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青いハチと葉切りバチ

●7日水曜日。自室のエアコンが壊れた話はしたが、神保町の事務所のエアコンも壊れた由、C社長から電話が掛かってきた。……呪いか何かですか。

ちなみに事務所のエアコンはしばらく前から調子が悪く、先日一度停まって悲惨な状態になったものを応急修理して使っていたのが、いよいよ最終的にアカンことになったらしい。

というわけでまるで行き場所がなく、仕方がないので市立図書館で調べ物をしたり居眠りをしたり。

●前回書いた、「タミヤTシャツとゴールデンボンバー」の話のオマケ。

ちょっといい話

もちろん、「当社の宣伝などのご配慮は不要です」と言いつつ、「そう言ったらますます好意を持って、宣伝してくれたりするかもなー」と、広報担当者なら当然思うだろうなあ、ってところを含めても。

●TFマンリーコさんがブログでドラゴンとトランペッターの10.5cm leFH18/1搭載IV号b自走砲の比較をしていて、興味深い(第一回第二回)。

そもそもこの車輌、VI号戦車の部品を流用しつつもIV号よりも小型化された車体に10.5cm砲を搭載したものなのだが、IV号の片側4組の転輪ボギーが3組に減らされているのは一目瞭然としても、その転輪自体はIV号よりも大型化されている、と言われてきた。

しかしその一方で、いやいやあれはIV号の転輪のままなんじゃないの?という観察もあり、実はドラゴンのキットは「転輪大直径化説」に、トランペッターは「転輪ママ流用説」に立ってキット化されているのである(それぞれなぜそうなのかはいろいろ経緯がありそうだがここでは略す)。

マンリーコさんの記事は2説のどちらが正しいと断を下したりはせず、淡々と2キットを比較するものだが、砲塔形状を見る限り、バランス的にはドラゴンのほうがよさそう。

もっとも、私自身は「転輪が大きくなっている」説には素直に頷けないところがある。大きさが違う場合に、(特にCADなどもない時代に)わざわざそっくり相似形に作る意味がいったいどこにあるのだろうか(ただし誘導輪も転輪も相似形なのに大きさのバランスはIV号戦車とIVb車台では違うから、少なくともどちらかは「そっくりなのに大きさは違う」状態なのは確かだ。ちなみに誘導輪は、トラペもドラゴンも、IV号より小さく作ってあるらしい)。

その一方で、現在ドイツ戦車の資料としては最も信頼性が高いとされるPanzerTractsでは「転輪が大きくなっている説」に基づく図が出ているそうで、となると、何かそれを証明する一次資料があるんかいな、という気もしてくる。いや、ちゃんとトラクツを読んだら、そのへんのことも書いてありそうな……。余裕があればトラクツは一通り揃えたいがなあ。

●そのトラクツにも関わるネタもう一つ。

尾藤満氏の「Panzer Memorandum」はちょっと前からII号戦車シリーズに突入。第一弾としてc型製作記が始まっているが、現時点ではまだドラゴンとタミヤのキット比較。

ところで、II号戦車の起動輪の歯数はタミヤのキットで正しく、ドラゴンとモデルカステンで歯数が足りない、というのは確かPMMSあたりでも扱われたネタなのだが、なんと、ドラゴンより2011年発売の「バイソンⅡ(6440)」、2012年末発売の「マーダーⅡ中期生産型(6423)」では、歯数が正しく26の新パーツがセットされているそうだ。ただし、履帯は以前と同じ、少ない歯数に合わせてピッチの広いマジックトラックのようで、新しい起動輪にちゃんと合うのかどうか。

なお、尾藤氏はすでに、今年の合同展により初期の増加試作型、a/2型とb型を製作・展示しており、c型のあとはそちらに遡るのだろうか。

b型の起動輪はc型以降と似ているもののもっと大きく膨らんでいる。ぱっと見はほとんど同じなので、作品でもc型以降の起動輪をそのまま使用する場合が多いが、尾藤氏は当然作り直している様子。どう工作したのかも知りたい感じ。ヒートプレスかなあ。なお、膨らみ方が違うのは最終ギアハウジングの大きさが違うためだろうと思うのだが、そのへん、トラクツはしっかり図示していたりするのだろうか(買えよ>自分ツッコミ)。

●PMMSに、TAKOMの1:16ルノーFTの追加情報が少々あり、その中で、ベルト状に組んだ連結式履帯に錘をぶら下げ、2.5kgまでの重さに耐えられることを写真で示している。

……いやまあそりゃ、連結式履帯が丈夫なのは結構なことだけれど、2.5kgまで耐えられることのどこに意味が?(ちなみに戦闘室内やエンジンも再現した模型なので、ラジコン走行などするわけではない)

●「すいじょうき」と書いて変換したら、「水蒸気」より先に「水上機」と出た。ああ、オレってモデラーだなあ。ここ何日も模型作ってないけど。

●先日、我が家からちょっと下ったところにあるキバナコスモスに、見慣れない青いハチが来ているのに気付いた。ハナバチらしくせわしないうえに警戒心が強く撮りづらかったが、なんとか撮影。どうも毎日来ているらしいので、それから数日の間に撮りためた写真を並べてみる。……変わり映えしないのに選べないのはどういうわけだか。

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ハチの名は「ルリモンハナバチ」、本州以南に分布するが、都道府県ごとのレッドデータブックでは絶滅危惧種に指定されている地域もあるらしい。

そこそこ珍しいために、(単に青い鳥と引っ掛けただけだと思うのだが)ネット上では「幸運の青いハチ」などと持ち上げられているところもある。もっとも、他のハナバチ(ケブカハナバチ)の巣に産卵し代わって育ててもらうという、カッコウやホトトギスの托卵のような生態を持つらしく、それを考えるとなんだかセコイ幸運のような。

