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ひぽぽたまんデカール

●すでに前世紀の話になってしまったのだが、nifty模型フォーラム時代からの友人、はるとまん氏と共同で35AFV用のデカールを自作して、コミケだの、模型店への委託だので少数売ったことがある(1999年~2000年)。

図案は私がお絵かきソフトで(ぶっちゃけて言うとwindowsのペイントで)制作し、それをはるとまん氏があれこれ調整して、氏の持っていたアルプスのプリンター(白が印刷できる!というので、デカールを自作したいモデラーの間で人気があった)で刷る、という共同作業で、私:かば◎と、はるとまん氏(模型仲間内での呼称はたまん、たまんちん、たまんさんetc.)の名前を掛け合わせて、レーベル名は「ひぽぽたまんデカール」。

20210218_233250 中身は私の趣味全開(言ってみれば私の趣味に無理矢理たまん氏を付き合わせた感じ)で、第1集が小国陸軍詰め合わせ(ハンガリーとブルガリアとスロバキアと中国)、第2集がフィンランド、第3集がルーマニアだった。

改めて見てみると、考証のミスがあったり、中間色のベタがうまく出ずに細かい縞模様が入ってしまっていたり、そもそもベタのクリアデカールのシートに印刷しているのでいちいち切り出す手間がかかったりと、いろいろ問題もある。が、何より最大の問題は、自分が欲しくて作った癖に、これを使った私自身の完成品が今なお一つもない、ということだろうと思う。

いやもう、デカール作ってから5分の1世紀過ぎちゃいましたよ。かろうじて、デカールまで貼った作りかけとしては、スロバキア陸軍のLT-38がある。……今年は完成させたいなあ。

なぜいきなりそんな昔話をしているかというと、現在進行中の「SUMICON 2021」でご一緒している「遼太郎」さんが、なんとこのひぽぽたまんデカールを使って作品を完成させたことがある!というのが判ったため。ご本人の許可を頂いて、作品写真を掲載させていただくことにした。

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一瞬、「わ、すごい、TACAMだ!」と思ってしまったが、よく見るとIII突用のStuKを流用した即席マーダーIIIというレア車種(サイバー白箱でキットが出ている)。いやまあ、実際にTACAM(=対戦車自走砲)ではあるんだけれども。

デカール指定の車種でなく、いわゆる「IF仕様」だが、TACAM R-2用の塗装とマーキングがバッチリ合っていて、いかにも「ありそう」な雰囲気。ルーマニア軍の「カーキ色」がどんな色だったかはルーマニアのサイトの掲示板でもあーだこーだ論争になっていたくらいで、実際のところよく判らないのだが、遼太郎さんのこの作品の色は、私のイメージするルーマニアン・カーキ(ちょっと緑色に振れた感じのOD色)にもよく合っていて素敵。

今度たまんちんにも教えてやらなきゃ。

20210218_173125 ●母が、田舎(奄美大島)から“たんかん”が届いたので取りに来いというので、川崎の実家に泊りがけで出掛ける。たんかんは(日本では)奄美、沖縄あたりでのみ作られている亜熱帯産の柑橘類で、wikipediaによればポンカンとネーブルの交配種だそうだ。何年か前、ミカンコミバエが発生して島外への出荷が禁止されたりしたが、その後復活した。

親戚(従姉)が地元で買って送ってくるものなので、都会で流通するような見栄えのいい実ではなく、見てくれは何となく悪いが、味は悪くないはず。一般に、普通のみかん(温州みかん)に比べ非常に甘みが強いが、皮が薄いくせに剥きづらい。今回貰ってきたものはまだ食べていないが、さて、今年分の味はどうかな。

20210218_094158 ●昨日(18日)は今季一番の冷え込みだったとか何とか。ただ、その前日・前々日あたりと違って風があまりなかったのが救い。

右は実家の近所、団地の日陰の斜面で見た霜柱。

●我が家の近くにある国の史跡「名越切通」は、切通本道と、隣接する「まんだら堂やぐら群」、北東に伸びる尾根筋の「お猿畠の大切岸」が指定区域だが、数日前に歩いていたら、その大切岸下の遊歩道の北東端の藪が切り開かれて、その先に歩けるようになっていた。

20210211_141313 20210211_141218 大切岸北東端の「水道山」(鎌倉逗子ハイランドに水道を供給する施設がある)南面には、崖に巨大な横穴があって、10年前、東日本大震災の直後に散歩していてその横穴にたどり着いてびっくりしたのだが、その後、藪に覆われて見に行けなくなっていた。

今回、道が切り開かれたおかげで、久しぶりに見ることが出来た。震災直後に大穴を初めて訪れた際の記事はこちら。この時は「巨大なやぐら」と書いているが、実際にはやぐらではなく、石切り場の跡だと思う。

右写真、1枚目は大切岸下遊歩道の突き当たりから新しく切り開かれていた小径。笹薮を突っ切る形。さすがにこの笹薮がそのままの状態のところはなかなか歩けない(と言いつつ、ちょうど1年前、そんな笹薮にhn-nhさんとみやまえさんを道連れにして突入したが)。

この小道をそのまま道なりにどんどん進むと、やがてちょっと下って、水道山の尾根から名越里山に下る山道に合流する。その途中に、斜面の上に上がる分かれ道があって、落ち葉に埋もれかけた古い石段がある(写真2枚目)。これを上がっていくと、例の大穴がある。震災直後の記事で、「藪に埋もれかけた石段が下の方にあるのだが、下っていったら竹薮で行き止まりになった」と書いてあるのが、今しがた登ってきた道だったという次第。で、久しぶりに見た大穴がこちら。

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家具など持ち込んで悠々暮らすことが出来るほどの広さがある……が、このところ逗子近辺では崩落死亡事故が何件も起きているので、不用意に入ったりしないことにする。何しろこんな場所で崩落に巻き込まれたら、しばらく発見されないことは確実。

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コメント

ご紹介いただきありがとうございます。
こちらこそ、あの時代に東ヨーロッパ諸国のデカールがある事自体狂喜したのを覚えてます。なぞのメーカーの名前の由来も分かってスッキリしました笑
昔のものとしてでは無く、また機会があれば、考証は別として「ひぽぽたまん」仕様と作るかもしれません。その時はよろしくお願いいたします。

投稿: 遼太郎 | 2021年2月19日 (金) 16時58分

>遼太郎さん

いやもう、あのデカールを活かしていただいて、本当にありがとうございます。
さすがに作った本人も一作ぐらいは仕上げなきゃ……と、改めて反省しています。

投稿: かば◎ | 2021年2月19日 (金) 21時29分

>デカールまで貼った作りかけとしては、スロバキア陸軍のLT-38がある。……今年は完成させたいなあ。
 スミコンの参加作品の製作がんばってください。
 完成したら、ぜひL-38の完成品を見せてくださいね。

投稿: 尾藤 満 | 2021年2月20日 (土) 19時26分

>尾藤満さん

うっ。尾藤さんに期待されると……おっ、重いっ(笑)。
いや、LT-38も完成できるよう頑張ります。

投稿: かば◎ | 2021年2月21日 (日) 22時01分

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