続々・古レール建築
●コマルハナバチの稼ぎ時にゅっと。
コマルハナバチは我が家周辺で最もありふれたマルハナバチ。このコマルハナバチ、春の間だけ活動して、夏にはもういなくなってしまう。デカンショ節よりもさらに働く期間が短い。そんなんでやっていけるのか、と思わなくもないが、この時季は日本全国、都市部でも花が多いので、その期間に集中的に働いてあとは休眠するスタイルは、むしろ好都合なのだそうだ。
特に5月の初めは住宅地でも寺社でもツツジが一斉に咲くので、そんな場所に行くと「む゛~ん」と羽音が聞こえてくる。右写真は安養院のつつじ(5月5日)。数年前と比べると、ちょっと咲き方が今ひとつだったような気もする。
月半ばにはツツジの盛りは過ぎてしまうが、ミカンの花やラベンダーなどにやってくる。
近所のコンフリーの花もマルハナバチのお気に入りで、去年も今年も大盛況。しかし不思議なことに、去年人気だった近所のナニワイバラは、今年は一度もマルハナバチを見ないうちに花が終わってしまった。同じナニワイバラの花に去年は何匹も来ていたベニカミキリも未見。あれは近所で見かける虫のなかでもひときわ綺麗なので残念。
とにかく、そんなマルハナバチの写真をせっせと撮って、一昨年から調査員として登録している「マルハナバチ国勢調査」にメールで送っている。虫写真にご興味のある方は、ぜひご一緒に。月間投稿数がトップになるとご褒美ももらえます。
●ほか、最近のいきもの写真。
上左:トラマルハナバチ!……と思ったらアブだった。ベッコウハナアブ?
上右:コマルハナバチ!……と思ったらまたアブだった。アシボソミケハラブトハナアブ?
上左:日光でお腹がハチミツ色に透き通ったミツバチ。
上右:色自体は地味なのに模様が凝っていてイタリアン・ニット
通称「ハゲ山」のヤマザクラ。
上左:実家のミカンの花に来ていた、妙にスタイルのいいハナバチ。シロスジヒゲナガハナバチのメスか?
上中:おそらくサシゲチビタマムシ。模様がシック。
上右:ミカドトックリバチ(たぶん)。
●月初め、逗子・鎌倉の海に赤潮が発生。昼間見ると海に赤茶の帯が出来ていて汚らしいが、主原因は夜光虫で、数日、夜になると波打ち際が時折光って綺麗だったらしい。
写真は5月2日、披露山公園から見下ろした海。
この日の晩、新宿の浜まで夜光虫が光るのを見に行ったのだが、残念ながらタイミングが合わず、目の前で光るのは観察できなかった。ただし、浪子不動の磯で時折ちらちら青白く光るのがわずかに見えた。
ついでに、これまでにも話題にしたことがある披露山公園の海軍高角砲(高射砲)陣地跡。
近景の花壇、中ほどの展望台、遠方のサルの檻が、円形のコンクリート製台座を利用して作られている。
もっとも、横須賀海軍警備隊「砲術科兵器目録」によれば、設置されていたのは12.7cm連装2基だったとのことで、もともと3基据えるつもりで作って余っていたのか、それともひとつは何か別のもの(測距儀とか)が置かれていたのかはよく判らない。
なお、浪子不動から披露山公園に上る道、山上からちょっと下のあたりには、弾薬庫なのか、それとも避難用なのか、小さな壕の跡がある。現在はコンクリートブロックで入口が塞がれている。
名越の送水管隧道の逗子側出口については先月ちょっと書いたが、月初めに散歩した折、草刈りされていてさらによく見えた。
同じく先月載せた久木隧道。以前に書いたように、この一帯を接収して作られた工員宿舎と、逗子駅の間のショートカットとして戦時中に作られたもの。近くを通ったので、今度は夕方ではなく昼間に撮影。なお、隧道前を過ぎてもっと谷戸の奥、久木共同グラウンドのちょっと手前には、防空壕なのか、あるいは何か他の地下施設なのか、おそらく大戦中のものと思われる大きな壕がある(このあたりに多い中世の「やぐら」は、通常綺麗に四角く掘り抜いてあるので見分けが付き易い)。
●ゴールデンウィーク最終日の5月6日、兄弟分のドイツ人Pが家族で遊びに来るというのに合わせ、前泊で川崎の実家に行く。P家の長女・三女とも久しぶりに会って、大いに喋って大いに飲む。昼から飲み始め、途中酒を買い足しにまで行って、Pと2人で缶ビール10本、日本酒2本(もちろん一升瓶ではなく700ml)。ほろ酔いで帰宅。
●5月14日、打ち合わせで外出時、鎌倉駅で古レール製のホーム屋根柱を見ていたら、珍しく刻印がちゃんと読める箇所があった。
CAMMELL S TOUGHENEDSTEEL W 1888 (?) SEC 351と書いてあるらしい(一部不明)。
ここを参考に刻印の意味を読み解くと、
CAMMELL:英チャールズ・キャンメル(キャメル)社
S:シェフィールド(キャンメル社工場もしくは本社所在地)
TOUGHENEDSTEEL:強化鋼(商品名)
W:不明。
1888:1888年製
(?):金具などに隠れているが、位置的に発注者名略号が入っている可能性あり
SEC351:形状規格351番
1888年(明治21年)は、横須賀線の開業よりもなお1年古く、仮にこのレールが横須賀線に使われていたものだとすれば、開業時に敷かれた由緒あるレールの可能性がある(もちろん廃材なので別のところ(東海道線とか)から持ってきた可能性もある。
