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その後のらばさん(3)

週末模型親父さんのところの「イタレリ作せり」コン参加作、イタレリ製のオペル・マウルティア(勝手な略称「イタらば」)製作記の続き。

実のところ、こちらの方の作業はここ最近さっぱり進んでいないのだが、一応、前回以降の進捗を書いておくことにする。

●荷台や幌骨については、追求すればするだけいろいろありそうだが、前回までの工作で終了。続けて、シャーシ後部の細々を工作。

F1017358 イタレリのキットにはその手のパーツはないのだが、タミヤのブリッツ、ドラゴンのブリッツとマウツティアは、いずれも(少しずつ形は違うが)後部アオリ用のダンパーが付いている。ネット上にある「ドラらば」の素組み写真を参考に、シャーシ側にダンパーステイとダンパー、荷台側にその受けと思われる帯金表現を追加。

こういう、「こことここが対応してるんだな」みたいなディテールが結構好き。

また、イタレリのキットでは荷台下に丸型の尾灯とナンバープレートのパーツが付くようになっている。しかし尾灯に関しては、前部にノテク・ライトが付いているので、基本、それと組になっている車間表示灯が付くのではないかと思う。取り付け位置も疑問。

そんなわけで、車間表示灯は(ノテク・ライト同様に)タミヤII号から。ステイやプレートも作り直し、取り付け位置はダンパーステイ下に変更した。

この車間表示灯、ホビーサーチの「ドラらば」素組み写真を見ると、なぜか上下逆に付いている。そんな仕様あったのか? ……とはいえ、メーカー側見本素組みにも関わらず(たぶん)、履帯も逆向きに履いていたりするので、これは信用しないことにして、素直に通常の上下で取り付けた。牽引具周りはちょっと怪しい出来だが、ここはスルー。

荷台下三カ所に付く工具箱には、少なくとも普通に置いても見えそうな、前側の取付用の帯金を追加した。

なお、イタレリのキットに含まれる足回り後ろ側の泥除けは、実車写真では(少なくとも私は)見たことがなく、もし実在していたとしても一般的ではなさそうなので省略した。

F1017227 ●本体に関しては、この他にキャビン周りの細々(ヘッドライトや工具類)がまだ終わっていないのだが、気が乗らないので(←ダメダメな感じ)後回しにし、荷台に載せるものを工作。

その主役として、タミヤのフィールドキッチンをストック棚から掘り出してきた。

もともと、何か大戦後半のトラック物(といっても、このマウルティアかRSOしか持っていないのだけれど)に載せようと思って買ってあった、モデラーズギャラリー限定の袋物キット。――なんて書くと用意周到な感じだけれど、ご覧のようにビニール袋が茶色くなるまで死蔵してあったもの。

さて、タミヤがキット化するほどなので、現物も残っていそうなものだが、手頃にディテールアップの資料にできるwalkaround写真がweb上に見当たらない。さすが裏方車輌。

結局、主に資料サイトMILITARY MODELSの写真を参考にした。見出しで判るようにシーン別の写真集で、写っているフィールドキッチンのタイプは雑多。ドイツのものだけでなく、鹵獲品も混じっているような感じ。

German Gulaschkanone (Field Kitchens)

●さて、上記写真のうちPart 1が特に車載状態の写真を集めている。車載状態といっても、単純に車輪付きのまま載せてあるものと、車輪は外し、架台を介して載せているものとがあるが、模型で車輪付きにすると、いかにも手を抜きましたという感じになってしまいそうなので、架台を作る。

どうもこの架台も、適当に現物合わせ的に作っているものと、ある程度標準化されているものとがあるような感じ。いずれにしても限られた写真からは正確な形状はよく判らないのだが、その辺は心眼で補って(要するにいい加減)、標準タイプ“風”の架台とした。

