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2014年6月

海開き

●相変わらず仕事で煮詰まり中。

●21日土曜日。チビが通う保育園からの緊急避難路にあたる、山の斜面を上がる道2ヶ所の草刈りに動員される。

小学校の裏から披露山庭園住宅に上がる道では、指の先ほどの大きなクワの実がどっさりなっていたのだが、草刈りの前に虫除けに殺虫剤だか虫除けスプレーだかをたっぷり散布したと言われてがっかり。

●27日金曜日。しばらく前に(といってももう数ヶ月になるかと思うが)逗子のなぎさ通り・池田通りの交差点近くにできたカレー屋「spice tree」に、かみさんとともに昼食に行く。

隣の畳屋の古い仕事場だったのを、古い建物はそのままに開店したもの。ラムと青唐辛子のカレーを食べる。ナンはなく、インディカ米のライス。コリアンダーリーフ(パクチー)やいんげんが散らしてある。カレーにもパクチーたっぷり。ほか、ピクルスなど付け合せ少々、マイルドな豆のカレー(というよりおかゆ風)も一杯。これはカレーが辛すぎた場合に混ぜると味がまろやかになります、というアドバイス付き。1300円。

なかなか美味(しかもしっかり辛い)。例えば鎌倉のT-sideなど、いかにも正統派な感じのインド料理屋と比べると、調理も盛り付けも、ちょっとオシャレな感じ。

●29日日曜日。日中、自室内にいても暑くてうだるばかりなので、チビを連れ、家人と散歩に出る。スーパーに行ってお菓子を買い込み、逗子の海岸でおやつにしよう、などというダルダルな計画のもと、ちんたら歩く。

●逗子海岸に着くと、なんともう海開きしていた。近所に住んでいながら知らなかった。もっとも調べてみると、「とっくに」というほどではなく、一昨日からだそうだ。

F1015024F1015020 まだまだ海水浴客も少なく、浜にもずいぶん余裕がある。今日はカンカンの快晴、へんぽんと翻る遊泳・適の青い旗。そういうことなら、私も海に入りたかった。

北西の空を見ると、分厚い雷雲がむくむくと成長しながら続いている。東京の西部はまたゲリラ豪雨でも降っているのではと思ったが、実際にそうだったらしい。

あれこれジャンクなお菓子を食べつつ、チビがパンツまでびしょぬれになったり砂遊びしたりするのを眺めたり、ビキニパンツを履いた逆三角形の体型のじーさんが通りかかるのを見て恐れおののいたりして時間を過す。

●最近のいきもの。

F1014990 F1014947 F1014957 F1014907

上左から。

  • 近所で見かけたムラサキシジミ。この辺で見かけるシジミチョウのなかで翅表の美しさはピカイチだと思うが、しばらく待ってみたものの、地味な翅裏しか見せてくれなかった。残念。
  • 今年も目撃、萌え系ニーソカメムシ、キバラヘリカメムシ。よく見ると“ニーソックス”上端に折り返し模様もあってなかなか凝っている。
  • 名越の峠道で見つけたキイチゴ(ナワシロイチゴ)。同じキイチゴでも、先日食べたモミジイチゴに比べると味は落ちる。
  • しばらく前に家の中にさまよいこんで来ていた虫。カミキリモドキの一種かと思ったのだが、カミキリモドキにはこのような配色のものは(少なくとも一般的な種類には)いないようだ。こういうカミキリムシ体型の虫はいくつかの科にまたがって存在しているので、実は名前調べがなかなか厄介。現時点でなお同定できず。

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隼号、発進(2)

●週末模型親父さんの「SUMICON2014」にエントリーしている、ARMO JADAR-MODELのSokół(ソクウ)1000オートバイ+サイドカーの製作記。

もっとも、ここ一週間ちょっと、仕事がぐじゃぐじゃになっていたので、現時点ではまだ「ちょっと楽そうなところに手を付けてみた」レベル。

●まずはおっかなびっくり、エンジンの組み立てから。

F1014871まずはクランクケースに、Vツインのシリンダ部品を立ち上げ、さらにシリンダヘッド部を重ねてエンジンの主要部になるわけだが、このシリンダヘッド部に取り付けのガイドに類するものがなく、そのくせ、シリンダヘッドの間に挟まれてエアインテイクが接続されるので、位置や向きがきちんと決まっている必要がある。うわっ。いきなり面倒臭ぇ。

仕方がないので、とりあえずドリルで穴を開け、ダボを自作する。これでは向きまでは決まらないが、ちょっとは取り付けが楽になる。それでもエアインテイクのパイプは、パーツそれ自体の寸法足らずでうまく繋がらず、ヘッド相互を繋ぐT字部分はプラ棒で補った。

F1014890 F1014889 そんなこんなで、レジンパーツを付け終ったエンジンブロックはこんな感じ。この段階で、パーツ数12個。高さ約14mm。

●ここまでで気付かされたのは、これだけ細かいパーツが多数ありながら、組立全体をたった6工程で説明している組立説明図が、どうもなんだかアヤシイ、という点。

一つの図にたくさんの部品の取り付けを詰め込んだ結果、見えない側に付ける部品は曖昧な矢印で示されているだけで正確な接着場所が不明だったり、そもそも図に描かれた部品の形状が似ていなかったりする(前回述べたように部品の対象図表などはないので、基本、説明書に描かれた形状で部品を探し当てねばならないので、これは結構キツイ)。

それを補うのが大量の素組写真と完成写真、実車写真なのだが、これが、かなり隔靴掻痒な感じ。素組写真のうちブロックごとのものはオートバイ本体、フロントフォーク、サイドカーを写した数枚だけで、残りは全部組立完了状態の全体をさまざまな角度で撮っている。基本、同じ倍率の写真ばかりで、クローズアップはない。組立工程に従って、部分ごとにクローズアップの写真を撮っておいてくれれば説明書で判らない部分を補えるのだが、これでは細部はあまりわからない。

また、実車写真は(おそらく展示品の手前に張られたロープの関係で)角度が限られ、似たような写真ばかりたくさんあるうえ、部品の欠損や、キットとの仕様の差などもあって微妙なところ。

