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2013年10月

「見掛け倒しでないといいがな……」

●相変わらず呻吟中。

●つい先日、1:35でFT-17の新キットを発売したMENG-MODELから、さらに衝撃の新製品予告。なんと、FCM 2Cを発売するそうな。

SF風味が魅力な「オブイェクト279」はなんとかスルーしたが、これは欲しいぞ!

ちなみにFCM 2Cは第一次世界大戦中に開発された多砲塔巨大戦車だが、適正なエンジンが開発できず、大戦後になってドイツから接収したエンジンでようやく実用化に漕ぎ着け、1部隊編成。そのまま骨董品化しつつも第二次世界大戦まで大事にされてきたものの、独仏開戦後、鉄道輸送中に立ち往生して乗員の手で自爆処理されて生涯を閉じたらしい。

使えなさ感200%! 戦車のゾック! ハリボテ巨人!

というわけで、第一次大戦にも第二次大戦にも出ておらず、手を出す戦車模型は「実戦に出ていること」を基本の条件としている私としてはちょっと外れるのだけれど、フランス戦車好き、ポンコツ好きとしては、これは見逃せない。

ちなみにFCM 2Cはガソリンエンジンで発電機を回し、それでモーターを駆動して走る、つまりポルシェ・ティーガーのご先祖様的な機構を持っている。まあ、要するに超重戦車はいつでもトランスミッションが悩みの種、というわけだ。

なお、FCMは正式名称がForges et Chantiers de la Méditerranée、トゥーロンにある造船会社で、日清戦争で使われた三景艦の「松島」「厳島」を作った会社でもある。wikipediaの「松島」の項を見ると、「地中海鉄工造船所」の訳語を当てている。

●何かいろいろ、今度ブログを更新する時は書こうと思っていた細かいことがあったのだが、FCM 2C予告の衝撃でみんなぶっ飛んでしまった。思い出したら今度書こう……。

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トリカブト

●まったく仕事が終わる気がしない。

今週(~19日)は2度事務所で夜明かししたが、それが仕事の進捗に役立ったかといえばそうでもなく、「家に帰るのが面倒くさくなったので事務所にいた」以上の意味があったのかどうか。

仕事の発注元であるS社のTT氏も、いつ電話をしても社におり、S社に住んでいる疑惑のある人だが、資料を届けに行ったついでに「週に半分家に帰らない生活なんかしちゃダメですってば」と言ったところ、「僕は(今週は)帰ってますよ」と自慢にならない自慢をされた。負けた気分。

●起きた時から眠いのはどうしたもんだか(起きがけで眠気が抜けていない、とかではなく)。

F1016784●およそ1週間前の話題。今年も鎌倉材木座・光明寺のお十夜に行く。その数日前にバスで前を通りかかった際に、山門に垂れ幕が掛かっているのを見て、そろそろそんな季節だったか、と思い出した。

13日、また山門に登りに行く。以前にも書いたように、本来なら山門の上階には釈迦三尊、四天王、羅漢像がずらりと並んでいるはずなのだが、修復中のためほとんどお留守で、釈迦三尊像のみ。

一昨年初めて昇った際に「来年度修復完了」だったはずなのに、むしろ年々欠席率が高くなっているのはどういうことだろう?

ちなみに羅漢像は全て椅子に腰掛けた姿で、現状、椅子だけが並んでいる。私の前で見ていた人たち曰く、「名札が掛かってるから、お寺の住職が使ってた椅子なんじゃない?」

ちなみにその椅子に掛かっていた名札は羅睺羅(ラーフラ、釈迦の長男)。……すごい住職だな光明寺!

F1016836 ●UCC缶コーヒーの「永遠の0コレクション」付きを試しに買ってみる。

同コレクションは塗装済み半完成の海軍機6種類で、中身は零戦21型、22型、52型と、紫電改、99艦爆22型、彗星33型(空冷型)。

特に中身をチェックせずに買ったら、松山343空の紫電改が入っていた。胴体に斜め2本の黄線、日の丸に被せて機番15が書かれているので、菅野直大尉機。

胴体主要部に左右主翼、尾部、機首、アンテナを差し込むだけのいかにも食玩なシロモノだが、真横から見ると、一応、主翼にきっちりねじり下げが付いているのはエライ。ちなみに私は最初アンテナ柱の存在に気付かず、パッケージと一緒に危うく捨てるところだった。アブナイ。

