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オースチン装甲車Mk.III MASTER BOX 1:72

20201230_154827 ●タミヤの「マーダーI改めロレーヌ」は、ああでもない、こうでもないと頭を悩ませる部分が多く、作業していて悶々としてくるので、箸休め的に浮気する(……と、そんな感じでそのまま放置してしまうことも多いので気を付けたい)。

ネタはあまり悩まずに手っ取り早く形になるミニスケール、ウクライナ・MASTER BOX(MB)1:72のオースチン装甲車Mk.III。MiniArtから最近1:35でのシリーズ展開が始まったばかりのネタで、ネット上でそれを見て「ああ、そういえばミニスケールのヤツを持ってたなあ」と思い出して引っ張り出してきたもの。

●買ったのは数年前。確か、かさぱのす氏達と飲み会をした時に、donjiさんだか誰だったかが買ったのを見せてもらい、出来の良さに惹かれてその後購入したもの。

MBは「第一次大戦100年記念」として、2014年からMk.I/Mk.II菱形戦車のキットを数バリエーション発売。さらにその後追加したのがオースチンのキットで、この「Mk.III」と、後輪がダブルになった「Mk.IV」(ただし、通常はMk.IVという呼称は用いず、1918年型と呼ばれることが多い仕様)の2種が出ている。

実車はオースチンが第一次世界大戦中、帝政ロシア政府の求めに応じて開発・生産したもので、初期の生産型(Mk.I~Mk.III)は主にロシア軍で使われ、さらにロシア革命の混乱期には赤白両陣営で使われただけでなく、革命戦争にちょっかいを出したり巻き込まれたりした周辺諸国も鹵獲使用したりしている。1918年型は革命で輸出が差し止めになったのでイギリス本国が接収したり、他国(日本を含む)に輸出されたりしている。

●出来が良いので、基本、キットのストレート組み。ちなみに同社のMk.I菱形戦車雌型も発売後まもなく買って、組むだけは組んでいるが、これも(ベルト式の履帯がいまいちなのを除けば)非常によいキットだった。

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塗装の便を考えて、現時点では車輪は未接着。車輪まで仮組みして写真を撮りたかったが、取付穴がユルユルだったので断念した。

若干なりと手を入れたのは、

  • フェンダー、機銃防護板を薄削り。
  • ボンネット横の取っ手を金属線(0.2mm径くらいのエナメル線)で作り変え。
  • そのままキットのパーツを使ったら、完成までに必ず折ってしまいそうな右面の乗降ステップを金属支柱に交換。
  • シャーシ前端のフックを金属線製に交換。これも破損が怖かったのはもちろん、キットパーツを片方ピンセット・カタパルトで飛ばしてしまったため。ついでに、キットパーツでは再現されていなかった軽いヒネリも加えた。
  • 銃塔の下の円筒形に膨らんだ部分に、キットは小さなライトの部品が付くが、(塗装例との関係で)取り付けず、基部のモールドも削り落とした。
  • 同じ部分、CADデータに基づく金型切削の際に入ってしまった表面の縦縞状の軽い凹凸を、目立たないように軽くヤスリ掛け。

……など。

●キット指定の塗装例/デカールは、基本、ロシア革命時のあっちこっちの陣営+大戦後のドイツ、オーストリアのもの。ここの塗装例については、箱裏の塗装図に一応国旗が示されているものの、何年何月の何軍といった細かい説明は何も書かれていない。

そのあたりは、このサイトのレビューで解説が載っていて非常に助かる。


●若干の日々の報告。

月曜日、散歩に出て、夕方に鎌倉の大町・小町間にある通称「お妾さんトンネル」を久々に通る。

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このトンネルに関しては以前にもちょろっと紹介したことがあるが、大町の奥の谷戸(しかもその支谷)をずんずん登って行って、もうほとんど尾根目前、というところにある。路面にはタイヤ跡があるが、普通の乗用車は通れるのかなあ。軽自動車でないと無理な気もする。

1枚目は大町側の入り口。もうちょっと早い時季に通っていれば、紅葉がもっと綺麗だったかも。

2枚目も大町側の入り口で、さらに近づいたところ。葉の間に見える空で、尾根のてっぺんからトンネルまでは数mしかないだろうことがわかる。「これなら切通でもよかったんじゃ?」レベル。しかし、鎌倉にはこんなふうに、「登って登って、もう尾根直前」に掘られた古い小トンネルがいくつかある。どれも、「いや、これは地元の人じゃないと知らないよな」という位置にあり、またどれもなかなか雰囲気があってよい。

3,4枚目はトンネル内部。昔懐かしいタイムトンネル風。元はたぶん素掘りのトンネルだったのが、現在ではコルゲート板のライナーで覆われている。

5枚目は小町側の入り口。トンネルを抜けた先は急坂で、それを降りると腹切りやぐら(新田勢の鎌倉攻めの際、北条一門が集団自決したとされるやぐら(横穴))の下あたりに出る。

ちなみに俗称が「お妾さんトンネル」なのは、その昔、地元の有力者がお妾さんのもとに通うために掘らせたためである由。どっちからどっちに通ったのかまでは知らない。

●同日。鎌倉駅前まで出たら、鶴岡八幡宮の狛犬までがマスクをしていた。

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●話は前後するが、先週、披露山から撮った富士山。この季節、晴れていればだいたい夕景の富士山は美しい。

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