ご無沙汰
●とりあえず生きてます。
書くのを怠け始めると、なかなか書くきっかけを掴みにくくなってしまうもので、1ヶ月以上間が空いてしまった。
とにかく8月中旬までのクソ暑さは耐え難く、呼吸をしているだけでも精一杯という感じで、それもあって「ブログどころではなく、模型どころではない(ついでに仕事どころでもない)」状態になっていたのだが、1ヶ月過ぎるうちにすっかり涼しくなり、もう晩には肌寒いまでになってしまった。
先週だったか、明け方近くの夜空を見たら、すでにオリオン座がほとんど南中していた。――今日は秋分の日。
●ブログをサボった(サボっている)一因。
神保町の事務所通いの季節労働が、仕事の発注元の都合で遅れに遅れ、本来、7月には本格稼動しているはずが、今年はまるまる2ヶ月遅れ、今月になってようやくスタート。
それでいて終了予定は変わっていないので、始まった途端に修羅場。いや、そもそも昨年までも9月に入る頃には充分修羅場なのに、それが、「半分の時日で仕上げろ」になっているのだから何をかイワンの馬鹿。
ちなみに一昨々年の9月25日、親父の命日には、私の担当である20余ブロックのうち、3ブロックが未完だったのだが、今年は(多少減らしてもらって)17ブロックのうち、まだ1本も終わっていない。
●そんなこんなで、結局涼しくなっても模型製作どころではないのだけれど、先週、ちょっと間を見て秋葉原へ。懐具合が寂しいので模型を買うわけにはいかないけれど、少なくとも模型屋の匂いを嗅ぎに行く。
目ぼしいものといえば、7月にPMMSの新製品情報に出ていた、MENGのFT-17(丸砲塔)が既に発売になっていた。オリジナルの木製誘導輪、戦間期改修型の鋼製誘導輪、武装はピュトー37mm、オチキス8mm、Reibel 7.5mmの3種類から選択。どういうわけか操縦手ハッチは厚くなった改修型のパーツは見当たらなかった(見つけられなかっただけ、ではないと思うけれど……)。
内部パーツも入り、なかなか繊細でよさそう。ただし、木製誘導輪は放射状に組んだ木を、パーツごとに凹凸をつけてあるのが気になる。本来は平滑なはず。
●夏の後半のダイジェスト。
▼神保町通いの夏のなかでも、例年、8月15日はなんだかんだと騒がしいので、近付かないようにしているのだが、今年はうっかり出掛けてしまった。ものものしいバリケードやら機動隊やら、夕方にはデモ隊やらと遭遇した。
はっきり言って個人的には靖国神社は「なにやら胡散臭い場所」という認識で、「日本人なら尊崇して当たり前」的な意見にはまるで賛同しないが、靖国参拝反対だの何だのが言いたいなら首相官邸方面に行ってやりなさい。うるさいから。ちなみにそのしばらくあとは(8月15日じゃなくてもしばしばやってくる)軍歌がなりたて式右翼が来た。
▼8月20日、昼頃事務所に到着したら、普段私が仕事机として半ば占拠しているテーブルのまん中にたこ焼きプレートが設置されており、たこ焼きパーティ会場に変貌していた。昼食が急遽、「事務所で皆でたこ焼きを焼いて食う」になった由。……変な事務所。とはいえもちろん私も食う。美味。
ちなみにこの他にも、「昼に到着したらそうめんパーティ」だったことが、この夏2、3度あった。……変な事務所。
なお、写真のテーブルの向こう側に、ほんの少し、ぽよんとした腹が見えるが、これはC社長の腹であって私ではない(ただし、私の腹がぽよんとしていないということではない)。
▼事務所の庶務担当のS女史が、2人目の出産のため退社することになり、入れ替わりのG女史と一緒に、8月23日、歓送迎会を九段下の「おかってや」で行う。久々に実家以外でそこそこ酒を飲む。
たまたま隣に座った人が、故・尾崎“ベルトリング”正登氏の上司であったことが判明。お互いに全然知らない世界での氏の思い出話を交換する。
――イギリスで、何か、そういう車だか何だかの催しがあるんでしょ? 彼はね、その時になると、何があろうと、数日どころじゃなくて1週間やそこら、まとめて休みをとって、ふーっといなくなっちゃうんだよ。
わははははは。そりゃベルトリングでんがな。
ちなみに、尾崎氏が亡くなる少し前のこと、夜、品川駅のホームで立っていたら、「あれー、久しぶり、珍しいところで会うねえ」と、氏に声を掛けられた。
(なお、尾崎氏とは別に模型サークル等で一緒だったこともなく、基本的には静岡ホビーショーで立ち話をするくらいの関係で、しかも第二次大戦初期のちびこい戦車や車輌中心の私と、現用の大型補助車輌で有名な尾崎氏とでは趣味の範囲も大きく食い違うのだが、氏の気さくな性格もあって、顔も覚えていただいていたのだった。)
その時、神保町の事務所が発行している地図関係(GIS)の雑誌をペラペラ流し読みしていたことがきっかけで、尾崎氏が長く地図業界にいて、共通の知人もいることは聞いていたが、これまでは氏を知る人に会っても、そう詳しい話はしたことがなかった。
▼時折、東京駅の「祭」で買って事務所で食う駅弁報告。8月23日に食った横川の釜飯と、9月12日に食った厚岸のかきめし。
●ここ1ヶ月の生き物画像ダイジェスト。
左:アカタテハ(8月17日)、右:ヒメアカタテハ(8月27日)。タテハの触角先端は白く、ドイツ軍の車幅表示棒っぽい。
