Spanish Panzer I (6)
●SUMICONネタ、I号戦車(スペイン改造型)の若干の進捗報告。
前回までで足回りのこちょこちょした工作はおおよそ終わったので(ビームはまだだが)、車体上部の工作に復帰。
●現在作っているトライスター旧版のI号戦車A型は、フェンダーが車体下部と一体になっている(新版では別パーツ)。そのこと自体に別に文句はないが、特にエンジンルーム左右部分で、車体上部にフェンダーを止めている本来はL字材のベロがきちんと接続しない。
そこで、L字材に見えるよう、フェンダー側にプラバンを貼り足したうえでリベットを追加した。リベット列は車体側とフェンダー側で数と配置が違う。
現存車輌の細部写真では、どうも一部あやふやなところもあるのだが、車体側は丸頭、フェンダー側は六角ボルトのようなので、それぞれ、タミヤ48マーダーから丸頭と平頭を削り取ってきて付けた(なかなか使い出がある)。
この写真では、排気管パイプ用切り欠きの前のベロのフェンダー側は、前方で直角、後方で三角に伸びているように見えるが、これは単純に左右用を取り違えて使っているためらしい。最初からそうだったのか、レストア時のミスかは不明。
なお、よくよく見直すと、排気管パイプ用の切り欠きは、実車ではもうほんのわずか前方にあるような感じもするのだが、いまさら気付いても遅いのでそのまま。というより、しっかり検証もしていない。
●車体各部のフック類は、キットのパーツでは単なる板状の突起になっているため、ナイフの先で彫り込んでフックらしい形状に。写真は一番向こう側がフック部加工済み、手前が未加工。
また、この吊下げフックは、フックの下側に2つの穴が開いたベロ状の突起があるが、キットは不十分なモールドがあるだけなので切り取り、0.4mmの穴を開けた0.3mmプラバンで作り替えた。
加工後のものは、上のフェンダー工作写真の左側に写っている。例によって、プラ材の組み合わせで、穴の間隔を揃えるためのごく簡単なジグを作った。
この吊下げフックは市販のエッチングパーツにも入っていることが多いが、元が鋳造なので、平板すぎるエッチングよりもキットパーツの改修のほうがいいように思う(ビンボーな私の後付けの理由)。
●同様に、車体前端の牽引フックも、キットのモールドは単なる板だったので削り込んだ。車体前面に沿う取り付けベロは小さかったのでプラバンで作り替え。
また、車体前面装甲の平面部、下部左右にある4つずつのリベット(というかネジ?)は、キットでは単純な丸リベット頭として表現されているが、実際には半埋め込み風。
キットのモールドを削り落としたうえで、ビーディングツール(球ぐり工具)を押し付けて表現した。
●改修型(スペインにおける改修ではなく、それ以前のドイツ本国での改修)の特徴である後部の通風孔カバーは、キットのパーツは明らかに形がおかしく、前後に短すぎる。
内側が斜めなのでそのまま延長工作もできず、意外に厄介だと工作をためらっていたのだが、結局、キットのパーツのタテヨコを逆にしたうえでアンコにしてプラバンを貼り増したり貼り替えたりゴニョゴニョしてでっち上げた。
実際のカバーは、上面はエンジンルームにちょっと被さる形のベロになっていて、給油口をふさがないよう、わずかに円弧状の切り欠きがある。
実際に車体に付けた状態がこちら。実物は車体に溶接されているが、溶接痕の表現は未工作。
裏側には2枚のルーバーが付いている。この奥の車体後面の通風孔は、未改修の車輌ではメッシュが張られているが、このカバー付き改修型では素通しの穴になっているのではないかと思う(でないと、メッシュの枠にカバーを溶接することになってしまう。もちろん、どのみちひっくり返して覗き込まない限りは判らないので工作には反映しない。
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