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広報ずし

20180731_123153 ●逗子近辺の軍事遺構に関しては当「かばぶ」でもたびたび取り上げているが、逗子市発行の「広報ずし」の最新号(2018年8月号)は、特集テーマが「わたしたちは忘れない 逗子の戦争のあと」で、披露山の小坪高角砲台、逗子マリーナ背面の西小坪海面砲台の2つの砲台と、池子弾薬庫、以前逗子市立図書館の「季刊マーメイド」でも取り上げられた沼間の動員女生徒寄宿舎などについてまとめている。

例えば披露山の小坪高角砲台の過去、および現在のディテールに関してはhn-nhさんの「ミカンセーキ」に書かれた記事、

披露山公園、あるいは小坪防空高角砲台(前編)
披露山公園、あるいは小坪防空高角砲台(後編)

や、あるいはそれを受けて私が書いた当「かばぶ」の記事、

改めて披露山(前編)
改めて披露山(中編)
改めて披露山(後編)
小坪高角砲台(改めて披露山)補遺

のほうがよほど詳しいが(手前味噌)、流石は市の広報誌と言えるのは披露山公園開園時の逗子市広報の引用があること。曰く、

「披露山は、戦争の置き土産である高射砲の砲座をそっくりそのまま利用した、ちょいと変わった風趣のある公園となります。巨大なぺトン(コンクリート)をこわして新しい施設をつくるとなると、莫大な費用がかかるばかりでなく、かえつて平凡なものとなつてしまうかも知れないからです。」

もちろん、そのような理由であることは当然想定できるにしても、開園当時の記録として確認できたのは貴重。

「広報ずし」は紙版が市内全戸に配布されているが、市のサイトにはweb版も上がっていて自由に読むことができる。興味がおありの方はぜひどうぞ。

広報ずし 2018年8月号

●週末の台風からこっちは幾分マシにはなったが、それでも連日とにかく暑い。

「夏は昆虫の天下」のように思いがちだが、昆虫も流石に真昼間の直射日光下はつらいようで、特にハナバチあたりはちょっと涼しい日・時間帯でないとなかなか出会えない。ただセミの声ばかり響き渡っている感じ。ちなみに今夏は、去年までよりもさらにクマゼミ密度が上がったような気がする(先週から、時折ツクツクボウシの声も聴かれるようになった)。

虫の活動がどうの以前に、こちらも日中ふらふら出歩いては熱中症で倒れかねないので「虫捕り」ならぬ「虫撮り」も低調。というわけで、「これは」という虫の写真もあまりないが、そんななかから1,2枚。

20180727_091648 20180727_094232

左はゴマダラチョウ。外来種のアカボシゴマダラは逗子でもすっかりありふれた種になってしまったが、在来種のこれはごくたまにしか見ない。単純に美しさで言えばアカボシゴマダラの方が上だが、やはり滅多に見られないコイツに出会うとちょっと嬉しい。

右は、逗子近辺の山道を歩くといくらでも出会えるキマダラヒカゲ。もっとも目の前をふらふら飛んでいる姿は頻繁に目にするが、意外に警戒心が強くて止まっているところにはなかなか近付けないので、写真に撮る機会が少ない。厳密にはサトキマダラヒカゲ、ヤマキマダラヒカゲの2種があるのだが、識別ポイントが微妙過ぎる(興味のある方は「キマダラヒカゲ 見分け」で検索のこと)。これはサトキマダラヒカゲの方だと思うが、あまり自信はない。

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コメント

「ベトン(コンクリート)」という言葉が開園当初の市報に使われているのが印象的でした。フランス語/ドイツ語に由来するコンクリートの呼び方で、例えばドイツが大西洋岸に築いたトーチカなどの記述ででてくる用語だったので。

調べてみると(on-pro.net/qanda/viewthread.cgi?tid=000479&mp=on#msg2762)、明治期に制定されている「砲台建築仕法通則」なるものに「ベトン」の仕様が定められていたようです。軍事由来の呼び方が、横須賀を背後に控えた場所柄なのか逗子市民にも共有されていたのかも、と言葉の歴史に興味を覚えました。

公園への転用を議論した委員会議事録とかとか戦後しばらく放置されていたときの写真が載ってたらもっと面白かったのに。

最新号の広報逗子で航空写真を使ってわかりやすく図解していますが、せっかく市報でやるなら、使う画像は国土地理院のサイトから簡易ダウンロードしたものではなく高解像度版を使って欲しかったですね。元の写真のピントの限界もあるでしょうがフィルム画質で見て判別できるディテールもあったでしょうし。

しかし国土地理院の空中画像サービスももうちょっと頑張って欲しいんですよね。
有料で高画質データー提供のサービスもあるのですが、申し込んでから2週間かかってCDに焼いた1200dpiの画像が郵送される... いつの時代のサービスなのか。
せめてダウンロードサービスに切り替えて欲しい。

投稿: hn-nh | 2018年8月 2日 (木) 06時20分

改めて調べてみましたが、ドイツ語でもフランス語でも「ベトン」なんですね(ついでにオランダ語も?)。

おそらく、軍の資料に構造/素材として「ベトン」と書かれていて、市の広報、あるいはそれが参照した中間資料において「ベトンという“軍事用語”だと普通の人には判らんな」という配慮に基づいて「(コンクリート)」という但し書きが追加されたのではないか、などと想像しています。

国土地理院の空中写真/過去地図のサービスは、特に古い地形図を、無料サンプルでもうちょっと、限定的な用途には足りるくらいまで解像度を上げてほしいなあ……。
地図上の(字名などの)文字も読めないなんて、サンプル画像としてもどうなんだ、と個人的には思います。

投稿: かば◎ | 2018年8月 3日 (金) 06時21分

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