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2015年6月

セミの初鳴き

F1011563●6月28日。午後、散歩に出たら、ニイニイゼミの鳴き声がした。

名越切通から大切岸上の尾根道にかけて数ヵ所で聞いたので、さらにもう少し前に出始めていたのかもしれない。

大切岸上のニワトコの樹で姿も確認したのだが、携帯電話のソフト的ズームでは右写真が精一杯。ちょうど真ん中あたりに写っているのだが、これでは「なんとなくセミっぽい?」程度。先日、某編集部で貰ったコンデジを持っていけばよかった。

環境省「いきものログ」の自分の投稿を検索したら、昨年は7月8日に初鳴きを聞いていた。

●同日。先週も怪しいキノコの写真を1枚UPしたが、さすが梅雨時、さらにあちこちににょきにょき。すべて大切岸上の尾根道で。

F1011579 F1011577 F1011573 F1011571 F1011566 F1011555

2枚目、3枚目はドクツルタケではないかと思う。5枚目の黒白まだらはオニイグチか、オニイグチモドキ?(顕微鏡で胞子を見ないと確実には識別できないそうな) 4枚目写真も傘裏がスポンジ状なのでイグチの仲間か。

ちなみにドクツルタケは名前の通り毒(しかも猛毒)、オニイグチ、オニイグチモドキはこの外見で食えるそうだ(もちろん、試す気にはなれない)。

F1011558●春に見つけて以来気になっているニホンミツバチの巣だが、人間に駆除もされず、スズメバチに襲われて壊滅することもなく、元気に蜜集めの日々のようだ。

ちょっと前に見に行った時に、すぐ近くを巨大なスズメバチが飛んで行ったので危ないなあ、と思ったのだが、今のところ無事。あるいは、襲われているがハチボールで撃退しているのかもしれない。

最初に見かけたときにはかなり怖々と遠くから写真を撮ったのだが、その後、だいぶ近付いても警戒行動も取られない感じなので、最近はカメラ(携帯)を20~30cmくらいまで近付けて撮っている(にもかかわらず、大した出来の写真ではない)。

●話は前後するが、週末に実家に行ってきた。帰る前に、床下の倉庫にもぐって、はるか昔に採集した化石を少しレスキューして来た。

いくつか手元に置いておきたいものもあるが、若干は、先日行った理科ハウスに寄贈してしまうつもり。

まだ他にもいろいろあるはずで、ぼちぼち持ってこようと思う。ただし、大きな岩(ウミユリ石灰岩の塊とか)は重いのでどうするか悩むところ。また、亡父が勝手に庭石にしてしまったものもあったはず。なんだかもう。

F1011497 F1011495▼松葉石(Monodiexodina matsubaishi)。二畳紀の、かなり特異な形のフズリナの一種。殻自体は溶けてなくなって印象化石になっている。おそらく気仙沼市の上八瀬近辺で採ったもの。

なぜか栃木県の葛生で採ったような気になっていたのだが、ウェブで調べたらほぼ北上山地特有の化石らしいので、行った覚えのある場所から類推。採集地に関しては標本にメモなど添えていなかったのでだいぶ曖昧で、標本の価値を損なっている。また、種名についても「モノディクソディナ」という名前には馴染みがなく、「パラフズリナ・マツバイシ」と覚えていたのだが、昔はそう呼ばれていたのか、それとも私の記憶違いなのかよく判らない。

F1011501 F1011500▼こちらはたぶん栃木県佐野市葛生(当時は栃木県葛生町)産、二畳紀の、おそらくパラフズリナ(Parafusulina sp.)。フズリナ石灰岩だが表面が風化し、若干フズリナ本体が盛り上がっている。葛生では、もっと風化が進行してフズリナが米のポン菓子のようにパラパラ採れる場所もあった。

そんなパラパラと単体のフズリナの標本も、またもっと表面が風化して米粒状のフズリナが浮かび上がった標本もあったはずだが、とりあえず今回は見当たらず。

F1011494 F1011490▼北海道留萌郡、小平蘂(オビラシベ)川上流産のアンモナイトあれこれ。採ってきた岩塊を砕いていて出てきた小さな標本。

左は巻きがきつく平べったいのが特徴のフィロセラス(Phylloceras)の仲間。ネオフィロセラス(Neophylloceras sp.)か。右写真で中下に写っているのと同じもの。右写真の左端は、比較的大きめの異常巻きアンモナイトの一部。