サツマノミダマシ(8月29日)。腹の縁が黒いワキグロサツマノミダマシは2度ほど見たが、黒くないほうは初めて。
仕事で行った江東区大島あたりの路地で撮ったなかの2枚(9月9日)。左:夏の終わりになってよく見かけるようになったハラナガツチバチ(ヒメハラナガツチバチ?)。スマート、というよりはちょっと間延びした感じのハチで、飛行機で例えるとフェアリー・バトルとか……。右:シッポと波模様がかわいいウラナミシジミ。このあと逗子でも一回会った(撮れなかった)。
こちらは自宅近くのキバナコスモスで撮ったアゲハ群(9月9日)。左からアゲハ(ナミアゲハ)、キアゲハ、ナガサキアゲハ。アゲハとキアゲハは、前翅付け根近くの模様が最も判りやすい識別点で、細かくスダレになっているのがナミアゲハ、黒ベタになっているのがキアゲハ。ナガサキアゲハは(温暖化も一因とされる)東上・北上が話題のチョウ。写真としては大したことはないけれど、初めて、ちゃんと種の同定ができる形で撮ることができたので。
子供の頃は「気味悪い虫」の代表格のひとつだったオオスカシバ(9月9日)。しかし最近は見かけてもなかなか写真に撮れず、悔しい思いをしているうちに嫌悪感が徐々に薄らいできた。やっとホバリング中を撮ることができた。
左:一見地味だけれど、よく見ると模様と色合いが複雑でなかなか面白い小型のカメムシ、チャイロナガカメムシ。中:イノコヅチの虫こぶ。茎の節ごとにボコボコ膨らんでいたりする。イノコヅチクキマルズイフシ(イノコヅチウロコタマバエによる)というらしい。名前の長ったらしさが、人間生活との縁遠さを物語っているような。右:長勝寺のヒガンバナ。
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コメント
5×6の30穴タイプのタコ焼きプレート、うむむ、かばさんとこの事務所の方は、タダモンやないな。
お忙しいと思いますが、かばさんとこの更新、タノシミにしてるんだぜ。各種イロイロ頼みました。
投稿: つんきち | 2013年9月24日 (火) 19時59分
>つん姐さん
そりゃまあ、小規模な会社だとはいえ、一般家庭よりも人数が多い事務所となると、これくらいの大きさのプレートは必要になります。
もしかしたら、自分でたこ焼きをクルクルするなんてのは、学生の時に初めて梅田の蛸之徹に行った時以来かもしれませんが、結構うまく丸くなりました(ちなみに、ここに写っているたこ焼き全部を私が丸めたわけではなく、端の数個のみです)。
いやー。やっぱしアツアツで中がトロトロで、蛸がプリプリなのは美味いですなー。
投稿: かば◎ | 2013年9月25日 (水) 02時16分
>イノコズチクキマルズイフシ
おお、虫えい図鑑によれば年2~3化ということで、今網被せときゃ来月あたり成虫が捕まるかもしれませんよ。名前が長いのは半ば機械的に付けられるタマバエの特殊事情ということで。
>FT-17
確かに誘導輪はちょっとコッテリした印象でした。
しかしそういう不思議なこともあるんですねぇ
>尾崎氏にまつわるエピソード
投稿: hide | 2013年9月26日 (木) 22時24分
>hideさん
木製誘導輪はRPMのキットには入っておらず、一度は自作もしているのですが、単純に見えて実はいろいろ細かくディテールが入り組んでいて難しい形状をしています。
それだけに、ここは特にきっちり抑えていて欲しかったパーツなのですが、ちょっとがっかりです。あとはサスのスプリングは交換したいかも。でも全体としては感じのいいキットっぽいですね。
イノコズチクキマルズイフシの件。
「ククク。正体を見てやったぜ」
というのはちょっと惹かれますが、網を掛けるとなると、結構目の細かいやつじゃないとダメですよね。うーん。アテがないな。
少なくとも今度、一度割って中を見てみたい気はします。
あ、そういえば近所にカラスウリクキフクレフシもあります。
投稿: かば◎ | 2013年9月27日 (金) 16時26分
>カラスウリクキフクレフシ
おおう、それは生で見たことは無いです。
>結構目の細かいやつ
むかし一度ヨモギにかけてトラップした時は、捕虫網用の生地(スーパーで売ってるような子供用じゃなく、本式の志賀昆虫のやつ)を使った記憶があります。ストッキングならイケそうな気がしますが・・・あ、あとしっかり捕まえたいならどうしても吸虫管が要るかも。
投稿: hide | 2013年9月27日 (金) 17時12分
>hideさん
カラスウリクキフクレフシの写真、「いきものみっけ」に投稿した写真のページのURLを貼っておきます。
https://www.mikke.go.jp/post/detail/241143
投稿: かば◎ | 2013年9月28日 (土) 02時20分
>カラスウリクキフクレフシ
全体としては結構大きいですね。またまた虫えい図鑑によるとイマイチ生活史不明で学名も.spのままみたい(今は判りませんが)。越冬後のやつなら自宅で羽化させることも可能かもしれません。
もし機会があれば虫えいの羽化トラップはやってみると面白いですよ。えい主の成虫を見る手段が他にないし、うまくすれば体長1mm位でもしっかりキラキラした寄生蜂を拝めることもあります。
投稿: hide | 2013年9月28日 (土) 20時37分