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ビッカース6t戦車(6) 足回り

●年末は東京AFVの会に向けてのT-34の塗装もとりあえずクリアしたので、「週末模型親父」さんのところの「New Kit Con」参加作、CAMs 1:35 ビッカース6t戦車の工作に復帰。

基本、キットのパーツを組み上げるだけなのだが、パーツ数も多く、それ自体が面倒くさそうな足回りを作る。

20171229_123734 ●転輪は片側8個。ハブディスクに比べリム部のゴム径が著しく幅広という、ちょっと他の戦車では見ないタイプの転輪が使われている。最後尾のみは鋼製転輪が使われている(ここだけ摩耗が激しかったのか?)。

ちなみに発展形であるポーランドの7TP、ソ連のT-26では最後尾の鋼製転輪は使われていない。「そりゃ違っていた方がいいのかもしれないけれど、わざわざ別途用意する手間とコストに合わない」と判断されたのかも。

閑話休題。転輪自体は小さいが、ゲートが4カ所もある。複列×16個で、ゲートの数は128!(実際にはゴム転輪が2個余分に入っていたので144カ所)。上の写真には写っていないが、片側4個ずつの上部転輪も同様なので計208カ所。うぎゃー!

基本、このキットはパーツから生えている小さな不要部分(あれはなんて呼ぶんだっけ?)が多めなので、そのぶんゲート処理の手間も増えるのだが、これはパーツの成型状態をよくし、パーツ自体に付く押し出しピン痕を減らすことにもなっているのではと思う(要するに、頑張ってゲート処理しましょうってことです)。

20180104_233533 ●足回りは部分連結式の履帯も含めて車体にがっちり接着が前提だが、そうしてしまうと、後々(迷彩は筆塗りで描き込んでいく予定なので)塗装が面倒になりそう。というわけで、いわゆる「ロコ組」方式で、足回りを外せるように組むことにする。

サスペンションボギーの車体側への取付ダボは接着せずに保持はできない形状だったので、コントレールのプラパイプを両方に植えて抜き差し可能にした。

上部転輪は車体側からの軸に挿すことで内側・外側の中心出しをするようになっていたが、なんとか大きなズレが出ないように注意して内外を接着。また、簡単に抜き差しできるように軸部を細目にヤスった。

Bolts ●サスペンションボギーは、型抜きの関係上一体モールド出来ない細かいボルト/ナット類を後からちまちま貼り込むように指示されている。ボルト/ナット類はランナーの隅にモールドされており、ナイフの先で削ぎ取って移植する方式。

移植する部分は、4つある転輪ボギーの1つあたり8カ所。付けるパーツはボルト頭とナットの2種類があるのだが、説明書の図解ではどこにどちらを付ければいいのか、ぱっと見で判りづらい。ただし、よく見ると、図解右上部分のカコミ部分に、使用するパーツの数が「ナット:28個」「ボルト頭:4個」と書かれていて、各ボギーごとにボルト頭は1カ所ずつしか使わないこと、したがって下の組立図で「b」と明記されている箇所のみがボルト頭、特に何も書かれていない残りは全てナットであることが判る。

20180105_214126 ボルト頭に比べるとナットのパーツは大きめだが、それでもこの大きさ(隣のシャーペンは0.5mm芯)。ピンボケ失礼。中心に突起があるためにペンナイフの先で刺して拾うのがやや難しく、なかなか面倒だった。

また、ボルト頭のほうは結構余るのだが、ナットは4枚ある転輪パーツの枝ごとに8つしかモールドがなく、要するに、ボギー1つあたり、1個しか余裕がない。実際、削り取る際に1つは薄くなりすぎてボツ、1つは床に落として紛失。一応、予備を2個は残したもののちょっと危なかった。ここはもう少し余裕をもって入れてほしかった。

20180105_100150 ボルト/ナット類を付け終わったサスボギーはこんな感じ。

猫背状カバー、のような部分の中央に付く突起はキットのパーツにもちゃんとモールドがあるのだが、継ぎ目消しの作業の都合上、いったん削り落とし、改めてMasterClubの平頭リベット(0.8mm)を植えた。実際にはこれの中央にもっと小さい突起があって2段になっているのだが、面倒なのでどうしようか思案中。

20180105_230248 転輪も付け終わった状態が右。考えてみれば、この戦車は最終的にたった2対の軸で全車重を支えているわけで、さすが軽戦車、と言えるかも。

ビッカース水陸両用戦車では、サス・スプリングは前後ボギーとも前方を向いていたが、6t戦車では向かい合わせの格好になる。前述のように最後尾は鋼製転輪が付くので、基本は同形状の4つのボギーが、最終的には前後左右それぞれ専用になるため、どのボギーに鋼製転輪を付けるかはきちんと注意しておく必要がある。

●中国陸軍・指揮型仕様のキットでは、誘導輪のハブ部表側にエッチングパーツを貼る必要がある(ポーランド型ではエッチングパーツではなく中央にボルト頭が付く)。

20180107_013723 最初、何も考えずにプラパーツだけ組んでしまったのだが(この記事1枚目の写真参照)、エッチングパーツを貼る際に周囲を瞬着で汚してしまいそうな気がしたので、すでに組んだ分はポーランド型に回すことにし、改めて2組目を作った。

新たに作ったほうは、中心部にドリルで大穴を開け、エッチングパーツを通常のスチレン系の接着剤で仮止めした後、裏から瞬間接着剤を流し込んだ。考えてみれば、ビッカース水陸両用戦車を作ったときも、砲塔下の垂直面のエッチングパーツを付けるのに似たような方法を使ったな……。

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