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2015年10月

Spanish Panzer I (15)

SUMICON2015、本日締切。

案の定というか何というか、数度の中断の遅れは取り戻せず、未完成で終了。とりあえず塗装前の工作のみ完了、ということに。

●前回からの続きの細部工作最終局面について書くと、車体前面がホーン周りの工作、前面フックへの外れ止めの片蝶ネジの追加、および前部マッドフラップの取付架の工作の3点。

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ホーンは基本、キットのパーツ(本体+らっぱ部分)で、取付架部分を削ってプラバンで新造。コードを追加した。コードの取り回しは割といい加減。

前面フックの外れ止めはモデルカステンのインジェクションパーツだが、ただでさえ部品が小さいのに取付箇所が面倒でちょっとてこずった。ちなみにこの外れ止めは、戦時中の実車写真を見ると、紛失してしまっている例もそこそこあるようだ。

マッドフラップ取付架は、たぶんアベールあたりは割とまともなパーツが用意されているのではないかと思うが、例によってプラバンで工作。0.3mm板でベースを作り、前面に伸ばしランナーで突起(1枚目が製作途中写真)。上側にプラ材を削ったヒンジ(に見立てた単なる突起)。

Pz101実物を図解すると、右のようになる(各部バランスは適当)。

黄緑:取付架ベース
青:固定用小ボルト(3箇所)
紫:マッドフラップ位置決め突起
緑:レバーヒンジ
黄色:マッドフラップ固定用レバー(可動)
オレンジ:マッドフラップのツノに掛ける輪(可動)

一応実物の仕組みを説明すると、マッドフラップ側の受け金具を先端の突起(紫)にはめ込み、かつ、車体前端ギアバルジにあるボルト頭に金具を止めて位置固定。さらに、黄色のレバーを起こし、オレンジの輪をマッドフラップ側のツノに引っ掛けて、再度レバーを倒せばパチンと固定される(はず)。

作例では、(実車でもここが取れてしまっている例がままあるようなので)レバー周りは潔く省略した(自作でこれを作るのはかなり面倒なので)。ボルトも小さすぎるので付けていない。結局、きっちり取付架のディテールを再現することはできず、全体として「なんとなくそれらしいものがある」程度の表現になってしまった。

●砲塔前面の追加工作は、ハッチダンパーと砲基部の若干のディテール追加。

ダンパーはコントレールのプラ棒とプラパイプ。砲基部は、もともと鮮明な写真がなくほとんど妄想の産物なのだが、なんとなくそれらしく工作。照準口がどこかにないとおかしいので、砲の直上に穴を開けた。

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ここに照準口があるように見えなくもない写真がある、程度の根拠であって、実際のところは、もっと鮮明な写真が発見されない限り判らない。なお、この場所に照準口があった場合、直前の箱に視野を遮られてしまいそうだが、これは、何らかの照準用器具にカバーが掛かっている状態なのではないかと考えることにした。

「ことにした」、というのがなんとも加減。そもそもここに何か付いているのはブレダ20mmM35の特徴なので、よく調べれば用途は判明しそう。

●そんなこんなで、工作完了写真を以下に。最後の数枚は、ここ何年か、塗装前段階で放置してあるルーマニアのR-35駆逐戦車(Vanatorul de Care R-35)で、魔改造軽戦車の揃い踏み。

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椎の実を食べた

●……という題名のマンガがあった気がするなあ。大島弓子だっけ。

なんてボンヤリ思ったのだが、大島弓子の作品は「銀の実をたべた?」だった。ずいぶん違う!

ちなみに私はこれを小学館文庫で読んだと思うのだが、出版されたのは1977年。今からもう40年近くも前だ。どんな話だったかまったく覚えていないが、もともと大島弓子のマンガはぽわぽわした絵柄と内容なので、はっきり覚えていづらいかもしれない。

改めて考えると、大島弓子のマンガではっきり印象が残っているのは、「綿の国星」のチビを拾ったトキオ君が受験ノイローゼ気味で「タコ糸切れたタコ」とつぶやく(のをお父さんかお母さんが真似をする)のと、トキオ君の彼女が「ひっつめみつあみ」であること、お父さんがチビでバスケットボールをすること程度。

