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ウィキペ難民

F1032354●オレが本当の残暑を教えてやるぜ!

とでも言われているかのように毎日ねっとりと暑い。

●現在の神保町の事務所における仕事は、つまるところ調べ物に次ぐ調べ物である。その場合、出典としては使えないものの、やはり調べ物の入り口としてwikipediaは重宝する。

……のはいいとして、大きな問題は、単に手掛かりとしてそのページを開いたはずが、それだけでは済まず、つい読みふけってしまったり、さらにはリンクからリンクへとどんどん深みにはまって、はっと気付くと現代日本から時代も距離も遠い某王朝とか、面妖な生物とか、怪しげな化学物質とか、使ったこともない専門用語とかのページを読んでいたりすることである。あれ。オレ何を調べてたんだっけ。

このような状態を、個人的に「ウィキペ難民」と呼んでいる(たぶんありがちな状態だと思うので、もっと流通している適切な呼び名があるかもしれない)。

しかも疲れ気味の時ほどぼーっとしているので難民になる確率も高く、ますます時間を浪費し疲れを増す羽目になる。

今日も今日とて、いつのまにか 久米三十六姓 とか アブジャド とかを読んでいた。何を調べてるんだか。

●24日金曜日、また夕方からC社長の道楽であるバイオリンの楽団の例会があって事務所を追い出されることになっていたため、滞っている仕事を少しでも進めるために木曜の晩から事務所で夜明かし。

そのまま金曜日は早々と昼頃には引き上げて、横浜・馬車道の県立歴史博物館に特別展「ペリーの顔・貌・カオ」を見に寄って帰ろうと思っていたのだが、中途半端になっていた資料収集と整理に手間取り、結局、事務所を出たのは午後遅くになってしまい、博物館は諦める。

●とはいえせっかく持っていた「ペリーの顔・貌・カオ」展のタダ券は惜しいので、翌土曜日に改めて出掛ける。展示の内容は、幕末の黒船のペリー提督が、当初日本人によってどう描かれ、それがどう変容していったか、というもの。

事務所でK女史と、会場にずーっとボソボソと「ペリーの開国要求」が流されていたら素敵だと話していたのだが、もちろんそんなことはなかった。

●馬車道まで出掛けたら当然ながら中華街に寄り道をする。例によって豚まんを買い食い。さらに格別美味いというわけでもないのに何となくはまってしまった「茶葉蛋」のアツアツを食べる。ついでにえびせんとザーサイと中華香辛料味のひまわりの種を買う。……このあいだとほとんど一緒ぢゃん!

F1032351●病気に関し、香辛料ほか刺激物はなるべく控えるようにという医者からのお達しだが、金曜の夕飯はスパゲティのアラビアータ、土曜の夕飯は麻婆豆腐、日曜の夕飯はカレー。すみません、私、いじめられてますか?

もっと先週木曜日は自発的にタイ料理屋でトムヤムチャーシュー麺を食べているし、それに比べると自宅の3種はとりたてて辛くはなかった。

ところで、先週火曜日に、特定疾患申請のために行きつけの病院で血液検査の採血をしているのだが、その採血痕がなんだか妙な具合に変色してしまった。

F1032347●ちび助の新技。「ねばんげりょん」(本人談)のテーマ曲。

ざいーもくーのてんしのてえーぜー♪」

日曜日、いきなり歌いだした。「材木の天使」というフレーズが何だか新しいが、これはおそらく、近所の材木座海岸の音になじみがあって引きずられているのだと思う。……「ざ」しか合ってねえ。いや、「く」も合ってるのか。

