四一式山砲(山砲兵)
●昔のテレビシリーズの「バットマン」の主題歌って、そのまま続けて
「バットマン来るかと、団地のは~ずれまで、出てみたがぁ~」
って歌いたくなるよね(いつの話題だ……)。
●続けざまに仕上げなければいけない仕事があり、今週に入ってすでに2晩夜なべ仕事。それぞれ明け方数時間(耐えられなくなって)睡眠を挟んでいるので、徹夜ではない。
18日夜になって雨。寒い。天気予報では雪になるかもしれないと言われていたのだが、どうやら冷たい雨のままだったようだ。
コーヒーを入れたので、お茶請けにシュトレン(ドイツのクリスマス菓子)を切る。娘が勤め先のお客さんから頂いてきたもので、どこかいいお菓子屋のものらしく、見た目は整って綺麗だが、ちと甘過ぎ。
以前にお裾分けで貰った“義兄弟”ドイツ人Pのドイツのママお手製のものは、中のナッツやドライフルーツが片寄っていたり、表面の砂糖は溶けかけてまだらになっていたりするけれど、しっとりほっこり甘過ぎず、実にしみじみと美味しかった。
実はドイツのママは今年一度倒れて、現在リハビリ中とか。P曰く、「シュトレンを作るとしても年が明けてからかな」。お早い回復を切に望む(なんだかこういう流れで言うと、食い気だけで願っているみたいだ)。
ちなみに自宅での私のマグは新潮文庫の「Yonda?」の景品(カバーの隅っこを切り取って送るヤツ)。ところで、今検索して知ったのだが、そのキャンペーンは(だいぶ長いことやっていたのだが)来年1月一杯でついに終了だそうだ。
●先日書きかけで消失してしまった、ファインモールド1:35、四一式山砲(山砲兵型)の製作記を改めて書くつもりでいたのだが、結局のところ、キットをほとんどストレートに組んでいるのみで、あまり書くこともなく、いったい先日は消えて脱力するほど何を書いたのやら自分でも不思議。
というわけで、書き直す前からぐだぐだ。
●気を取り直して。
手元にそれほど資料もなく、先述のように、基本、ストレートで組んだだけだが、以下は手を入れた。
▼防盾の周り(上側方のみ)を削って、縁が薄く見えるようにした。全般的には1:35の火砲のキットとしては充分満足できる細かさだが、防盾はどうしても厚みがあり、せっかくの繊細な印象の足を引っ張っている。
プラバンで作り変えるか、どちらか片面のモールドを一時削ぎ落として薄く削り込むか、などなど検討したが、結局、一番安直な方法に落ち着いた。モールド自体が、一度削って付け直すには細かすぎるためもある。ただ、比較的外周に近いところに細かいディテールが数箇所あるため、削り込む範囲が狭くてカーブが目立つ。
▼左右フレームの後端に穴を開けた。現存の四一式山砲はいくつかあるようだが、どれもあちこち破損・欠損していて元のディテールが判りにくい。この後端部は靖国の現存品を見て開けたのだが、実際には何かでふさがれていた、なんてこともあり得るかも(戦時中の明瞭な写真がなかなかネット上で見当たらない)。
▼左右フレーム後端の外側に付いている、斜めの直方体の突起は、人力で素早く砲の向きを変えるための棒(照準棍っていったっけ?)を差し込むためのもので(たぶん)、実際にはレール形断面になっているため、上下に溝を彫ったが、あまり綺麗には仕上がっていない。なお、実際には真横から見たときに長方形ではなく、差し込みやすいよう、後方が若干(上下幅が狭く)削られている。
▼砲口が丸く窪んでいるだけだったので、もっと深く開口した。
▼なお、靖国の現存砲を見ると、砲各部に、部品の紛失防止用の細かい鎖が付いている。前述のフレーム後端の棒接続突起も、実は中央に固定ピンが差し込まれていて、さらにその固定ピンが小さな鎖で繋がれている。そのあたりを今後ちょっと追加工作するかもしれない。
●砲の模型の面白みの一つは、(実際可動に作らなくても)さまざまな作動部が表に見えているために、どういう目的でどういう部分がどう動くかが推察できるところだと(個人的には)思う。
その点、この四一式山砲は、戦間期の砲なので古風なところと、できるだけ軽量かつ分解運搬が容易なように思い切って簡略化しているところが同居していたりして、ますます興味深い。
▼砲の仰俯機構が、第二次大戦以降の火砲のスタンダードである仰俯軸と同心の歯車ではなく、ネジ式の軸で上下させる仕組みなのは、第一次大戦型の火砲にまま見られる方式のようで、並行して作っている76.2mmプチロフM1902野砲も同じ方式を採っている。
この写真でも、揺架の下にわずかに上下動用の軸が見える。その作動系は左に引き出してあって、左側の上向きのハンドルが仰俯用。
一方で大胆なのは、前代の三一式速射砲譲りなのかと思うが、仰俯軸がそのまま車軸なこと(軸は固定なので別段相互に何の影響もないと思うが)。
▼砲の左右動は、古風な箱型砲架だと、砲架に対して車軸をずらす方式(76.2mmプチロフM1902野砲とか、150mmsIG33重歩兵砲)だったりするが、四一式山砲は個人的には初めて見る方式。砲の揺架は、判りにくいが小さな別体の架台に乗っていて、前端に固定軸があり、後端にやはりネジ式の作動部があり、わずかに左右にスライドするようになっている。
その操作ハンドルが上と下の写真で真ん中にわずかに見えている横向きのものだが、揺架と砲架の左フレームに挟まれて、砲に仰角がかかっていたらものすごく操作しづらそうだ。
▼砲はフレーム左右に砲手と装填手(説明書のフィギュアのところを見ると、どうやら当時の日本陸軍ではそんな呼び方はしなかったらしく、それぞれ「4番砲手」「3番砲手」となっている)の簡易座席があるが、これは折り畳み式。説明書では射撃姿勢での組み立てしか書かれていないが、パーツは折り畳み状態の椅子も入っている(A11→A12、B8→B9)。
▼分解せずに短距離を移動する場合、上記のように椅子を内側に畳むだけでなく、揺架にトラベリングロックを掛ける。
右写真で中央下部に見える丸い輪の付いたパーツがそれで、移動時には上に回して揺架後端の丸い突起に掛ける。パーツはA17が開放時(射撃時)、A15がロック時。
▼さらに後端の駐鋤部も、左右フレームに接続するT字部分で回転して、クルリと上側に折り畳めるようになっているらしい。キットは左右フレームと一体なので折り畳むには改造が必要。
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コメント
ばっとまーん、アッコちゃーん、すきすき〜(はぁよーいと)<以下略
かーさんがぁ てぶくろして よなべーを あぁんで くれたぁ <以下略
投稿: donji | 2013年12月20日 (金) 20時40分
勉強しろーぃ!
スキスキバットマーン
投稿: みやまえ | 2013年12月21日 (土) 00時59分