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砂漠の十字軍(5)

週末模型親父さんのところの「デザート・コン」参加作、エアフィックス76(公称)のクルセーダー(Airfix "CRUSADER TANK MkII or MkIII")製作記。

もともと今回の製作では、フニャフニャかつ型ズレがあって使いづらいエアフィックスの履帯に替えて、ハセガワ72の履帯を使う方針だった。工作の一番最初に、接着済みだったサイドスカートを分解したのもそのため。

しかし、どうにもこのハセガワの履帯が気に入らず、なんとかエアフィックスの履帯を工夫して使えないものか、などと未練がましく行ったり来たり考えているうち、

「いっそ作るか!?」

という、ろくでもない考えが浮かんできた。

いやいや、さすがにそれはやめておこう……どうも今回、「細部工作は適当に、偽装用幌でも付けてお手軽に仕上げる」という目論見からはだいぶ逸脱してしまったものの、さすがにそれはオバカ過ぎる。

――などなど考えて思いとどまろうとしたのだが、結局手を付けてしまった。

●実車の履帯について。

キットのスケール、バランスがもともと狂っているので、各部の工作も必然的に現物合わせになるが、それでも実物の寸法はある程度の指針になる。

「crusader tank track width」の検索語で調べたところ、こんなページに行き当たった。「British Equipment of the Second World War」というサイトのクルセーダーの項で、諸元が一覧表になっているなかに、履帯幅として「10.7」という数値が出ている(ちなみに今回の製作では一切考慮していないが、リンク数は118枚らしい)。

いくらクルセーダーの履帯が細いといっても、さすがに10センチ強ということは考えられないので、インチと推定して換算すると27.178センチ。車幅のスケールに近い1:72で計算すると3.77mmになる。

ちなみに、クルセーダーの履帯を写真資料で確認すると、どうもMk.IIの初期あたりで新しい履帯が導入されているらしい。

後期型(たぶん)はイタレリのクルセーダーで表現されているタイプで、表面に縦方向の細かいリブがある。初期型(たぶん)は接地リブが前者より幅があり、それを除くと履板表面はほぼのっぺらぼう。

初期型の現存例の写真はたとえばこれこれ。後期型は、たとえばこれ

●履帯パーツの再検証。ピンボケ失礼。

▼キット(エアフィックス)の履帯。

20170117_142225 20170117_142247

初期型履帯をパーツ化しているらしく、表裏とも一応連結部も表現しているあたりは意欲的。とはいえ、何度も書いているように素材が柔らかすぎてそのままでは使いづらい。裏面のセンターガイドもほとんどピラミッド状に背が低いうえ、中心からズレている。エアフィックスのキットはMk.II、Mk.IIIのコンパチだが、履帯のタイプ的にはMk.IIIには合わないのではないかと思う。幅は4.5mm弱といったところ。

▼ハセガワの履帯。

20170117_142506 20170117_142431

リブ表現があるので、一応は後期型履帯を表しているらしいのだが、パターンはでたらめ。接地リブ左右、センターガイドも単純に角柱状で、「レゴブロック戦車?」的イメージ。幅5mm。今回製作の初期にやっていたように、スカートやフェンダーの内側をゴリゴリ削るとなんとかエアフィックスのキットにも使えそうだが、やはり車体に比べ幅があり過ぎるのは否めない。

●そんなわけで冥府魔道のミニスケール履帯工作。

当然ながら、スカートから覗く下半分しか作らない。

また作業上面倒がない、およびタイプ的にもOK、という2つの理由から、細かいリブパターンのない初期型履帯を選択(なんてそれらしく言っているが、実際には作り始めてしばらくするまで、タイプの別をはっきり把握していなかった)。

20170117_115713 (1).接地リブにはエバーグリーンの0.5mm×1mmプラ棒を使用。中心に溝があるので、写真のような適当な工具を作ってけがく。見ての通り、ドラゴンのT-34(1942~1943年型)用前面装甲板の残骸。

上にリンクを貼った実車履板の写真を見ても判るように、このリブ中心の溝はそれほど深いものではないが、それでいて意外に目立つし、他に見せるべきディテールもないので派手目に入れる。

ちなみにエバーグリーンには元からコの字断面のプラ材もあるのだが、さすがにここまで細いものはないようだ。

20170115_233954 (2).プラ材を貼って適当な(=いい加減な)治具を用意し、(1)で溝を彫ったプラ棒を、4mmの長さに切っていく。後々左右をヤスることになるので、実車寸法よりはやや長めにしてある。それでも、エアフィックスのキットの履帯よりもさらにやや細め。

写真を見て判るように、治具は上の「溝堀工具」の裏側。こんな適当な治具でも、単純にモノサシを当てて切るよりは安定して同じ(程度の)長さの部品を量産できる。

20170116_141551 (3).上の接地リブパーツを、3mm幅の0.3mmプラバン帯材にハシゴ状に貼っていく。キットの起動輪合わせで1リンク2mmピッチ。ハセガワの履帯もピッチのゲージに利用。

といっても、可動にするわけでもないので、「ぱっと見、ガタガタにはなっていない」程度。リブの横幅も、左右方向の接着位置も、よく見るとこの段階ではわずかに凹凸がある。

20170117_142107 (4).0.3mm板の帯に棒材を貼っただけだと、左右に飛び出した棒材端部と履板本体になる帯部分との間に、裏側で段差ができてしまう。そこで、1mm幅の0.3mmプラバンを細かく刻んで、段差埋めのために貼っていく。

黄色いプラバンを使っているのは、作業時の視認性を上げるため。および、色が違っているほうが何だか細かく作業しているっぽく思えて嬉しくなるため(←ばか)。

20170117_212528 (5).段差埋めのプラバンともども、横方向からヤスリがけして横幅の凹凸を均し、履帯幅を均一にする。さらに接地リブ表側左右端のエッジを丸め、履帯らしく形を整える。

もちろんリンク同士の噛み合わせ表現などは綺麗さっぱり省略しているので、その点ではエアフィックスのパーツに負けている。

これでとりあえず履帯表側は工作終了。しかしセンターガイドの工作が難関。

 

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