せっかくこれだけ実車写真があれば、資料収集なんてしなくてもいいかも、などと思ったのに、結局またネットで別の車体の写真を探していたりする。なんだかなあ。

とはいえ、せっかく探したので、主なところをご紹介。

▼OldtimerbazaR:ポーランドの中古バイクサイト。数台のソクウ1000の多数の写真が出ている。さまざまな角度から引き、寄りで撮ってあり、非常に役立つ。

▼Yesterdays:オランダの中古バイクサイト。軍用塗装のソクウ1000(単体)の全体写真左右と細部写真数枚。

F1014867 ●もっとも、エンジンの工作はこれだけでは終わらず、さらにちまちまとエッチングパーツが付いたりする。そのエッチングパーツはといえば……。

こんなのを付けろ、という指示が。怖れをなして今なお手付かず。

ちなみにレジンパーツのほうにもケシ粒のようなパーツがあり(などと書くと何を大げさな、と言われそうだが、少なくともゴマ粒よりは小さい。前々回のコメント欄で話題に出てきたセサミハイチのゾンビでも手に負えるかどうか怪しい)、説明書を見ても、今のところどこに使うパーツなのかもわからない。

●そんなわけで、エンジンは一休みして、主要パーツのクリーニング(洗浄のほうではなく、ゲート処理やバリ取りなどのほう)を行う。一カ所の工作で息切れがしてきても、こうして他方面に転身して作業を続けていれば、いつか完成にたどり着けるのだ。ククク(←ばか)。もちろん、これはコンテスト参加作品なので「いつか完成」ではなく、「期日内に完成」でなければならないのは言うまでもない。

部品が綺麗になってくると、なんとなくモチベーションも上向いてくる……。

F1014891と言っているそばから、メインフレームを折り欠いてしまった。もともとこのパーツは、下辺一杯、左右連結で大きな注型ゲートがべったり付いており、しかも中央の左右連結部は一部レジンが詰まっていて、パーツの“あるべき姿”を想像して削り込まなければいけなかった。「木の中に仏様の姿を見て、それを取り出す」仏師の如し(大げさ)。

そんなこんなで、力を入れすぎたところで「パキッ」と行ってしまった。もっとも、これだけ細いパーツがたっぷりあるとどこかで一度くらいは折りそうだという覚悟はあったし、ここは上からのフレームと、エッチングのチェーンパーツでも支えられる部分なので、まだ被害は小さかったと言えるかも。

Sokolstep02 ●部品の変形の修正。もっとも、ぱっと見た限り、気になったのは、

  • メインフレーム左右のステップ支持架(4カ所のツメのうち1つが曲がっていた)
  • サイドカーのメインフレーム(ごくわずかに弓なり)
  • サイドカーのサススプリングの片方(一見大丈夫のように見えて、片方の取付架だけが向きが少しねじれていた。

――の3カ所。

いずれも大きな変形ではなかったので、コーヒーを入れるついでに、ピンセットでつまんでケトルの湯気にあてて修正した。写真は1番目のメインフレームで、問題のツメは右上。写真左がbefore、右がafter。

●そこで調子に乗って、サイドカーの組立。サイドのドアはきつく、なかなかピッタリはまらないので、開けた状態で接着しようかとも思ったが、なんとかすり合わせた。なお、ドア側のヒンジが一部欠損していたので、プラ材で補修した。

舟にスプリングとフレームを取り付ける。左右のメインスプリングは前はダイレクトに、後ろはリンクを介しているが、これがちょっと悩ましいことに、組立説明図ではリンクの下軸を車体に接着するように指示しているにも関わらず、組立写真では上軸を車体側に付けている。

ちなみに、実車写真を漁ると、後部の接続がリンクを介している場合には、上軸が車体側、下軸がスプリングが一般的のようだ。

しかし! ここで改めてパーツをよく見ると、パーツはスプリングが上軸に繋がっているような表現になっている。そんなわけで、多少頭を傾げつつも、車体には下軸を接着した。まあ、機能的には上下が入れ替わっていてもバネの左右端距離変化には対応できそうなので、「まあ、こういうのもあったんだろう」と思うことにする。

F1014901 F1014904そんなあれこれの結果がこう。

とにかくこのキットのなかでも舟の成型は美しく、気泡も変形もなく、見ているとちょっと嬉しくなってくる(実は先端に比較的大きな「隠れ気泡」があるが、表面に影響がないのでそのまま)。

それにしても、例えばBMW R75あたりと比べ、腰高な印象のサイドカーである。やたらスプリングが大きく、乗り心地はずいぶんフワフワしているのではないかと想像。英語版のwikibediaにも、“soft sidecar mounting”とある。

ちなみに、ここまで組んでしまってから、サイドの車輪をまたぐフレームはこの段階で付けるべきではなかったことに気づく。このフレームに、フェンダーやタイヤまで一式付けてからサイドカーに取り付けないと、タイヤやフェンダーのの角度等がずれる可能性があるうえ、サイドカー側の車軸(留めピン)も通しづらい。

それもこれも、説明書に順番も関係なく一気にサイドカーの組立が1工程で描かれているのがいかんのじゃ!と文句を言いたいところだが、ここはそれより、しっかり手順を頭に描いていなかった私が悪い。そんなわけで、継ぎ目で切断し、金属線を通す穴を開けて、接着部分を作り直した。二度手間……。

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First to Fight 1:72 C2P牽引車(3)

●今までに私がこれほどの頻度でブログを更新したことがあったであろうか。

それもこれも仕事が紛糾しているせいである(仕事しろよ>オレ)。

●ソクウ1000オートバイの2回目もアップしたいところだが、一応、その直前のお手付き品も見捨ててはいないぞという証に、ミニスケールのC2P牽引車+ボフォース40mm対空機関砲のペアの進捗状況を。

といっても、C2Pは前回から1ミリと進んでおらず……というより、牽引具の工作を除いてはもうすっかり終了させてしまった気でいるので、表題とは矛盾するが、中身は「ボフォース40mm機関砲 Airfix 1:76 製作記」に他ならない。