ちなみにオタクな歌なら当然、出所はお前だろうと言われそうだが違う。

なお、これに次ぐ新技には、保育園で覚えてきたという、

すっきやのっ、ぎゅうどんっ

というのがある。

●27日月曜日。夜遅く帰宅しシャワーを浴びようと思ったら、洗面所の天井からでかいゴキブリが2匹、交尾状態で降ってきた。ぎえええええええええ。

たいていのムシは平気だが(もちろん刺したり咬んだりするものにはそれなりの注意を払うが、それらへの嫌悪感は比較的薄いほうだと思う)、ゴキブリだけはどうも苦手だ。

洗濯機のホースの丸まった陰にいて叩くことも出来ず(そうでなくてもゴキブリを叩き潰すのはこちらの精神的ダメージも大きいので嫌だ)、キッチンからゴキブリホイホイを持ってきて至近に置き、反対側から追い込むことにした。なんとか捕獲に成功。よかった……。

●先日、かみさんが自分で読むつもりで図書館から若桑みどり「フィレンツェ」(講談社学術文庫)を借りてきたのだが、最初の数ページだけで内容がややこしすぎて読めないと音を上げて投げ出したので、私が読むことにした。若桑みどりは、たぶん「薔薇のイコノロジー」以来。ちなみに「薔薇のイコノロジー」を読んだのは大昔過ぎて、どんな内容だったのか1ミリも覚えていない。

「フィレンツェ」のほうは、中身は美術史をベースに語るフィレンツェ史で、その点では面白いのだが、内容が高度であるとか複雑であるとかよりも、とにかく文章が「面倒くさい」。同じ事柄や人物を言うのにページによって呼び名が(説明もなしに)変わったり、ある事柄や人物を、何ページも別の話をしたあとで「この○○の……」と受けたり――こんなことを私なんぞが言うのもおこがましいのだが、はっきり言って文章が下手なのだと思う。

F1032338そのくせ500ページ近くもあるものだから、なかなか終わらない。で、その半ばで引っ掛かっているところに、K女史から「これはかば◎さん向きだと思う」と小田実「海冥」(講談社文芸文庫)が回ってきた。

「フィレンツェ」を一休みしてそちらをささっと読み終わったら、今度は、以前に図書館に頼んでいたキャサリン・メリデール「イワンの戦争 赤軍兵士の記録1939-45」(白水社)が届いた。これまた分厚い単行本。しかもかみさんが言うには、さらに2冊、以前に頼んでおいた本が届いたと、図書館から連絡が来ているという。

仕事も滞っているというのに、この堤防決壊状態はいったいなんなんだ……。

ちなみに「フィレンツェ」は3/4ほど読んだところで返却期限が来てしまったが、今日(27日月曜日)の電車の行き帰りで残りをナナメ読みしてなんとか読了。逗子駅の図書館返却ポストに放り込んだ。

●模型の「も」の字もない!

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コメント

かばさん。
お嬢はすごい才能だと思うよ。

ねばんげりょんだなんて、どこのネィティブフランス人かとw
絵にも、巧まざる造形美を感じる・・・・
どうか、のびのびとさせてあげて欲しい!!

投稿: つんきち | 2012年8月28日 (火) 21時35分

材木の天使!いなせな感じです。
小さい子の言葉の世界はそれだけでファンタジーですなあ。
>フィレンツェ
ページによって呼び名が変わるのはロシア文学の影響でしょうか・・・

投稿: みやまえ | 2012年8月28日 (火) 23時08分

>つん姐さん、みやまえさん

「ねばんげりょん」の歌は1フレーズだけなのかと思ったら、続きがありました。

「しょうめんまでしんわーになーれー」

だそうです。……「正面まで」ってなんだ? 裏面があるのか?

ところでロシア文学ってページで名前が変わるんですか?

投稿: かば◎ | 2012年9月 4日 (火) 19時07分

>ところでロシア文学ってページで名前が変わるんですか?
はい。語り手はほぼフルネームで語るのですが、
会話では名を呼ぶ人の立ち位置で相性だったり苗字だったり・・・
ワーリャとか呼ばれても、予備知識がないとロシア人じゃないので
だれの愛称だかわからずにかなり面食らいます。

投稿: みやまえ | 2012年9月 4日 (火) 23時49分

ああ、そういうことですか。確かにそうですね。

個人的には、名前+父称の呼びかけが厄介です。誰が誰だか判らなくなります。

投稿: かば◎ | 2012年9月 5日 (水) 01時36分

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