落穂拾い
●たんかん、うめえ。
たんかんは奄美、沖縄あたりで栽培されている柑橘類。
皮は薄いものの身にしっかりくっついているので、どうしても細切れにちまちま剥いていく、いわゆる「猿剥き」になってしまってワジワジするのが難点だが、温州みかんよりもずっと甘い。
ただし、以前にも書いたが昨年は不作で、今年もそれを引きずっているらしく、皮の表面は傷ついたりつやがなかったり、あまり見た目はよろしくない。味も豊作の時はもっといいような気がするのだが、それでも充分に美味い。
先の土日(16、17日)に実家に行った際に分けてもらったもの。
●忙しさにかまけて当雑記禄も今年に入ってだいぶ更新頻度が下がっている。そのぶん、いざ書く段になると、単なる日常生活の細切れの内容がだらだら重なってしまう。
なんかこう、びしっと、模型の話とか考証の話とか書きたいものだのう(←書けるのか?)。
●というわけで、16日(土)、17日(日)に母のご機嫌伺いに行く。途中スーパーで酒を買い込んで行き、手酌で飲みながら、母ととりとめのない話をする。
時折、話の流れで田舎(奄美)の話やら親戚の話やらになる。父方も母方も兄弟親戚の人数がやたらに多い上に込み入っていて、いつまで経ってもよく判らないのを、こういう折に少し覚える(もっとも次の日になるとほとんど忘れている)。
ちょっと備忘録的に書き留めておくと、早くに亡くなって私は会ったことがない(たぶん写真も見たことがない)母の母の名前は(初めて聞いた気がするが)「徳千代」だそうだ。奄美大島っぽい名前だ。
写真がないのは、戦時中、大事なものを山の洞穴に避難させておいたところ、全部湿気で傷んでしまっていたからである由。祖母はちょうど戦争の終わり頃に亡くなったので、写真はその中にあるものだけだったらしい。
●実家からの帰り、多摩プラーザのB's HOBBYに寄る。激しく久しぶりの模型屋。HOBBY BOSSのI号F型、T-26単砲塔型なども発売されていた(見ただけ)。
I号F型は「Early」と書いてあったので、今後、後期仕様が出るのかもしれない。といっても、初期と後期で何がどう違うのかはよく知らない。TFマンリーコさんによれば、アハパン/アランとは装備品の位置が違うらしい。配備後に部隊で使い勝手がいいように移したのだろうか。
T-26馬蹄形砲塔型は「1935年型(Mod.1935)」の表記。……あれって33年型じゃなかったんですか。それはどうでもいいとして、ちらりと中身を見て気になったのは、転輪がゴム部の大きな初期型しか入っていないこと。箱絵は標準型で描かれているので、余計に引っ掛かる。
もっとも、車体も全面リベット止めの、このタイプの中でも初期生産型なので、初期型転輪を履いていること自体はおかしくはない。しかし、青木氏に聞いたところでは、車体後部に付く予備転輪パーツは標準型(のみ)が付属しているそうだ。なんだそりゃあ。
今後、傾斜砲塔型も出ることになっているので、標準型転輪はいずれにせよパーツ化されるはずなのだが、馬蹄形砲塔で標準型転輪のものも出るのかなあ……。それにしては、I号F型とは逆に、「このタイプのキットはこれだけっ!」みたいなキット名称なのが気になる。
●芦奈野ひとし「カブのイサキ」(講談社)は単行本で読み継いでいるマンガなのだが、ボーっとしているうちに5巻、6巻が出ていて、しかもその6巻で完結していた。迂闊。
早速買って読むが、今までほんわ~っと進んで来たのが、最終巻終盤になっての怒濤の急展開は一体何なんですか。
一緒に萩尾望都「王妃マルゴ」第1巻(集英社)も買う。未読。
●20日水曜日。都内で打ち合わせのハシゴ。
久しぶりに銀座の「わした」に寄る。
なぜだか先日、「さーたーあんだぎー食いたいなあ……」とボンヤリ考えていたのを思い出す。袋入りのしんなりして冷たいものはちょっとガッカリだが、「わした」では奥のスタンドで、保温ケースに入れて暖かいままのものを売っているので、プレーンと黒糖のを一つずつ買い食い。でもまあ、普段食えないさーたーあんだぎーを食べている、というところがミソで、中身は普通にドーナツだよね。
