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歩いたり作ったり

●24日日曜日。午後にふらふら鎌倉方面に散歩に出ようとしたら、かみさんが「今日までの招待券があったのに忘れていた」と、県立近代美術館のチケットをくれた。

鶴岡八幡宮境内の本館の企画展は「シャガールとマティス、そしてテリアード ~20世紀フランス版画と出版~」で、ネタ的にかみさん自身が行きたかったものらしい。展示はシャガールの比重が大きく、「ダフニスとクロエ」、「シルク(サーカス)」の両シリーズ全作約80点のリトグラフが展示されていて、なかなか見応えがあった。

「シャガールと~」は本館第1展示室での企画展だが、その後第2展示室、さらに歩いて数分の場所にある近代美術館別館の、それぞれ別の企画展も見て帰る。

F1032788●近代美術館本館の売店にガシャポンが置いてあって、つい一回やってしまった。シリーズ名称は

「石膏デッサン入門 I 【完全版】」(タカラトミーアーツ)

なかなか出来はよい。この手の質の良いミニチュアは、仮に画材屋などで流通するものだとバカ高くなってしまうが、それがガシャポンで300円というのはコストパフォーマンスがよい。

……と自分を納得させているが、もちろん、眺めて「うーん、出来がいいな」と言うだけで、直接に古典彫像に用事があるわけではない。ありがち。

●横浜・日ノ出町の模型店、ラッキーベイフォートが閉店だそうで、25日夕、仕事帰りに行ってみた。

以前はラッキーは横浜周辺に数店舗あり、そのうち東神奈川のラッキーには、川崎~湘南あたりのnifty模型フォーラムのメンバーが仕事帰りに集まって、模型を物色した後で、階下のミスドに移動し、ドーナツを食いながら模型談義をするという「ドーナツoff」をしばしばやっていたのが懐かしい。東神奈川のラッキーがなくなってからは、ぱったりあの駅で降りることもなくなってしまった。

さらに昔、高校の頃には、大口近くの国道沿いの本店にも時々行っていた。まだ戦車の実車資料なんてものはあまりなく、日本語のものは文林堂のフェイストの訳本、「グラフィック第2次大戦大戦アクション」、サンケイの「第二次世界大戦ブックス」(いわゆる赤表紙本、ただし実車資料というよりは戦記)程度しかなく、ラッキーで見るベロナ・タンクプリントやAFVプロファイルなどの英語資料が珍しく貴重だった。

その後、実車資料は格段に充実し、邦書もあれこれ出るし、洋書は入手もしやすくなって、当時の資料なんてほとんど見向きもしなくなったけれど、最近になって見直すと、今でもあまり資料のない車種の図面がぽつっと出ていたりして、なんだか一周してまたちょっと価値が出てきたような。

閑話休題。

あちこちのラッキーがなくなって「ベイフォート」に集約されてしまってからは、日常の行動圏からちょっと外れることもあって一度も行ったことがなく、今回が初めて。閉店セール中だったのだが、特に目ぼしいものもなく買い物はせず。行きは桜木町から歩き、帰りは日の出町から京急に乗った。

●あっちをつまみ食い、こっちをつまみ食いの模型製作は相変わらずで、机の上には製作中の数種類の模型のパーツが散乱している。

先日いじっていたヴィッカース・クロスレイ装甲車は形になったところで一休み。もっとも細部工作が全て終了したわけではなく、トレッドパターンも出来ればいじりたいところなのだが、楽なうまい方法が見つからない。基本、パターンを切り抜いたプラバンかプラペーパーをタイヤ外周に巻けばいいと思うのだが、手作業で小さな三角を整然と切り抜くのは無理そうだ。

皮革加工用のポンチで小さな三角形があればだいぶ助けになりそうだが、これのためだけにそんな工具を仕入れるのもちょっと。それなりの準備と技術のあるモデラーなら、パターンをプリントしてエッチングを作ってしまうのだろうけれど。

SIMさんに訊ねられてキットを取り出したらいじりたくなってしまったスターリングラード・トラクター工場製T-34は、主に砲塔を製作中。車体のように「そもそも組めない」ということはないが、それでも砲塔前面の合いはあまりよくない(特に初期型のほう)。