前回述べたように、このボフォースはFirst to FightのC2Pの“付け合せ”としてご登場願ったものなので、製作方針は

テキトーに若干の精密さを加えつつ、テキトーにポーランド型に似せる努力をする。

――というもの。

ちなみに、ミニスケールの牽引型ボフォース40mmのキットとしては、このエアフィックスの古い1:76と、もうひとつ、ズベズダから新しい1:72がある。

スケール的にはズベズダのほうがFirst to FightのC2Pとはつり合うのだが、(この用途に取っては)残念なことに、ズベスダのキットはイギリスで開発された新型架台(プラットフォームMk.2)に乗っており、車輪も含めてまるごと形が違う。合わせようと思ったら、砲本体だけ残してあとは自作するはめになる。

もうひとつ、hannantsで検索すると、Planet Modelsのレジンキット(1:72)もヒットする。これはパッケージの絵を見る限り、エアフィックスと同様の初期型の形質を持ったキットのようだが、出来は不明。ホイールは5つ穴タイプ。

●今さらだが、ポーランド型ボフォース40mmの大まかな特長。

  • 本国スウェーデン製と同じ初期型標準の架台。鋲接の箱型で、左右の折りたたみ式アウトリガーも四角断面。
  • 前後の車輪は取り外しではなく、前後にはね上げて架台を下ろす。前後ジャッキは車輪より外。まあ、この辺は要するに標準架台ってことです。 (6/22追記。「車輪は…前後にはね上げて」と書いたが、実際には同じ方向に上げるもののようだ。知ったかぶりして適当なことを書いたらいかんね。前輪(牽引バーのあるほう)は外側に、後輪(トラベルクランプのあるほう)は内側に上げる。もちろん、ロックを外してばったーん!では事故が起きかねないから、実際にはアウトリガーを広げ、ジャッキを目一杯下ろして接地させてからロックを外し、ゆるゆる下ろしていくとか、あるいは車輪の軸と直交するウォームギアでも付いているのかも)
  • ホイールは8つ穴・段付き、5つボルト型。
  • 電動機構なし。仰俯・回転とも人力のみ。
  • スウェーデン型同様、デッキ後部右に指揮官用椅子があり、計3つの椅子。
  • 箱型の照準器。

ちなみに、Terry J. GANDER, “THE 40mm BOFORS GUN”によれば、

The Poles made some modification to the carriage of their Bofors guns, the most important of which was the removal of all fittings that involved fire control information from a central point.

どうも英語の不得意な私にはよく理解できないのだけれど、もともとのスウェーデン製にはあった、指令所からの管制情報伝達のための機器が架台から除かれている、というような意味のようだ。

なお、現在AFVクラブから発売されているドイツ軍型のボフォース40mmは、そのままで基本、ポーランド型と言えるらしい。このへんの書き込みより。

現時点で私がやっている改造はだいぶ「ナンチャッテ」な感じだが、本格的にやるなら、AFVクラブのキットを参考にするとやりやすいのではと思う。いやまあ、これも前回書いたが、First to Fightからずばり、ポーランド型が出ちゃう可能性もあるのではと思うけれど。

F1014899 F1014898 ●でもって、現状はこんな感じ。

そこそこ手を入れた箇所は、次の通り。

  • 架台にデコボコあったモールドをほとんど削り落とし、ベアな状態にした。
  • デッキ前方を若干作り替え、こちらもなるべくベアな状態に。
  • デッキ後半もちょっと削ったり埋めたり。なお、操作員用の3つの椅子は、これから工作の予定。
  • 排莢シューターを若干それらしく。
  • 照準器を作り替え。
  • 左右の操作ハンドルは、本来は対称位置ではない。若干右ハンドルの位置を落として取り付けたが、これはいい加減な修正で、実はもっと前方にあるようだ。
  • 側方の脚をきちんと畳んだらデッキとジャッキが干渉することが判明。しょうがないので脚を途中で切って1mmほど延長。辻褄合わせの無理矢理工作。
  • F1014897 牽引バーがプリミティブな出来だったので作り替え。バー前部が、このスケールでも可動というおバカな状態になっているのは、接続すべきC2Pの牽引部が未工作であるため。どうせ完成して色を塗ったら動かなくなる。
  • ジャッキの色が違うのは前回述べたようにパーツを飛ばしてなくしたせい。
  • 接地プレートを薄く削った。

今後、椅子、トラベルクランプなどを工作の予定。

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あたり前田

●相変わらず仕事で煮詰まり中。そろそろ「いい加減にせれ」と担当者から連絡が来そう。

●「きそう」で「来そう」に変換してくれないMS-IMEってバカなの?(いや、割と元からバカだという評価だが)。

●まあ、そんな具合なので、さすがにソクウ1000オートバイの製作記を書いているわけにはいかず、とはいえ煮詰まって気分転換(現実逃避?)はしたいので、生活周辺短信を。

F1014857 ●「あたり前田のクラッカー」。

我々の世代なら、もうこのフレーズは頭にしみ付いてしまって、忘れようったって忘れられるものではないが、そんな言葉ばかり有名で、実は本物は食べたことがなかったかもしれない(少なくとも、『ああ、これが前田製菓のクラッカーなのか』と思って食べたことはない)。

というのを、先日安売りのお菓子屋の店頭でこれを見つけて思い、ついふらふら購入。夜のお茶菓子兼夜食で食べた。まあ……クラッカーですな。

さて。こう堂々と書いてあるのだから、これこそが「あたり前田のクラッカー」というキャッチフレーズが指していたクラッカーそのものなのだと思ったら、前田製菓のHPによれば、現在「ライスクラッカー」名で売られている、ちょっと大き目の四角いものがオリジナルだそうだ。

ちなみに「あたり前田の~」とくれば、「あたり前田のセサミハイチ」というバリエーションも当然のように浮かんでくるが(こない人、ごめんなさい)、なんとこっちは絶版になっていた。前田製菓からは、現在はバリエーション商品の「のりセサミ」しか売られていない(別メーカー製の類似商品が俗称「セサミハイチ」で売られている例はあるようだ)。ないとなるとちょっと食べたくなるのは悪い癖だ。

なんでそんなことまで調べたかというと、ゴマ入り菓子なのだから「セサミ」はいいとして、なぜ「ハイチ」なのか知りたくなったからだが、手掛かりの糸が切れてしまった。

ハイチ(首都:ポルトープランス)出身の菓子職人が開発? あるいはハイチ国民はゴマ入りクラッカーを常食? 表面にうまくゴマを「配置」してあるから?

