒のほか、2つ3つしか食べられなかった。それでも、とりあえず今年も3種全部食べることができたので、そこそこ満足。

●さらに続けて野山の拾い食い報告。

初夏が旬のマダケの筍が顔を出し始めた。昨年初めて食べて味を占めたので、早速3本ほど収穫。昨日(26日)、収穫直後に下茹でし、今日(27日)、改めて土佐煮に。昨年も煮て食べた時には特にえぐみも感じなかったので、今回も下茹でにヌカなどは入れなかった(そもそも用意していないが)。

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右はダシとみりんと醤油で煮ているところ。このあと一度冷まして味を染み込ませ、夕食時に温めて削り節をたっぷりかけて食べた。美味。

●夏も近付いてきて、虫たちの活動も活発化。ここ1カ月ほどの身近な虫あれこれ。

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1枚目:翅が淡い色のジャコウアゲハのメス。

2枚目:身近にありふれているのに、子どものころは珍しかったからか、透き通った青が美しいからか、間近で見ると「得した」感があるアオスジアゲハ。ともに池子の森自然公園で。

3枚目:せっせと働くヒゲナガハナバチ(?)。ハイランドで。4枚目:いつ見ても偉そうなヨコヅナサシガメ。大崎公園。

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5枚目:たぶんマエキヒメシャク本州以南亜種。

6枚目:オレンジと黒のコントラストが目を引くヒメジュウジナガカメムシ。

7枚目:スマホを向けたら抱き合ったままコロリと死んだふりをしたハスジカツオゾウムシ。

8枚目:太ももがセクシーなホソヘリカメムシ。すべて名越切通。

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9枚目:時季的にはそろそろ見納め? コマルハナバチのオス。名越切通。

10枚目:「ややレア」ながら、あまりに地味なのでレア感が薄いクロコノマチョウ。黒くないけど。森戸川源流で。

11枚目:これからしばらく、道端のカラムシやフヨウの仲間の葉の上はコイツらの天下。ラミーカミキリ。我が家の目の前で。

12枚目:ムネクリイロボタル。「光らないホタル」なのかと思ったら、ごくごく弱く小さく発光するらしい。名越切通。

20210525_101843 ●先週金曜日、再び仕事で都内に出たので、(このご時勢だというのに)また秋葉原に寄り道。すでに1つ持っているキットだが、トランぺッターの「KV-1's Ehkranami」を購入。

ほぼちょうど1年前に買って、チェック記事を書いて、結局ほぼそのまま「お蔵入り」状態のタミヤのKVと掛け合わせるつもり。

「タミヤの新KVの転輪を手直しする方法」というのを(キット購入後しばらく)しばらくあれこれ試行してみたのだが、結局、「それほど大きく変わるわけでもないのに面倒くさい」ことが判って、まるまるトラペから流用した方が早いや、と思い直した。

今時、1:35の(しかもそれなりの大きさの戦車の)キットが2000円そこそこで買えるのはとことん貴重。その値段なら、ディテールアップパーツと考えてもお得感がある(転輪を取って後はジャンクではなく、タミヤと掛け合わせて2個1、あるいはさらに他キットもあわせて3個2、4個3とかにして、なるべく有効活用するつもりだが)。

もっともとりあえず今はソミュアMCG5が最優先なので、本気で作るのはいつになるやら。

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7TP軽戦車(単砲塔型) IBG 1:35

20210516_162033 ●仕事で都内に出掛けたついでに秋葉原に寄ったら、すでにVOLKSにIBGの7TP単砲塔型が入荷していた(YSにも入ったようなのだが、すでに売り切れていた)。

フィギュアと金属砲身付の限定版も一緒に並んでいたが、通常版(とはいってもフルインテリア)のほうを購入。というわけで、ざっとパーツチェックなど。

実車は、イギリス製のビッカーズ6t戦車のポーランド・ライセンス生産型(ポーランドはオリジナルのビッカーズ6tも使っていて、そちらはCAMsからキットが出ている)。ビッカーズ6tとの大きな違いはスイス・ザウラー社設計のディーゼルエンジン(こちらもポーランド国内でライセンス生産)に換装されてエンジンルームが大きくかさ上げされていることと、主生産型はスウェーデン・ボフォース社の37mm戦車砲搭載の独自形状の砲塔を搭載していること、など。7TPは「ポーランド製7t級戦車」の意(ただし実際には10t近い)。

