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フィーバー

●土曜日時点で、輾転として眠れなくなるほどの腹痛はなりをひそめ、なるほど医者てぇのは大したもんだな、と思ったのだが、今度は熱が上がって結局寝込んでしまった。間抜けな話である。

腹痛は腸炎で、熱は風邪だろうと思っていたのだが、改めて考えると咽喉も痛くはないし咳も出ないし鼻水もそれほどは出ない(多少は出るのだが、風邪よりは花粉を疑ったほうがよさそうだ)。しかし土曜日時点ではとにかく腹痛が目先の敵だったので、それについてあれこれ訊ね、次に食事の注意点について訊ね、ついでに一応「難病」(特定疾患)に指定されているので申請をしておいたほうがいいのか確認して、結局、熱は風邪由来なのか、腸炎から熱が出ることもあるのか、確認するのを忘れてしまった(今ネットで調べてみたら、一応、潰瘍性腸炎の症状にあるようだ)。

日曜晩の時点で38度を超えていたので、仕事先に掛け合って、火曜日夕方の会合を先延ばしにして貰った。火曜夕には下がっていそうな気もしたが、そもそも熱の正体が風邪だかインフルだか判らない状態で、会う予定の社長に移しでもしたら一大事。

●火曜日朝、うつらうつらしながらドンジャラ派手な雷雨の演奏を聞く。朝の時点で38.3度。

昼、晴れ上がる。このところの寒さ、悪天候から一転していきなり本番の春が来た感じ。うまいこと熱も下がっていたので、ふらふらと散歩にさまよい出る。……いくら熱が下がったといっても朝まで38度超の熱で寝込んでいた人間の取るべき行動ではないが、要するに寝込んでいるのに飽きたのだ。

雨続きで山道はひどいことになっていそうだったが、そろそろイタドリの芽でも出始めていないかと名越の山道を見回りに行く。イタドリはまだまだだったが、思わぬところでフキノトウを見付けた。

●尾根道を越えてハイランドに抜ける。途中が水びたしで流石に閉口したので、そのまま大町に降り、大町-小町トンネルを抜ける。

大町-小町トンネルについては昨年の5月にも写真を載せたが、こんな先にトンネルなんてあるのかよー、という先にいきなり現れる唐突さが良い(坂がきつく、しかもトンネル手前にカーブがある小町側が、より唐突さが大きい)。ポータルは、石組みを模した模様が付けられているのが芸が細かいが、残念なことに、大町側はだいぶ剥がれてしまっている。もうほとんど尾根の頂上なのに、トンネル内はだいぶ「雨漏り」が激しく水びたし。

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なお、実は先月末にも一度行っているのだが、大町側から行ってトンネル手前の路地を入ったところに、私道のトンネルがある。現在使用中のトンネルの斜め上に、埋められた旧道トンネルがあるのが特徴で、しかも旧トンネルは妙に立派な扁額付き。興味深し。右2枚は先月末に撮ったもので、それぞれ新道・旧道の向こう側。

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●東勝寺跡方面に下りる。滑川を渡ればもう寶戒寺裏。梅を見に行く。

流石に咲き始めてはいて、満開に近い木もあるにはあるが、全体で言えば三分くらいの感じだろうか。ここの梅の「主役」である枝垂れ梅はようやく一輪ほころび始めたくらいで、要するにまだ全然。「門番」のおばちゃんも、「もう桜と一緒なんじゃないかしら」と呆れていた。

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4枚目が枝垂れの咲き始め。5枚目はピンボケだが、いわゆる「梅にウグイス」のお決まりシーン。もちろん、ウグイス色で梅の花に来る小鳥はウグイスでなくメジロである。最後は寺の「裏庭」で盛大に出ているフキノトウ。むう。こっちは峠道でようやく数個見付けただけなのに。

●島森書店で「外天楼」(石黒正数、講談社)を買ってミスドで読む。ネタバレになるので筋は言わないが……なんという急転直下。

●帰宅後、蕗味噌を作る。作ったものを分けてもらったことはあるのだが、実は自分で作るのは初めて。フキノトウの量に比べちょっと味噌が多かったかも。しかしそう悪くない出来(文字通りの手前味噌)。

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コメント

お。フキノトウですか。味噌にしますか。お好きですか。
いやはやご同慶の至り。イタレリ。イタラエレイ。
こいつでイッパ......って、先にお腹を治してくださいましよ。

投稿: | 2012年3月 7日 (水) 07時24分

>donjiさん

今日は早速、朝飯はシンプルに、あったかいご飯に蕗味噌でした。むふふ。

しかし、こちらに比べると、そちらは冬の厳しさの分、春の芽生えの瑞々しさ、それを味わう楽しさも何倍か増しじゃなかろうか、と推察致します。

我が家近辺は、ちょっと探せば食えるものはいろいろありそうですが、私の知識が不足しているのでだいぶ逃している気がします。もう少ししてイタドリは採りにいくつもりですが、ほか、どこかそのへんのノビルは生えてなかろうか、など、徐々にターゲットを広げていくつもりです。

投稿: かば◎ | 2012年3月 7日 (水) 13時32分

お初に参加いたします。
大町小町トンネル。名越のトンネルといいましたか?終戦直前は、海軍さんの倉庫になっていて、通行できなかったところです。
通信機材がぎっしり詰まっていて、、戦後米軍に焼き払われ、残会や、燃え残りをアサリに行ったものです。結構使える物があって、カーボンマイク、咽頭マイク、バーニアダイアルなど、ラジオ工作に利用させていただきました。懐かしいですなぁ。

投稿: 八方睨み | 2012年3月 8日 (木) 15時39分

>八方睨み様

ようこそおいで下さいました。
ここで「大町-小町トンネル」と言っているのは、小町側から言うと、東勝寺橋を渡った先を右に折れ、ずんずん山を登った先にある小トンネルなのですが、「海軍さんの倉庫になっていた」というのは、そこのことでよいのでしょうか?

どうも「名越」というと名越の切り通しのイメージから、県道の名越トンネル~長勝寺~妙法寺あたりを考えてしまうのですが、もともとの地元の方の感覚だと、祇園山の尾根のあたりも「名越」の一部という感じなのでしょうか?

八方睨みさんのブログの、おんめさまの梅も拝見致しました。私も寶戒寺に続けて大巧寺も見に行こうと思っていたのに、島森書店で本を立ち読みしているうちにすっかり忘れて帰ってしまいました。なんともボケた話です。

投稿: かば◎ | 2012年3月 8日 (木) 18時22分

蕗味噌ですかあ、どんな風味なんでしょう・・・
わたくしはみそに刻みネギを入れてかき混ぜたのでご飯食べると危険なほどご飯が食えますが、ねぎ味噌でググるとなんかもっと複雑な工程の料理のようで・・・

投稿: みやまえ | 2012年3月10日 (土) 02時53分

>みやまえさん

ねぎ味噌かあ……。おにぎり屋さんの定番ですね。

フキノトウは春の山菜として知名度抜群ですが、味は「うわっ、にがっ!!」という感じのものです。刻んで炒めて、みりん・砂糖と味噌と合わせる蕗味噌も、その苦さがキモチイイ感じ。

投稿: かば◎ | 2012年3月10日 (土) 17時05分

やっぱりフキは苦さが醍醐味なのですね。
煮付けた奴しか食べたことないや・・・

投稿: みやまえ | 2012年3月11日 (日) 00時07分

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