●という話は置くとして、シイの実について。

通常のどんぐりは、通常、アク抜きをしなければ渋くて食べられないのに対して、シイの実はそのままでも食べられるという話は昔から聞いていたのだが、なかなか身近に椎の実を収穫する機会も無く、食べたこともなかった。昨年、大切岸のあたりで大きな木を見つけたのだが、秋も遅くて実が地面に落ちてだいぶ経っているようだったので、「また来年以降試そう」と思って手は出さなかった。

F1011134ところが、灯台下暗しというか、我が家のほとんどまん前の斜面に椎の木があって、どんぐりが実っているのを見つけて、ついに食べることができた。20年以上同じ場所に暮らしていて、今まで気づかなかったというのもずいぶんマヌケな話だ。

生でも食べられるが、炒ったほうが多少香ばしくなるようだ。渋みなどはまったくなく、クリなどよりちょっともちもちした感じ。食べているとほんのり甘みがあって、なかなか美味しい。

道の脇に生えているのだが根元が急斜面なので、基本、道から手を伸ばせる範囲の枝に成っているものを直接採るしかできない。結構たくさん成っているのだが、手が届かないのでそれほど大量には収穫できないのがちょっと惜しい。

ちなみに、一口にシイの木、シイの実といっても、日本産でスダジイ、ツブラジイ(コジイ)の2種があるそうで、我が家の前に生えているのはスダジイのほうらしい。

別属にマテバシイというのがあって、これは公園などによく植わっていて大きなどんぐりを付けるが、これはそれほど美味しくないようだ。

F1011130●秋の収穫編その2。山道でむかごを探して収穫してきた。

1度目は単純に軽く炒って塩を振って食べたが、2度目はちょっと手間をかけて、一度ゆでてからごま油とガーリック、塩味で炒めて仕上げた。なかなかホクホクして美味しかった(チビに半分くらい食われた)。

●鎌倉のガード下近くの焼き鳥屋「秀吉」は、店先に小さなテーブルと椅子があり、真昼間から焼き鳥で一杯引っ掛けている人などいて、前々からちょっと気になっていた。

F1013553先日、散歩途中にハツと皮を買って歩き食いをしたのだが、右写真をfacebookに載せたところ、facebookの地元のグループで知り合ったTannoさんに今度実際にお店で一杯如何と誘われて、22日木曜日、ついに決行。

夕方5時頃からは店内カウンターが開く、というのもはじめて知った。レバーの大串が生臭さもパサパサ感もなく、とろとろとして絶妙。なお、Tannoさんからサルナシとぎんなんを頂いた。Tannoさんはベテランの飛行機モデラーでもあって、模型の話とか、山歩きの話とか、楽しく飲ませていただいた。どうもありがとうございます。

サルナシはマタタビ属の植物で、同じマタタビ属のキウィをそのまま小さくしたような実を付ける(ただし表面の毛はない)。翌日食べてみたが、熟して柔らかくなった実は味もキウィそっくり。あっ、しまった。食べる前に写真を撮っておくんだった。

ちなみに、私もつい最近知ったばかりのサルナシを、我が家のチビは見たとたんに「あっ、サルナシだ」と言い当てた。保育園で図鑑で見た由。ついでに半分くらい食われた。シイの実もむかごも喜んで食べるし、なかなかチャレンジャーなヤツ。

●日付はさかのぼるが、非常に残念な話。

F1013397bF1013396大切岸のハイランド近くの尾根道脇のニホンミツバチの巣は、春以来、ずっと(勝手に親近感を抱いて)観察していたのだが、9月末から、至近距離をキイロスズメバチが偵察徘徊するようになって、ちょっと気になっていた。

写真は9月21日付、在りし日のミツバチの巣で、ボケた写真で何だが、右写真で黄色で囲ったのが、巣の入り口あたりを伺っているキイロスズメバチ。

F1013794なんだか危ないなあ、と思っていたのだが、今月半ばに行って見ると、揮発油か殺虫剤を掛けられ、巣穴にはスポンジが詰められて、明らかに人為的に駆除されていた。

単純に「ハチだから危ない」と思われて駆除されてしまったのかと思ったのだが、一帯(国史跡「名越切通」)を管理している逗子市役所に問い合わせたところ、即座に返事が来て、駆除した時点では、すでに巣穴がオオスズメバチに占拠されていたとのこと。