この時期、まだ日本の近代鉄鋼業は始まったばかりで国産のレールは作られていなかったようで、レールは主にイギリス、ドイツから輸入されていたらしい。
なんだか、デパートの石壁にアンモナイトを見つけるような楽しみがある。
なお、刻印は長いレールに1、2カ所入っているかどうか、というものなのかと思っていたのだが、このレールは2mほど上にもう1カ所、刻印が入っていた。
またこれ以外にも刻印のあるレールを見つけたが、雨どいに隠れてよく見えなかった。
●うちのかみさんは、俳優の上川隆也について、「リュウ・マオシンを演った人」と表現するのだが、「大地の子」で陸一心(ルー・イーシン)を演じてはいても、史上最年少の特級厨師を演じたことはないと思うぞ。いやそれでも判るけど。
●最近、我が家近辺では、中国語の四声の練習をしているような特徴のある抑揚の大声の鳥がいて(しかもその声が異様に長々と途切れない)、いったいあれは何なのだろうと思っていたのだが、先日、姿を確認する機会があって、ようやく、絶賛勢力拡大中の外来種、ガビチョウだということが判った。ムクドリに近いくらいの中型の鳥で、メガネっ子。
以前から名前は知っていたが、間近にホンモノがいたとは知らなかった。
数日前からホトトギスが聞かれるようになった。昼夜の区別のないヤンキーなヤツで、今年初めての啼き声も夜中だった。それにしても、ウグイスといい、ホトトギスといい、コジュケイといい、新来のガビチョウといい、近所の鳥にはなんでこう大声のヤツが多いんだか。
なお、ここ数日、割と家の近くで、「ちゅぴー、ちゅぴー、ちゅぴー」という特徴ある声を聞かせてくれる鳥がいるのだが、声からの検索というのはなかなかうまく行かず、未だ正体不明。
●「てさぐれ!部活もの」という、ものすごくグダグダなアニメがある。
ここしばらく観たことがなかったのだが、たまたま現在放映中の第3期「てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう」を観たら、OPでBT-7が疾走していた。しかも「なんだかBTっぽい」ではなく、きっちり「BT-7 1933年型 ハチマキアンテナ付き」の特徴を描き込んである。なんぞ……。
と思ったら、第一話の本編中でも、キャラの一人がBT-7に乗って登場してきた。実は中の人は「ガルパン」のノンナさんと一緒で、本人が熱心なBTファンであるらしい。私が言うのも何だが変な人だ……。
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コメント
ガビチョウは秩父にいったらいっぱいいましたが、このへんにも現れましたか。
「ちゅぴー、ちゅぴー、ちゅぴー」はイソヒヨドリではないでしょうか。
最近近所で勢力拡大中です。
もしくはカワセミ?あれは甘えた声で囀りますね。最近はドブとかに結構いてびっくりします。餌も増えてきたのでしょうか。
投稿: みやまえ | 2015年5月17日 (日) 21時03分
>みやまえさん
うーん。イソヒヨドリ、カワセミともに音声ファイルを探してみましたが、どちらでもないです。何なんだろう……。
投稿: かば◎ | 2015年5月17日 (日) 22時48分
字だけ見てると、シジュウカラを連想しましたが
メジャーすぎるかな?
投稿: めがーぬ | 2015年5月18日 (月) 12時55分
>めがーぬさん
シジュウカラは、もっと一声一声転がす感じがしませんか?
「ちゅるっぴゅるっ、ちゅるっぴゅるっ」というか……(←我ながら判りにくい)。
と思ってyoutubeでシジュウカラの鳴き声を検索して聞き比べてみたら、結構啼き方に幅があるんですね。
「ちゅぴー、ちゅぴー」に聞こえる啼き方もあるような……。もしかしたらビンゴかもしれません。
もうちょっと近所の「ちゅぴー」と聞き比べるか、あるいは啼いてるヤツの姿を探すかしてみたいと思います。
投稿: かば◎ | 2015年5月18日 (月) 14時01分
>シジュウカラ
たしかに「ちゅーぴーちゅーぴーちゅーぴー」ってご機嫌なさえずりはありますね
ふだんの「つーつーぴー」からは想像できない感じで
https://www.youtube.com/watch?v=C_M1pTdZ2ys
投稿: みやまえ | 2015年5月18日 (月) 19時51分
>みやまえさん
うーん。やっぱりシジュウカラじゃないかも。
投稿: かば◎ | 2015年5月18日 (月) 20時16分
昔、読んだ鉄道誌に「ドルトムントを探そう」というタイトルの連載(?)があったのを思い出しました。ドイツ製だけでなく、イギリス製もあったんですね…。
投稿: TFマンリーコ | 2015年5月18日 (月) 23時11分
>TFマンリーコさん
そんな連載があったんですねえ。
「ドルトムントを探そう」のドルトムントは、ドイツ・ウニオン社(ドルトムンター・ウニオン)製のことだと思います。
実は数日前、もう一度鎌倉駅の柱をチェックしていて、ウニオンのものも見つけましたよ!
投稿: かば◎ | 2015年5月19日 (火) 10時30分