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2012年3月

のびる

●28日水曜日、仕事で茨城県神栖市へ、とある工事の視察に行く。……なんだ、神栖って、銚子の隣かあ(←今頃地図を見ている)。

公共交通機関ではだいぶ行きづらい、とのことで、溝の口駅前で昼に待ち合わせ。施工会社の社長の車に同乗させてもらう。もっとも行った先で特別に何かするわけでもなく、10分か20分程度見て、あとは付近の震災の跡など見て都内に戻る。

●18時前に東京駅前着。思ったよりも早く都内に戻れたので、仙波堂にMasterClubのリベットの買い足しに行く。ついでにVOYAGER MODELの「BT-7用砲塔ライト」。BT-7用といっても、基本同じであるはずのT-26に使用予定。

●30日金曜日。昨晩からごうごうと強い風。これはいわゆる「春一番」というものではないのだろーか、と思ったら、

「本年の春一番の認定はもう締め切りました」

であるそうな。春一番とは「立春から春分までに」初めて吹く強い南風のことであり、春分も越えて吹くのは大遅刻。今年、関東は春一番は無し、だそうだ。

●そんな風の中、出掛ける用事がないのは結構なことだと思いつつ、ごそごそPCに向かっていたが、聞けば明日はまたまた雨だとのこと。そうなると閉じこもりっ放しになるのが鬱陶しくなり、夕刻、以前より目を付けていたノビル(野蒜)採りに行く。

行ってみてびっくり。目当ての野原はすっかり草刈りされて丸坊主になっていた。ああ、ここは毎年誰かが草刈りをするから、すっかり藪にならずに済んでいるのか……。

F1031573 もっとも、草刈りされたといっても土まで掘り返されたわけでもなく、単に葉の長さで育ちのいい株を見つけづらくなった、くらいのこと。先日100円ショップで買った根掘りで、(どのみち私以外の家族は食べそうにないので)適当に私1人で「お試し」で消費できるくらいの量を収穫する。

●ノビルを採って食べるのは実は初めてだが、ネットで多少調べて、簡単な何通りかを試してみる。根を落とし、表面を一皮剥いて、葉の長いものは枯れた部分を落として、下ごしらえ。

・まず生で何も付けずに食べてみる(下ごしらえ中のつまみ食い)。辛味があって良し。島らっきょうあたりと近い感じ。もちろん味噌や塩でもよさそう。

・夕食に揚げ物が出たので、ついでに数株だけ試しに天ぷらにしてもらう。葉ごとぐるぐると輪に結んで衣を付けて揚げる。web上でも紹介されている食べ方だが、これは、辛味もパリパリした歯ざわりもなくなってしまい、何の有り難味もない食い物になってしまった。個人的には不可。もっとまとめて、掻き揚げ風にすればいいのかなあ。

・残りった大部分のうち、3分の1ほどは明日、汁の具に入れてもらうことにした。

・残り3分の2は、ジップロックに入れて塩を振り入れて浅塩漬け。先ほどつまみ食いしたら、塩加減もよく非常に美味かった。これから、たまに2、3日分くらいずつ採ってきて、こうやって食うことにしよう。

F1031575F1031583●山道はあちこちにスミレが咲いている。

イタドリもついに芽が出てきた。こうして見ると、なんだかセブン系のウルトラ怪獣みたいだ。

天ぷらで食うならこれくらい小さいうちでもいいのかもしれないが、茎を茹でて炒めて食うならまだまだ。あと1週間か、2週間か。

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屋根裏のマチルダさん(3)-ちまちま編

●エッシー1:72マチルダの進捗状況。

基本、車体上部のディテール工作中。

F1031559●排気管はキットのパーツを一回り細く削り、プラペーパーを巻いて溶かして、アスベスト布を巻き付けた感じにした。多少オーバースケール。排気管の継ぎ目のフランジが数箇所にあるのだが、工作していない。

それにしても改めて考えると、この排気管の取り回しはいったい何なんだろう。車体後面にマフラーを付けるなら、排気管は車内を通して直接後面から出すか、あるいは現在の位置で出すなら、デッキ上かフェンダー後部左右にマフラーを載せてしまってもよさそうなものだ。

F1031562●車体前部。

予備履帯はラックのモールドを削り取って、プラペーパーで作り直し。センターガイドに穴を開けてみたが、流石に小さすぎて(私のウデでは)綺麗には開けられなかった。

前照灯の前の虫ピン状のポール2つ……は、何の用途があって立っているものなのか判らないが、とにかく、伸ばしランナーで工作。伸ばしランナー先端をライターの炎でちょっとだけ溶かし、瞬着で丸みを付けた。ちゃんとした球にはならなかったが、「それらしく見えればいいや」的工作。強度的には金属線で作り直すべきところだが、ライト本体と予備履帯に挟まれているのでそれほど引っ掛ける怖れはないと思う。