確か高校2年の時、すでに大学に通っていた先輩たちと一緒に、テントをかついで、列車を乗り継いで行った時のもの。夜行の急行「八甲田」、廃止される前の青函連絡船に乗って、初めて行った北海道だった気がする。

●30日。「読書レーダー」のSO-122さんの書き込みで発売を知って、「げんしけん」18巻を買いに行く。

そのまま病院に寄ったので待合室で読んでいたのだが、ほどなく看護師さんに呼ばれて、診断書作成のための身長・体重、脈拍、体温、血圧の測定やら採血やら。どうも待合室の私を呼ぶときに見たらしく、採血中に、看護師の女の子に、

「『げんしけん』ですか~。私も好きなんですよ~。新刊出たんですよね~。マダラメハーレム崩壊ですね~」

などなど言われる。まだ読み始めたばかりなんだからバラさないでよ(笑)。

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Spanish Panzer I (5)

SUMICON参加作品、I号戦車(スペイン改造型)の製作記。といっても、まだ車体下部~足回りをいじっているだけなので、スペインはまだまだはるか向こう。

●基本、工作箇所は前回から直接の続き。

F1011341まずは第一転輪サスペンション。スプリングは、0.5mmアルミ棒を買ってきて、適当な太さのランナーに巻き付けた。アルミは適度に柔らかく、ほとんど弾力もないので一度巻いたものが戻ったりしない。巻いた後で切断・ヤスリ掛けするのも楽で扱いやすい。

とはいえ、間に何か挟んだりせずに直接手で巻いた(最初はきつく巻いて、その後で両側を引っ張って伸ばし、バネ線間の隙間を開けた)ので、よく見ると間隔が不揃いになっている。そもそも、この部分は「伸ばすバネ」ではなく「縮めるバネ」であって、もうちょっとバネ線間の隙間は広いほうがよかったように思う。これなら、キットのパーツでもあまり変わりがなかったかも。

なお、スプリング下端は当然、アームと接続していなければならないはずだが、そのへんは転輪に隠れてしまうので加工しなかった。元のキットパーツでも表現されていない。

サスアームは前回書いたようにドラゴンのパーツの流用。リンクアームはトライスターのキットのパーツ。特に削り合わせなどしなくてもそのまま組み合わせられる。

F1011484●第二転輪以降のボギーは、前回書いたように、リーフスプリングのシーソー軸部が省略されているので、これを追加。

F1011481内外のスプリングの間の軸カバーは、コントレールのプラパイプで加工。これに、カバーを止めるボルトのフランジと、ナット(例によってマスタークラブのキャッスルナット)を付ける。

写真は前側(第二・第三転輪用)ボギーで、左はフランジの加工前。これも前回触れたが、表側の軸モールド位置が間違えているので、削り取って付け直している。右はフランジの加工後。この前側ボギーの軸カバーのフランジは、穴が2個のものと1個のものが互い違いについていて、ただし、穴2個のフランジにも、ボルトは1本しか通っていない。……というのが標準の形状であるようだ。

ちなみにフランジの付き方は右側ボギーも左側ボギーも同じ(鏡像/対称形ではない)らしい。

F1011510後ろ側(第四転輪・誘導輪用)ボギーはフランジ形状が違い、ボルトも片側4本ずつ使われているうようなのだが、ここがばっちり写った写真がなく、想像混じり。工作も多少粗いものになってしまったが、どのみちこの部分は履帯の垂れ下がりもあるのでほとんど見えないだろう、という甘え混じり。

というわけで、スプリング抑えの金具の改修から始まった、妙に手間のかかるボギーの工作は、これでひとまず終了。

●転輪それ自体にも、ごくごく僅かな追加工作。

F1011619 転輪表側のスポーク付け根2ヶ所のでっぱりに、グリスキャップと思われる小ボルト(ナット?)の表現として、輪切りの伸ばしランナーを接着。

とはいえ、あまりに小さいので、老眼鏡を掛けても、ちゃんと円筒の円の部分を接着しているのか、それとも間違えて筒の部分をつけていないか、はっきり言ってよく見えないので、だいぶ適当に工作している。

