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ぼいて75mm(7)

F1018000●前々回にちらっと書いたように、週末模型親父さんのところの「イタレリ作せり」コンの締切が1ヶ月延びたので、一度は「組立完了」としたPaK97/38をまた分解してしまった。

組立後に形状が判ったスライド小防盾のリンク機構を改めて再現するのがその主目的。

接着してあった防盾を無理矢理剥がし、この際に支柱も多少ダメになるかと思ったが、特に曲げたり折ったりもせず外すことができた。

F1017891F1018001●リンク機構は、揺架左右からアームが出ていて、これがスライド小防盾内側に突き出しているヒンジに接続している。

キットの防盾は(それからそれを真似た私のもともとの工作も)内側も外側も同じ形に開口しているが、実際には、小防盾のヒンジをクリアするため、内側は上端のL字材の直下まで、直線的に開口している。右が当初工作した際の形状、左が内側防盾を切って、ヒンジを工作した状態。

F1018003bここで問題は、防盾を付けてしまうと狭くてリンクアームの工作ができず、かといって防盾を付ける前だとリンクアームの長さと角度がうまく決まらない、という点。

結局、ある程度形状を作ったアームをヒンジに接着せずに挟み込んだ状態で防盾を接着し、その後角度を調整して、アーム下部を揺架に接着した。しかし、下端はほぼ見えないので救われているものの、やはり事前の調節不足で、アームが長過ぎたかも。

●加えて、付け忘れていた拉縄(りゅうじょう)も追加した。

普通、拉縄というのは野砲・榴弾砲の撃発装置のうち、いわば「引き金」にあたる部分なのだが、この砲の場合は、撃鉄(ハンマー)を引き起こすためのもので、そのため、そもそも拉縄と呼んで正しいのかどうかも実はよくわからない。

ドラゴンの尾栓パーツはそこそこ細かくハンマーや、そのスプリングの入ったシリンダーなどのディテールがモールドしてある。拉縄は、錨形のハンマーの端に小さなリンクを介して繋がっていて、さらに、シリンダーの端のリング状の突起を通って砲の右側に垂れている。

F1018033これをどう追加するのかいささか悩んだのだが、結局はほぼ実物通りに作るしかないと判断。

ハンマーの端にエッチングソーで切れ込みを入れ、ソクウで余った、小穴の開いたエッチングパーツを切り詰めてリンクアームを再現。これにミシン糸を結んだ。シリンダー端の小リングは、エバーグリーンの0.75mm丸棒の輪切りを接着した後に0.4mmドリルで開口した。

ところで、現存のPaK97/38では、この拉縄が付いているものはほとんどなく、長さがどうもよく判らない(ここのものは付いているのだが、端まで写っていないので、やはり長さが判らない)。

結局、原型のm1897野砲の写真から判断したのだが、これまた、個体によって長さが違っていたりして、最終的には「まあ、だいたいこんなものならOK?」くらいのいい加減な決め方をした。いずれにせよ、ハンマーを起こすだけのヒモなので、一般的な拉縄に比べると非常に短い。

●改修作業を終えて、再び「組立完了」とした状態が以下。

F1018041 F1018045 F1018038 F1018135

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