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●19~20日にもまた大雪の予報が出ていたのだが、直前になって訂正。実際に降らずに終わった。

その前の2週続けての雪かきでいつまでも腰が痛く、これで三度目があったらちょっとヤバイところだった。助かった。

●何となく野田秀樹を2冊再読。「当り屋ケンちゃん」と「小指の思い出」(基本、同じ筋の小説版と戯曲版)。

「小指の思い出」の前書きに、

あるアメリカの女性振付師が「靴を見ればその人の踊りの巧拙が判る」と言っているのを聞いてバカだと思った、こいつは靴を見ているんじゃなくて、他人の足元を見て楽しんでいるだけだ、僕などはわざわざ靴を見なくても芸を見れば上手い下手くらい判る。

というような話があって(言葉通り引用していない)、毎度なるほどなあ、と思う。

F1017929 ●旧東横線・横浜~桜木町間の鉄橋の足元。「何も支えていない橋脚」のトマソン

東横線は「みなとみらい線」直通になり、横浜のちょっと手前から地下に潜るようになってしまったので、この鉄橋もすでに線路も道床も撤去されて骨組だけ。

しかし、この橋脚は鉄橋が使用中だった頃からすでにトマソン化していたもので、並行して走る京浜東北線の車窓からもよく見えるので、近隣住民には割と知られた存在かも。

上の鉄橋のおそらく先代の橋の橋脚で、壊す手間とコストを惜しんで残されたのではと思うが、上の鉄橋も無くなるであろう今度こそ年貢の納め時になるかもしれないと、近くを通った際に撮ってきた。

F1017938 F1017940 ●上の鉄橋からもさほど遠くない、京浜急行の「平沼駅」跡。戦時中に廃駅になり、その後の横浜大空襲で焼けたというものなので、遺構ということではさらに年季が入っている。

一見、数年前と特に変わっていないように見えるが、よく見ると、線路それ自体を支える高架中央部分の柱は丸ごと新しくなっているようだ。

両側の旧いプラットフォーム部分を残して中央をリニューアルしたということは、駅の遺構は保存していくつもりなのか、それとも単に工事の手順の問題で最終的には壊してしまうのか、それとも単に壊すのも手間なので放ってあるだけなのかは不明(最後が一番可能性がありそうだが)。

●ちまちまと工作中、トルディの足元。

先に、このキットの組み立て工程上最大のネックである旨書いた履帯について。

F1017904 トランペッター/ホビーボス系のキットは破損しやすそうなパーツは緩衝材で保護してあるという賞賛すべき特長を持っているが、トルディでは、やたら長い履帯のセンターガイドホーンもその対象。パーツ枝と緩衝材がサンドイッチ状態になっている。

問題その1は「履板そのものもスケルトン・タイプで繊細であること」+「ランナーゲートが4箇所もあること」で、パーツに余計な力が掛かると、履板の細くなったところで折れてしまう(ただし、履板に押出ピン跡がないのは有難い)。

これを防ぐには、パーツ枝の横の部分を、レザーソウなどで切り離し、パーツを歪ませる力が掛からないようにしておいて、パーツからランナーを片方ずつ切り離していくのがよいと思う……けれど面倒くさいなこりゃ。

F1017922b問題その2は、基本的に合いのいいこのキットにあって、履板同士の噛み合わせがあまりよくないこと。よく見ると判るが、パーツにわずかな型ズレがあり、そのために噛み合せ部がますます狭くなっているらしい。結局、丁寧にひとつずつ――履板ひとつずつというより、噛み合わせの凹凸ひとつずつということだが――ナイフなりヤスリなりでクリーニングしていくしかない。面倒くせえ!

そんなわけで、お役御免がほぼ決定しているレジンキット、ミニアートスタジオ製のトルディから、ある程度の長さがまとまって成型されているレジンの履帯を持って来ようかという誘惑に何度か駆られてはいるのだが、ごく僅かではあるものの(特に履板両サイドの曲線が)ホビーボス製の履帯のほうが再現度が高いようなので、その度に思い直して繋げている。

現在のところ、まだ片側の接地部分程度。

F1017949F1017867 ●オマケ。

トルディのフェンダー両側後方の工具箱は、キットでは側面に2本の補強用プレスリブが入ったタイプになっているが、先述のように、これは使用例があまり多くなく、しかもフタにもリブが無いといけないようなので、一般的なタイプに作り変えた。リブを削り取り、留め金を新設。

留め金部分がクローズアップで写っている写真がなく、形状がいまひとつよく判らないが、まあ、キットのパーツにモールドされているのと似たような形状なんじゃなかろうか、といういい加減な考証に基づき、適当にそれらしく工作。

この時、キットのモールドを丁寧に削り取って移設する手が使えればよいのだが、キットのモールドは(これまた先述のように)留め金が外れた状態になっているので使えない。

●38(t)に照準器上の雨どいを付けていなかったのを思い出し、付属のエッチングパーツから追加。

実車では、この雨どいは根元にも「ベロ」があり、直上のボルトで止めるようになっている……が、面倒なのでそこまで追加工作はしない。しないったらしない。

●足元といえば、先週から我が家の犬がびっこを引いている。足が滑るフローリングの床のせいで腱を傷めているようだ、というのが向かいの先生の見立て。

フローリングの床を(滑りながら)バタバタ忙しく走り回っていた頃は特に何も無く、昔ほど騒がなくなった今頃悪くなるというのも、歳のせいということなのだろう。

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コメント

>ミニアートのトルディ

ええっ?と一瞬思いましたが
ミニアートスタジオですね。ややこしいなぁ。

投稿: めがーぬ | 2014年2月24日 (月) 12時15分

あっ、ごめんなさい。紛らわしかったですね。訂正しておきます。

投稿: かば◎ | 2014年2月24日 (月) 16時03分

全くの別件ですが・・・
☆復活!☆
明 3/1 開館だそうです (^^)。

・スカイツリータウンに郵政博物館オープン=日本最大の33万種、世界各国の切手展示
https://www.youtube.com/watch?v=FrpiSen7804

*以前あった船に電報届ける話、当時は逓信省だったので郵便局でも扱ってたのでは?
(そういう話じゃなかったっけ??? (@_@))

投稿: ばお | 2014年2月28日 (金) 21時03分

ほほう。ついに開館ですか。
動画を見る限りでは、基本的に、逓信博物館(の郵便側)の展示をそのまま引き継いで、レイアウトしなおしている、という感じですね。世界の切手ラックも逓信博物館時代のものをそのまま置いてあるような感じ。けれど以前より広々とした感じに見えるので、もしかしたら、以前は表に出していなかった分も足していたりするのかも。単にレイアウトの問題かしらん。

丸ポストは、どうやら以前のようにまとめて置くのではなく、展示コーナーの合間にバラけさせてあるようです。
しかし、2:18に、以前のポストの歴史コーナーにはなかった丸ポストが映っているのが気になります。

>>*以前あった船に電報届ける話、当時は逓信省だったので郵便局でも扱ってたのでは?

以前出たのは「いちいち配らんでも、電報なら(急ぎなんだし)船の無線を使えばいいんじゃないのか」という話です。

投稿: かば◎ | 2014年3月 1日 (土) 23時36分

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