T-34こぼれ話
●この連日の模型/T-34話! まるでモデラーのようではないか! ってモデラーだけど。
●スターリングラード・トラクター工場製T-34の製作記で、流用してきたハリコフ機関車工場製1941年型キットの車体上部、エンジン上面のハッチ開口部とハッチ部品とがうまく合わない話をした(当該記事はこちら)。
これに関し、実のところは(ろくでもない新規の車体上部を起こしているSTZ1942以外)ドラゴンのT-34-76シリーズは基本、どれも共通と思っていたのだが、その後、基本同じと思っていた別の車体上部をいじっていたら、キットのハッチ・パーツがそのまま使えてビックリ。なんじゃそりゃー!
▼まず、これが現在製作中のSTZ1942のエンジンルームハッチ。といっても、STZ1942のキットの車体上部ではなく、たぶんYSのパーツばら売りコーナーあたりで買ってきた標準タイプの車体上部を流用している。キットのハッチパーツはヒンジのある辺がうまく入らないだけでなく、四隅のrがまるで合わないので、プラバンで新造した。
なお、STZ1942のキット(cyber-hobby #6388)の車体上部もほぼ同じようにハッチパーツが合わない。
▼クラスナエ・ソルモヴォ工場製・1941年戦時簡易型初期型(cyber-hobby、#6452)の車体上部。基本、上で使った車体上部とまったく同じパーツだと思っていたのだが、キットのエンジンルームハッチのパーツを若干削り合わせることで使用できた。削り合わせは、開口部に対してハッチパーツがわずかに長めだったため、ヒンジと反対の辺を少し削り、rを調整した。
こうして写真で見ると、上の写真のものと比べて、四隅のrが明らかに緩やかになっているのが判る。
▼そしてもうひとつ。ハリコフ機関車工場製1941年型・鋳造砲塔搭載タイプ(DRAGON #6418)の車体上部。これもクラスナエ・ソルモヴォ初期型同様、多少のすり合わせでキットのハッチパーツが使えた。開口部の形状としては上のクラスナエ・ソルモヴォと同じと思われるが、この車体上部はグリル前方に筋彫が加わっていて、これまた別のパーツであることが判る。
ちなみに、私のストックにある「OT-34/76 Mod.1943 (No.112 Factory)」(DRAGON #6614)に入っている車体上部も、これと同一であるように見える。
▼「なんじゃこりゃ」と思ってドラゴンのT-34-76では初期に出た溶接砲塔搭載の「T-34/76 Mod.1941」(#6205)を引っ張り出してきて見てみたら、こちらは最初の例と同じようにエンジンルームハッチがフィットせず、キットのハッチパーツの四隅をプラ材で延長する補修をしてあった。
というわけで、私がSTZに流用したのは、この最初の41年型キットのものなのかと思ったのだが、よく見ると、この#6205の車体上部は、戦闘室天井前方のサブ燃料タンクのフタパーツが車体に一体でモールドされていた。STZに流用した車体上部(および上で紹介したその他キットの車体上部)ではここが別パーツになっているので、明らかに別。
……私がSTZに流用した車体上部は、いったい何のキットのものなんだー!?
つまり、ドラゴンのT-34-76シリーズの車体上部は、仕様的に(寸法的にも)特殊なSTZ1942のものを除いても、少なくとも4種類もあることになる。
もっとも、ドラゴンは発売後もどんどんパーツ改修を行うメーカーなので、上に書いたキットの別によって違う車体上部が入っているということではなく、同一キットでも生産ロットによって違っている可能性がある。
| 固定リンク
「製作記・レビュー」カテゴリの記事
- ずしのむし(2023.11.02)
- ポーランド・メタボ士官(2023.08.26)
- つれづれSU-100(5)(2023.06.24)
- つれづれSU-100(4)(2023.04.01)
「T-34」カテゴリの記事
- 不要不急料理(2020.05.03)
- ごみ取り権助(T-34-85 m1943)(5)(2020.03.09)
- ごみ取り権助(T-34-85 m1943)(脱線編の続き)(2020.03.07)
- おかわり自由(2020.03.03)
コメント