●一方で、フィールドキッチン本体にも若干は手を入れようと、上記写真の中で、タミヤのものと同じタイプを探してみたのだが、どうも「よく似ているけれどちょっと違う」ものも混じっている。そもそもタミヤのキットは、いつ頃作られた、なんというタイプのフィールドキッチンなのかもよく判らない。

そんなわけで、もうちょっと調べてみると、Panzer Armeeというサイトに行き当たった。ここのリサーチページでは、他ではあまり扱っていないようなアイテムも整理・解説されていて、その中に、ドイツ陸軍の馬匹牽引のトレーラー類(Heeresfahrzeuge、略号Hf.。直訳すれば陸軍車輌?)もある。

これによれば、ドイツ軍純正のフィールドキッチン(フェルトクッヒェ、通称グーラッシュカノーネ)には、大型のHf.11/Hf.13と、小型のHf.12/Hf.14の2系統があり、タミヤのものが前者、IBGで最近出たものが後者(IBGのものはキット名称でHf.14と明記されている)。

Hf.11は第一次大戦前に開発されたもので、この時点ですでにほとんど完成形になっているのに驚く(逆に言えば、質素で知られたドイツ軍のメシはその時点から進歩していないのかもしれない)。第二次大戦前、小改良型のHf.13が登場、古いHf.11にもこれに準じた改修が施されたらしい。

さらに1941年末頃にHf.13の改良型が出現、これは右側にロースターが追加されていて、2本目の小煙突がある(これは取り外しができるらしい)。

さて、それでタミヤのキットがそのどれに当たるのかだが、どうも、Hf.13の初期型と後期型の特徴が入り混じっているような感じがする。

●……何だか深く追求してはいけないような気がしてきたので、キッチン本体には、適当に最大公約数的な追加工作を数箇所に施した。

(いや、深く追求すれば面白そうなのだけれど、土台のマウルティアが考証的に適当なので、キッチンばかり攻めても仕方がない。)

F1017408 そんなこんなで、架台に載ったキッチンはこんな感じ。このあと、架台の足元に固定用のリベットを追加した。本体の工作は

  • いちばん目立つ追加は右側の折り畳み式のラダー型の棚(?)。プラストラクトのL字材と0.3mmプラバンで工作。チェーンは、中と左の灰の掻き出し口のものも含め、縒った銅線を潰したもの。
  • 謎のラダー棚の脇に斜めに出ているのは引き出し式の補助脚ではないかと思うがよく判らない。やはりプラストラクトのL字材とプラバンで。
  • 左右前端近くに取っ手状の突起を追加。
  • エントツの折り畳みヒンジ(プラバンと伸ばしランナー)と、折り畳んだエントツの固定用かと思われる金具(エッチングの切れっ端)を追加。

工作の途中で気付いたのだが、実は左側焚き口脇に、実物では何やらクランクハンドルが付いている。適当に工作していたツケで、架台の位置とカブってしまった。今さら架台を作り直すのも面倒だったので、あっさり忘れることにした(なんていい加減な!)。

なお、タミヤが比較的最近出し直した、馬無し・料理当番兵付きバージョン(「野戦炊事セット」の名称で出ているもの)は、銘板デカールが付いているだけでなく、箱絵に、キットでは表現されていない焚き口側ディテールが細かく描かれていて資料性が高い。不鮮明な写真を漁るより、よほどディテールアップに役立つかもしれない(これも工作終盤になって気付いた。いや、そもそもこのキットは持っていないので)。

F1017411F1017641●なんだかんだとその他に載せるものも用意中。ベージュの木箱は、使わなかった背の高いアオリ板パーツの再利用。

ジェリカンはタミヤの「ドイツ・ドラムカンセット」のもの。省略されている溶接ベロはプラペーパーを挟んで接着して追加した。1枚の枝に水ジェリカンは2個しか入っていないが、刻印は片側だけなので、重ねて使ってそれ以外も水ジェリカンに扮してもらう予定。さすがにカマドの隣にガソリンは置かないだろうなあ、ってことで。

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