それ以前に私が見ていたのはキイロスズメバチなので、その先を越してオオスズメバチが襲ったのか、キイロスズメバチがまたオオスズメバチに追われたのかは判らないが、とにかく、「せっかくのミツバチの巣を駆除してしまった」ということではないようなので少し安心。

とはいえ、特に近年ミツバチの減少による草花や農作物の結実への影響が懸念されているなか、まったく残念なことには変わりない。巣が壊滅する前に、夏の間に新世代が巣立っていることと、スズメバチに襲われた際に「蜂ボール」で一矢報いていることを願ってやまない。

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Spanish Panzer I (14)

●いつまでもちまちました工作が終わらない、I号戦車(スペイン改造型)製作記。SUMICON締切まであと約1週間。仕事もだいぶ切羽詰ってきたので、完成は無理っぽい感じ。あうう。

F1013829●車幅表示灯の工作。尾藤満氏によると、これは初期ドイツ戦車共通の規格品であるらしい。

エッチングの切れっ端で取付架を作成、ライト本体はキットパーツをくり抜き加工(最終的にネイルのジェル(光硬化樹脂)でライトを入れる予定)、0.6mm真鍮パイプと細いエナメル線でコード部を付けた。

本来、この取付架は2つのビスだかボルトだかでフェンダーに固定されていて、ABERあたりのエッチングでは当然それも表現されているのだが、どのみちライトに隠れてあまり見えないので手を抜いた。

F1011141実際の取付はこのような感じ。

コードの引き込み部は車体の端よりも若干内側にある。正確な位置はなかなか掴みづらいが、実際にはもうちょっと上側かもしれない。コードはぴったり車体表面に這わせてあるわけではなく、意外にいい加減な処理。

車体中央に付く前照灯もベースはキットのパーツだが、ちょっと前後に浅過ぎる感じなので、前面にリングを貼り増した。リング状の追加部は、タミヤ48のマーダーIIIの足回りパーツの枝に入っていた筒状のパーツ(A-16)がちょうど径が都合よかったので、スライスして使った。

車体前部の電装品ではホーンが未工作。

F1011161●アンテナはどのみち畳むつもりでいたのでお手軽に伸ばしランナーでもよかったのだが、なんだか弾みで真鍮線から削り出してしまった。

モーターツールが手元にないので、サンドペーパーとサンドべらで真鍮線を挟んで、指で真鍮線をしごいて製作。ちょっと太いかも。

アンテナ基部は、キットのパーツを元にプラ材を貼って長さを増したり、プラパイプの輪切りでリング状のパーツを付けたり。

●車体後部のディテール工作。

ジャッキ台は装甲板の曲げ部あたりに付けられた架台に載せられていて、上部の取っ手をスプリング付きフックで止める仕組みになっているらしい。

F1011156 ジャッキ台そのものはキットのパーツを元に一度表面ディテールを削って、裏側に0.3mm板を張って厚みを増した。「たが」の部分はショウモデリングのIV号戦車OVMエッチングパーツから。

架台は0.3mmプラバン。上部のフックは細いエナメル線、エッチングの切れっ端、プラペーパーなどで工作したが、細かすぎてとてもその通りの再現などはできず、結局、「なんだか適当にそんなようなものがある」レベルにしかならなかった。

ピントルのチェーンはいつものように、エナメル細線を撚ってつぶしたもの。フェンダー後端には、後部マッドフラップは付けない予定なので、その取付用のベロだけを追加した。穴がちゃんと横一直線に揃っていないのがちょっと恥ずかしい。

尾灯はキットパーツのまま。新しい知見だと、カバー透明部は盛り上がっているのが正しいそうだが、手元にパッと使える正しい形状のパーツがないし、あとあと気が向いたらジェルでも盛り上げればいいか、くらいの感じ。

●足回りの後部ボギーの両側には、作動範囲を押さえるためのダンパー(ストッパー?)がある。トライスターのキットにもパーツが入っているのだが(D-15、旧版・新版共通)、なぜかこれが、外側のビームに付く分しかない。

