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レーピン

●ここ最近、泥沼状態となっていた某仕事は各方面に多大な迷惑を掛けつつも、とりあえず山場越え。

●鬱屈した気分も切り替えようと、23日木曜日、葉山の県立近代美術館に「レーピン展」を見に行く。タダ券を貰っていて、展覧会自体が日曜日までだったので、それまでに平日に見ておきたかったため。

神奈川県立近代美術館は鎌倉の鶴岡八幡宮境内に本館が、そこからちょっと巨福呂坂方面に上ったところに別館があり、その2箇所には時々行っているが、葉山館に行ったのは初めて。

というよりも葉山自体、隣町ながら滅多に行かない。今回もおそらく、足を踏み入れたのは3、4年振りではないかと思う。

何しろ葉山は鉄道が通っていないので、自家用車を持っていない私のような人間には非常に不便なのだ。しかも町の中心がどこにあるやらボンヤリしていて、鎌倉のように、「ちょっと散歩」範囲内にいろいろ見て楽しむものがある、というわけでもない感じがする(知らないだけかもしれないけれど)。ビンボーニンだから、日陰茶屋とかにも用事ができるとは思えないし。

「いやいやいや、お前は知らないだろうけど、葉山はいいぞ、あそこは行っておけ」みたいな名所があるようならご教示を。

●閑話休題。

イリヤ・レーピンは19世紀末から20世紀初頭、基本的には革命前のロシアで活躍した画家で、特に肖像画に定評がある(ただし最も有名なのは「ヴォルガの船曳き」か「手紙を書くザポロージェのコサック」かも)。

大金持ちも描いたが貧しい人々も描いて、しかも絵画で人々を啓蒙しようみたいな活動をしていた移動派の旗手だったので、ソ連時代にも人気があった。

その昔、中村曜子という政商じみた妙に怪しい美術商のおばさんがいて(ピアニストの中村紘子の母親)、まだペレストロイカ前のソ連に強いパイプを持っており、このへんの絵をしばしば日本に持ってきて展覧会を開いていた(クラムスコイの「忘れえぬ人」とか)。

銀座の泰明小学校の向かいのビルに、「東京国際美術館」という名前だけは国立美術館並みだが、実態はちょっと立派な画廊程度の美術館があって、そこが主な会場だった(そのうち中村曜子は絵画がらみの事件を起こして表舞台から姿を消し、美術館もなくなってしまった)。

●レーピンの絵はその頃だいぶ見た覚えがあり、今回も懐かしさ半分。そういえば、これは昔に一度見たような、というものもちらほらあった。

平日だからというだけでなく、開催場所が辺鄙なので、会場内はレーピンの絵の数よりも人の数のほうが圧倒的に少なく、滅多にないほどゆったり絵を見ることができた。

F1033126●美術館の隣は、「葉山しおさい公園」。もと葉山御用邸の別邸があったところで、大正天皇逝去・昭和天皇即位の場所。以前入ったことがあるが、公園内に博物館があって昭和天皇の研究成果などが展示してあり、「海のいきもの」好きにもなかなかいいところ、という印象がある。

……が、レーピン展を見終わって出てきた時にはもう午後遅く、今回はしおさい公園は断念(入園は午後4時半まで)。

写真は美術館近く、海岸通脇の丸ポスト(郵便差出箱 1号丸型)。鎌倉同様に、地域として積極的に丸ポストを残す努力をしているのかどうかは判らないが、とにかく、逗子との生き帰り、海岸通沿いにこれを含めて少なくとも2基確認した。鎌倉、葉山に比べると、逗子はこの手のものは残っておらず、ダメダメな感じ。実は現在の我が家に越した頃、町内(丁内)に丸ポストが一基あったのだが、そのうち撤去されてしまった。もったいない。

●ウクライナの模型メーカー、MiniArtが1:35で路面電車を発売する、というのは、ホビーショー以前にすでに発表になっているネタ。

さすがミニアート、なかなか面白いものを出すね、という感じではあるのだが、キット内容はミニアートらしくがっつり凝っているであろうことは予想されるにも関わらず、

「EUROPEAN TRAM」

という、あまりに漠然とし過ぎたキット名称が非常に気になっていた。

例えば日本の路面電車を例に取っても、各都市ごとでさえ形式は違うのに、「ヨーロッパの」という、そのいい加減さってナニソレ。もしかしたら戦前の路面電車のメーカーは現在よりもずっと少なく、ある程度主要都市の車輌形式に共通性があった、なんてことがあった可能性がないとは言い切れないけれど(知らんけど)、それにしたって、ヨーロッパ全域で使われているわけはなさそうだ。

販売戦略なんだろうけれど、このキット名はあざと過ぎるなあ、と思っていたのだが、同様に疑問を持った人は他にもいて、missing-lynxに質問が上がっていた。

結局、答もそのresで見つけたのだけれど、キットの車輌はMAN/SSW製(つまりドイツ製)、「Triebwagen 641」という車種で、1913年に登場。少なくともニュルンベルクの市電で、その後、第二次大戦後に至るまで、息長く使われたものらしい。ニュルンベルク以外で使われているのかどうかは不明。今後、そのへんが明らかになることを望みたい。ただ、第一次大戦時にすでに使われているとなると、戦時賠償の一環で周辺国に持って行っているかもしれず、そうなるとぐっと情景の使い道も広がりそう(希望的観測)。

●ちなみに同様のキットは小スケールではすでに出ていて、私もMW製、1:72のソ連製「X」シリーズ路面電車のキットを持っている。こちらはさすがソ連、連邦内の73都市で使われたそうだ。

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