●そんなわけで、足回りを仮組みしてみた。

F1011613 ボギーとビームは差し込んであるだけ。ビームは、キット(トライスター)のパーツは厚みがあり、本来コの字断面である上下の立ち上がりが小さく、浅くて見栄えが悪いので、若干マシなイタレリのパーツを持ってきてみた。

この部分、エッチングを使えば効果的な部分なのだが、他に、切実に必要とは思われないパーツがわらわら付いてきてコストパフォーマンスがよくないので、専用エッチングのセットを張り込む気にはなれないでいる。

なお、戸棚をひっくり返していたらOn The Marks製のI号/II号戦車用エッチングが出てきたのだが、ビームは入っていない。

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理科ハウス

●このところ右肩が慢性的にじんわり痛くて、これが噂に聞く五十肩ってやつだろうか、と思う。四十肩というのもあるが同じものだそうだ。ちなみにゴジュウカラシジュウカラは別物。

もっとも、腕が上がらないとか、動かすと激痛が、とかもない。スペースの都合で、キーボードの横でなく向こう側でマウスを操作するという、いささか無理のある姿勢が原因かも。

●そのキーボード。しばらく前に自室でカップ麺(確か「緑のたぬき」)を食べていて、盛大にツユをこぼし、お出汁の利いたキーボードになってしまった。作動上は今のところ問題なし。

●収納上どうにもならなくなってきて、若干の蔵書を処分(主に文庫本)。bookoffの出張買取に来てもらう。300数十冊で、〆て5000円少々。

旬を過ぎたベストセラー本の買い叩かれ度がすごくて、「のぼうの城」単行本が6円とか。逆に、「え? なんでこんな本が?」というマイナーな専門書に100円とか付く。

●そのより分け作業の間に、ずっと前に誰かに貸して行方不明になったと思っていた、早川文庫FT初期の名作、ロード・ダンセイニの「ぺガーナの神々」が見つかってちょっと嬉しい。

もっとも、誰かに一度貸して戻ってこなかったのは本当で、出てきた本は初版の25年後、読者アンコールフェアで再版された際に買い直したもの(フェアの帯が掛かっていて思いだした)。こんな感じで、現在持っている「北欧空戦記」も3冊目だったかも。

●donjiさんが仙台から来るのに合わせて、22日月曜日、久々の「生春巻き隊」会合。というわけで、古本の売上げがそのまま飲み代に。

かさぱのす氏幹事で、donji氏、ばお氏と私の4人。秋葉原にて、珍しく名前の通りに生春巻きを食べつつ飲む。

酒の肴に、「イタレリ作せり」CONで作ったPaK97/38(依然未塗装)を持って行く。

「やっぱり、塗らずにとっておく用(というより自慢用)と、塗る用の2つを作るべきだよ」

などと言われる。

かさぱのす氏はFLY HAWKのルノーFT、MBのオースチン装甲車(ともに72)の組み立て中のもの。どちらも非常にシャープなキットで、かなり欲しくなる出来。

その日のうちに新幹線で帰るdonji氏と東京駅で別れ帰宅。

●数日前、自宅を出たところのヤブガラシの花でコマルハナバチのオスを見たが、さすがにコマルハナバチの季節はそろそろ終わりで、代わって、あちこちで咲き始めたアガパンサスやアベリアで、トラマルハナバチを頻繁に見かけるようになった。

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最初の2枚はハイランド、3枚目は池子、4枚目は逗子駅裏にて。すべて23日撮影。

●その他ムシ関係。

▼昆虫に関しては普通の人よりも結構好きだと思っているのだが、そんな私でもちょっと背筋がぞわぞわしてしまう系のムシを発見(ムシ耐性の低い方には失礼)。撮ったのは6月上旬なのでしばらく前なのだが、例によって、何かいないか道端の草をチェックしながら歩いていて、こんなものを見つけた。