後期型砲塔では防盾部の溶接痕がただの盛り上がったリブ表現のようになっている。もっとも溶接痕らしく表現されている初期型用でも駐退器カバーとの間に隙間が出来るので、どのみち削り取って再生したほうがよい。

それにしても、とにかくキットを一通り設計して試作してみて、そのあと不具合を直すとか、細部表現を足すとかいった、製品として「仕上げていく作業」をごっそり落としたキット、という感じ。発売を予告してなかなか出ないこともあるドラゴンなのに、何をそんなに急いで出す必要があったというのだろう。

そこで止めておけばいいものを、さらにお手付き進行中が、タミヤのティーガーII(ヘンシェル砲塔)。いや、こういう人並みのものも、たまには作ってみたい気分になる時があるんですよ。とにかく、普段私が作るものからすると、桁違いに大きくて、それだけで何か感動する。

現時点で気合いの入ったティーガーIIを作ろうとすればドラゴン・ベースがいいのだろうが、部品数が少なくてさっさか組み上がるし、発売してから結構経つので安いし(アルデンヌ版はどうだったか知らないが)、今でもそれなりの需要はあるキットなのではと思う。……とは思うのだが、「最低限、このキットはここに手を入れるといいよ」的な情報がネット上でぱっと見つからない(もちろん、模型誌をひっくり返せばありそうな気がするが面倒)。

何しろモチベーションが「たまにはおっきくてかっこいいせんしゃをつくってみよー」(いつものようなボロカッコイイとかビンボカワイイではなく)というだけのものなので、市販の高いエッチングセットなどを張り込む気もなく、タミヤ純正のグリルメッシュセット(すでに買って箱の中に入っていた)と、新しいヤクトティーガーの部分連結式履帯のパーツ(新たにYSで調達)だけを追加した。

砲塔前面装甲上部の分割線を消して雨どい目的?のリブを足したり、排気管カバーに吊り下げ用突起とクランク補助具を足したり、要するにちまちました部分を若干追加工作中。

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コメント

おお、キンタですか!
私、今まで、スケールを問わず、キンタは一回も作ったことがありません。昔から「自分のような未熟者が作ってはいかん!」みたいな呪縛(?)あって、未だに作れずにいます。勿論、作ってみたい気は十分にあって、タミヤやドラゴンの各種キットは随分積んであります。いつか「おっきくてかっこいいせんしゃをつくりたい!」という気分になるかな…?

投稿: TFマンリーコ | 2012年12月29日 (土) 14時56分

>TFマンリーコさん

私は長いこと、ティーガーIを作ったことがありませんでした。

私が35の戦車に目覚める直前に、兄貴がタミヤの「タイガーI型」を作ってまして(ずっと昔のモーターライズのヤツですが)、なんだかその辺の刷り込みで、マンリーコさん同様、長らく「若輩者が作ったらイカン」みたいな感じになってました(笑)。

10年くらい前かなー。
ようやく、フジミ76の後期型を作りました(表面を接着剤で溶かしてツィメリットコーティングしました)。
なお、35はタミヤの後期型、アカデミーの初期型、さらに遡ってオオタキの中期型まで持ってはいるのですが、未だに作っていません。どれも今さらどうかなあって感じですが……。

投稿: かば◎ | 2012年12月30日 (日) 01時46分

昨年の東京AFVの会だったか、「ついに虎Ⅰが1台も出なかった」って話題になっていたことがありますね。模型にも流行り廃りがありますが、虎Ⅰは最近、また復権の気配。コーティングシートの発売でタミヤのキットが息を吹き返し、これからアカデミーやオオタキを作ると宣言した方が、ブログ仲間に現れましたもの。 

投稿: TFマンリーコ | 2012年12月30日 (日) 19時44分

>TFマンリーコさん

ああ、そうか。今はコーティングシートもあるんでしたね。
うーん。それならそのうち挑戦しようかなあ。ハンガリー軍のティーガー(←結局そんなことを……)。

(ちなみにハンガリー軍のティーガーというのはドイツ軍からのレンタルで、ドイツ軍マーキングのままです。)

投稿: かば◎ | 2012年12月30日 (日) 21時12分

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