より詳しくは、

などを参照のこと。

●パーツは、通常の(色付きの)プラパーツが大小12枝。透明プラの小さな枝が1つ。加えて、エッチングとデカールシートが1枚ずつ。

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写真1枚目(Aパーツ):車体基本パーツ。双砲塔と単砲塔の別がある戦闘室上面と、初期型車体と後期型車体で異なるエンジンルーム後面は別枝。というわけで、今後発売予定の双砲塔型ともおそらく共通のパーツ枝。

写真2枚目(B、Cパーツ):ともにエンジンなど車体内部パーツの枝。個人的には、中身はなくてもいいから、価格を抑えてくれた方がよかったな……。まあ、今後、中身なしの廉価版が出る可能性もあるのかもしれないけれど。

写真3枚目(F、G、Jパーツ):FとJが砲塔および戦闘室上面。Jはスライド型を用いて砲塔側面モールドを一発で抜いている。Gは後期型車体のエンジンルーム後面とマフラー。

写真4枚目(K、O、Pパーツ):写真は1枚ずつしか撮っていないが、この3種の枝は各2枚入り。Kはボフォース37mm砲弾と機銃弾薬箱(後者は双砲塔型用?)。O、Pは足回り。履帯はいわゆる「リンク&レングス」式で、上側は上部転輪配置に合わせて僅かに垂れた状態が再現されている。

写真5枚目(M(透明)パーツ、エッチング、デカール):エッチング中、最も面積を占めているのは主砲用の弾薬箱。外回りのパーツで必要不可欠なのはフェンダーステイとかエンジンルーム上面のメッシュとか……(後者については後述)。デカールは部隊マークやら中隊マークやら計器盤やら。部隊マーク等々は1939年戦役では描かれていないほうが普通のはず。キットの塗装指示でも1939年戦役時のものはマーキングなし。

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説明書はカラー印刷だが、組立説明部分は基本モノクロ。3枚目写真はインテリアの塗装指示。車内色が迷彩色と同じサンドだというのは初めて聞いた、気がする。

●気になった点など。

▼何カ所かにヒケが出ていた。車体基本パーツでは、エンジンルーム上面、エンジンルーム後面の上部など。そこそこ重要な部分にヒケが出ているのを嘆くべきなのか、車体側面や前部上面などもっと目立つところに出ていないのを喜ぶべきなのか。ヒケた部分はリベットその他のモールドもあるので、そのまま「埋めて削って」はしづらい。プラバンで作り直すか、悩ましいところ。

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写真1枚目がエンジンルーム上面。前部のルーバーと後部のメッシュグリル(が付く穴)に挟まれた中のパネルでややヒケが目立つ。写真2枚目は車体後面板。全体に裏面のフレームのモールドに対応してヒケが生じているが、特に上部で大きい。3枚目は車体前部上面板で、ここは幸い全くヒケは出ていない。

一方、足回りでも転輪ボギーにヒケが出ていた。

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こちらは御覧のように、片面で大きくヒケていて、もう片面はあまり目立たないので、ヒケの大きい方を裏に回せば何とかなるかも。

▼膨らんだカバー状のサスアームは、ビッカーズ6t系の他社キットで一般的な左右分割ではなく、スライド型を用いた一発成型(左写真)。スプリングはオリジナルのビッカーズよりも強化された7TP独特のもの(右写真)。

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ただし、スプリングは実車写真と比べると、ちょっと縦横比が違う(縦幅が大きすぎる)気がする。強化された、最下部に一枚足されたスプリング板は、本来は上部と隙間があるが、キットのパーツではその三角部分は窪んでいるだけで穴は埋まっている。また、このスプリング版は実際にはもうちょっと厚みがあるはず。

▼履帯のパターンはこんな感じ。

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うーん。再現度はちょいイマイチかなあ……。

▼車体側面は、原型のヴィッカース6tと大きく異なる、かさ上げされたエンジンルーム側面と一体。そこそこいい感じ?