それにしても、改めて見ると、予備履帯に邪魔されて前照灯が前照灯の用を成していない。実車写真を見て、作例では主に予備履帯の厚みがありすぎるせいなのが判ったが、笑って誤魔化すことにした。なお、現時点で予備履帯は右側のみ。左は未工作。

前照灯のハコは左右で長さが違うが、左側(長)はテーパーが目立ちすぎたので作り直した。フェンダー先端は作りたい仕様に合わせた形状改修。

F1031561●車体前部その2。

車体前端部の溶接ライン&収納ボックスフタのリブは、キットでは戦闘室前面下で途切れてしまっているのと、リブの位置自体もちょっとずらしたいので作り直した。

戦闘室部分と前端部とは、先すぼまりのラインが本来は連続しているはずなのだが、キットは「車体自体が先すぼまりになっている」ということには気付いていないツクリになっている。そのため戦闘室前面で、先述のリブのラインがどうしても不連続になるが、車体そのものを削り直さない限り、ここは目をつぶるしかない。

操縦手ハッチは径が小さく隙間が目立ったので0.3mm板を巻いた。

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屋根裏のマチルダさん(2)

●仕事が捗らなくて徹夜してしまった。 -5点。

●そんな合間にも、先日掘り出したESCI 1:72のマチルダをいじる。

昔からミニスケールをいじっている人にはたぶん有名な話なのだが、かつてのESCIの1:72シリーズは、参考にできる他社製大スケールキットがある場合、ほとんどその縮小コピーである場合がしばしばあり、このマチルダも、基本、タミヤの旧マチルダの縮小コピー。

もちろんまったくそのままではなく、適当に部品を一体化したり簡略化したりして、ミニスケール相応の部品構成になっている。

F1031558 倫理的には当然問題だが、旧キットとはいえ35キットの縮小なので、今から30~40年前のミニスケールとしては充分以上な出来。ただし、元のタミヤで誤っている部分はそのまま引き継いでいるのがお笑い。

●その代表的な部分が右写真の誘導輪基部。

マチルダの誘導輪はチャーチルなどと同様、車体側とサイドスカート側の両方に受けがあって前後にスライドする仕組みだが、タミヤの旧マチルダは簡略化のため、車体側にスイングアームを付けて誤魔化している。

ESCIはわざわざ、その実車には存在しないスイングアームを車体と一体化して再現してしまっている。なんだこりゃあ(笑)。

F1031549 サイドスカート側は旧タミヤ同様、位置調節機構用の切れ込みだけあって、あとはすっからかんなのだが、流石に今の世の中、それでは少々寂しいので、車体側も合わせてそれらしく追加工作した。誘導輪に軸を通しているわけではなく、なんとなく位置を合わせて作っただけ。実際の誘導輪取り付け軸は「車体と一体のスイングアーム」を残している(どうせ組み上がると見えないので)。

上写真はサイドスカートと、その内側の斜めの排土板を仮組みしたものだが、改めて見るとサイドスカートと排土板の位置がずれていて、排土板の下端に段が見えてしまっている。キット指定では排土板は車体側に付けるようになっているが、むしろサイドスカート側に位置合わせをして接着しておくべきかと考慮中。

F1031548 ●そんなこんなで、現在の全体形はこんな感じ。全体の印象も、当たり前だが初代タミヤとよく似ている。

作る対象は、前回書いたように、マルタ迷彩かレンドリースのソ連軍か、はたまたマチルダ・ヘッジホッグとかマインローラー装着車とかもいいかなあ、などとますます妄想を広げていたのだが、ヘッジホッグはそのものズバリがエアフィックスから出ていた。

そもそもレンドリースや派生車輌となると後期履帯が主で、初期型履帯のこのキットでは作りづらい(って今頃気付くなよ)。初期型履帯に滑り止めのバーを溶接した仕様も魅力的だが、ポリ製履帯の1枚1枚に突起を貼り付けるのは難事業すぎる。

というわけで、結局マルタ迷彩に落ち着きそう。

●セータ☆さんのところの、BRONCOのCV35をハンガリー仕様にするパーツのレビューを改めてボンヤリ眺めていて、今頃気付いたのだが、製品の名称が

35047 - CV3/35 Ansaldo conversion set for Bronco kit #1

え? これで終わりじゃなくて続きが出るの? 指揮車型のキューポラはすでに含まれているので、#2の可能性として最も高いのはカレメグダン、クビンカに残っている、防盾前面がもうちょっとペッタンコな初期型(たぶん)か。

いずれにしても、やるなあ……。

●ストックの山の下からの掘り出し品、ついでの紹介。

F1031543 エレール黄箱のモラン・ソルニエMS.225。

私が飛行機キットに手を出し始めた時代には、すでにエレールは黒箱に変わっていたので、黄箱で持っているということは、すでに買った時から売れ残り品で多少ヨレていた可能性はあり。