なお、飛行姿勢のみでスタンドが付いている。そのまま地上姿勢にできる99艦爆のほうがよかったかな……しかし別に集める気はない。

●尾藤満氏の「Panzer Memorandum」が、今月からII号戦車b型の製作に入っており、いつもながら大変資料性が高く、読み応えがある。

II号b型は、c型以降に比べて起動輪のふくらみが大きいのは知っていたが、これはファイナルギアハウジングの大きさが違っていたりするんだろう、などとボンヤリ思っていた。しかしそうではなく、実際には、a型と同型の懸架装置のせいで転輪位置が後のc型よりも内側であるためだそうだ。

ただし、転輪そのものは履帯幅の変更により、a型よりも厚くなっているそうな(a型の履帯はI号戦車と同じだそうだ)。つまり、b型はc型よりも履帯がわずかに車体寄りに位置していることになる。

ちなみにこれの1つ前のc型製作記でも、私が気付いていなかったことがいろいろ出ていて勉強になる。例えば……。

  • タミヤのキットのフェンダー滑り止めパターンは実車に比べだいぶ粗い。私自身、実車写真でパターンは見ているので、粗いなあ、くらい思ったことがあるのかもしれないが、どうせ模型はこんなもんだとスルーしてしまっていたかも。確かに写真を左右に並べてみるとだいぶ粗い。
  • タミヤのエンジンルーム右側のハッチヒンジは、量産型と向きが逆。ただし、c型まではキットの向きでよいらしい。これはタミヤがc改修型を参考にしたためらしい。

……などなど。あー。やっぱり自分が好きな初期軽戦車くらいは、トラクツを買わないとなあ。

●電撃戦期のドイツ軍車輌の塗装、もっと具体的に言うと、この時期の塗装が従来言われてきたようにパンツァーグラウ一色ではなく、ブラウンとの2色迷彩が標準だった説に関しては以前に一度書いたが、どうやらそれをしっかりまとめた本が出たらしい。

FIREFLY COLLECTION No.5 "CASE YELLOW --GERMAN ARMOUR IN THE UNVASION OF FRANCE,1940"

四谷仙波堂さんの入荷案内より。

もちろん、私自身は当時の塗装をこの目で見たわけではないので、「そうだったのだ」と言われれば「そうですか」と答えるしかないのだが、現時点ではまだ、「2色迷彩が主であった」には若干懐疑的。また、ごく一部のケースを除いて、モノクロ写真ではパターンも読めないというのはイヤな感じだ。

F1016810F1016718●今年もまたトリカブトが咲いた。猛毒の植物として名高いが、花は綺麗だし形も独特で面白い。

左は鎌倉市内で、右は逗子市内で撮影。花屋でも扱っている花らしいので載せてしまうけれど、さすがに正確な場所等まで明かすのは控えたいので、毒殺したい人がいても問い合わせて来ないこと。

なお、私の携帯のカメラは紫系が鬼門で、しばしば紫から赤みが抜けて真っ青に写る。左側の写真はだいぶ青いが、実際の花はもっと紫だ。

右側のように素直に紫に写ることもあり、どういう条件下で青くなるのか今ひとつよくわからない。手元で(撮影時に)色調整する機能もなさそうで、どう対処してよいのかわからないのが困る。

F1016814●夏の間、青い模様が綺麗なルリモンハナバチの写真を何度か載せたが、このあたりで見られる縞模様が青いハチにはもう一種、アオスジハナバチという代表的なのがいる。

いつか見られればいいなあ、くらいに思っていたのだが、先日、散歩の途中に偶然目撃。目の前をふっと横切った小さなハチが少し青く見えて、「あっ」と思って目で追ったら、運良く近くの葉に止まってくれた。

ルリモンハナバチに比べれば1回り2回り小さく、模様にも派手さはないが、これはこれでそこそこ可愛い。

全身が構造色で綺麗なブルー~パープルメタリックに輝くオオセイボウも写してみたいものぢゃのう。

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万世橋

●相変わらず激しく仕事が滞り中。事務所に泊まったり泊まらなかったり。終電で帰ったり帰らなかったり。

それでいてものすごくバリバリ仕事している感覚もないのはどういうわけ?