●先日、サイバーホビーから「Panzerkampfwagen T34 747(r)」というのが発売されて、要するにドイツ軍捕獲仕様、いわゆる「ボイテT-34」なのだが、(一部で)そこそこ話題になったのは、これが、スターリングラード・トラクター工場(STZ)製1942年型だったため。

STZ1942自体は、以前にサイバー白箱で発売されたのだが、「せっかくまともなT-34キットをこれまでいくつも出していながら、なぜか各部の基本寸法自体を間違えて新設計されている」「車体上部と下部が合わず、そのままでまともに組み上げることさえ難しい」などのトンデモな内容で物議を醸した。今回のボイテ版では、それら諸問題が修正されているのでは、と期待されたのである。

というわけで、私も「いや、本当に直っていたら、ストックしてある旧版はどないしょ」などという貧しい心配をしつつ見守っていたのだが、ボイテ版を入手した青木氏がmaniacs掲示板で報告したところによると、「ボイテ仕様」としての追加パーツを除くと、

  • 問題が集中していた車体上部はまったく未対応。
  • クリアパーツ、金属砲身は付属せず、エッチングパーツは簡略化。

という内容で、むしろSTZ1942としてはダウングレード版、との評価だった。なお、海外でのレビューを含め、若干の修正が施されていると書かれているものもあるが、青木氏によれば車体下部の部品取り付け穴が増えているそうなので、そこから拡大解釈したものか?

がっかりしたり、慌てて買いに走らずによかったと思ったり(パスファインダーにしてスマヌ>青木氏)。

今回は「ほとんど直っていない」という内容だったけれども、どうもドラゴンは、「気付けば(一部を)直す」ことはよくやるが「徹底的に修正して出す」ことはあまりしない気がする。故意に出し惜しみをしている、とは言わないけれど、この際一気に改修してしまおう、という熱意は持たないように感じる、というか。

さすがに最近のブラック・レーベルなど見るとネタ切れ感いっぱいで(ブラック・レーベルに「待ってました!」と思った人ごめんなさい)、なんだか、小刻みに修正を繰り出すことで「新製品」および消費者の「新製品を買う動機」を維持しているのでは、という気もしてくる。例えばI号戦車B型用誘導輪なんて、段階的に改良されて3種類くらいある。

まあ、それでもあれだけのキットを出し続けるのはスゴイと思うし、改修するといってもコストは掛かるしね。

●ウクライナのminiartが引越し云々という話はしばらく前にセータ☆さんのところでも読んだのだが、数日前、同社から正式にアナウンスが出たようだ(同社サイトNEWS欄参照)。

ざっくり言えば、ビジネスの拠点を首都のキエフに移しました、幸い設備もみんな無事なので、近いうちに、予定していた新製品なども出しますよー、みたいな話。

改めてminiartのサイトをよく見ると、(もともとの)本社所在地はシンフェロポリ(クリミア自治共和国の首都)となっている。まあ、いろいろ大変だわなあ。

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隼号、発進

●相変わらず作り掛けばかり量産していて、直近もロールス・ロイス装甲車にミニスケールのC2P牽引車+ボフォース40mmの製作中だったのだが、ついふらふらと、週末模型親父さんのところのweb上模型コンペ、「SUMICON2014」にエントリーしてしまった。

これまでも週末模型親父さんのコンペには2、3度応募しているのだけれど、「とにかく完成が条件」であるにもかかわらず、それをクリアできたのは、ダイムラー装甲車を作った48コンだけという有様。

いやちょっと、これは私が出ちゃイカン場なのではないか、と思って(今さら?)自粛していたのだが、今回はいつもよりレギュレーションがゆるく、「別に完成させなくてもええやないか……」とまで書かれているので、つい。いや、完成させるつもりですよ?

一応、レギュレーションは次の通り。

①製作済のものではなく新規に製作するものでご参加ください。
②途中経過を掲示板へ報告してください(1~2週間の頻度でお願いします)
③できるだけ、他の方の途中経過等にコメントをお願いします。
④スケールは問いませんが、陸モノでお願いします。
⑤期間は6月10日から10月31日まで(期間延長はなし)

F1014855 ●新規製作が条件なので、手付かずのもので何か……と掘り出してきたのが、ARMO JADAR-MODELのSokół 1000オートバイ+サイドカー。確か、発売からさほど間もない頃に買って(いつだっけ?)、そのまま仕舞いこんであったもの。

実を言えば、最初はちょうどC2P牽引車+ボフォース40mmをいじっていたこともあって、スケール違いのS-MODELのC2Pを作ろうか、余力があればAFVクラブのボフォースを引っ張らせて……などと考えたのだけれど、改めてS-MODELのC2Pを出して来てチェックしたら、どうもだいぶ手を入れないとダメそうだということが判って意欲減退。代わりに選び出したのがコレ。

ここまで細かく作りこんだキットであれば、いつものように、切ったり貼ったり削ったりの迷宮にさまよい込むことなく、とにかく丁寧に細かいパーツを組み上げていくことに専念すればいい、というのが選択理由。その後、「『細かいパーツを組み上げていく』にしたって程度ってもんがあるだろう!」と思うことになるのだが、それは後述。

F1014859 F1014741もともと大きくはない箱を開けると、中はこんな感じ。最初にキャラメル箱のフタを開けると、中のスペースのほとんどは、折り畳んだ組立説明書!……しかし後々説明するように、この紙の組立説明書はほとんど使う機会がなかったりする。

さらに中身を引っ張り出して並べてみたのが、右の状態。小さな袋にザラザラとレジンの細かいパーツが詰め込まれていて、あとは、系列のPART製のエッチングパーツ。小さいけれど、デカールシート付き。また、箱表の「WITH CD」のシール通り、シングルサイズの資料CDが付属している。

どうも曖昧な記憶なのだが、発売当時は値段違いでCD付きキットと、CD無しキットがあったような……また、現在のJADAR-MODELのサイトを見ると、「Armo 35035 Sokół 1000」(このキット)と、サイドカー上に機銃を取り付けた「Armo 35036 Sokół 1000 w/rkm wz.28」の2種しか出ていないが、最初は他にも、無線車とかマシンガンキャリアとかあったような気も……。記憶違いだったらごめんなさい。

