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円筒分水

●12日月曜日。キヤコン見物を兼ねて上京してきていた“腹丁”青木氏と昼前に秋葉原VOLKSで待ち合わせ。一緒に昼飯として穴子丼を食す。まあまあ美味。

青木氏がどこぞから強奪してきたタミヤ1:48JS-2を見たり、短い時間なりに模型談義をする。青木氏より、関空経由の空路で来ているにも係わらず、機内持ち込みできない缶入り塗料をうっかり買ってしまったとのことで、ハンブロール・エナメルの「ブライト・レッド」を託される。ちなみに私はハンブロールは使ったことがなく、溶剤も持っていない。……どうしろというのだ。

昼食後、青木氏と別れ、青山にて仕事。

●13日火曜日。午前中、二子玉川にて仕事。昼前には終わってしまったが、次の仕事は16時から、すぐ川向こうの溝の口で、ぽっかり時間が空いてしまった。そんなわけで、大井町線で2駅乗って、等々力渓谷を見に行く。

等々力渓谷は武蔵野台地に矢沢川が穿った渓谷で、環八が通り住宅地が並ぶ台地面から10m程度落ち込んでいる。斜面が急なため開発されずに残ったため、世田谷の住宅地の真ん中なのに、階段を下りるといきなり深山幽谷の雰囲気というのが売り。等々力駅近くのゴルフ橋で河床の遊歩道に降り、等々力不動の先、台地を抜けるところまで歩く。

もっとも(時期にも拠るのかもしれないが)水は少し青白く濁っていて、余り綺麗ではなかった。「まあ、こんなもんか」というのが私の感想だが、「市街地と山の中がいきなり切り替わる」という環境は程度の差はあれ鎌倉にも多いので、私はその点かなりスレた見物人であることに留意すること。

途中まで引き返し、谷の脇を上がって、野毛大塚古墳を見て上野毛駅から電車に乗る。

●溝の口に着いてもまだようやく昼過ぎということころ。イシハラiBOXで模型を見て、牛丼屋で遅めの昼食の後、思い立って「久地円筒分水」を見に行く。

●溝の口の商店街の外れには「二ヶ領用水」という時代掛かった名前の小川が流れている。川崎市北部2箇所で多摩川より取水、主流路はほぼ多摩川に平行して、最北部を除く、ほぼ今の川崎市全域を潤していた大規模な農業用水路の名残りである。

「久地円筒分水」は、この二ヶ領用水を、溝の口の街の中から1km程上流に遡ったあたりにある。円筒分水というのは、水を正確な分配比で水路ごとに分ける施設で、久地円筒分水は1941年に完成したもの。日米開戦の年で、それを考えるとずいぶん新しいが、それだけ、農業用水における正確な水の配分は最近になるまで重要課題だったことが判る。それ以前は単に水路を枝分かれさせる「久地分量樋」というのがあったらしいが、水量を巡って揉め事も絶えなかったのが、円筒分水でピタリと収まった由。円筒分水はずいぶん凝った仕組みだが、単に正確に水量を分けるだけでなく、「どこにどれくらいの割合で水を送っているかが一目で判る」という点がスグレモノなのだそうだ。詳しい解説はここここを参照のこと。

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郷土の歴史的遺産なので、たぶん、小学校低学年の頃に一度見学に来ているはずだが、それ以来、ン十年のご無沙汰で、改めて見てみると、おぼろげな記憶よりもずいぶん円筒が大きかった。

1枚目は上流側から写した円筒分水で、向かい側に本流にあたる「川崎掘」が伸びており、手前に、もっと流量の少ない3つの堀用のパーティションがある。3枚目は、1枚目の写真を撮ったあたりから振り向いて上流側を撮ったもの。向こう側に見えるのが分水前の二ヶ領用水本流で、どんと落ち込んでいる川底は、多摩川の支流の平瀬川。説明看板の図にあるように、二ヶ領用水の水は、この平瀬川よりもさらに下を潜って円筒分水に噴出す仕組み。

それはそれとして、この平瀬川という川も、本来はもっと南側に流れていたのを、山の下にトンネルを掘って流路を付け替え、わざわざこの地点で二ヶ領用水と交差するようにし、二ヶ領用水の余剰分を流すようにしてある。とにかくあっちもこっちも妙に凝っている。

●2、3年前、とある雑誌で日本全国の「円筒分水」が特集されており(そういうマニアがいるらしい)、そういえば溝の口の近くにあったなあ、あれはそんなにエライものだったのか、と改めて興味が湧いて、いつか暇をみて再び見物に行こうと思っていたもの。ようやく果たせた。

