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ビッカース水陸両用戦車、参戦(8)

「軽戦車コンペ」(K-CON)参加作品、CAMsのビッカース水陸両用戦車(Vickers Carden-Loyd Amphibious Tank A4E12 Early Production)の製作記の続き。

前回、全体にサーフェサーを吹いたが、いよいよ本格的に塗装に入る。最近、割と模型の組み立てはよくするようになったが、塗装まで漕ぎつけることはあまりない。というよりも、塗装直前までは行くのだが、塗装の経験値があまりに低いのでそこで足踏みしてしまって、ますます塗装が億劫になるという悪循環。

とはいえ、前回SUMICONでI号戦車BREDA型を投げ出しているし、締め切りも1か月伸びたし、流石に今回もリタイアというわけに行かないので頑張る。未完成で放り出したらT.Wongさんにも叱られそうだ。

●組立説明書によれば、中国で使用されたビッカース水陸両用戦車は、クリームイエロー、チェスナットブラウン、ネイビー・グレー、ダークグリーンの4色迷彩(+細い黒の縁取り)。これは現在私が作っている、広東軍が使った初期型も、最初から中央軍が入手した後期型も変わらず、また、6t戦車も同様の塗装であったらしい。

640pxtank_light_vickers_carden_loyd この塗色とパターンは、おそらくメーカー(ビッカース社)側で施された輸出仕様のもので、ポーランドが購入した6tも輸入当初は同様の塗装だったことが写真で確認できる。ただし、一般には三色迷彩とされることが多く、ボービントン戦車博物館に展示されているビッカース6t、およびビッカース軽戦車は美しく再塗装されているが、これもグレーを除く3色迷彩となっている。右はそのボービントンのビッカース軽戦車(クリエイティブ・コモンズ、WIKIMEDIA COMMONS経由で引用、著作者はSimon Q、出典は Tank Light, Vickers Carden Loyd, Model 1936

もっとも、20年前の“STEEL MASTERS”のビッカース6tの特集記事でもグレー含みの4色迷彩塗装図が出ていたから殊更新しい説というわけではなく、もともと、輸出時のオプションとして3色パターンと4色パターンがあったのかもしれない。

この件についてT.Wongさんにも訊ねたのだが、どうやら戦時中の目撃証言なども根拠にしているらしい。また、上海で鹵獲された6t戦車のクリアな写真でも、濃淡の差が4色ではないかと思わせるものもある。

●前回書いたように、グレー部分は横着をしてサーフェサーをそのまま活かそうかと思わないでもなかったのだが、やはりイメージより明るすぎる気がしたので、濃い目のグレーをエアブラシで重ね塗りした。使用色はタミヤ・アクリルの「呉海軍工廠グレー(日本海軍)」だが、たまたま手近なところにあって「まあ、こんなものかな」と思って使っただけなので、特に意味はない。

その他迷彩色については、いちいちマスキングして吹くことも考えたのだが、製作環境的にちょっとツライ(自室は気軽にエアブラシができるような環境ではない)し、塗り分けもくっきりしているので、筆塗りすることにした。

使用カラーについては、実はこれまで使ったことがないものを試そうと、先日横浜のVOLKSで「水性カラー アクリジョン」を仕入れてきたのだが、四一式山砲にちょっと塗ってみたところ、どうも隠蔽力は強くないし、伸びもよくない感じ。そこで改めて、これまた初めてのファレホを買ってきた。

TFマンリーコさんあたりが愛用しているのを見て、しかも筆塗りでほとんどむらも見えないふうに綺麗に塗れているので、一度は試してみたいと思いつつ、「ちょっと高いよなあ」と二の足を踏んでいたもの。

実際に使ってみると、隠蔽力は高いし、生乾きの上に返し筆をするなどものすごくいい加減な塗り方をしても塗装面が荒れたりもしないし、とにかく非常に楽。ああ、アクリジョンを試そうなんて思わずに最初からファレホを買うんだった!

横浜のVOLKSでは専用のシンナーが品切れで、代わりに「ブラシクリーナー」を勧められて買ってきたのだが、ネットで調べてみると、タミヤのアクリルなどに比べるとこれこそまさに水性塗料という感じで、水で希釈して塗っていたりする。もっとも水道水ではだめのようで、ドラッグストアで売っている精製水を使え、とある。というわけで逗子のセイジョーで500mlのボトルを買ってきた。税抜き価格95円。ぬう。これはお得だ。

●塗装のパターンに関しては、例えばoa.vz.30装甲車のように全車決まったパターンで塗られているなどということはなく、1輌ごとに割と適当であるらしい。まずはグレーの上に、鉛筆で適当にパターンのアウトラインを書き込んだ。

F1011244

迷彩色の塗り重ね、まずは1色目。70976バフ。

F1011249

2色目、70967オリーブグリーン。

F1011247

3色目、70984フラットブラウン。

F1011258

グレーは適当だが、その他の3色に関しては、ビン生で塗ったにもかかわらず、比較的ボービントンの車輌と近い色合いで塗れたので一安心。筆が入りにくい足回りや、スクリューや舵の付いた車体後面はちょっと面倒だった。

なお、塗り分けラインに関しては前述のようにおおよそ鉛筆で下書きをしたが、「どの部分に何色を塗る」というところまでは事前に決めず、適当に色を置いて行った。「四色問題」(あるいは四色定理)でよく知られるように、「どんな地図も4色あれば隣り合わないように塗ることができる」わけだが、さすがに適当に塗っているとそううまくはいかず、茶色まで塗ってから、一カ所、緑に「手戻り」した。

迷彩塗装に関しては、この後、黒の輪郭線を描き入れる必要があるが、その黒線が非常に細いのでうまく描けるかちょっと不安。

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コメント

今は塗り出でな…って感じですね。

ちょっと外れますが、スウェーデンの出版社 Canfora から『AFV Photo album 2』という本がまもなく出ます。で、その本に「ルーマニア軍のルノーR35・45mm砲搭載型」の写真が、少なくとも3枚載るようです。
といってもwebでお馴染み(?)のもので、3枚ともほぼ同じアングルなのがちょっと惜しいですが、ある程度大判でクリアな写真が明らかになるのは喜ばしいところ。

例によってURLを書くとココログにハネられちゃうので、"Canfora" "AFV Photo album 2" あたりで検索してみて下さい。

投稿: セータ☆ | 2016年3月 5日 (土) 20時48分

遠目で見るとローゼンジパターンみたいで新鮮ですね!

投稿: みやまえ | 2016年3月 6日 (日) 00時24分

>セータ☆さん

うはー。何なんですかこれ。
確かに2枚は既知の写真ですが、3枚目(21ページ)のものは初めて見ました。

雰囲気的に似ているので同じ車両だと流してしまいそうですが、排気管周りや、右後部フェンダーの破損状況を見ると、実は別車輌という可能性がありそうですね。

これまでの写真でも「よく見ればそうだよなあ」なんですが、防盾側部の形状がよく判るのもいいですね。
後面のUで始まるルーマニア軍登録番号も貴重です。

投稿: かば◎ | 2016年3月 7日 (月) 17時36分

>みやまえさん

K-CON主催の週末模型親父さんとこの掲示板でも似てると言われましたよ(笑)。<ローゼンジ

ただ、色の塗り分け範囲と繰り返し方が、ちょっと規則正し過ぎるのが「ローゼンジっぽさ」を強めているのかなあ、という感じもして、もうちょっと形を崩すんだったと改めて思いました(もう黒線も書いちゃったんでやり直しませんが)。

投稿: かば◎ | 2016年3月 7日 (月) 17時39分

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