F1011139 本当は車体側にも同じパーツが付いているはずで、しかも不思議なことにトライスターの車体下部パーツ側面にはその取付穴がモールドされているにもかかわらず、部品は不足していて、(当然ながら)説明図にも描かれていない。

仕方がないので、キットパーツを参考にプラ材でほぼ同じ形状の部品を2つ作成し、車体側面に貼り付けた。

●前後ボギーを外側で連結するビームは、本来、かなり薄い鋼板で作ったコの字断面のパーツなのだが、トライスターのキットのパーツは分厚く彫が浅くて印象が悪い。

より精度を求めるなら専用のエッチングパーツを投入すべきところだが、もともと今回の製作は旧版キットベースでもあるし、お手軽にイタレリのパーツを流用することにした。イタレリのパーツも彫が深いとはいえないがトライスターよりはだいぶマシ。

F1011162実際には、トライスターのボギー軸間隔とイタレリのビームとでは僅かにズレがあるのだが、接着固定してしまうのであれば誤魔化し可能な範囲。軸部ディテールは、もともとトライスターはパーツ化されておらず、イタレリは本来は8角ナットであるところが6角ナットだったりするので、プラ材・プラバンで追加工作した。

前述のダンパーパーツに関しては、ビームに付く側はキットパーツを使ったが、使用に際して削り直して形状を多少いじった。そのため、元形状に合わせて作った車体側と不揃いになってしまった。反省。もっとも、車体側パーツは転輪に隠れてあまりよく見えないので、作り直しはしない。

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Spanish Panzer I (13)

●すっかりご無沙汰続きのSUMICONネタ、I号戦車(スペイン改造型)製作記の続編。

五十肩で右肩が痛だるく、仕事も盛大に滞っているので、I号戦車の製作も半月以上ストップしてしまった。SUMICONの締切である10月末日に間に合うかどうか、大いに怪しくなってきた。とりあえず、工作だけでも終わらせようと、製作を再開して努力中。

前回の時点で、なんとか車体の全体形を仮組できるところまで進んでいるので、あとはやり残しているあれこれ細部を詰めていく作業となる。

F1013740F1013725●アンテナケースを製作。キットのパーツはなんとなくそれらしく出来ているのだが、脚部の間隔が実車と違い、重なって置かれる長いバールとの位置関係がおかしくなる。なお、スウェーデンの博物館に現存するA型にはアンテナケースが付いているが、よく見ると形がおかしく、レストア時の新造パーツであるらしい。

この博物館車輌のアンテナケースは裏表がどうも同形のようだが、当時の実車写真では、少なくとも一番後ろの脚は表側しかないことが確認できる。長バールを装着する際、アンテナケースの裏側から差し込むようにできていると判断、裏側はキットパーツに準じた形にした。0.5mmプラバンで製作。

F1013734●フェンダー上に装着する工具類は、キットのパーツはどれも微妙に形が違っていて悩ましい。

・長バール:アンテナケースの下に装着するもの。キットパーツは基本丸棒状だが、実際には、途中から四角断面になっているらしい。タミヤ48マーダーに付属の角バールにプラバンを貼って厚みを増し、それぞれ長さを調整して、キットパーツと継ぎ合わせた。

・短バール:尾藤満氏の製作記事ではこれも角断面に作り変えているが、当時の写真で見ると丸断面でよいようだったのでキットパーツを使用することにした。しかし、実際にジャッキと並べて装着してみると、中央の止め具位置が後ろ過ぎるようだったので、削って留め具を新たに作った。

・シャベル:キットパーツを使用したが、先端の半月形カバーの形状を手直し。また、柄の先端がタガがはまったような形になっていたので削り直し、ダマ状にした。

・オノ:上の写真に写っているのキットのパーツの柄を若干切り詰め、刃先のカバー部にベロを加えたものなのだが、実際にフェンダー上に並べてみると、刃の長さ(高さ?)がだいぶ不足していた。結局、タミヤのII号から流用することにした。

F1013741F1013742●ジャッキは、キットのパーツを元に少し手を加えた。

後期型の大型ジャッキには、取っ手が折り畳み式のものもあるが、この型は、収納時には取っ手を一度外してひっくり返し、邪魔にならないようにしているらしい。

取っ手はキットパーツが単純なL字型になっているものを、ちょっとそれらしく曲げてみたのだが、もしかしたら実物はこんな曲がり方ではないかもしれない……。

F1013782●消火器は、尾藤満氏の「Panzer Memorandum」の「資料室」に記事があり、実物の寸法が出ていて、それによれば、このタイプ(K3)は「直径11cm、高さ(長さ)54cm」だったらしい。