ちなみに改めて検索してみると、他にもポーランドのChoroszy ModelbudからもこのSokół 1000オートバイのレジンキットが出ており(どれだけこのバイクが好きなんだポーランド人!)、そちらでは無線車、弾薬運搬車、対空機銃キャリアなども出ている。そのへんが記憶でごっちゃになっているのかしらん。

さらに言うと、このChoroszy ModelbudのSokół 1000は、レジンパーツの成型状態、エッチングパーツの配置や色からみてARMOとは(少なくとも私の持っているこれとは)別のキットらしいのだが、しかしその一方で、web上で一部確認できた組立説明書では、絵は違ったものの、この病的な細かい部品構成は同様。またエッチングパーツのシートも確認できたが、一部パーツの形状、シート内での位置関係などがARMO(PART)のものと同じで、もともとの設計データは同じという可能性もありそう。謎。

ちなみのちなみに、Choroszy Modelbudは日本では「コロジー」と表記されていることが時々あるが、本来のポーランド語の読みでは「ホロシ」らしい。話ずれまくり。

0175 ●付属CD-ROMの中身は、組立説明図(紙で入っているのと同じもの)と、大量の素組写真(一部部分組み写真も含む)と完成写真、そして資料の実車写真(右は実車写真ページのサムネイル)。

組立手順は、説明図と写真を両方見つつ進めたほうがわかりやすいので、結局、PCの画面で両方見ることになり、紙の説明書はほとんど使わない。あんなに箱の中で存在を主張していたのに!

実車写真は博物館の展示車輌で、169枚も入っている。至れり尽くせりな感じ(実際にはそうでもないことが後に判明)。

ほか、このキットがどこぞのホビーショーで得た賞のトロフィー(とても自慢げ)やJADARグループのキットカタログ、そして動画も一本。

ただし、動画といってもSokół 1000が走っているわけではなく、写真ページと同一の博物館車輌を単に人間が動いてビデオで撮っているだけ。写している方向もだいたい同じ。

●話がいったり来たりするが、一応、あまり知っている人はいないだろうと思う実車解説。

Sokół」という名前は、現用のヘリにも使われていて、ソコルと読まれたりすることもある(はい、私もそう読んでました)。

ただし実際は、後ろの2文字にはダイアクリティカルマークが付いていて、「ó」はウ音、「ł」は英語のw音だそうなので、カタカナで書けば「ソクウ」。意味は鳥のハヤブサ。

これはメーカー名ではなく車種名(あるいは車種シリーズ名)で、もともとは、PZInż(Państwowe Zakłady Inżynieryjne,、国営技術工廠)傘下のCWS社(Centralne Warsztaty Samochodowe、中央自動車製作所)で開発され、当初の名前はCWS M111といったらしい(ARMOのキット名称も、Sokół 1000 M111となっている)。このへんの企業名は、1939年戦役に登場したポーランド軍AFVの開発・生産で常に出てくるところ。

もともとポーランド軍では軍用オートバイとしてハーレー・ダビッドソンを使っていたが、20年代後半、国産による代替を計画。最初に作られたCWS M55は信頼性に欠け、改めてその改良型として作られ、1933年に生産が開始されたのがCWS M111~Sokół 1000だった。

CWS S55は「ハーレーの車体にインディアンのエンジン」といった感じのオートバイだったらしく、Sokół 1000もいわゆる「アメリカン・バイク」テイストたっぷりのVツイン重オートバイで、ネット上で検索すると、「Polski Harley(ポーランドのハーレー)」などと紹介されていたりする。

どうやら登場当時でさえもちょっと古風なバイクだったらしいのだが(そのへんはオートバイに詳しくない私にはよくわからない)、信頼性と悪路走破性には優れていたらしい。生産は軍用だけでなく民間用にも行われ、写真検索をすると郵便配達車バージョンなども出てくる。1939年のポーランド陥落まで生産が行われた。以上、大まかなところは、英語版のwikipediaより。

F1014872 ●まずは、キットのレジンパーツを適当な箱のフタに広げてみた。この段階で不安5割増。

SUMICON2014の掲示板でこれの製作開始報告をしたところ、「通りすがりのスミコンファン」さんより、

このキットは持っておりまして、パーツを点検して、CDを見て、蓋を閉めて、そのまま10年近く放置しております(そういうキットですよね)。

というコメントを頂いたが、いやまさにその通り。我が家でもそうでした。

こうして改めてパーツを見ると、サイドカーの舟やタイヤ、フェンダー、大まかなフレームあたりはいいとして、そのほか、どこにどう使われるのか判らない細かいパーツのテンコ盛り。大振りなパーツに不足はないようだが、細かいパーツに欠損があっても判りそうにない(後にその不安が的中)。

そもそも部品の確認をするといっても(あれだけ至れり尽くせりな感じのCD-ROMまであっても)パーツ対照図表はなく(あっても判らないかも)、組立説明図から読み解いていくしかない。

●現在仕事が煮詰まり中なので(これもその現実逃避で書いていたりする)、初回はこの辺で。

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もふもふ再び

●丸っこくてもふもふしていて、昆虫界のテディベアみたいなやつ、マルハナバチに関しては、昨年末にも取り上げているが、今年も、1ヵ月半ほど前から外に出るたびにもふもふな姿を捜し求めては、写真に撮って「マルハナバチ国勢調査」に送りつけている。

当然ながら、活動期としては晩秋よりも今頃のほうが盛んで、特に、春から初夏までが活動の中心であるコマルハナバチをあちこちで見かける。

そんなわけで、最近のもふもふさん。

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全身真っ黄色、基本はレモン色でお尻だけオレンジなのは、コマルハナバチのオス。メスは女王も働きバチも真っ黒+お尻だけオレンジの地味な姿なのに、オスはハデハデ。

何はともあれ、こんなふうにオスがよく目に付くようになると、コマルハナバチの活動期もそろそろ終盤、ということらしい。

ちなみに左のように“中脚ばんざい”しているのは、警戒/威嚇の姿勢らしいのだが、むしろなんだかひょうきん。もちろん、スズメバチあたりのように、警戒/威嚇ときたら、針での攻撃に繋がる、なんてことは、マルハナバチの場合にはない。いや、そもそもオスなので針もない。

