虫だの花だの
●(金もないのに)仕事がぽっかり空いてしまった。
とはいえ、家族は出掛けているのに仕事をしている振りをしてもしょうがないし、このところ家に閉じこもっていて外の空気を吸っていなかったので、午後になって出掛ける。
●道々見かけた虫だの花だの。
ツマグロヒョウモンの♀。鮮やかなオレンジに白黒の模様が散りばめられて美しい。前翅端の黒模様の間がわずかに青味がかっているのもアクセント。翅裏の豹柄も悪くない。
見た途端に名前が判ったわけではなく、「綺麗なタテハチョウ」くらいの認識で、帰宅してから名前を調べた。実は最初はヒメアカタテハと誤認して、しかし若干感じが違うのに気付いて調べ直した。昨夏、「近年、分布域が北上しており、温暖化の影響が疑われる動物種」の例として、仕事の調べ物で扱ったことがあるのをすっかり忘れていた。
テングチョウ。実は翅表には割と綺麗なオレンジの紋があるのだが、とまっている時は常にこの姿勢で、翅表は滅多に見せてくれない。まあ、それじゃないと擬態の意味もなかろうけれど。地面にとまった途端、位置を見失うほど枯葉そっくり。
枯葉そっくりの蝶は少なくないが、翅のシルエットがこうデコボコしているのはあまりなく、それが識別点になった。写真では判りにくいが、鼻先がつんと長いのが名前の由来で、それも特徴。東京都では絶滅種、他にもレッドリストに記載している県あり、だそうな。
ヒメヒオウギ。道端で見掛けた雑草。下側の花びらだけにある模様が名前調べの手掛かりになった。枕詞の「ぬばたま」(種子)の由来になっている日本古来のヒオウギとは、同じアヤメ科ながらほとんど関係のない外来種であるらしい。
どこに写ってるんだ、という感じだけれど、マルハナバチ。むくむくしていて可愛い。……のだが、何しろ慌しく花から花へ飛び回っていて、ちっとも写させてくれない。何枚か撮った写真の中で、この1枚にだけかろうじて写っていた。それにしたって、これじゃあ蜂だか何だかわかりゃしねぇ。
それでも、同じように丸っこくてモコモコでも、全体がどんと大きくて胸が黄色いのはクマバチで、お尻が黄色いのがマルハナバチなんですよ、つんきち姐さん。
ちなみにもっとちゃんと撮れるまで粘らなかったのは、これを撮ったのが交番の入口脇の花壇で、それ以上粘っていると職質でもされそうな気配だったからだ。
安養院のツツジはすっかり終わっていた。まあ、去年はGW明けに満開だったのだから、終わっていて当たり前。とはいえ、社長出勤の花が数輪、ところどころにぽち、ぽちと咲いている。
満開だった去年の写真はこちらのページ、一番下。
郷土愛の発露? それともジーコジャパン的な、何かそういうの?(古い)
●名越のローソンで「フォション蜜玉露」という、最近出たらしい缶飲料を飲む。玉露を上品で甘くスイーツのような飲料にしました、みたいな説明が書かれていたが、「抹茶アイスの味だな」と思った。いや、美味しくなかったわけじゃないんですが……個人的には、1回飲んだからいいや的。次は塩すいかペプシに期待しよう。
初夏の鎌倉といえばあじさいを観光の目玉にしているのだが、江ノ電のホームには、こんな手作り感溢れる「あじさい情報」第一弾が張り出されていた。第何弾まで出るのやら。
「江ノ電あじさい情報」にある通り、盛りはまだ半月くらい先の様子で、成就院の「ルーシーさんの階段」両脇もまだ緑色。
とはいえ、いくらかは気の早いあじさいが咲いている。観光客のごった返す時期には近寄らないかもしれないので、今のうちに数枚。オマケで階段の途中で寝ていた猫。
●御霊神社のあじさいも旬はまだまだな感じではあるものの、変わりあじさいはすでに咲き始めていて、「別にたくさん咲き乱れていなくてもいいよ」という人にはオススメかも。去年もほとんど同じ写真を並べたのだが、まあ、季節の出し物ということで。
●御霊神社入口角の「力餅家」で「求肥力餅」と「すあま」を買う。「求肥力餅」ではないスタンダードの「力餅」(ただしこの季節限定で中身が草餅になるらしい)は10個入り以上の箱詰めで、バラ売りがない。
●のんびり歩いて帰るつもりだったのだが、雲行きが怪しくなってきたので長谷から江ノ電に乗る。鎌倉駅からバス。帰宅後ぽつぽつ降り出し、夕食後に雷雨。
我が家の犬は、ついに雷を聞くとトイレに逃げ込むようになってしまった。しかも便器の向こう側の陰にうずくまっているので引き出すに引き出せない(最終的にはかみさんによって強制排除された)。写真は撮ったが完璧にピンボケ。
●有難いことに急ぎの仕事が入ったので、明日は久々に多摩川を越える。
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コメント
やっぱり、藤の花に来るのはクマバチであったかw
写真に撮る前に、オチリを黄色く塗ってやったらバレなかったんだな。
くちょ~。明らかにマルハナバチと違うじゃねぃか・・・。
・・・地学部に負けたことがまだ悔しいから、怪しいかばさんなんて職務質問されてしまえ!と思いましたw
投稿: つんきち | 2012年5月29日 (火) 22時55分
>つんきちさん
あー。うー。
ごめんなさい。上の識別は、ちょっといい加減でした。
「胸が黄色いのはクマバチで、お尻が黄色いのがマルハナバチ」
と書きましたが、マルハナバチは、種類によって胸が黄色かったり腹が黄色かったり、全体がほとんど黄色かったりします。だいたいは黒と黄色の配色ですが、セイヨウマルハナバチはお尻が白いです(他の部分は黄色と黒の縞)。ただ、どの種ももふもふなのは一緒です。
上の写真は、コマルハナバチの働き蜂です(たぶん)。
奥が深いなマルハナバチ!
