スターリングラード・トラクター工場(8)
●週末模型親父さんのところのAFV模型のネットコンペ、「SUMICON 2016」の参加作、cyber-hobbyの「T-34/76 STZ Mod.1942」の製作記。今回は割と小刻みな進捗報告。
周囲のボルトはmasterclubのレジン製、「短頭六角ボルト二面幅1.0mm」。先週、四谷仙波堂で購入したもの。サイズ違いも欲しかったのだが、在庫がこれしかなかった。
軸径はラベルには0.8mmと書いてあるのだが、実際には0.8mmでは入らず、0.9mmでちょうどよい感じ。マスタークラブのリベット/ボルトは、他にもこんなケースがあったような覚えがあるので、使う前に要らないプラ材などで確認するのがよさそう。ちょうどいいサイズの穴だと、差し込んだときに根元でキュッと締まって接着剤要らずで止まるので快感。もっとも、今回は軸が飛び出したままだと車体上下のパーツに干渉する部分があるので、念のため裏から瞬着で止めて軸を切り飛ばした。
下辺のボルト列が間引きされて6本しかないのは、STZ製の特徴(ただし同工場製でも初期はハリコフ同様11本だったようだ)。ここはパネル開閉用のヒンジもあるのでボルトはほとんどなくても大丈夫なような気もするのだが、他工場では(ヒンジの大きさや位置によって多少の数の違いはあるが)T-34-85に至るまで、ここまで数を減らした例はない。
中央の点検ハッチは、キットパーツは標準の1941年型仕様のままなので改修が必要。四隅の尖頭ボルトを平頭ボルトに交換。ここは後面パネル周囲のボルトよりわずかに小さめのものが使われている例と、ほとんど同じものが使われているように見える例とがある。ここでは周囲と同じ1mmのボルトを使用した。
上辺中央にはキットのパーツは鍵穴(というより取り外し式の取っ手用の穴?)があるが、STZ製の場合はコの字の取っ手が付いているので、0.35mm真鍮線で工作。
排気管カバーも、キットのパーツは1941年型用の尖頭ボルトのままであるうえ、STZ1942はボルトの数も違う。このボルトはパネル周囲よりも小さなものが使われているが、前述のように小さめのボルトが入手できなかったので、現在お取り寄せ待ち。
●あちこち脈絡なく工作している感じだが、エンジンデッキ中央の点検ハッチを工作。ここは通常の1941年型キットでも同様だが(今回は通常の1941年型用の車体上部パーツを流用しているのだから当たり前だが)、点検ハッチのパーツと車体パーツのハッチ穴がうまく合わない。四隅もハッチパーツのほうが丸みが強いので、隙間があいてだいぶみっともないことになってしまう。
(8月4日追記:上に「通常の1941年型キットでも同様だが」と書いたが、不思議なことに、基本、STZ1942を除いて共通パーツのはずのドラゴンのT-34-76シリーズの車体上部には何パターンかバリエーションがあり、上記のように作り替えのほうが楽なほどハッチ形状が合わないのは一部のようだ。ちなみに、「1941年型・鋳造砲塔」キットの場合は、ハッチ側を若干削り合わせることでピッタリフィットした。私の持っているうちでは、「OT-34/76 1943年型112工場製」が同一の車体上部。また、並行製作している「クラスナエ・ソルモヴォ工場製初期型」の車体上部は前記2キットとわずかに違う車体上部だが、同様に若干のすり合わせでキットのハッチが使えた。これらはキットによって違うというより、生産ロットによって違う可能性もある)
いくら実物のT-34の細部工作が大らかだといっても、流石にこれはないだろう、という感じなので、プラバンでハッチ穴に合うようハッチを新造した。
もっとも実車写真を見ると角はもうちょっと丸みがある気もするので、もしかしたらハッチパーツに合わせてハッチ穴を加工したほうがよかったのかもしれない(もちろんそちらのほうが工作は面倒だと思うが)。
●砲塔のバッスル下に、パイプ状の謎突起を付けて、砲塔の工作も終了。コントレールのプラパイプを使用。ただし、まだハッチは付けていない。
モスクワの中央軍事博物館にある砲塔だけの展示品のwalkaround写真を参考に適当に場所のアタリを付けたのだが、接着した後に車体にはめ込んでみたら、ラジエーターカバー部に接触するスレスレだった。危うく付け直しになるところだった。行き当たりばったりに工作したらイカンですね。
なお、バッスル下の後面板との溶接ラインは、安直にパーツの継ぎ目に付けてしまったが、実際にはもうちょっと内側にないとおかしいのかもしれない(側面は、一段薄く削ってはめ合わせてあるような気がする)。まあ、どうせ見えないからいいや(←いきなり適当)。
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