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センニンソウの葉の、表皮の下にもぐり込んで食害しているイモムシというかウジムシというか、しかも妙に綺麗な薄オレンジ色。たぶん、葉の上にいるだけならそこまで気持ち悪くないと思うのだが、この、表皮の下にいるというのが「ぞわぞわ感」を掻き立てる(少なくとも私的には)。

いわゆる「ハモグリムシ」はハモグリガ、ハモグリバエの幼虫であることが多いのだが、食草やこの色、形態から調べても該当種が見つからない。そもそもハモグリムシの場合は、お金持ちの子のプラレールのようにグニグニと細い食痕が線を描くのが普通で、こんなふうに面で食害するのは珍しい。

あれこれ探して、ようやく、オオアカマルノミハムシというハムシの幼虫であることが判った。6月7日撮影。

▼次は、我が家の斜め向かいのアカメガシワの花で、コマルハナバチのオスの写真を撮っている時に見つけた奇抜な格好の寄生バチ。長い産卵管、変な翅の畳み方に腹部の立て方、妙に長い首。オオコンボウヤセバチと判明。6月10日撮影。

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▼どうせルリシジミかヤマトシジミだろうと思ってカメラ(というかケータイ)を近付けたのだが、ちょっと普段は見ない子だった。ツバメシジミ。6月11日。

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▼6月15日撮影。朝、チビがムシがいる、ムシがいると呼ぶので見に行ったら、中型のカミキリムシだった。胸に赤い模様のある、ちょっと見慣れない種類のカミキリムシだなあ、と思ったのだが、そんな模様の種類にはなかなか行き当たらない。それもそのはずで、赤い模様に見えたのはびっしりたかったタカラダニだった。本体はセンノキカミキリ。

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▼同日、そのすぐ後に、家のまん前の潅木で。ウンカ? ヨコバイ? と思って調べていて(実際にその近縁ではあるのだが)、意外にたどり着くのに手間が掛かった地味なトリコロールの小さな虫。コガシラアワフキ。

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●梅雨時はヤマユリの季節でもあり、怪しいキノコの季節でもある。前者はそろそろ盛りが過ぎた感じ? 後者は、ここ数年必ず見かけるシロオニタケもまた出てきそうだが、今のところ未見。

下の写真は両方とも名越の尾根道で。真っ白なキノコは傘裏にひだも見えないが管孔も見えず、形態的にも怪しい。しかもこの黄色い汁がとことん怪しげ。ひと舐めで卒倒するか、あるいはトリップするか、いずれにせよ、無事には済みそうにない。

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●池子に「理科ハウス」という、小さな私設科学館があるとかみさんに聞いて、23日、出掛けてみる。子どもらの幼稚園時代の同級生のお母さん2人が館長および学芸員。

F1011405 F1011406行ってみると、本当に小さな施設ではあるのだが、それなりに面白い本がある書架のコーナー、触って楽しめる器具や標本、飼っている小さな生き物など、もしも自分が小学生の頃にこんな場所があったら入り浸ってしまいそうな感じ。

アメリカのものらしい、ミールワームのスナック菓子(BBQ味)というのを食べさせられる。個人的に、昆虫食はバッタ系の佃煮までは大丈夫だが、ハチノコを含め幼虫は無理、と思っていたのだが、思い切って食べたら意外に平気だった。揚げてあるので汁気がなかったためかと思う。

あれこれ話し込んで、キュリー夫人関係の本を2冊借りて帰る。キュリー夫人ネタの仕事は一応終わっているが、もしも急に書き足す必要などが出てきた時のため。

●逗子駅裏の道の柵は古レール製だった。ざっと見てみたが、だいぶ表面は荒れていて、刻印などは確認できず。

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以下の写真は、総合車両製作所横浜事業所回送線。つまり、以前に載せた写真の続き。

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Spanish Panzer I (4)

SUMICONネタ、I号戦車の製作記の続き。といっても、正直なところ、ほとんど進んでいない。

F1011303F1011213●わずかな進捗。起動輪のギアハウジング部に、キットでは省略されている前面の装甲と、その取り付けボルトを追加。

ただし、この部分が正確にわかる写真が手元になく、装甲板がカバーしている範囲、ボルト位置など、割といい加減。

要するに、「前方から履帯の内側を覗き込んだときに、ボルトがチラ見えしたらちょっと嬉しいかな」レベル。

左側のbeforeの写真でよく判るように、このギアハウジング部分は、キットでは前面装甲板のカーブと同心円ではなく、ちょっと上にずれている。床板部分を延長する工作を行なったために、ますますそのズレが強調された形になってしまったのだが、実車では(トラクツの図を見る限り)前面のカーブに沿っている。