●ゼフィルスといえばギリシャ神話由来で西風のことだが、ムシの世界では、樹上性のシジミチョウを指す。

シジミチョウは翅を閉じれは1円玉から5円玉くらいのちんまい蝶だが、その中で、特にゼフィルスは美しい色模様を持つものが多く、蝶の愛好家のなかでも別格の人気を誇る、らしい。

F1014826 そんな蝶なら一度は見てみたいもんだ、でも樹上性――つまり一般に高いところを飛んでいる蝶じゃ、携帯電話で写真を撮るのは無理そうだ、なんて思っていたのだが、数日前、運良く日本産ゼフィルスの1種、ミズイロオナガシジミを間近に撮ることができた。ちょっと嬉しい。

ちなみに、「ゼフィルスは美しい色模様を持つものが多い」と書いたが、このミズイロオナガシジミは、翅表はのっぺり濃い灰褐色で、この、青灰色にくっきり縞模様の翅裏のほうがむしろ派手。しかも比較的珍しい種類が多いなか、これは公園とか住宅地でも見られる、要するにゼフィルスにあっては最もフツーの種類であるらしい。

……いいんだよそれでも! ゼフィルスだし!

●10日火曜日にちょっと散歩に出た際、名越の峠道で見かけたキノコ。

F1014704 F1014690

左は、毎年、根元近く、幹のこのあたりからキノコを生やすニワトコの木で。別に枯れかけているというわけではなく、木それ自体は非常に元気なふうなのが少し不思議。

右は地面から生えていたもの。昨年、シロオニタケが生えていたあたりなので、やはりキノコが生えやすい条件か何かあるのだろうと思う。

2つとも傘は径10センチほど。右のキノコは濃い茶色のつばが残っているし、右は柄も傘もレンガ色だし、そこそこ特徴はあると思うのだが、名前は調べ切れなかった。キノコを撮っていたら、たまたま通りかかった人に「食べられるんですか、ソレ」と聞かれたが、むしろ私が知りたい。

●13日金曜日。例によって「まあ、縁起物だから」みたいなワケワカラン理由で鎌倉の御霊神社まであじさいを見に行ったら、踏切手前でキョンキョンがロケをしていた。

力餅屋の角を曲がって神社に近付くと、人だかりがしていて交通整理まで出ていた。

例年、割と穴場感のある御霊神社のあじさいも、とうとう今年は人が押し寄せるようになったのか?

と思ったら前述のような次第。最近ほとんどテレビを見ないので知らなかったが、かみさんによれば、キョンキョン出演で、このあたりが舞台のテレビドラマを放映中だそうだ。

ちなみに目当ての御霊神社の奥のあじさいだが、「今日はちょっと早めだけど」とかなんとか、目の前で本殿前の石段を閉じられてしまった。残念。

●そんな「縁起物」のあじさい写真をいくつか。

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First to Fight 1:72 C2P牽引車(2)

●前回紹介したポーランド、First to Fight製1:72のC2P牽引車、パタパタと組み上げてみた。

実際、足周りは一体だし、部品数も多くはないので、組むだけなら10分ほどでいけるかも。いや、ハンドルとか牽引シャックルとか、妙に細かいパーツもあるので10分は無理かな?

●もっとも、せっかく素材としてなかなかいいキット、それだけではもったいないので、ちょっとだけ手を入れて形にした。それが、以下のような姿。

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手を入れた箇所、その他気付いた点などは次の通り。

・ハンドルシャフトは、フロントウィンドウ下から支持・補強用の板が突き出して支えられているので、プラバンで適当に工作。

・ついでに、キット指定の位置だとハンドルが車体左側に接近しすぎなので、若干取り付け位置もずらした。

・オムスビ型の計器盤と、計器盤の支えを追加。床のモールドを避ける都合で、本来は左右に広がっているだけの支柱が、前後にも傾いてしまった。

・エンジンカバーは、パーツの抜きの都合でかなりテーパーが掛かっていて、後ろが末広がりになってみっともないので若干削り、消えてしまったモールドの代わりに伸ばしランナーで蝶番を入れた。削り方がいい加減だったこともあって、なんだか波打っていてみっともないのはご勘弁。本来は左右3本ずつ入らないとおかしいのだが面倒になって2本。

・排気管カバーをプラペーパーで追加。

・どうやら車体後面板にある2つのポッチが排気管取り付け位置指示らしいのだが、その位置では下過ぎるので、上にずらして接着。どうも正規位置では幌パーツが付けづらくなるのでずらしてしまったのではないかと想像。

・キットでは、幌の取り付け用に、車体左右にポッチが出ている。実は実車でも、左右フェンダー上には燃料キャップが飛び出しているのだが、その位置はキットのポッチよりも後ろにある。そんなわけで、キットのポッチを切除して、後ろにずらして付け直した。前後位置は、ちょうど幌の中央骨付近。なお、写真で右側にしか付いていないのは、実車でも右側だけのものがあるため。生産時期の差かもと思ったのだが、改めて写真を見ると、ポーランド軍が使用中の車輌では確認できない(というほど多くの写真は見ていないが)。ドイツ軍による修理の結果で片側だけになった可能性もありそうだと思い直し、この後結局左側にも改めて付けた。

・車内のレイアウトは、椅子の位置が若干、実車とずれているように思うが、きりが無いのでそのまま。

・牽引用シャックルは実際に何かを連結するには小さすぎるようなので、作り直すことにして、現在は未工作。

●せっかくC2Pを作ったので、それだけでは寂しいと思い、相方のボフォース40mm機関砲にも手を付けてみた。Airfixの「40mm BOFORS GUN & TRACTOR」より。

C2Pのスケールは72、こちらのキットは76なので、厳密にはスケール違いなのだが、今回は(今回も?)割とテキトーモデリングなので良しとする。

製作方針としては、

・エアフィックスのボフォース40mmは防盾付きで、モーリスCDSWトラクターとセットであることからも判るようにイギリス仕様なのだが、幸いなことに、アウトリガーが四角断面の初期型なので、いろいろ付け加わっているものを取り払い、オリジナルのスウェーデン型(に近いポーランド型)に似せる努力をする(歯切れが悪いのは、正確な仕様がどうもよく判らないため)。

