Spanish Panzer I (12)
●SUMICONネタ、I号戦車(スペイン改造型)製作記の続き。砲の製作。
●この改造型は、イタリア製ブレダ20mm砲(Breda 20/65 Mod. 1935)を搭載している。もともとは軽対空機関砲だが、スペイン内乱当時の軽装甲の戦車相手なら、十分強力な武装だったはず。なお、wikipediaによれば、ドイツの20mm機関砲、FlaK30や38とは弾薬が共通だそうだ(ゾロトゥルン系の20mm砲弾)。
L6やAB41の主砲として使われている……といっても、模型製作上、砲身の先が共通なだけなので流用対象外だが、機関部まであるベアなタイプがイタレリのAS42サハリアーナに入っているほか、ロバだか馬だかが牽引する単体キットもある(ただし、そちらは店頭で見たことはない気がする)。
もっとも、そこから砲身周りだけ流用するとごっそりパーツが余ってしまうし、そうまでして使いたいほどシャープなパーツではないので、コツコツ自作することにする。
●単純に「きれいな丸棒」を使いたい場合はエバーグリーンかプラストラクトがいいのだが、砲身に使うには柔らかすぎて曲げてしまいそう。適当な細さでテーパー加工しやすそうなパーツを探して、結局、フジミ76のPaK40の砲身を削ることにした。
ただし、最初はイタレリのパーツを参考に1本まるっとテーパーをつけて削ればいいのかと思っていたのだが、実物写真を見ると明らかに途中で太さが違うので、結局前後分け、後ろ側は別材(たぶんカステンのランナー)て作って接いだ。
砲身下のロッド(というかガスパイプ?)はコントレールのプラ棒。フラッシュハイダーとその後ろのリングもやはりコントレールのプラパイプを削ったもの。
と、ここまで作って、I号戦車改に搭載のものは中途に小さい防盾が付けなければいけないことを思い出す。フラッシュハイダーとリングが未接着で差し込んであるだけだったので助かった。
小防盾は円筒の表面を切り取った形状をしていて、最初は0.3mmプラバンを熱して型押ししようと思ったのだがシワシワになって上手くいかず、エッチングの切れ端も面倒くさそうで、結局、ドラゴンのM10パンターの不要部品(おそらく元のG型の排気管カバー)を切り抜いて縁を薄く加工した。
砲身後半の上部に変な箱状のものが付くのはブレダ20mmの特徴だが、I号改に搭載のものは、ある程度鮮明に写っている写真で見る限り、現存の砲や、イタレリのパーツのそれとちょっとディテールが異なっている。もしかしたら、カバーをかぶせた状態なのかもしれない。
ひとまず加工の終わった砲身と、イタレリのパーツの比較は以下。
●1枚目の写真にあるように、カステンの履帯の整形と繋ぎも並行。トライスターのI号A型は、旧版キットはカステン製、新版キットは(契約が切れたのか、それともバルクで仕入れたパーツがなくなったのか)自社製の履帯が入っている。
ディテールそのものには特に優劣はない感じだが、塗装の手間を考えると、非可動のトライスター製より可動式のカステンのほうがありがたい。
製作中、やけにプラがパキパキと硬くもろいのが気になった。以前にもカステンの何かの履帯のランナーを加工していてそう思った。もともと硬くもろいプラを使っているのか、それともプラが劣化しやすいのか、ちょっと気になる。
キット指定の枚数は87~88枚だが、87枚だとちょっときつすぎる感じ。つなぎ終わった記念に、足回りを仮組して全体形の写真を撮ってみた。
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