もっとも、起動輪を付けてしまえばずれているかどうかはほぼわからないし、起動輪の位置バランスがおかしくなっても困るので、ここは潔くスルー。

なお、このズレは、トライスターのキットの前面装甲板の高さが若干足りない(らしい)ことに起因するものかもしれない。

●転輪ボギーに関する若干の考察。

I号戦車の足周りは、基本、原型となった初期のヴィッカース軽戦車系列のリーフスプリング式サスペンションを踏襲しているのだが、若干の違いもある。

F1011310b 写真は上がI号戦車A型、下がヴィッカース(CAMsのヴィッカース水陸両用戦車)のボギー(ともに誘導輪側)。ヴィッカースがアームにスプリングがイモ付けになっているのに対して、I号A型はアームに対してスプリングがシーソーのように動く、少々凝った仕組みになっている。

写真の黄色の矢印の先のポッチがスプリングの支点で、ボギー全体の軸とは別に作動軸がある。水色の矢印①、②の部分にはダンパーがあってスプリングのシーソーの動きを受け止める。

とはいっても、荷重が掛かっている状態では常に①のダンパーがスプリングを支えているわけで、イモ付けではなく、わざわざスプリングが動くようになっている理由は、いまいちよく判らない。

F1011306b2枚目の写真は前側転輪ボギー。こちら側は、本来①の位置にスプリング・シーソーの支点軸があるべきなのだが、なぜかトライスターのキットパーツでは、②の位置に軸の端部のモールドがある。

よくよく見ると、①の位置に作動軸の土台になる部分のモールドはあるので、なぜこんなことになっているのか謎。

キットでは前部ボギー、後部ボギーともに、このように軸の端部のモールドはあるのだが、肝心の、内外のスプリング間にある軸(というより軸カパー)はまったく省略されている。

実を言えば、これを追加しようとして、前側ボギーではモールドの位置では転輪に軸が干渉してしまうためにようやく間違いに気付いた。もちろん、ほとんど見えもしない軸部の追加などという面倒なことを考えなければ、どうでもいいような話なのだけれど。

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最後の1つ

●丸ポスト番外編(もともと番号など付けていないけれど)。

鎌倉市は、おそらく国内の自治体のなかで、最も丸ポスト(差出箱1号丸型)の現役稼動数が多く、30数基が使われている。

その丸ポストよりも後の時代の四角いポストは、さまざまなタイプが満遍なくあるのかというと、そうでもないらしい。つい数日前に知ったのだが、大町3丁目の奥にひっそりと小さな角ポストが立っていて、それは「差出箱9号初期型」というタイプなのだが、鎌倉市内に1つしか残っていないのだという。

丸ポスト以外は十把一絡げでスルーしていたのだが、「しかない」と言われると急に有り難味が増した気がして、6日夕、散歩がてら見に行ってみた。

目指すポストはすぐに見つかったものの……なんと、今月19日を目処に使用中止・撤去の方針が決まっていて、その旨通知が貼ってあった。

F1011156b F1011169b F1011165b F1011166b F1011167b F1011160 F1011161b F1011168

差出口を覗いたらカタツムリ(たぶんミスジマイマイ)が貼り付いていた。

なくなるのは惜しい気がするが、ポストマップで検索してみると、この「差出箱9号初期型」自体、全国的に希少というわけではなく、1万4000基余りヒットする。都心にはないようなので、見た目通り、郵便物がそれほど多くない、「イナカの小さなポスト」という位置付けなのだろう。各タイプの解説はこちら

もっと奥行きがある改修型の「差出箱9号」は、鎌倉市内にあと2つほどあるようだ。

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ずしのむし

●ここ2週間ほどで、それなりにきれいに撮れて嬉しかった虫の写真をいくつか。一部、タイトルと異なり隣の鎌倉市のものあり。

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上左:このあたりでは初めて見たアカスジカメムシ。名越切通下の平場で(5/20)。
上右:あまり鮮明な写真ではないが、まるでナウシカに出てくるような面妖な虫。ラクダムシなんて初めて知りましたよ私……。鎌倉市浄明寺(5/20)。

