Spanish Panzer I (9)
●SUMICONネタ、I号戦車(スペイン改造型)製作記。
尾藤満氏による、AM誌の「ACHTUNG PANZER! Modellieren」を読み返していたら、誘導輪のアーム(誘導輪位置調整用スライド部の上側)に彫り込み工作をしている写真があった。
文章では触れられておらず、どうやら工作をしてあるのは、その途中写真のみのようで見逃していたのだが、実車写真を見ると、確かにその部分に窪みがある。
というわけで、ナイフの先でちょこちょこと彫り込んだ(右写真、黄色三角で指し示した部分)。下は比較用の未工作の裏側。軸穴はだいぶ工作の早い段階からあけてある。
●車体後部の工作。
通風孔カバー下の左右のフックはだいぶ表現が足りていない感じなので、基部だけ使用し、あとは0.3mmプラバンで作り替えた。
また、シャーシ左右端の、用途不明の「ヨの字」の鋳造部品は、キットのパーツは小さめで形状もおかしい(本来は上下が対称のようなのだが、非対称になっている)ので、これも0.3mmプラバンで新造。中にあるボルト頭(本当はナット)は、タミヤIII突の天井板のものを削り取って来て接着した。
中央下部の牽引ピントルは実際にはもうちょっと華奢な感じで、中央部と下部で2本ずつのボルトで止められているのだが、ここはほぼキットのままでスルーした。
●この先、車体部はあれこれ装備品の工作があるのだが、そちらは一休み。
今回の製作の目玉、ブレダ20mm砲搭載の改造砲塔にいよいよ手をつけることにする。
ブレダ20mm搭載の砲塔は、本来の砲塔を利用し、天井部分をそのままかさ上げして容積拡大を図っている。砲塔ハッチは同一のものらしいので、おそらく、元の砲塔の天井板を切り取って、側面を継ぎ足した上で改めてその天井板を付け直しているのではないかと思う。
というわけで模型製作においてもそんな感じにしたが、模型の場合はどうしても切り取りしろが出るので、砲塔パーツをもうひとつ余計に用意し、天井板を切り取って、もうひとつの正常な砲塔パーツとニコイチした。なお下の砲塔に、より寸法的に正しいらしいイタレリのものを使うことも考えたのだが、切り取ったトライスターの天井板と幅が合わなかったので断念した。
周囲の継ぎ足し部分は、曲げ工作の容易さから0.3mmプラバンを使用したが、ちょっとこれは事後変形が怖い。
かさ上げの高さは、実車写真やHiPM、MBのパーツから適当に判断して、およそ5.5mmとした。どういうわけか、RPMのルノーFTの誘導輪がまるで測ったように都合よく、トライスターの砲塔上面の円周よりやや小さめだったので、最初にこれを砲塔上に接着。これを周囲の0.3mmの壁の接着ガイドとした。この後、どうせ砲塔ハッチは閉めてしまうので、くり抜き工作などは行わなかった。
●ここでもうひとつ問題。基本、天井はまっすぐ真上にかさ上げしているだけなのだが、砲塔前面の処理が、本来の砲塔前面とツライチなのか(図上)、それとも途中で角度が変わって垂直になっているのか(図下)が、どうもよく判らない。
真横からの写真があればよいのだが、そんな都合のよい写真は残っておらず、斜めからの写真だと(側面の角度が切り替わっていることもあって)どうも判断を付けづらい。
ちなみに、MB、HiPMのキットは途中の角度変化ありという解釈。BISONデカールの説明図はツライチという解釈のようだ。
どうするか少々悩んだが、結局、角度変化ありの解釈で前面をふさいだ。
この後、溶接跡の追加、クラッペの工作などを行ってから、防盾部の作成に入る予定。
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