新製品ショック
●数日前から(1月29日~?)ニュルンベルクのトイフェア(Spielwarenmesse Nürnberg)が開かれていることもあって、あれこれ新製品のニュース・ラッシュ。
青天の霹靂だったのは、前記事へのはい人28号さんのコメントにあるように、miniartからT-34-85の1943年型発売が発表されたこと。うがあああああ!
タミヤからは事前に噂が流れていたルノーR35だけでなく、なんとKV-1の完全リニューアル版が登場。
フェア会場での発表に関しては、IPMSドイッチュラントにある程度の写真レポート(1、2)とリストがアップされている。
飛行機などでもちょっと気になる製品があったりもするのだが、とりあえず、上記3点について、現時点で分かっていること、気になるポイントなど。
●miniart 1:35「T-34/85 w/D-5T PLANT 112. SPRING 1944」
同社がいずれT-34の戦車型も出してくるであろうことは規定路線と認識していたが、まさかこんな変化球アイテムから出してくるとは思わなかった。大ショック。いや、いいんだ、いいんだ。高田さん渾身の43年型砲塔がminiartに負けるもんかー(←もう何が何だか)。
とりあえず、これも含めたニュルンベルクでの発表アイテムに関するminiartの公式ページ。
同社のことなので、今後、かなり細かく生産時期などを刻んで製品展開してくることは間違いないだろうが、とにかく今回発表のものは、砲塔キューポラが後方に移動した、D-5T搭載の1943年型の中では後期に生産されたタイプで、この点では、現在私が製作しているアカデミー/グムカのものとは少し仕様が異なる。それも含めていくつかのポイント。
・miniartのことなので、車体が112工場製の仕様をきちんと再現しているかどうかは、あまり心配しなくてもいいように思う。いや、うん、大丈夫だよね?
・とりあえず今回はエンジンを含めたフル・インテリア再現キット。高そう……。SUの例を考えても、例えば、1943年型の初期型はインテリア再現無しで出してくるといったことも考えられる。
・車体が112かどうかは大丈夫そう、と書いたが、起動輪は箱絵やCGを見る限り、どうやら後期標準のタイプが入っている様子。同工場の-85は少なくとも1943年型くらいまではハブ周囲にボルトがあり、リム部に厚みがあるより初期型の形質のものが使い続けられていたのではないか、というのが現時点での私の考察。
・左側面の筒型燃料タンクは当初は前側だけあるのが普通だが、1943年型でも後期の生産型では後ろ側に移動しているらしく、キットもその仕様。例えば撃破された1943年型後期型(砲塔番号2312)の脇をティーガーが走り抜ける有名な写真(例えばCONCORDの“SOVIET TANKS IN COMBAT 1941-1945”のp56)の車体も、筒形燃料タンクは後ろ側にある。
・筒型燃料タンクの支持架は、箱絵でも取付ベルトの結合部がベルトの途中にあるタイプになっており、支持架自体も112工場仕様になっているのではと思う。
……とりあえず、ものすご~く気になるキットではあるけれども、一生のうちに1943年型を2輌も3輌も作らないだろうし、ものすごく高そうだし、パスかな~。
●タミヤ 1:35「KV-1 MODEL 1941 EARLY PRODUCTION(ソビエト重戦車 KV-1 1941年初期生産型)」
後述のルノーR-35は昨年末から噂が流れていたけれど、こちらは「まあ、そのうちあるかもな~」くらいの感じだったので驚き。とりあえず、タミヤの会場発表に関する公式ページはこちら。
現時点で、会場発表の見本やパーツから読み取れるポイントは以下のような感じ。
・箱絵もそうだが、仕様に関しては、割と有名な「林の中で待機している第116戦車旅団のKV」に写っている「スターリンのために」と大書された車輛の仕様を、おおよそ忠実にトレースしている(「おおよそ」である点に関しては後述)。