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上左:ベッコウハナアブ、だと思うのだが、胸が黒いのと、名前の通りベッコウ色なのと両方いるという理解でいいのだろうか? 鎌倉市浄明寺(5/20)。
上右:トンボはそこそこ綺麗に撮れると嬉しい。たぶんアサヒナカワトンボ。久木大池公園近く(5/20)。

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上左:ヒゲナガハナバチのメス? もふもふの胸、脚に付けた花粉が、いかにも典型的ハナバチな感じ。久木大池公園近く(5/20)。
上右:なんだか水墨画調のシロジマエダシャク。小坪、亀団(5/27)。

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上左:テングチョウ。小坪、亀団(6/1)。
上右:美しい種が多いゼフィルスだけど割と地味。希少な種が多いゼフィルスだけど割と普通。ミズイロオナガシジミ。この日2匹見た。大切岸にて(6/1)。

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上左:しばらくはコイツの季節。ラミーカミキリ。大切岸にて(6/1)。
上右:ルリシジミ。ここ最近はヤマトシジミよりも普通にそのへんに多い。幅広い縁取りがあるのはメス。小坪・亀団(6/4)。

なお、6/1の散歩途中、大切岸の上で初めてウラナミアカシジミを見つけて興奮したのだが、間近に止まっていたにもかかわらず、葉っぱが邪魔して上手く撮れそうもなく、ちょっと回り込もうとしたら飛び去ってしまって、結局撮れなかった。非常に残念。

F1010899F1010900●5月27日。公園の踏み固めた道にポツポツと穴が開いていて、小さなハチが多数、その上を超低空飛行しているのを見つけた(なにしろハチは高速で飛びまわっているので、右写真には写っていない)。

見ていると、時々、後脚に花粉を付けたハチが穴にもぐり込んで行く。周辺を超低空飛行しているハチには、花粉は付いていない。実は別種のハチで、超低空飛行しているほうは横取り狙い?……などと思ったがそうではなく、花粉を運んでいるほうはメス、超低空飛行はオスらしい。

F1010895F1010897ネット上で読んだウツギヒメハナバチの生態に似ているし、このところよく見たウツギヒメハナバチに大きさも姿も似ている(5/20付記事参照)。もっとも、小さなハナバチを形態できちんと区別できるほどの知識はないし、ウツギ自体の花のシーズンも終わりかけていたので、本当にそうかはよく判らない。

なおも観察を続けると、ハチの穴にもぐりこもうとしているようなゴミムシ?の類もいたりして、こちらこそ本当の横取り狙いかも。また、いきなりハチが数匹ダンゴになって格闘を始めたが、これはウツギヒメハナバチの解説によれば(前述のようにウツギヒメハナバチかどうかよく判らないが)、1匹のメスを数匹のオスで争っているらしい。

●またまたしつこく鎌倉駅の古レール。

見上げてみたら、屋根の梁の部分にも刻印が読めるものがいくつも残っていることに気付いた。

▼キャンメルでもウニオンでもない、第3のメーカー製のものがあった。英バロー社(BARROW STEEL)製。「古レールのページ」で調べてみると、続く数字(166?)は製造年の一部ではなく、鋼種コードのようで、製造年はこの後に入っているようだ。

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▼これは前回紹介したのと同じ、ドルトムンター・ウニオン製のもの。製造年は1886年だろうか?

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最初に見つけたのと同じ、英キャンメル社製。少なくとも鎌倉駅の古レール柱では、やはりこのメーカー製のものが最も多いようだ。ただし、刻印が比較的密に入っている(あまり距離を置かずに繰り返されたりしている)のも、多く発見できる要因になっているかもしれない。

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▼オマケ。鎌倉・小町の妙隆寺は山門の修復中らしく、ジェンガみたいな妙な有様になっているが、よくみると、ここにも古レールが(刻印などは見当たらず)。もしかしたら、この積み上げている“ジェンガ”も、枕木か?