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内側はインテリア再現に対応してフレームのモールドがあるが、押出ピン跡も結構大胆に多数ついている(これは車体底面も同様)。私自身はあまり真面目に内部を作り込む気がないが……。なお、上部転輪軸に対応して内側は穴が開いているが、ここはエッチングで塞ぐパーツが用意されている。

▼砲塔パーツは前述のように側面をスライド型で成型。

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7TPの砲塔側面はリベット止めではなく、マイナスネジが使われている。右側のクローズアップ写真でかろうじて判ると思うが、キットは一応、マイナスネジを表現している。偉いぞIBG! ……が、通常の丸頭リベットほども突出しているのは実車と異なり、実際はもっと平たい感じ。やすって平たくするのは簡単かもしれないが、そうするとマイナス溝も消えてしまう(現状で方向が揃っているのもおかしいと言えばおかしいが)。

また、砲塔裾部、ハカマ部分のネジはどういう理由でか上下方向の型でモールドされているため、成形の都合上で涙滴形になってしまっている。

▼砲身はスライド型を用いて砲口が最初から開いている。

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多孔式のマズルブレーキは(当然)穴は開いていないが、もともと非常に細かい穴なのでそれほど気にならないかも。ちなみに金属砲身付の限定版では、マズルブレーキはレジンのパーツが付いているらしい。

▼エンジンルーム上面後方のグリルメッシュは、実車では凸型に型押しされている。

キットのエッチングパーツでは、メッシュのパーツを折り紙のように組み立てる形式になっているが、実車では普通に1枚の金網が盛り上がっているだけなので、いかにも「パンチングボードを折りました」的なこのパーツとはだいぶ印象が異なる。

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かつてのAberの(MIRAGE用の)エッチングパーツにも同様のものが入っているが(右写真の右下に写っているもの)、キットのよりは多少マシ、程度。

●1:35の7TPキットと言えば、MIRAGE HOBBY(旧Spójnia製)のものがあったが、さすがに「まだポーランドが共産圏だったころ」に開発されたキットなので(と考えると逆によく出来ているように思えてくるが)、それに比べれば今回のキットは格段の進歩が見られる。

とはいっても、手放しで「さすが最新キット、傑作!」と褒めるほどいい、というわけではなく、「う~ん、IBGかあ。熱意はそこそこあるメーカーだけれど、技術がちょっと追い付いてない感じなんだよなあ」という事前の印象通り、と言えるかも。ああ、CAMsのビッカーズのレベルで7TPが出ればなあ。

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ソミュアのケグレス(10)――細部ディテール

●「週末模型親父」さんのところの「SUMICON 2021」参加作、DESのソミュアMCG5(DES kit, #35023, SOMUA MCG5 d'accompagnement 1939/40)の製作記の続き。

前回記事から、1カ月以上も間が開いてしまった。締め切り仕事に追われたり、工作上も、どうしたらいいのかなかなかイメージが沸かなかったり、そもそもディテールがよく判らない部分があったり……というのが手が止まった直接の原因なのだが、一度手が止まると、ずるずるとサボり癖が付いてしまいがち。いかんね。

そうこうしているうちにもう5月(一応、SUMICON 2021の締切は5月末)。さすがにヤバイので、気合を入れ直すことにする。

●幌も作って、車輛の全体形はおおよそ出来上がっているので、後はあっちこっちのディテール工作ということになる。

というわけで、まずはシャーシの後端。

キットには当然、シャーシ後面のパーツが入っているのだが、そのパーツは、左右についている荷台への乗り組み用ステップの支柱までの幅しかない。そのため、そのまま付けると、支柱より外側は「レジン打ちっ放し」のシャーシ後端の面が見えてしまう。それはどうにも変に感じたので、後面パーツは新たに作り直すことにする。

問題は、

  • 戦時中のMCG5のシャーシ後面ディテールがしっかり判る写真が(少なくとも私の手元には)ない。
  • ソミュールの実車のwalkaround写真の中には、シャーシ後面が写っているものがあるが、以前に書いたように、ソミュールの実車はキットとは荷台の形状も異なり、レストアの度合いも不明で、シャーシ後面ディテールもそのまま鵜呑みにしてよいか判らない。

ということなのだが、そこでいくら考え込んでも状況が改善するわけでもないので、おとなしくソミュールの実車準拠で作ることにした。下、左写真がキットのパーツままを仮付けしてみたもの。右写真が作り直したパーツ。

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ステップの大きさも、牽引具基部形状もキットのパーツとは全く違い、こうなると、キットのパーツは何を根拠にこういう形状にしたのかが気になる、……いやまあ、気になっても、もう作り直しちゃったわけだけれど。牽引具本体は(これまたソミュールの実車とはちょっと形状が違うのだが)キットパーツをそのまま流用した。

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菱形メッシュのすべり止めパターンのあるステップは、買ってからたぶん30年くらい死蔵したままだった、Lynx製のエッチングを使った。よくある真鍮や洋白ではなく、おそらくステンレス製で、切り出すのに非常に苦労した(ペンナイフの刃が一度でダメになった)。