・それ以前に、エアフィックスのキットは古く、細く、薄くあるべきところがとにかくゴツイので、適当に(C2Pに合わせる程度に)繊細さを加味する。

工作途中なのでいろいろ付いていないものも多いが、現状こんな感じ。

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ジャッキが一箇所だけ色違いなのは、カーペットモンスターに部品を食われたため(カーペット敷いてないけれど)。もっとも若干バリが出ていて、円筒形が長円断面になっていたので、落としたあとであまり真剣に探す気になれなかったせいもある。

キットのホイールは、ポーランドのボフォース同様8穴ではあるものの、段差のないタイプなので形式が違うのだが、そこは目をつぶることにする(要するに面倒なだけ)。

……もっとも改めて考えてみると、あれこれ苦労して(しかもスケール違いで)合わせようとしなくても、しばらくすればFirst to Fightから72で、ポーランド仕様そのもののボフォースが出てしまいそうな気もしないでもない。

塗装前まで作って、ロールスに復帰の予定。

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First to Fight 1:72 C2P牽引車

F1014577F1014582●前々回、めがーぬさんとの間で話題になったポーランド製72のお手軽キット、First to Fightの製品がいくつか横浜のヨドバシに入荷していたので、ついついC2P牽引車を購入。実車はTK豆戦車シリーズのバリエーション車輌で、主にボフォース40mm対空機関砲や、その弾薬車などの牽引に用いられている。

まずはこのシリーズ、「ちょっとお試しで一つ」ということもあるが、中でもC2Pを選んだのは、全スケールを通じて初のインジェクション・キットであるため。

メーカーロゴなどよりも大きく、箱の上真ん中にWrzesień 1939(1939年9月)と書かれている。このシリーズ名の通り、1939年9月のポーランド戦役に出たポーランド、ドイツ両軍の車輌をキット化している(もしかしたらそのうち、ソ連軍車輌も加わったりするかもしれない)。

F1014581「お手軽キット」と書いたのは、装軌車輌の場合は足回りが丸ごと一体のロコ形式で、パーツはご覧の通り、小さな一枝で全部という構成のため。外側にくっついた幌のパーツ部分を除いて、枝の大きさはおよそ10.5cm×13cm。組立説明も箱裏で済ませてしまえる程度。

●めがーぬさんも紹介していたミニスケール専門サイト、「HENK OF HOLLAND」には“combination with a small information magazine”と書かれている。ディアゴスティーニ的なものかと思ったりもしたが、実態はちょっと違っていて、A4の薄っぺらい資料パンフレットが、四つ折になって無理矢理箱の中に入れてあった(もっとも本国ではこんな無茶はせず、冊子とキットの箱は別々に売っているのかもしれない)。

F1014585 3枚の紙を中綴じにしてあるので、全12ページ。表紙はトリミングが違うが箱絵と同じ絵。表2、表3、表4はシリーズの説明やら広告やら。真ん中見開きは、昔懐かしいAFVプロファイル的な牧歌的なカラー4面図と諸元。

あとは文章主体のページだが、1ページ目(表紙から含めてノンブルを振ってあるので、3ページ)は「SAMOTNY BÓJ 9 DIWIZJI PIECHOTY W BORACH TUCHOLSKICH」というタイトル。これはおそらく、「トゥホラの森における第9歩兵師団の孤独な戦い」というような意味で、C2Pとは直接関係ない戦史の話かも。

というわけで、残り5ページが、C2Pの開発、用途、戦歴などなどの解説。……なのだと思うのだけれど、全面ポーランド語なので全然わかりません。

後半、部隊名や、どうも車輌番号らしきものも並んでいるので、配備部隊や個別車輌の状況など、かなり突っ込んだ内容が(薄いパンフの限られたスペースなりに)書かれているようなのに、なんとも残念。

F1014578 F1014579 ●肝心のキットは、お手軽な構成だからとあまりバカにしたものではなく、一体成型された足回りもなかなかディテールは細かい。この足回りのパーツを使って、TKSのキットをTKS-Bに改造……するような物好きは、まああまりいないだろうとは思うけれど。

大きな幌がパーツ化されているが、これを被せる前提で中はまるっと省略、なんてことはなく、独特な形のハンドル含め、それなりの再現度。

少なくとも、同スケールの、IBGのポルスキ・フィアット508IIIシリーズあたりよりははるかにスグレモノ。

実際にちょこっと作り始めた感じでいうと、プラの質感が一般のインジェクションキットよりも柔らか目であるだけでなく、「粘っこい」感じ。一応、普通の流し込み接着剤でしっかり接着できるので、スチロール樹脂ではあるのだろうけれど、「自由樹脂」っぽいというか(判りにくい例え)、ポリキャタピラの素材が混じった感じというか。

一応ヤスリ掛け、カッターの刃を立ててのカンナ掛けなどもできるが、ちょっと削りカスの“切れ”が悪い感じはする。もっとも、この「粘り」のおかげで、もし硬めの樹脂だったらパリポリ折れかねないフロントウィンドウの枠とかハンドルとかも比較的丈夫(もちろんあくまでも比較的)。

実際の製作の様子は、また回を改めて近々。

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銀の亡霊(5)

●ロールス・ロイス“シルバー・ゴースト”装甲車(RODEN, 1:35 "British Armoured Car (Pattern 1914)")製作記の続き。

といっても、特段の進展があるわけでもない(毎度のことながら)。

F1014576 ●現状は全景でこんな感じ。主な進捗箇所は、

  • タイヤのトレッドパターンを全て削り直した(これは前回日記で触れた通り)。
  • 前照灯、およびライトコードの取り付け。
  • ボンネットフード固定具に蝶ナットを追加。
  • 戦闘室後部ドアにロック用ベロを追加。
  • 予備タイヤ固定具の工作。

車体の基本工作としてはだいぶ終盤に近し。あとは燃料タンクの保護装甲の工作で(見落としがなければ)ほぼ終了。ただそれだけでは寂しいので、何かしら、毛布とかワイヤーとかでも載せようか、というところ。