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●別に声を大にして言うことではないが、たこ焼きが好き。

F1011130 ただし、基本的には関東人なので自宅にたこ焼き機はなく(別に関東人で持っていてもいいわけだが)、自宅でお好み焼はたまに食えても、たこ焼きは(レンジでチン以外は)食えないのが残念。

そんなわけで、ちょっと美味しそうなたこ焼きを見ると吸い寄せられ率が高い。4日、仕事で国分寺に行った帰り、渋谷の地下でつい買ってしまって、地下鉄の駅で食う。んむ。なかなか美味かった。

ちなみに都内でよく見る「銀だこ」は、何かちょっと別種の食い物のような気がして試したことがない。

●横浜のヨドバシに行ったら、リンドバーグで再生産された、旧インパクトの1:48、「アブロ複葉機」が売られていた。価格は2700円ちょっと(多分税別)。パッケージ絵のジグソーパズル付き(それはあまり要らない気がする)。

1960年代に発売された、しかし当時の水準を超えた佳作キットだが、比較的短命で絶版になってしまった。私は旧インパクト版、その後に出たパイロ版、ライフライク版を取り混ぜて、とりあえずシリーズ全6種を揃えているだが(それについては以前にも書いた)、再販が嬉しくて思わず買いそうになってしまった。

キットを抱えて、他の材料を物色しているうち、「いやしかし、一生のうちにアブロ複葉を2機は作らないよな……」と思い直して棚に戻したが、また見たらまた手を伸ばしてしまうかも……。

●「パンチライン」という(最初から観ていないので)よく判らないアニメをたまたま観たら、Q-May会という謎の組織が出てきた。これはあれですかね。年に2作、1:35の新作AFVを作らないと除名になるとかいう……。

●この期に及んで、今いくよ・くるよのどっちがいくよでどっちがくるよなのか曖昧。

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Spanish Panzer I (3)

●仕事が切羽詰った上に煮詰まって、もうどうすればいいやら状態なのだが、現実逃避で、SUMICONネタ、I号戦車の製作記の続き。

F1011109●前回、「これをあと7箇所もやるのかと思うとちょっとげんなりする」と書いた転輪ボギーの0.7mmナット追加工作だが、なんとか片側分を終了(相変わらずボケた写真で申し訳ない)。

リーフスプリング根元側の1本に関しては、前回、サーフェサーを使って接着したと書いたのだが、これは、穴あけ時に念入りに穴をさらって0.5mmよりゆるくなってしまったせいで、その後に工作した分については、いつものMaster Clubらしく、脚のテーパーでキュッと締まって、特に接着の必要を感じなかった。

中ほどの2本は、最初の一組は手探りで作った感じだが、2本のナットの間隔が不揃いだとみっともないので、2組目以降は、ごく簡単なジグを作って工作した。

▼下がそのジグと、ジグにセットしたプラバンの帯。0.3mm厚の細い帯が入るぶんの隙間(というかポケット?)を開けてプラ材を貼り合わせ、上側に0.5mmの穴あけガイドを開口したもの。木目模様が入っているのは、先日作ったマウルティアのアオリの切れ端を使ったため。ビンボー臭い……。

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▼ジグのガイドに従って穴あけしたプラバン。ジグにセットしたまま全部開けてしまうのではなく、軽く見当をつける程度にしておいて、抜いてからちゃんとほぼ真ん中にドリルの刃が当たっているのを視認しつつ貫通させた。まあ、それでも結構いい加減。

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▼マスタークラブのキャッスルナット(0.7mm)を2本セットし、瞬着で接着。

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▼脚を切り飛ばし、ナイフとヤスリで裏面を平滑にしてから、プラの帯から切り離し。この段階では、帯板の形状は整えない。

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▼スプリングの元のモールドを削り落とし、所定位置に接着。この後、きちんと固定されてから、帯板の端をナイフやヤスリで削り落として丸く整形。

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……といってもまだ半分。

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雑誌+キットの謎(タウロ FIAT3000)