投稿: かば◎ | 2012年5月30日 (水) 00時31分
わーい、フンメルだ(笑。もふもふ。
胸部の毛色が黒一色なのはクロマルかコマル。両者の識別は後脚基跗節の形状を確認する必要がありますが、ただし前者の分布は日本海側に偏っているようなので多分後者でしょうね、ってなことが、私の手元にある「マルハナバチ・ハンドブック(文一総合出版)」に書いてありました。
う~ん、戦車と変わりませんな(笑。
投稿: hide | 2012年5月30日 (水) 19時05分
子供の頃「羽根が二枚なのはアブだから刺さないんだ」という信念のもとに羽根が二枚に見えたマルハナバチさんを掴んだ途端にチクーンて・・・痛い後ひたすら痒かったです。
クマバチはたまにお昼寝してることがあるのを見つけて鼻が黄色かったらナデナデとかします。結構強い毛。
投稿: みやまえ | 2012年5月30日 (水) 22時15分
小学生の時、デカいアブに首筋を刺されて以来
大型のアブを見ると警戒してしまいます。
ハチと違って向こうから来ますもん。
投稿: めがーぬ | 2012年5月31日 (木) 12時22分
>hideさん
ああ、そうでした!フンメルでした!(←今頃)。
それにしても、本当に“ディテール”の解説がミリタリーと一緒(大笑い)。
ちなみに、我が家にあるその手のハンドブックは「フィールド図鑑 クモ」(東海大学出版会)と、カード式になっている「ロシアのきのこ」(たぶん。全面ロシア語)だけです。
>みやまえさん
コマルハナバチのオスはまっ黄色で、針がないのでおさわりOK、みたいなことがどこかに書いてあったような。
しかしまた、刺すメスでも刺されたあとが痛いより痒い、っていうのもなんとも微妙な……。
>めがーぬさん
ああ、アブはどうにも……ハナアブとかはいいんですけれど、刺すアブは始末におえませんね。ハチみたいに防衛で刺すどころじゃなく、より切実に刺す必要性を持って来ますもんね。
ところで、古書店でアーマーモデリング第5号をまたまた見掛けましたよ!(1200円) いかがです?(アクマノササヤキ)
投稿: かば◎ | 2012年5月31日 (木) 23時57分
コメント欄を見て思うたんですが・・・。
かばさんのお友達&お知り合いって、ハチ好きな方が多いのか?
もしかして、模型の世界とハチの世界は愛好者がダブっていたりしてw
投稿: つんきち | 2012年6月 1日 (金) 10時59分
たぶん、ですけど
子供の頃から色々な図鑑が大好きだった人種かと推測します。
投稿: めがーぬ | 2012年6月 1日 (金) 12時30分
虫と戦車って怖わカッチョ良い所が何となく同じベクトルだと思いますね。
>フィールド図鑑 クモ
ああ、蜘蛛も良いですねぇ。部屋に時々でるハエトリは眺めていて飽きません(笑。一部の種がやる擬態は芸術品の域ですしねぇ。
投稿: hide | 2012年6月 1日 (金) 17時36分
>つんきち姐さん
たぶん、めがーぬさんやhideさんの言う通りだと思います。
なんというか、こういうわしょわしょとしたものについ見入ってしまうというのに加えて、なんというか、気になると細かいところをちょっと調べてみないではおけないとか、見分けが付かないとイヤとか(笑)。
ちなみに私は小学生の頃は毎夏の最重要事項はクワガタ採りでした。戦車趣味よりそっちのほうが早いですな。
投稿: かば◎ | 2012年6月 2日 (土) 22時29分
>古書店でアーマーモデリング第5号を
是非、情報下さい!
投稿: めがーぬ | 2012年6月 4日 (月) 22時31分
>めがーぬさん
コメント書き込み時に頂いているアドレス宛にメールをお送りしました。
投稿: かば◎ | 2012年6月 5日 (火) 00時04分
通販にて無事に入手いたしました!
いや~充実した内容ですね~
作例も良いし(笠松師匠のトゥランだけでなく、チャバもカッコいい)
ズリーニィの記事も濃いですね。
しかも一式砲戦車の詳しい記事も、この号だったんですね。
本当にタップリ楽しめそうです、ありがとうございました!
投稿: めがーぬ | 2012年6月11日 (月) 02時32分
>めがーぬさん
おお。それはよかった。
あれは本当に内容の濃い号で、持っていて損はないと思います。
投稿: かば◎ | 2012年6月11日 (月) 10時32分