・形式は主砲がZIS-5に変わった、いわゆる1941年型。この点ではタミヤが一番最初に出した鋳造砲塔のKVと同じ。ただし各部はもっと古い形質で、1941年型としてはかなり初期の仕様となっている。モスクワの中央軍事博物館に野外展示されている車輛(右写真、Alan Wilson from Stilton, Peterborough, Cambs, UK - Kliment Voroshilov KV-1 model 1942 - Central Armed Forces Museum, Moscow, CC 表示-継承 2.0, リンクによる)とも仕様が近く、そちらも参考にしている可能性があるかもしれない。
・関連して。日本語のキット名称が「1941年初期生産型」となっているのはいささか疑問。そもそもZIS-5が搭載され始めたのは1941年秋(10月?)からのことらしい。ZIS-5搭載型を「1941年型」と呼ぶのはある程度コンセンサスがあるところで、その英語名称のように、「1941年型の初期生産型」と呼ぶのはOKだが、「1941年の初めころに作られた」と思わせる名称はどうかと思う。
・車体に関して。エンジンルーム上面のボルトなどが間引きされていない1940年型仕様のまま。操縦手用ハッチも、初期の皿型のものとなっている(キットもそうだが、上記の「第116戦車師団のKV」の写真でもそうなっている)。すでに1940年型の後期からフラットタイプの車体ハッチが導入されているので、(砲塔の仕様とも併せて考えて)キットの仕様の車体は1941年型として新規に生産されたものではなく、古い1940年型を41年型にアップデートした改修車輛である可能性もあるかもしれない。ただし、この時期はちょうど工場の疎開とも合わさって生産体制が混乱していた時期でもあるので、チェリャビンスクにおいて、とりあえずストックにあった旧型部品で生産を開始したものと考えることもできそう。もちろん、モデラーとしてまず気にすべきは「そういう仕様が実在したかどうか」であり、その点はほぼ同一仕様の写真があるので問題ない。
・余談。タミヤの旧シリーズはボルトが間引きされた1941年型でも後半からの仕様で、最初に発売された1941年型(キット名称「KV-1C」)には合うものの、その後発売されたKV-2やKV-1エクラナミ(キット名称「KV-1B」)にはふさわしくなかった。というわけで、新キットをベースに、キット名称KV-1Bの増加装甲付き砲塔・ゴム縁付き上部転輪を持ってくると、より正確な1940年型エクラナミを作ることも可能。また、この仕様で出してきたということは、今後KV-2などへの展開もあり得るかもしれない。
・砲塔に関して。KVの砲塔は似たような形状のものがたくさんあって分かりづらいが、バッスル下の丸部分の前縁にリベットが2つあるので、バッスルが短縮されていない1940年型前半の標準タイプの砲塔であると判断できる。タミヤのツイッターにUPされたこの見本写真でも、後部ペリスコープと砲塔後縁に、ある程度の間隔があることが確認できる(もちろん、見本がきちんとテストショットで組まれているとすれば、だが)。砲塔のタイプに関しては、以前の当かばぶの記事を参照のこと(KV maniacsメモ(砲塔編その1))。同記事内では、この砲塔は「標準型溶接砲塔(タイプ3)」と分類しているものにあたる。ただし、側方ペリスコープ下に跳弾リブが溶接されているなど、1941年型仕様への若干の改修も加えられている。
・履帯は部分連結式のインジェクション・パーツ。ピッチはそれなりに普通に見えるので、起動輪の歯数も直っているだろうと思う。履帯は1941年型の中途から2分割タイプの混ぜ履きが標準だが、キットは(上記実車写真の通り)全部1ピースタイプの初期仕様。各社キットを作るうえでの必要性の高さから言えば2分割タイプ混ぜ履きだったほうがより有り難いが、初期仕様でも十分に有り難い。起動輪の中央皿形カバーはボルト数の多い初期型。
・転輪は緩衝ゴム内蔵型で、その中でも終わりごろに生産されたリム部に小リブのあるタイプ。トライスターの「Russian KV-1's Ekranami」にセットされているものと同一仕様。ただし、実際にはデカールに選ばれている第116戦車旅団?の「スターリンのために」は、少なくとも左側第一転輪には、ちょっと変わったタイプの別バリエーションの転輪を混ぜ履きしている。これについては、セータ☆氏の考証記事「KV-1 ハーフリブ・タイプ転輪」を参照のこと。キットには、さすがに1種類の(標準的な)転輪しか入っていないんじゃないかなあ……。上部転輪は1941年型になって導入された全鋼製のもの。サスペンションアームの軸キャップは6本ボルトタイプか、3本ボルトタイプかは現時点では判別不能。