F1014544 ●前照灯は、キットには初期型・後期型の2種のパーツが付いている。純粋に1914年仕様で作るならチャップリンの帽子のような初期型なのだが、このキットの場合、助手席側の側面バイザーが改修後の位置だったりするので、その辺の兼ね合いで後期型を採用した。

コードについては、ライト真後ろのポッチから引き出し、フェンダーステイを這わせて、ラジエーター前からシャーシ内側に引き込む形に工作。もっとも、この取り回しはだいぶ想像まじり。

F1014543 ●ボンネット・フードの止め具に、蝶ナットを追加。これが1914年仕様で標準であるかどうかは判らない。後の車輌になると、柄付きナットというか、スパナというか、とにかくそんな感じの、蝶ナットよりさらに簡単に締め/弛めができるものが多く使われているようだ。20年型を作る人はそちらがいいかも。

ちなみにここで使用した蝶ナットは、ドラゴンのパンター用パーツのもの。アクセサリー用小枝にたくさんモールドしてあって、特にM10パンターのキットでは全然使わずに余るので使いでがある。

F1014548 ●戦闘室後部ハッチのロック用ベロは、ハッチを作ったときに基部だけ作って放置してあった部分の追加工作。

ハッチの両側に小穴付きのベロがあり、ここに南京錠を通す仕組み。とにかく小さな部分でもあるし、左右2枚がピッタリ合わさった状態ということでプラバン1枚で誤魔化すかあ、などと考えていたのだけれど、結局、薄いエッチングの切れ端を2枚に畳んで穴を開けて、一応2枚重ねを表現することにした。塗ったらスキマが埋まって1枚になってしまうかも(意味ねえ!)。

なお、この部分の形状は、ボービントンの20年型の実車でこうなっているのは確認できるのだが、全形式でこれが標準なのかは不明。そもそも現役当時の写真では後ろから撮ったものはあまり多くなく、あっても後部ハッチは荷台やら人やらで隠れていることが多くて、なかなか確認できない。14年仕様を改修してサンドタイヤを履かせているもの(1936年頃)だと、どうも違うっぽい感じなんだよナー。

F1014565 ●予備タイヤの取付具は、頭部分がちゃんとキットのパーツにも入っているのだが、キットの指示通りに付けるとハブキャップ部分が出っ張りすぎになってしまうので、既存のキャップに閉め具を付け足す形で新造。取っ手も真鍮線にした。

以前、「銀の亡霊(3)」で、「1914年仕様の場合、予備タイヤ取り付け基部からタイヤの下をまたいで表側まで、U字型に帯金が渡してあるのが普通であるようだ」と書いたのだが、これまた、改めて見るとあったりなかったり。またその場合、ハブキャップ部分も違っっているような違っていないような、まあ、要するに仕様がややこしくてよく判らなくなったので、さあどうすべえかなあ、状態。このままにする可能性大。

●その他、後部荷台脇、後輪前側の垂直の泥除けも新たにパーツ自体は作ったのだが、改めて写真をチェックすると、1914年仕様では付いていない車輌も多いようで、むしろ、それがないのも初期仕様ならではという感じもしたので、結局取り付けなかった。

なお、パーツを新造したのは、(1).荷台を低めた、(2).車体横のステップを付けず、泥濘脱出板だけにした、(3).そもそもこの垂直の泥除けは非常に薄い板で出来ていることが多い、という3つの理由による。もっとも、新造といってもプラバンを四角く切り抜いて、取り付けベロとリベットを付けただけ。

●1日日曜日、昼から散歩に出る。久々の天園ハイキングコース。

“古都鎌倉”(旧鎌倉)は三方を山に囲まれていているわけだが、天園ハイキングコースはその一番奥、後背の山の尾根を歩くもの。今回は初めて、コースの最も西端、北鎌倉の明月院の少し先から上がった。逗子で昼飯を食ってから電車に乗ったので、歩き始めの北鎌倉駅で1時をちょっと回ったところだった。

F1014515 コース中途の十王岩から下る道にちょっと寄り道し、朱垂木やぐらを見る。その後またハイキングコースまで上がり、太平山を経て天園の休憩所へ。

F1014488 通常、天園ハイキングコースというと、ここからはもう降りるだけなのだが、今回は、休憩所の裏を通って、さらに尾根筋を辿り、横横道路の朝比奈インター付近まで歩いた。それだけ歩いても、山を歩いた実質時間は2時間半というところ(それでも普段が運動不足なので、結構足にくる)。

右写真は山道で今年初めて見たハンミョウ。

F1014463●山を降りて、朝比奈のbookoffへ。UCCの缶コーヒーを飲む。

このbookoff店内の自販機のUCCコーヒーは、なぜか地域限定もののヱヴァンゲリオン缶が売られている。

「地域限定」なんて聞くと、オタクな私としては捨てちゃイカンような気もしてくるのだけれど、かといって、家に帰るまでずっと空き缶を一つ握り締めているのも何なので、やはり捨ててしまう。

いや別に、特にヱヴァファンじゃないし(新しい映画シリーズ見てないし)。

●京急六浦駅まで歩いて帰宅。いやー、歩いた歩いた。

ただし、今回は朝比奈で山を降りたが、そのまま尾根伝いに、ぐるりと金沢自然動物公園を巻くように歩き、最終的に金沢文庫駅まで行くコースがあるのだそうだ。いずれ挑戦してみたい。

●4日水曜日。起きてPCを立ち上げたらネットが繋がらない。

常にPCはネットに繋がっているもの、という状態に慣れきっているので、こうなると途端にオタオタする。現状と対処法を検索してみようとしたりする。……いや、繋がってないんだから!

よくよく機器を確かめると、ケーブルモデムは点灯しているが、ルータが点灯していない。ありゃま。ルータが壊れたか……買いに行かなきゃ。いくらくらいで買えるものなんだっけ、と、また検索しようとしてみたり。いい加減学習しろよ!>オレ

そこでまた改めて見ると、ルータの電源ランプ自体が点いていない。念のため、普段使っていない外付けHDDのACアダプタに差し替えてみたら、問題なく電源が入って、ネットも繋がった。ヨカッタヨカッタ。いや本当にもう勘弁してつかあさい。

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