●上ほど派手ではないけれど、ちょっと可愛いヤツ。

名越切通からハイランド方面に上がったところの平場で、草むらの虫観察をしていたら、藪の中から小さなハチが飛び出してきて、クズの葉を噛み切っていった。……これは先月末の撮影。

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飛んできては、チキチキと大あごの音を立てて、結構素早く、葉を丸く切り抜いて運んでいく。切られたクズの葉は3枚目の写真のように、丸い切り痕が特徴的で、ああ、ハキリバチだな、と判りやすい。

種類は、クズの葉を切っているのでクズハキリバチ、と決められれば楽だが、クズハキリバチは比較的大型で、腹の模様も違うようだ。バラ科、マメ科の柔らかそうな葉を適当に切っていくという、えり好みの激しくないヒメツツハキリバチあたりが近そうだが、とにかく、ハキリバチ各種のきっちりした判別法が判らないので、とりあえず「ハキリバチの一種」とだけしておく。ハキリバチ(の典型的なもの)は、この切った葉を適当な細さの竹筒などに運び込んで幼虫のための個室を作り、そこにエサとして大きな花粉団子を貯めこむ。

さて、上のルリモンハナバチの来るキバナコスモスを張っていたら、ハキリバチも花粉集めにやってきた(厳密には、葉を切っていたのと同一種かどうかは判らない)。

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ハナバチでもミツバチやマルハナバチは後足に丸く花粉団子をくっつけて運んでいくが、ハキリバチは腹の下側にたっぷりと花粉を盛り上げて行くのがユニーク。そのため、腹を持ち上げた止まり方をするし、腹の下に花粉保持用にブラシ状に毛が生えている。

もともと、ミツバチあたりに比べると頭から腹まで扁平であまり格好のいいハチとは言えないけれど、この花粉運び姿はお茶目で可愛い。

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コメント

タイトルを見てスルーするところでした…(笑)。
私の記事を取り上げていただきまして、ありがとうございます♪

この件について、今のところ、私は「転輪大型化」に傾きつつあります。
転輪に接している部分の履帯の枚数を数えたところ、どうやら通常の転輪より2、3枚多いようなのです。

尾藤さんの2号戦車の記事、毎週楽しみに読んでいます。b型は作り終わってしまったので、アラが続々と出てくるのは、精神衛生上よろしくないのですが(苦笑)。

投稿: TFマンリーコ | 2013年8月11日 (日) 19時14分

うわ。チレーなハナバチ。
かばさんとこのブログ見てから、ハナアブやハナバチ(実害がないっぽいヤツ)を撮りたくてたまらんのよ。

ウチとこのパッションフルーツにくるハナアブを狙ってるんやけど、全然撮られへん。すぐ逃げられる。
どうやったら上手く撮れますか?!師匠!!

投稿: つんきち | 2013年8月12日 (月) 19時41分

IV号b転輪の件、ウチのブログにちょっと書いてみました。ところでルリモンハナバチは確かにきれいですねぇ。金属光沢の寄生蜂も綺麗ですけど、あいつらほどケバくないのがまたよいです。

投稿: hide | 2013年8月12日 (月) 20時07分

>TFマンリーコさん、hideさん

履帯をゲージにしておおよその長さ等を測るというのは比較的よく使う手であるにも関わらず、今回はその視点がすっぽり抜けていました。

さらにhideさんの、キャップとの比で大きさの違いを測るやり方で、個人的には、「なるほど、決着は付いたな……」という感じです(勝手に疑わしいとか言っておいて何ですが(笑))。

>つん姐さん、hideさん

最初、ふっと視界の横手に見えた時は、「え?あれ?青い?」と、ちょっと眼を疑う気分でした。こんなハチがいるとは知らなかったので(もっともその時点では、ハチかアブかも判らなかったのですが)。

最近私は携帯で虫写真を撮りまくっていますが、生物多様性センターの「いきものみっけ」に投稿される他の方の写真と見比べると、やはり携帯で撮るのと、例えコンデジであろうと、ちゃんとしたカメラで撮るのとではだいぶ違いがあるように思います。

それでも、たまに「これはなかなかだ」という写真が撮れたりするのですが、まあ、要するに「ヘタな鉄砲も」です。携帯だろうと何だろうと、デジカメのいい点は「失敗しようがどうしようが、何十枚でも試せる」ところにあります。撮りまくっていれば、そのうち使えるのも出てきますって(笑)。>つん姐さん

ちなみに、もっと小さくて、メタリックな青いハチ、セイボウの仲間もぜひ見てみたいんですが、今のところ、まだ機会が無いんですよ>hideさん

投稿: かば◎ | 2013年8月13日 (火) 13時15分

タミヤは今年はタナボタイヤーですな。他人ごとながらちょっとうれしい・・・
昆虫シーズン真っ盛りですね!気温が高いとすばしっこくてなかなか写真撮れません。タマムシでさえもすばしっこくてぶれまくりだったり・・・

投稿: みやまえ | 2013年8月13日 (火) 23時49分

>みやまえさん

このあいだ、名越の峠道でタマムシが飛んで来ましたよ。
育った川崎北部では、タマムシはあまり見かけなかったので、飛んで来るタマムシなんて、滅多に見られないものを見た気分。

いや、飛んできただけじゃなくて、何度か止まられそうになったくらい。そのまま止まってくれれば捕まえて写真を撮るところだったんですが、結局、手の届かないところに行ってしまいました。

さすがに携帯だと、(ホバリングしているものは別として)飛行中の写真は無理っぽいです。

投稿: かば◎ | 2013年8月16日 (金) 15時56分

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