・その他。実際には、第116戦車旅団?の「スターリンのために」は、車体左フェンダー後部、工具箱の前方マスに筒形燃料タンクを搭載しているが、キットには入っていない模様。
・エッチングパーツはセットされていない模様。ラジエーター上のメッシュグリルは、ごく一部(KV-2の初期型とか)を除いて、最前部が平らになった、単純なくせにエッチングでは厄介(作りにくい)形状なので、これは仕方ないかも。願わくば、タミヤの48キットのような情けない表現にはなっていないように……。ただ、エッチングメッシュが付いていないとなると、後部オーバーハング下も筒抜けになっている可能性大で、やはりどこからか(できれば安くで)この2か所のメッシュパーツが出てほしい。
●タミヤ 1:35「FRENCH LIGHT TANK R35(フランス軽戦車 R35)」
ルノーの名前がないのは、商標権がどーしたこーしたなんですかね?(まさか日産に配慮したとか?) とにかく、昨年から噂になっていた(特に私にとっては)待望の新製品。
・形式。1500輌余り生産されたルノーR35には細かいサブタイプの別はないが(足回りが変更された「R40」の制式名称は「Char léger Modèle 1935 R modifié 1939(軽戦車-1935年式-R-1939年改)」なので、これがサブタイプと言えなくはないが)、生産時期によって若干の細部仕様の差がある。キットはおおよそ「中期型」と言える仕様。
・クローズアップ写真がないので断言はできないが、車体は、後期生産型の特徴である操縦席左右のスリット上部のヒサシ状の凸部無し、エンジンデッキのグリル周囲の跳弾リブ無し。一方で、初期の300輌弱のみの特徴である車体前部のアップリケアーマー?もなさそう。
・車体右側の工具箱は若干背の高いタイプ。これについては「生産中盤以降ちらほら見られるような感じ?」というくらいのイメージしかなく、生産時期との具体的な関連性は現時点では不明。
・砲塔前面・左右の視察装置は中期以降の標準であるスリット式のみで、初期標準の双眼鏡式(シュレティアン式)の視察装置は入っていないらしい。仕様としては、初期に生産された(登録番号の若い)車体でもスリット式の場合があるようで、たぶん開戦までに交換された車体が結構あるようだが、塗装の選択肢を広げるという点では双眼鏡式も入っていてほしかったと思う。ちなみに先行のホビーボスのキットは双眼鏡式視察装置だけ(追記。ホビーボスはスリット式視察装置/主砲長砲身の仕様をR39として別に出している)。エレールはコンパチだった。(いや、実は入ってるよ!という場合はゴメンナサイ)
・砲塔天井後端には対空機銃架基部付き。これは付いている車体と付いていない車体あり。時期との関連はあまりよくわからず。実車写真をよく見ると、装着位置が微妙にズレていたりするので、生産後に一部車輛に追加されたものではないかと思う。こういう形状のものについては、ないものを追加するよりあるものを削るほうが楽なので、これは付いているのがより良い、と思う。
・足回りは、履帯に関してはKV同様に部分連結式インジェクション。比較的最近のタミヤ製品に入っていた「接着可能な軟質樹脂履帯」は経年劣化がかなり心配な素材だったこともあり、塗装等の観点でも部分連結式は嬉しい。誘導輪は軽め穴がパッチでふさがれた中期以降の仕様。ホビーボスは穴がふさがれていない初期仕様とコンパチだったので、ちょっと寂しいかも。リム部両側を別部品にして窪みを表現するのは先行のホビーボスのキットと同様。
・エッチングパーツは含まれていない模様。排気管カバーや、車体前端のルノーのエンブレムがどれだけシャープに再現されているかはちょっと気になるところ。また、車体前端はホビーボスと同じ処理で、本来一体である鋳造のノーズ部品の真ん中に、横一直線でパーツの継ぎ目が来るのは「う~ん」という感じ。もっともタミヤのことなので隙間なくピッタリくっついて、あとからナイフでさっと一撫で、で済んでしまうのだろうけれど。