F1016555F1016554●10月4日、また事務所に楽団が来るというので早々に逃げ出す。せっかく明るいうちに事務所を出たので、秋葉原経由で模型屋の香りを吸い込んで帰る。

秋葉原まで歩く途中、再開発オープンした旧・万世橋駅をちょっと見てみる。この地点は、現在は単に中央線快速が通り過ぎていくのと、数本の引込線があるだけだが、かつては中央本線のターミナル駅であったのだそうだ。

煉瓦積みの土台が駅っぽく(煉瓦のアーチということなら昌平橋よりお茶の水寄りから、万世橋を越えて神田方面へも伸びているのだが、万世橋西側はたっぷり幅がある)、昔はここにも駅があったのかな、とは思っていたが、そんな大層なものだったとは、割と最近知った。ちなみに駅舎は東京駅の原形のような設計で(設計者も同じ)、駅前には広瀬中佐と杉野兵曹長の巨大銅像があったそうな。

再開発なった旧・万世橋駅は、線路下のアーチはそれぞれが小洒落たブティックだのレストランだのになっているが(つまりは私にあまり縁がなさそう)、それだけではなく、中の階段を上がって、旧ホーム上にカフェがオープンしていた。

ガラス張りですぐ横を中央線が走っていく。おそらく、下の小洒落た商業施設の利用客と鉄っちゃんという、水と油的な客層の店になるのではないかという漠然とした予想を抱く。ちなみにその旧ホームに上がる階段は、作られた年代を示しているらしい、1935階段と1912階段がある。

●金が掛かってしょうがない、という難点はあるが、神保町界隈は、外食をするには割合バリエーション豊かに美味い店があり、恵まれている。そのうちの直近数例。

▼8日夜は九段の「神田担担麺・陳麻婆豆腐 雲林坊」で麻婆豆腐の定食。辛し。まるごとの姿のままのタカノツメが5、6本入っているが、唐辛子辛い以上に花椒辛くて口の中が痺れる感じ。「源来酒家」の麻婆も美味いけれど、ちょっと高めだし。

▼翌9日の昼は「ひかり」で鳥そば(肉そばを頼んだのだが鳥そばが出てきた)。真っ黒な田舎そばだが、それをラー油たっぷりで鶏肉の入ったつけ汁で食べるという奇抜な店。しかもそばにはネギ、ごま、海苔が盛り上げてあり、こぼさずに食うのは不可能。

ちなみにここは店の主人がいつも下働きのおばちゃんにガーガー文句を付けているのが一種の名物となっている。気分悪いこと甚だしいが、それを我慢してもたまには食いたい魅力はある。

蕎麦屋にしては珍しく、もういいやと思うくらい腹一杯になる量があり、3種しかないメニュー全品700円均一という値段もパフォーマンスが高い。

▼同日夜は「ナンカレー」でマトンカレーのセット。同店は俎橋から日本橋川沿いに、飯田橋方面にちょっと遡った、ちょっと人目に付きにくい場所にあるのだが、私は割と気に入っている。

辛さは4段階の選択で、上から2番目の「辛」にしたが、前日の麻婆以上に辛かった。最高の「激」にしていたらどうなっていたことやら。たぶん、ナンに自信があるので「ナンカレー」という店名なのだろうが、ここの店のナンは、ちょっともちっとした感じで、それだけ口に含むとほんのり甘い。良い。

シディークあたりに比べるとカレーの見た目が素朴な感じなのだけれど、スパイスは惜しまずたっぷり使っている感じ。肉もとろりと柔らかかった。

ちなみにこの時は店員(インド系)が2人。もう何年か前、初めてこの店に行った時は昼過ぎで、客は私だけだったのに狭い店内に店員が5人もいて、向こうも手持ち無沙汰だったのか、一人一人かわるがわる、お冷を持ってきて、おしぼりを持ってきて、さらには新聞を持ってきて、という、妙に過剰なサービスを受けたことがある。

ちなみに神保町で辛くて美味いもの、といえば、タイ屋台料理の「ティーヌン」は外せない。チェーン店で都内に何店舗かあるそうなのだが、神保町が一番美味いという噂(私自身は他で食べたことはない)。しかしこんなに辛いもんばっかり食っていていいのかオレ!