とはいえ、こんなものをストックしていることすら忘れていたので(最初は「イタレリのI号戦車のフェンダーでも切り出して使うか?」なんて考えていて、念のためにエッチングのストックをひっくり返していて発見した)、ほんの端っこだけでも有効活用できてよかった。問題は、これがあともう一枚あることだ(VOMAGの8.8cmFlaK自走砲のバキュームフォームキットを持っていたので、たぶん、そのデッキに使おうと思って買ったのだと思う)。この先使う機会がまたあるかどうか。

ステップの支柱は単純なL字でなく、途中でわずかに角度が変わっているらしい(単にぶつかって変形した可能性もありそうだが)。強度を考えると金属部品を使いたい部分なのでエッチングパーツの余白を使用。ただしそれでは厚みが足りないので、0.3mmプラバンを貼って厚みを付けた。

●シャーシの前後左右には、いかにもフランス車輛という感じの「ブタの尾」形のフックが付く。……のだが、私のキットには、フックのパーツが3つしか入っていなかった。仕方がないので、1つは自作することにする。

「ものすごく複雑」というわけでもないが、いざ作ろうと思うと面倒な形状で、どうしようかあれこれ考えた結果、結局、次のような手順で作った。

  1. ちょうどフックの太さに合う程度の太めの伸ばしランナーを作成。
  2. そのまま(できればまだあまり冷めないうちに)適度な太さの金属棒に巻き付けて、一巻きのコイル状にする。
  3. 巻き戻りが発生しないよう、沸騰するやかんの湯気に当てて形状を固定。
  4. 適当なところで切断し、先端を削って尖らせる。
  5. 根本側も削ったり潰したりしてシャーシへの固定部を作成。
  6. リベットを追加。

もっとも、ちょうど合う太さのアルミ線(曲げ・削りしやすい)があれば、そのほうがずっと製作は楽だったと思う。

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左写真はキットのパーツと、上記手順の(4)の段階の自作パーツ。右写真はシャーシ後端に取り付けた状態。

なお、このフックの製作中に気付いたことだが、

  • キットのフックは前部用と後部用が同一形状だが、ソミュールの実車は前部と後部とで形状が異なる。前部フックはブタの尾状というよりは、もっと単純なJ字に近く、後部はブタの尾状だが基部形状がもうちょっと凝っている。ただし、ソミュールの展示車輛とは別車輛のレストア中の実車で、キットのフックとほぼ同形のものを前部に付けている例は確認できる。
  • キットの指定(そしてソミュールの実車)では、フックは「下から上に巻き上がる」形で付けるようになっているが、「上から下」で付けている例もある(多連装迫撃砲搭載の改造車輛)。

結局「何が何やらよーわからん」なので、おとなしくキット準拠で作ることにする。方針一定してないなあ。

●足回りの追加工作。

しばらく前まで、誘導輪軸はランナーの挿しっ放し、転輪ボギー軸部分も穴開きのままで放置してあったが、工作を追加して仕上げる。

誘導輪軸は、挿してあったランナーを切り詰め、基部の板と、軸端のボルト頭を工作。ボルト頭は都合の良い大きさの流用モールドが見つからなかったので、プラ棒を六角形に削った。

転輪ボギー軸部分は、工作の都合上貫通させてしまった軸穴と表面のモールド位置が一致しておらず、どうしようかちょっと迷ったが、結局(この期に及んで)表面のモールドを一度削り落とし、八角形の座金部分から作り直した。プラバンを小さな正八角形に切り出すというのが面倒くさい(下写真右側の灰色部分)。

実はソミュールの現存実車では、この軸部分の中心に丸+十字の切れ込みの穴が開いていて、その表現をどうするかで試行錯誤して、なかなかうまく行かずに頭を抱えていたのだが、改めて戦時中の実車写真を見ると、どれもそんな穴など開いていなかった。

どうやら、ソミュールの実車は外側のカバーか何かが外れているか、それともレストアの結果で別形状になっているらしい。というわけで、改めて丸く切り抜いたプラバンを貼って終了。それにしても、直径数ミリの丸を切り出すのは、これもそこそこ面倒。私はロットリングの円定規を使って、針でケガいて切り抜いているのだが、他の皆さんはどうしているんですかね? WAVEだったかで、小円切出し済みプラバン/多サイズ詰め合わせみたいな商品も売っていた気がするが、特定のサイズだけ使って他が盛大に余りそうな気もする。

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