・その他あれこれ。基本、主砲パーツはSA18のみの模様。一部車輛の装備ではあるが尾橇なども入っておらず(そもそもこの辺は主に後期生産車中心なので仕様との整合性もあるが)、内容としては選択肢が狭めでシンプル。また、ホビーボスはインテリア付きで各ハッチがすべて別部品だったのに比べ、タミヤは内部無し、ハッチは乗降用を除いて一体化されて組み易さ優先。私はそもそもインテリアを作る趣味はあまりなくて、その分安くしてほしい派なので、これは歓迎(インテリアはアフターパーツで出てくれればいいと思う)。ただし、操縦手用乗降ハッチの下側まで一体化しているのは(私はどうせ閉めてしまうので構わないが)ジオラマ派の一部の人からは不満が出るかもしれない。
2/1追記。すでに一部にテストショットが出回っているらしく、youtube上に、早組みレビュー動画が上がっていた。フェア会場での写真ではわかりにくかったところもある程度チェックできてよい。
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コメント
かば◎さん
T-34 KV-1 ルノーR35 それぞれの造詣とキットのインプレッション参考になります。
商標権の許諾関係でタミヤの製品でいくつもメーカーブランドが表示されていないのは残念です。
ルノーR35の銘板はアップの写真ではないので正確には解らないのですがUEトラクターでは横棒になっているのに対してR35では縦ラインが入ってRENAULTの文字の様にも見えます。
だとしたら使い回しでき歓迎なのですが。
投稿: hiranuma | 2020年1月31日 (金) 23時12分
タミヤがKVをリニューアルするということで,赤くて分厚いAirConnectionの『KV Technical History & Variants』(Neil Stokes, 2010)を出してきて読んでいるのですが,この本ではKV-1用溶接砲塔の装甲厚増加に伴うバッスルの短縮について何も述べておらず単に「視野改善のため後ろ向きペリスコープを後ろにずらした」と書いていて,図版でも砲塔全長は変化せずに後ろ向きペリスコープだけ移動して(つまり円形ハッチとペリスコープの間隔が変化して)描かれています.
えぇー……と思いながら実車写真を探してみると,どうも円形ハッチとペリスコープの間隔は変化してないように見えるので,今のところ「やっぱりバッスルの長さが変わってんじゃないの……?」という気持ちになっています.
バッスルの短縮という話は,このKV本が出た2010年より後に出てきた議論なんですかね……
投稿: 青木伸也 | 2020年2月 1日 (土) 04時43分
>hiranumaさん
ホビーボスのキットには、きちんと「RENAULT」と読める解像度でエッチングパーツのエンブレムが入っていました。
もっとも私の場合は、「それらしくエンブレムがあればいいや」レベルなので、UEくらいの感じで入っていてもたぶん修正しません。
>青木君
いや、実は車長の安全性向上のため、砲尾との距離を稼ぐ目的で砲塔ハッチ自体が後ろにずれていて……なんてことがあったらイヤだなあ(笑)。
まあ、そうではなくて、たぶん砲塔バッスルが短縮されているんだろうな、ってのは、砲塔を12時方向に向けた際、砲塔後縁とラジエーターグリルのメッシュの横枠との関係がどうなっているかが決め手になるかな、と思っています。
それが判る写真自体が少ないっていうのが悩みのタネですが。
投稿: かば◎ | 2020年2月 1日 (土) 12時42分
R35の制作動画、喋りながら作るの楽しそうですね。
途中でダミー砲弾出てきたのは笑ってしまいました。見せたかったんだろうな・・・
でも信管が生きてる感じなのは怖いですね。
持ってないと思ってたブロンコのオチキス軽戦車が出てきたので
並べたくなってきましたが、
作りかけのエレールはもう廃車かな・・・
投稿: みやまえ | 2020年2月 1日 (土) 19時40分
https://toylandhobbymodelingmagazinepublishing.files.wordpress.com/2020/01/wp-1580293366328-1536x1152-1.jpg
この画像を拡大した感じだと、文字が繋がっているような。
しっかし、R35の税抜き定価2,800円は安い!
CAMsのフィンランドビッカース8,900円とエラい違いだ!
