ホルトの鈍牛(4) エンジン後編
●「週末模型親父」さんのところの「SUMICON2018」のエントリー作、RODEN 1:35、HOLT 75 Artillery Tractor製作記、エンジン編の続き。
なお、製作にあたってはweb上のあちこちからかき集めてきた写真を参考にしたが、どれも微妙にキットの形式と違い、結局のところ、それらの中から「なんとなく見栄えが良さそう」「たまたまここがはっきり確認できる」などの(いい加減な)基準で手を入れるポイントを選ぶハイブリッドなディテールアップとなった。もちろん、それらのうちの一つが、RODENが実際にキット化の参考にしたもので、しかし単純にキット化の際に(細部が)違ってしまったということも考えられる。
なお、これまたキットのエンジンとは細部がだいぶ違うものの、以下の動画は雰囲気を掴むのに役立った。
しかし、ラジエーター無しでエンジン回して、オーバーヒートしないんですかね?
▼補器だのなんだの。
エンジン右側面後部に付くバッテリーボックス?のようなものは、側面にヒケがある上にエッジがダルかったので、プラ材(プラバン積層)で作り直し、上部のフタ部分だけキットパーツを削ぎ取って来て使った。後部に付くフライホイールは、御覧のように「なんだこりゃ?」というガタガタの段付きでモールドされていて、全周が平滑になるようガリガリと削り込んだ。
ほか、左側面に付くトレイ状の部品もプラバンで作り直し、支持架はエッチングの余り枝で。右のバッテリーケース?ともども、「ベースがもっさりしていても、部分的にエッジがシャープな小物を加えていくと、何だか全部が精密に見えてくる」効果を期待してのもの。
前面のファンベルト+プーリーは全体が一体成形だが、中央のパーティングラインが……どころではなく、成形の都合で全体にきつめに菱形の抜きテーパーが掛かっており、複雑な形状だけに削り込むのがかなりの手間だった。
また、シリンダーの左側面にも、省略されているディテールを少々付け加えた。
エンジン架台左側にあるスペアパーツボックス?のような部分のフタは、パーツが厚めであるうえ、ヒンジのモールドがゴツ過ぎる印象だったので作り直した。
エンジン架台右側のラジエーター用水タンクは、微妙に架台に対し幅が足りず、タンク縁の表現と留めベルトの表現がごっちゃになってちょっと変だったりしたので、
- タンク左右端を接着する際にプラバンを挟んで増幅。
- 左右端パーツに一体でモールドされていた支持架一部と留めベルトは削り落とし、縁の表現を作り替え。
- 支持架は架台側のU字モールドを活かして作り替え。
- 留めベルトはプラペーパーと真鍮線で作成。
- タンク上端は、キットのパーツでは細かいリベット列で止められている表現になっていたが、実車写真で確認できない+面倒なため、ありきたりな溶接線表現に変更。
- タンクのキャップは、以前買ったMasterClubのボルト/ナットの中に、なぜか間違えて1本紛れ込んでいた極太のワッシャー付きボルトを有効活用。
▼そんなこんなで、ほぼ工作が完了したエンジンブロック。左写真が左前から。右写真が右後ろから。
上で書かなかった細かいあれこれ。
後部のフライホイール内側の小ホイル(17B)は、説明書では上写真とは逆に凹側を前に(メインホイール側に)して付けるよう指示されている。が、その状態では位置が定まらないため、凸がメインホイール側の窪みにはまる、逆方向に取り付けた。後面は後々カバーのパーツに隠れるので、この方向のほうが正しいのではと推測したのだが……。合っているかどうかは不明。
各部の配線/パイピングはだいぶ推測交じり。エンジンに詳しい人が見たら、「なんでこれがこっちに繋がっとんねん」と思う部分もあるかも。
フライホイールとエンジン本体の間に突き出ているアームから、エントツ根元付近に繋がっている細いロッドは、実車では基本真っ直ぐなのだが、作例では真っ直ぐ繋がる位置関係にならなかったので、仕方なく緩くクランクに曲げてある(真鍮線で作成)。用途不明。
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