それに従えば、キットのパーツは心持ち細く、長さは明らかに不足している。尾藤氏はB型製作記でタミヤのパーツを元に太めに作り直しているが、私的には太さは許容範囲だったのでキットパーツを利用。お尻(頭?)の部分を作り変えて延長した。

●そんなこんなで、フェンダーに乗る工具類は用意できたので装着。

しかしここでまた問題発生で、ジャッキと抱き合わせ装備されるワイヤーカッター(タミヤII号戦車から流用)とジャッキの長さが合わない。どうもトライスターのジャッキが短めなのが原因のようで、結局、上の状態からまたもう一度、端部分を削って1mm延長した。取っ手のある面のリングも、一度モールドを削り取ってずらしてある。

F1013788F1013787抱き合わせ装備のややこしい形状の留め具を工作して装着したのがこの状態。

キットにも、ジャッキ中央の留め具はパーツ化されているのだが、本来一体のワイヤーカッターの留め具は付いていない。ジャッキの両端の留め具は自作、中央の留め具はキットパーツを半分使った。片蝶ネジはモデルカステン。厳密にすり合わせせずに工作したので、短バールのクランプとジャッキの留め具が干渉してしまった。

●左フェンダーはシャベル、オノ、消火器が付く。消火器はちょっと凝った土台の上に装着されるのだが、どうもよく形が判らなかった。シャベルは一段浮いた状態で、その下にオノが付く。クランプの取っ手は、たまたま手近にあったショウモデリングの「PANZER IV vol.1 OVM」エッチングセットに入っていたものを使用。ただし、そのままでは大きすぎてバランスがおかしくなるので切り詰めた。

F1013778 もっと凝るならジェニーのクランプなど投入すべきところなのだが、その他の場所の解像度を考えれば、個人的には「取っ手が付いてりゃ充分」な感じがする。土台となるフェンダーもキットのままだし。

そんなこんなで、再び仮組して全体形の記念撮影をした(順番が前後していて、全体写真の状態ではまだ右フェンダーの工具が載っていない)。解説もなしにいきなり砲が砲塔にくっついているが、その辺はまた後ほど。

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タウリン1000mg

●先月半ば。自宅パソコンのディスプレイは(この時代に)古いCRTを使っていたのだが、何となく基板が焼けるような不穏な臭いがしてきた。さらには時折ビリビリ画面が揺れるようになってしまい、いよいよ寿命だと覚悟。こりゃアカン、早くディスプレイだけでも何とかしなきゃ、と思ったのだが、対処する前にいきなり昇天してしまった。

まあ、ブツッと画面が真っ暗になっただけで、火を噴いたりはしなかったので、よしとしよう。

壊れたのは夕食後だったが、仕事の途中だったので、仕方なくその時間から神保町の事務所に出かけて泊りがけで作業。さらには、事務所で使っているマックブックを持って帰ってきて1日使ったが、翌日にヨドバシで新しいディスプレイを買ってきて接続した。

もともと、近日中にパソコンを新調するつもりだったのだが、そんなわけで一足先にディスプレイだけ新しくなった。

●なにしろ必要な写真資料などは自宅PCの中にあるので、これでI号戦車の製作はぱったり中断。

幸い、上記のように数日で環境は復旧したのだが、今度は五十肩が悪化。家にあった湿布薬を貼ってしのいでいたのだが、続けて貼りすぎたせいなのか、今度はその湿布薬でかぶれて、痒いのと痛いのと両方我慢する羽目になってしまった。

結局、模型製作も当「かばぶ」更新もしっかりご無沙汰となってしまった。SUMICONエントリー作として作ってきたI号戦車だが、組立さえ終了するのかどうか、という感じになってきた。いかんねどうも……。