(インテリア無し版が出そうな気がしてポチできない)
投稿: めがーぬ | 2020年2月 2日 (日) 22時49分
>みやまえさん
製作動画に出てくるピュトーの砲弾ですが、ドイツのPAKなどに比べると極端に寸詰まりで、でも、そのせいで「えっ、37mm砲弾ってでかいんだな!」と感じちゃいますね。
昔、タミヤの37mmPAKが出たとき、フィギュアがむんずと片手で砲弾を握っているのを見て、「わー、豆鉄砲」と思ったものですが。
ブロンコのオチキス、私も持ってます(そしてピットロード/トラペのも持ってます)。いつかきちんと作りたいなあ、とは思っているのですが。
ちなみにエレールのオチキスは、私の過去唯一のエレールAFVの完成品です。
>めがーぬさん
いざとなったら、タミヤの銘鈑をうす~く削いでホビーボスに持って行って、代わりにホビーボスのエッチングを……。
いやいや、そんな面倒なことはしません(^o^;)。
CAMsのフィンランド仕様ビッカース、興味はあるんですが、かなり謎な部分も多い「1輌だけ」を作るのは、ちょっと二の足を踏んでしまいます。
スタンダードな「フィンランド・ビッケルス」、出してくれないかなー。
投稿: かば◎ | 2020年2月 3日 (月) 01時38分
mixiで「タミヤの新KVについてmissing-lynxでは『砲塔がちゃんと左右非対称になっとるんかいね』という話題が出てる」という話を聞いて,そもそも砲塔が非対称なんて初耳と思って手元の資料を見てみると,フロントバヤ・イリュストラツィヤのKVその2(2002年)掲載の図面では,溶接砲塔の左側面の前半が前方に向かって右側よりも少しだけ急角度で絞り込まれているように描かれていました.
「今頃そんなこと言うてるのんキミぐらいやで」みたいな話かもしれませんが……
http://tsaoki.na.coocan.jp/img2020/20200204a.jpg
投稿: 青木伸也 | 2020年2月 4日 (火) 19時38分
>青木君
えっ……知らなかった……。
投稿: かば◎ | 2020年2月 5日 (水) 09時23分
>青木君
私も慌てて手元の資料を漁ってみました。
フロントバヤの「イストリヤ・タンカ・KB」上下(2002年?)
Wydawnictwo Militariaの「KW vol.1」no.163(2002年)
タンコグラードの「KV-1」上下(2005年)
と、すべて砲塔は非対称に描かれていました。
むしろ、フロントバヤの下巻では、KV-8の装甲強化型溶接砲塔が長バッスルの寸法で描かれていたので、「むしろ砲塔の非対称のほうがバッスルの長短よりも先に定説としてあった!?」と思ったのですが、同じくフロントバヤの上巻では(初期型の)装甲強化砲塔がちゃんと短バッスルで描かれていたので、KV-8の図は間違い?(あるいはそんなタイプもあったとか言われたらもう頭かきむしります)。
しかしこの絞り具合というのが、実車写真からではわかりようがないくらい微妙ですね。
また不思議なのは、鋳造砲塔では(図面上)左右非対称になっていないような……?
投稿: かば◎ | 2020年2月 5日 (水) 09時59分
かば◎さん
このKV-1Cは明らかに左右非対称です。
http://www.primeportal.net/tanks/dmitry_kiyatkin/kv-1/
タミヤのC、Bとも非対称でCの取説の塗装図面を見ても非対称。
スターデカールの絵も非対称です。
新たな気づきですね。
何故非対称なのか砲塔内部の写真を見て検証できるか、、
投稿: hiranuma | 2020年2月 5日 (水) 18時36分
私の予想
機銃マウントあるいは給弾、薬莢排出の都合でスペースが必要なため右側が大きくなっているのでは。
投稿: hiranuma | 2020年2月 5日 (水) 18時48分
まじですか!
ズベズダのはどうかな・・・
うん、微妙な・・・
ゆがんでるのか非対称なのかわかりません・・・
投稿: みやまえ | 2020年2月 5日 (水) 22時16分
砲塔形状だけでなく、防盾周囲も色々と左右非対称なんですね。
投稿: めがーぬ | 2020年2月 5日 (水) 23時06分
https://toylandhobbymodelingmagazinepublishing.files.wordpress.com/2020/01/wp-1580293366351-1536x1152-1.jpg
MM372のKVですが、図を見る限りは明らかに非対称で一安心。
(広角レンズのパースのせいで図が傾いているので注意)
投稿: めがーぬ | 2020年2月 5日 (水) 23時20分
>hiranumaさん
済みません、primeportalのwalkaround写真のどれから砲塔の左右非対称が見て取れるのかが判りません。
(砲耳カバー部分が左右で大きさが違うとか、砲耳カバー取付けガイドの位置がとかではなくて、あくまで砲塔本体の左右非対称が、ということです)
タミヤの「1C」のキットはぱっと出てきませんでしたが、「1B」の砲塔はすぐ出てきたので検証してみましたが、天井板を表裏ひっくり返してもはまるので(一体モールドのペリスコープカバー他は引っ掛かるので切り欠いて実験)、少なくとも「1B」のキットは左右対称に作られていると思います。
投稿: かば◎ | 2020年2月 5日 (水) 23時35分
>みやまえさん
私のところのトランぺッターの溶接砲塔を見てみましたが、これはどうやら対称で作っているっぽいです。
「ティーガーIの砲塔が非対称だった」というのが出てきた時も結構ショックでしたが、そもそも私にとってティーガーは縁遠い(^^;)のに対して、KVは興味ど真ん中なので衝撃大きいです。
投稿: かば◎ | 2020年2月 5日 (水) 23時43分
http://data3.primeportal.net/tanks/dmitry_kiyatkin/kv-1/images/kv-1_001_of_130.jpg
砲耳カバーの外側にある「砲塔前面の平面部分」の幅は
寧ろ向かって左側のほうが広く見えますね。
(溶接砲塔と逆?)
