Spanish Panzer I (4)
●SUMICONネタ、I号戦車の製作記の続き。といっても、正直なところ、ほとんど進んでいない。
●わずかな進捗。起動輪のギアハウジング部に、キットでは省略されている前面の装甲と、その取り付けボルトを追加。
ただし、この部分が正確にわかる写真が手元になく、装甲板がカバーしている範囲、ボルト位置など、割といい加減。
要するに、「前方から履帯の内側を覗き込んだときに、ボルトがチラ見えしたらちょっと嬉しいかな」レベル。
左側のbeforeの写真でよく判るように、このギアハウジング部分は、キットでは前面装甲板のカーブと同心円ではなく、ちょっと上にずれている。床板部分を延長する工作を行なったために、ますますそのズレが強調された形になってしまったのだが、実車では(トラクツの図を見る限り)前面のカーブに沿っている。
もっとも、起動輪を付けてしまえばずれているかどうかはほぼわからないし、起動輪の位置バランスがおかしくなっても困るので、ここは潔くスルー。
なお、このズレは、トライスターのキットの前面装甲板の高さが若干足りない(らしい)ことに起因するものかもしれない。
●転輪ボギーに関する若干の考察。
I号戦車の足周りは、基本、原型となった初期のヴィッカース軽戦車系列のリーフスプリング式サスペンションを踏襲しているのだが、若干の違いもある。
写真は上がI号戦車A型、下がヴィッカース(CAMsのヴィッカース水陸両用戦車)のボギー(ともに誘導輪側)。ヴィッカースがアームにスプリングがイモ付けになっているのに対して、I号A型はアームに対してスプリングがシーソーのように動く、少々凝った仕組みになっている。
写真の黄色の矢印の先のポッチがスプリングの支点で、ボギー全体の軸とは別に作動軸がある。水色の矢印①、②の部分にはダンパーがあってスプリングのシーソーの動きを受け止める。
とはいっても、荷重が掛かっている状態では常に①のダンパーがスプリングを支えているわけで、イモ付けではなく、わざわざスプリングが動くようになっている理由は、いまいちよく判らない。
2枚目の写真は前側転輪ボギー。こちら側は、本来①の位置にスプリング・シーソーの支点軸があるべきなのだが、なぜかトライスターのキットパーツでは、②の位置に軸の端部のモールドがある。
よくよく見ると、①の位置に作動軸の土台になる部分のモールドはあるので、なぜこんなことになっているのか謎。
キットでは前部ボギー、後部ボギーともに、このように軸の端部のモールドはあるのだが、肝心の、内外のスプリング間にある軸(というより軸カパー)はまったく省略されている。
実を言えば、これを追加しようとして、前側ボギーではモールドの位置では転輪に軸が干渉してしまうためにようやく間違いに気付いた。もちろん、ほとんど見えもしない軸部の追加などという面倒なことを考えなければ、どうでもいいような話なのだけれど。
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