ついでに、沖縄そば、「天使のはね」(塩味と梅味)、「ミミガージャーキー」などあれこれ買い込む。
●ちなみに有楽町から銀座一丁目方面にかけては、「わした」だけではなく道府県のアンテナショップだらけになっていて、「わした」の並びにある高知県のショップで、こんなものを買った。
店頭のPOPを見ると高知独特のビスケットらしい。パッと見、ただの小さいビスケットなのだが、よく見ると袋の内側が妙に油っぽい。帰宅後に調べてみると、「油で揚げたビスケット」なのだそうだ。
本当に高知独特のものなのかというとちょっと話がややこしく、「中京圏と高知」に分布という、マダガスカルレーザーオオトカゲみたいな存在であることが判った。
揚げる前の中間製品は名古屋のメーカーが作っており、それを、揚げて販売する各社に卸しているのだが、その最終メーカーが名古屋・岐阜に数社と、高知に1社あり、その地域で(だけ)はポピュラーであるらしい。なお、そもそもは明治製菓の製品であったのを、同社は手を引き、おそらく下請けであった中間メーカーが引き継いでいるもののようだ。
ちなみに写真の「高知産」は「野村煎豆加工店」という会社で揚げていて、同社曰く、ここのミレービスケットを揚げている油は普段豆菓子を揚げている油と同じなので、豆のエキスで余計美味しいそうだ。アレルギー注意表示を逆手に取ったような自慢だ。
肝心の味は、「いかにも田舎のばあちゃんの家でお茶菓子として木皿に盛って出てきそうな味」。もちろん不味くはない。実際、一袋ポリポリ食うてしもうちょるきに。
●「姫路城」と書こうとしたら「姫事情」と変換されてしまった。ちょっと淫靡な感じ。
ついでに。
仕事で昔の大阪について触れる必要があり、表記も時代に合わせて「大坂」なのだが、おかげで、その仕事を離れて「現代に戻ってくる」たびに「大阪」が「大坂」になっていないか確認しなければならない。こちらは逆に辞書がマジメに仕事をしていて困る例。
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コメント
>天使のはね
なんでランドセルが…と思ったよw 前に溝ノ口のノクティで沖縄物産展やってた時に塩せんべい買って食べたけど、なんか物足りなかったような。
>「大阪」vs「大坂」
面倒やから「おーさか」に統一してまえばえーんやー。←あずまんがの大阪風に
投稿: KWAT | 2013年2月24日 (日) 01時05分
読ませてもらう度に思うけど、かばさんの文章は休日の寝ぼけた頭にでも、すんなり入ってくる。
コレナニ、魔法的なナニカ?
そして一読して・・・・え?落穂をどこで拾ったのかと思うて考えること数十秒w
ビスケットの名前やったか・・・・ヤラレタw
投稿: つんきち | 2013年2月24日 (日) 09時49分
>くわっちん
サクサク感はまったくなく、まるで毛布を噛んでいるかのような食感です<天使のはね
なぜか娘が好きなんで、時々買ってきます。
塩せんべいはねー。あれはきっと、暑くて塩分そのものが「美味い」と感じる環境で食うもんなんじゃないかねー。
>つん姐さん
まあ、中身そのものがいかにも「落ち穂」っぽかったというのもあって。って、解説するほどのことでもなく、いつもかなりテキトーに題名付けてます。題名とかキャッチとか苦手なんだよねー。
投稿: かば◎ | 2013年2月25日 (月) 02時29分
まじめなおかし?
「夜のお菓子」の逆?
投稿: めがーぬ | 2013年2月25日 (月) 12時53分
>めがーぬさん
昼(特に3時)にしか出ないわけですな。
しかし「夜のお菓子」も、夜に食べてたちまち効き目が出てくるようなもんじゃないですよね。
投稿: かば◎ | 2013年2月25日 (月) 13時10分