投稿: めがーぬ | 2020年2月 6日 (木) 00時00分
>めがーぬさん
確かにこの写真(めがーぬさんは図と書いてますが、部品見本ですよね?)の砲塔天井板パーツを見ると、左が絞り込まれているように感じられますが、写真の角度もあるしなあ……。まあ、あとは実際に出てみるまでのお楽しみ、という感じでしょうか。
それにしても、例えばT-26やT-70の防盾オフセットや砲塔非対称はある意味わかりやすいんですが、KVの場合、砲塔でこっちに寄せて、防盾基部でこっちに寄せて、防盾の中で砲身はこっちで……みたいに「あっち行ったりこっち行ったり」で、「結局どっちやねん!」的な感じがありますね。うーん。結局砲身は真ん中なのかな。
投稿: かば◎ | 2020年2月 6日 (木) 00時06分
かば◎さん
私の早合点でした。
砲耳カバー部分が左右で大きさが違うということです。
砲塔そのものの形状が違うことは見て取れません。
投稿: hiranuma | 2020年2月 6日 (木) 08時41分
かば◎さん
いや、歪んで写ってるパーツ群より
正面図のほうがハッキリしてると思ったんですが
砲塔天井板のパーツを見ればわかりますね。
左右対称であろう湯口との位置関係とか。
投稿: めがーぬ | 2020年2月 6日 (木) 22時55分
新橋のタミヤショップに新作のKV-1完成品とパーツランナーが展示されてるのを見てきました。砲塔上麺板のパーツはちゃんと非対称になってました。
私のブログ記事に写真アップしてます。
https://hnnh3.exblog.jp/27962863/
投稿: hn-nh | 2020年2月 7日 (金) 21時57分
正面図的な話ですと、ズベズダのも右が広いです。
でも真上からのビューはビミョ〜・・・
投稿: みやまえ | 2020年2月 7日 (金) 23時18分
R35をゲットしました。
砲がカルダン可動なのが嬉しいです。
キューポラのフックが再現されてますが、つけやすい工夫がされてて面白いです。
投稿: みやまえ | 2020年3月12日 (木) 22時58分
>みやまえさん
おお、いいですね。
私も早く欲しいです。
キューポラフック、確かB1bisやソミュアでは省略されてましたよね。
ソミュアの時は、そういえば、結構いじったのでした。
http://kabanos.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/post-fff7.html
投稿: かば◎ | 2020年3月13日 (金) 09時19分
ソミュアのキューポラでディールアップは私もやりました。
フックと6本のボルト穴と回転リングのツバと..... (^^)
https://imgur.com/m8dNjJs
投稿: hn-nh | 2020年3月14日 (土) 05時56分
>hn-nhさん
やはりあの「少林寺穴」は再現したくなりますよね(笑)。
しかし考えてみれば、シトロエン11CVもルノーUEもB1bisもシムカもソミュアも中途半端で放り出してあって、「せっかくのタミヤのフランスもの」を一つも完成させていません。
シトロエンはタイヤを途中までスライスして薄くしたことで、ソミュアはグリルが「鏡写し」になっているのを直したところで「うん、オレはやったぜ」感を覚えて止まっちゃった感じです。
ダメダメなヤツです。
投稿: かば◎ | 2020年3月14日 (土) 17時38分