●9日はかみさんの誕生日。そんな話をぽろりとしたら、仕事仲間のA女史に「私とナンカレー食べてる場合じゃないんじゃないですか?」と言われたが、実際、そんな余裕はないのだから仕方Armée。

なお、多少は格好を繕うため、8日の晩に普段紛い物のビールを飲んでいるかみさん向けに、本物のビールの(限定ものの)缶を買って帰り、冷蔵庫に入れておいた。

ちなみに10月9日はジョン・レノンの誕生日でもある。

●カドフェル・シリーズの「死体が多すぎる」を再読。中世イングランドを舞台にした、人情物っぽいミステリー。主人公のカドフェルは修道士だが、第一次十字軍の兵士上がりで、酸いも甘いも噛み分けた感じが魅力。10数冊出ていて、以前全冊読んで持っていたのだが、ある人にまとめて贈呈してしまい、最近bookoffで安く売っているのをいくつか買って読み直している。

ラノベの「はたらく魔王さま!」1、2巻と、森見登美彦「美女と竹林」を読む。前者は当然bookoff流れのもの。後者は、最近so-122氏が読書レーダーで森見登美彦の本の感想をいくつか書いているのを横目で見ていて、久しぶりに読みたいなと思っていたところ、偶然かみさんが図書館で借りてきて「どう?」と言われて読んでみたもの。

一応、エッセイということになっているようなのだが、実際には、「森見登美彦」なる名前の小説家が大いに妄想を膨らまし、竹林間伐と竹林事業開発に(気持ちだけは)果敢に挑み、まさに「机上の竹林」を広げる“エッセイ風小説”。虚実ないまぜといえど一応現実世界に軸足を置いているので偽電気ブランも偽叡山電車も出ない。代わりに海原雄山先生は出る(そのものではないけれど)。読むと竹を切り倒したくなること請け合い。

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しずおかコーラ

F1016493●9月30日。富士山麓の某大学にて仕事。久しぶりに新幹線に乗る。

とはいえ、最寄駅は新富士で、行きは熱海からこだまでたった2駅(我が家あたりからこだまで西に行くには、新横浜乗り換えよりも小田原乗り換えのほうが、時間的にも料金的にもよいらしい。というわけで小田原まで行ったのだが、小田原で東海道線を降りたら、数分後に熱海行きのアクティーが来ることが判ったので、つい乗り継いでしまった。帰りは小田原まで乗った)。

行き(昼過ぎ)には富士山はほとんど全部雲に隠れた残念な姿だったのだが、仕事が終わった午後遅い時間には、右のような感じ(大学の校舎窓から)。

●ちょうど昼が移動時間にあたっていたので、昼飯は小田原か熱海で駅弁を買おうと思っていたのに、(もともと時間に余裕があったにもかかわらず、快速アクティーで旅費節約などしてしまったために)乗継がタイトになり、結局、昼飯は食いそびれてしまった。

帰りにおみやげ、というよりは自分で食いたくて、さくらえび炊き込み飯の素と、丸京の「うなぎボーン(塩味)」を買う。前者は「ものは試しに」的。後者は以前から割と地味に好き。

F1016489 もうひとつ、売店で「しずおかコーラ」を買ってホームで飲む。以前から噂だけは聞いていたお茶コーラで、一度は試してみねばならん、と思っていたもの。

この「しずおかコーラ」、悪名高い「カレーラムネ」「わさびラムネ」を出している静岡の木村飲料の(比較的)新製品で、実を言えば、「カレーラムネ」「わさびラムネ」の「責任者呼んで来い」レベルの不味さの可能性も考えていたのだが、どうということもなくコーラ味だった。色が緑色をしているだけで、お茶の風味もほとんど感じなかった。

……我ながら何を期待して飲んでるんだ、って感じ。

●前回書き忘れたのだが、29日日曜日、散歩に出た折に、初めてコゲラを目撃した。

ハイランドの西縁の公園で、ハゼノキの脇を通りかかった際にカカカカカ…と音がし、最初は風で枝がきしんでいるのかと思ったのだが、覗き込んでみたら、白黒のさざなみ模様の背中をした、スズメくらいの鳥が枝を叩いていた。

覚えている限り、これが初めての生のキツツキ(そもそもそんなに身近にキツツキの類がいるとは思っていなかったせいもある)。

もっとも、あまり近くには寄ってきてくれなかったので携帯のズームでは対処できず、何枚か写したものの、ボンヤリと枝が重なっている写真しか撮れなかった。残念。

●とにかく毎日汲々としていて、模型から遠ざかっていること久しい。何かいじりたいなあ。

いや、それよりVanatorul de care R-35を塗らなきゃ。

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