ちなみにweb上にも、円筒分水に関するこんなサイトもある。円筒の周りに穴を開けて分水する仕組みのものも、そのうち見てみたいものだ。

●溝の口での夕方からの仕事は結構長丁場になり、終わったのは20時頃。実家に行って一泊。母が近くの農家の知人からフキノトウを貰ってあったので、手早く蕗味噌を作る。先日我が家で(初めて)作ったときよりもだいぶ美味しく出来た。ちょっと悔しい。

翌14日午前中、伸びすぎて電話線に当るくらいになった玄関のミカンの枝打ちをする。昼頃実家を出る。

●bookoffに寄ったり、たまプラーザの模型店B's Hobbyに寄ったりし、さらに北鎌倉で途中下車。梅が盛りのうちにと、東慶寺に行く。しかしこの時期になってもなお、まだ蕾の木もちらほら。

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F1031476F1031482  ●亀ヶ谷坂手前の横須賀線の踏切脇の崖には、よく見ると大きめのやぐらがいくつか並んでいる。線路を通すために削った崖ではなく、昔からの崖であるらしい。おそらく、夏の間は藪が濃くて隠れて見えないのではないかと思う。私も最近気付いた。

亀ヶ谷坂を越えて扇ヶ谷に入る。先の踏切の先のトンネルを潜った反対側(つまり鎌倉側)が右写真。大船-鎌倉間は1916年に複線化されたということだが、トンネルの古び方からすると、右が元からあったほうだろうか?

F1031480 ●亀ヶ谷坂に面した民家の石垣。綺麗に枯れた羊歯が良い。

●チビからバレンタインデーのチョコレートを貰ったお返しを用意するようにとかみさんから言われており、だいたいそんなもん、大人が入れ知恵しなけりゃ思いだすこともお返しを期待することもないだろうにと(心の中で)ブツブツ言いつつ、メールのやり取りでの打ち合わせの結果、31のアイスクリームを買って帰る。

もっとも、チビは珍しく風邪をひいて熱を出しており、アイスクリームは殊に美味そうで、まあ、よかった。

●月曜日、森薫「森薫拾遺集」購入。水曜日、帰宅途中のbookoffで安倍吉俊「リューシカ・リューシカ」2巻、「ああっ女神さまっ」43巻を買う。

●BRONCOから、ズリーニィIIが発売される由。なんてこったぃ。箱絵もすでに発表されており、どうやらパンチングボードの「シュルツェン」付きで出るようだ。HOBBYBOSSのトルディに続く、どちらかといえばそれ以上の衝撃。

シャーシ幅が違うとはいえ、足回りはそのまま使えるので、マメにバリエーション展開するBRONCOとしては、当然トゥラーンも出すだろう。ハンガリーなんて、模型的には丸ごと“穴”であっても不思議はないのに、いつのまにやら、主要AFVで35インジェクションキットがないのはニムロードとチャバだけになってしまった。

さらに、同じくBRONCOからSU-152が出る由。こちらももう箱絵が発表されている。トランペッターからKV-1s系の発売予告が出されたばかりのところで、今までKV系なんてこれっぽっちも匂わせていなかった気がするBRONCOが、いきなりSU-152とは。

当然こちらも1s系は網羅する方向で進むことになるのだろうとは思うが、問題はそのあと、通常のKVもやるのかどうか、というところ。

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コメント

イイネ!

投稿: マリゾ | 2012年3月16日 (金) 07時33分

円筒分水とはそもそもなんぞや?
なもんで興味深く拝見。

しばらく前にふと、かば◎んとこの孫はどっちだったっけ?
と思っていたのですが、女の子だったの?

投稿: はほ/~ | 2012年3月16日 (金) 19時59分

いいでしょ、円筒分水。
どうも最近、こうした土木遺産的なものについふらふら引き寄せられるようになりました。

んで、ウチのチビ助は女の子ですよ。しばらく前にも、はほちんに確認されたような気がするがなあ。

投稿: かば◎ | 2012年3月16日 (金) 20時54分

ハンブロールのツヤアリは乾きません!
でも乾くと最高な艶。でも赤は透けます。
溶剤は専用のがいいですが、デフォルトのクリアー分は捨ててタミヤのクリアー入れると乾くのがちょっぴり早くなります。品質は落ちます・・・・臭いが素敵なのが多いです。ちょっとガソリンぽかったりコーラっぽかったり

投稿: みやまえ | 2012年3月17日 (土) 01時25分

>みやまえさん

レッドは何の匂いかそのうち確かめてみましょう。
……それまでに乾いちゃわないといいんですが。

投稿: かば◎ | 2012年3月19日 (月) 23時03分

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