●ご無沙汰の間の日常のあれこれ。

9月半ば。チビ助が数えで7歳なので、わざわざスタジオで七五三のオシャレな写真を撮るとか。ついでに外食をしようというので、久しぶりに横須賀に出かける。

F1013166右は、なにやらでっかいのがおる!と思って撮ったもの。艦番号「183」といえば、ウラル戦車工場!……ではなく、一般的な分類でいうとヘリ空母、自衛隊独自の呼称でいうとヘリコプター搭載護衛艦(DDH)の「いずも」。現在の自衛艦では最新(たぶん)・最大のもの。ヴェルニー公園から。

旧海軍の正規空母と比較すると、「蒼龍」「飛龍」よりは若干大きく、「赤城」や「翔鶴」型よりは少し小さい。いずれにせよ、かつての空母が停泊していたら、だいたいこんな感じに見えたわけだ。

F1013155もう1枚は、ヴェルニー公園のちょうど向かいの“黒なめくじ”さん。よく見ると後端の舵がX形なので、こちらも最新の「そうりゅう」型。見づらいが、左側にももう一隻いる。

●以前にみやまえさんに教えていただいたことなのだが、横須賀駅にはちょっとマニアックな駅員さんがいるのか、ホームの古レール柱の一部でペンキをマスキングし、残っている刻印を読みやすくしてある(普通に塗りつぶされている箇所もある)。

さらにそのうち2箇所には、きちんと案内板まで出ていて、「古レール・ウォッチャーへの誘い」的な感じに仕上がっている。

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最初の3枚は同じレール柱。あとはそれぞれ別の、独ドルトムンター・ウニオン製、米カーネギー社製レール。

●横須賀線の駅の中でももっとも鄙びていると思うのが田浦駅で、せっかくなので帰りにちょっと寄り道をした。

駅ができたのは日露戦争中のことで、おそらく、海側に何か軍の施設ができたなどの用事があったのではないかと思う。ただし、横須賀市役所の案内には、「交通も不便で人家もほとんどなく、せまくてさびしいこの場所が選ばれたのは、路線の勾配の関係ともいわれている」とある。……「勾配の関係」だけで駅ができるものなのか?

何がいいって、両側を古びたトンネルに挟まれてしまっている「ちんまり感」が素敵。おかげで延長できず、11両編成だと開かないドアがある。両側のトンネルのレンガのポータル、たっぷり残った古レールのホーム屋根柱、古レールをふんだんに使った跨線橋など、「素敵要素」がいろいろある。タウリン(田浦成分)1000mg配合って感じ。

▼まずはホーム逗子方面側のトンネル(田浦トンネル)。1枚目、列車が頭をトンネルに突っ込んで停車している。こちら側は仲良く双子という感じのトンネルだが、実際には案内板にあるように、左右で25年ほどの差がある。

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▼ホーム逗子方面寄りの跨線橋と、その柱。刻印から、写真の古レールは戦後の国産、八幡製鉄製ということが判る。この跨線橋は比較的新しいもののようだ。

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▼ホーム屋根柱、ホームの中央部分は古レールではなく木造。垂木(というほどのものではなくて、下敷き程度?)がナナメになっているのがちょっとオシャレ?

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▼ちょっと横須賀側に行くと、ホーム屋根柱が古レールに変わる。山手線各駅ほど凝った曲線ではないが、それなり。理由はよくわからないが、柱が中央に1本のY字型、2本のП字型、そしてまたY字型と切り替わっている。わずかに刻印が残っている場所もあるが、塗りこめられて「刻印がある」程度しか判らないところも。かろうじて、英バーロウ社製とわかるものもあった。

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▼横須賀側のトンネル。名称は七釜(しっかま)トンネル。反対側の田浦トンネルのような案内板は立っていない。田浦トンネルの案内板によれば、七釜トンネルは「明治・大正・昭和と三代にわたって建設された」そうな。

パッと見には、右から明治・大正・昭和と判断してしまいそうだが、実際には右から大正・明治・昭和で、真ん中が古い。

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F1013217●9月中に2度実家に行く。実家近くの路上で、なぜか2匹も遭難状態のツマグロヒョウモンの幼虫を目撃した。

何も知らずに見ると毒々しい気がしてしまうが、実際には無毒で、しかも割と綺麗な蝶の幼虫とわかると、「なんだかゴスロリな感じのするヤツ」くらいに思えてくる。片方は拾って、とりあえず車に轢かれそうにない場所に移動。

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