スターリングラード・トラクター工場(25)
●前回書いたように、下北沢で開催された「東京AFVの会2017」に、ドラゴン/cyber-hobbyの「T-34 スターリングラード・トラクター工場製1942年生産仕様」を持って行った。
もともと、週末模型親父さんのところの「SUMICON2016」エントリー作として作ったものの、未塗装リタイアし、その後(去年の東京AFVの会に持って行くつもりで)基本塗装だけして、そのまま1年間ほったらかしになっていたもの。
エナメル塗料のバフ~茶を薄めてじゃぼじゃぼウェザリングをしていたら、サスアームが1本根元から折れたり、左右とも基本6分割状態で組んであった履帯を繋ぐのに苦労したり。
そんなわけで若干「やり残し感」もあるが、とりあえずこんなところで(実はつや消しスプレーも吹いていない)。
●なお、会場での展示に際しては、未塗装の全体・部分写真付きで、以下のような紹介文を印刷して添えた。
エラの削れたピロシキ砲塔、各部が組み接ぎになった車体装甲など、T-34のバリエーションのなかでも最も特徴的なスターリングラード・トラクター工場(STZ)製、1942年生産のT-34です。
その独特で鋭角的な外観からT-34マニアの間でも人気は高いと思うのですが、cyber-hobbyの「T-34/76 STZ Mod.1942」は知る人ぞ知る地雷キット。車体上部の部品設計が決定的に間違えており、ディテールがどうの以前に、「そのままではまともに組み上げることさえできない」という代物で、発売直後には世に怨嗟の声が溢れました(大袈裟)。
そこで、元キットは「STZ製T-34用のディテールパーツ詰め合わせセット」であると割り切り、車体上部は通常の(ハリコフ機関車工場製の)T-34 1941年型キットを使ってSTZ仕様に改造。特徴的な「エラの削ぎ落とされた砲塔」もその部分の形状解釈に誤りがあったので作り直しています。
その他にも、同工場製のこの時期の生産車に独特の排気管カバーのボルト位置、誘導輪形状、550mmワッフル履帯に合わせてボルト位置が開け直されたグローサーなど、とりあえず、製作時点で把握していた特徴はほぼ盛り込んだつもりです。
前述のようにキットはとんでもないポンコツなのですが、ベースとなったドラゴンのT-34シリーズの基本設計はしっかりしているので、「手を入れるだけしっかりしたものができる」実感はあり、楽しく作業することができました。
●「ハラショーT-34」筆者であるところの青木先生からはビシバシと指摘の一斉射撃が来るかと思ったが、どうも氏も最近(体型と共に)丸くなったのか、「転輪と履帯の色合いが合ってないね」としか言わず。その昔、静岡ホビーショーで**の**さんを涙目にさせた彼が!(話盛ってます)
その他何人かの知人より「やっと出来たの!?」と言われる。
うん。そうなの。やっと出来たの。
半ばまで並行製作した、クラスナエ・ソルモヴォ工場(+第27工場増加装甲)のT-34も完成させてやらんとなあ……。
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コメント
完成おめでとうございます!
投稿: Ryampo | 2017年12月26日 (火) 14時01分
完成おめでとうございます!
溶接砲塔のT-34って精悍な感じがします。
砲塔のペリスコープの蓋が開いてるのが素敵です。
投稿: みやまえ | 2017年12月26日 (火) 22時23分
>Ryampoさん、みやまえさん
どうもありがとうございます。
ペリスコープのフタが開いているのは、「生きている車輌」アピールのためのワンポイント・オシャレです(笑)。
でもクラスナエ・ソルモヴォ工場製のほうは、フタの形(丸型)も工場別仕様の特徴の一つなので閉めてしまうかも。
投稿: かば◎ | 2017年12月27日 (水) 11時41分