●当「かばぶ」にも時々コメントを頂いているme20さんは、今回のSUMICON2015に、Tauro ModelのFIAT3000 mod.21でエントリー。

車体を箱組みするや、いきなり表面モールドを全部落とし、潔くただの箱にしてしまうという、小心な私なら二の足を踏んでしまうスタートで、それはそれで目が離せないのだが、一方で、ご自身のブログの最新記事で、このキットの出自について触れている。

もともとこのキットは、タウロから普通にプラモデルとして発売されるよりも前に、何やら雑誌の付録として企画されたものであるらしい、というのは、私も確か発売直後に聞いた気がする。そのまま今に至るまで、「まあ、そういうキットなんだな」程度の認識で来たのだが、それについて、me20さんはもうちょっと、「ではその雑誌ってどんなんだったの?」という部分に踏みこんでいる。

というわけで気になって、ちょっと検索してみた。

その結果、冊子と一緒の状態の写真をネット上に発見。その冊子のタイトルが、「STORIA DEI MEZZI CORAZZATI」であることも判った。

「STORIA DEI MEZZI CORAZZATI」でさらに検索すると、このタイトルでイタリア語版wikipediaに立項されていることも判明。ただし、google翻訳に掛けても、何が書いてあるのやらどうもよく判らない。もっとも、タイトルは「装甲車輌の歴史」という意味であること、断片的に単語を拾うとそれがミリタリー関係(装甲車輌)の百科事典のようなシリーズであることがわかる。

とはいえ、「各ボリュームは240ページ」などとあって、プラモデルとセットになった小冊子のイメージではない。あれれれ?

●そんなわけで、「百科事典のオマケ的に出されていたもの?」「それとも同名で無関係?」などとちょっと混乱したものの、その後、画像検索してみて、wikipediaで述べられていると思しき分厚い百科事典的書籍と、キットとセットになった小冊子が共通の装丁デザインであることが判明。少なくとも、共通のコンセプトのもとで商品化されたものであることは確認できた。

あれこれ見回っているうち、「STORIA DEI MEZZI CORAZZATI」小冊子+キットに関して取り上げている日本語のブログもあった(『立入禁止!プラモデル35分』~バック・トゥ・ザ・パスト・オブ・イタレリ(イタレリ物語)Storia dei Mezzi Corazzatiの段)。……スゴイ!

●というわけで、疑問のほとんどが解決し、まずはメデタシ、ということになったのだが……。

F1011127 実を言うと、「STORIA DEI MEZZI CORAZZATI」で画像検索をした際に、どうもこの装丁の感じは見覚えがあるような……と引っ掛かっていたのだが、改めて、その出版社名を確認してみて、既視感の正体が判明。

これ、ウチにある飛行機の事典本の出版社じゃん!

というわけで、右がその本。縦が30cm弱、横が25cm程度、厚みは3.5cmほど。ページ数は240p(あっ、「STORIA DEI MEZZI CORAZZATI」の説明と一緒だ!)。大きくて分厚くて重くて、人を殴って昏倒させることが可能なレベル。

書名は、「航空機の歴史--1919年~1939年(要するに戦間期)の軍用機概説」というような意味。そもそもこの本はどういう経緯で手に入れたんだっけなあ……。

内容は、カーチス飛行艇に始まり、ユンカースJu87まで、20機種をそれぞれ8ページで解説(ただし、同系列の数機種が1つとして扱われている場合もある)。うち2ページが見開きでカラー5面図、さらに2ページがカラー塗装バリエーション図。何しろ本文はイタリア語のみだし、カラーバリエーション図は片側だけなので模型製作上の資料としては使いづらいが、結構マイナーな機種や、マイナーな使用国の塗装例も取り上げられていて、見ていて楽しい。以下、いくつかのページを。

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me20さん曰く、「冊子+キット」のバリエーションには飛行機キットもあったらしいとのことなのだが、それは、もしかしたら、「STORIA DEI MEZZI CORAZZATI」同様に、この「STORIA DELL'AVIAZIONE」のシリーズとして出されていたのかもしれない。……と思ったら、本当にそれらしきセットの写真が検索でヒットした。

ちなみに出版社のフラテッリ・ファブリ・エディトーリに関しては英語版wikipediaにページがあり、それによれば、イタリアの出版社として最初にマルチメディア展開を行い、1960年代に本とレコードをセットにして売り出したそうだ。

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