とはいっても、もはや箱の用をなさないほど潰れてボロくなり、しかもこの後すぐに手を洗いに行かなければならなかったくらいホコリだらけだったのは私のせいである。

戦間期のフランス機それ自体は一通り買ってもっているはずで、実際姉妹機のようなMS.230のキットは黒箱ですぐ近くに置いてあった。このへんの飛行機も何機かは成仏させたいものじゃのう。

●息子がコンビニのバイト帰りに、発売されたばかりのウィルキンソン・ジンジャエールの新ペットボトルをお土産に買ってきてくれた。

昨年発売のものは、瓶入りのオリジナルと「味は似せているが違うモノ」だったが、今回は瓶入りとまったく同じ中身である由。有難く飲む。うひー。辛~。

もっとも、瓶入りは190mlなので、それを2.5倍以上(500ml)となると有り難味が薄れ感はなきにしもあらず。しかしそのへんのコンビニですぐに買えるのはよい。

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屋根裏のマチルダさん

●22日木曜日。一日中なんとなく腹が痛い。

●以前に例えばあんなとかこんなとか、写真を探して大騒ぎ、そのうちちまちま自分で改造してやろうなどと考えていたハンガリー仕様のカルロ・ヴェローチェだが、何のこたあない、本国のBOTOND~The Bodiからあっさり改修キットが出ていたそうな。セータ☆氏が入手してレビューを書いている。いいなーいいなー。

出来もよさそうだし値段も高くないし、自分でちまちま作るよりよほどよさそうだが、残念ながら現在我が家は、値段の多寡にかかわらず模型を通販で購入できるような状況ではないので、当分はお預け。

●「バレマチコン」……スケール不問で、バレンタイン、もしくはマチルダ系列の何かを、皆それぞれで作ってわいわい楽しむ、というイベントが開かれているのをTFマンリーコさんのところで知って、急遽参加を申し込む。発起人はたーさん(サイト「レジン組合」主宰)。

F1031542実を言うとこの「バレマチコン」、スタートは今年初めで終了は4月末(たぶん)なので、もう4分の3は過ぎてしまっており、私の場合35キットが相手では絶対に間に合わないタイミング。しかも、そもそも我が家には35のバレンタインはアランしかないし、マチルダはタミヤの旧作しかない。

そこで屋根裏から掘り出してきたのが、エッシー72のマチルダ。

F1031540我が家のストックは、どういう経緯なのか知らないが、ハセガワ・ミニボックスEシリーズよりも後の一時期、愛想のない白箱にモノクロラベル糊付けで売られていたもの。

しかし「白箱」とはいっても、長年屋根裏で熟成されてきたので、ご覧のような有様。これを「白箱」と呼ぶにはちょっと憚りがあるかも。もっとも中身は無事で、車体下部の箱組みと、砲塔上下の接着だけは済ませてあった。とにかく、これなら1ヶ月でなんとかなるかもしれない、と踏んだ次第。

まだはっきりとは決めていないものの、マルタ迷彩か、レンドリースのソ連軍仕様にでも仕上げるつもり。

●23日金曜日。夕方から溝の口で仕事。生憎の雨。例によって長丁場の仕事で終わったのは8時頃。へろへろ。

梶ヶ谷の東急ストアで日本酒の三合瓶を買って実家に。夕食を食い、ちびちびと(というより、おそるおそる?)酒を飲む。実家泊。飯を食いながら母と世間話をしていると、どうも1~2階間の天井裏でたたたたたたたたたたた、と音がする。これが逗子ならタイワンリスだが、普通の地域ならやはりネズミを疑うべきところ。しかしもちろん、天井裏だけで生活が成り立つとは思えないので、どこからか出入りしているはず。どこだろう……。

翌土曜日。昼頃実家を出て、あちこち寄り道しつつ帰宅。梶ヶ谷のBookoffで入江亜季「群青学舎」全3巻、たまプラーザのB's Hobbyでプラストラクトのプラ棒(L字材)を購入。あざみ野のミスドでドーナツを食いながら、小野不由美「ゴーストハント6」を読む。

さらに逗子の100円ショップでプラスチック製の根掘りを買う(近日中のノビル掘り用)。

●フォード&GAZマニアのhideさんが、満を持して!という感じで、miniartのGAZ-AAAのレビューをUP。

もちろん、私自身GAZ系は好きで、これ自体大いに「買い!」なキットなのは確かだが(まだ買っていないが)、それでも「三度の飯よりGAZ!」というほどではない気がする(いや、例えばhideさんがGAZのために三度の飯を放棄するかどうかは知らないが)。

そこで改めて、自分自身の場合で考えた場合、何のアイテムがこのminiartのGAZ並みの解像度でキット化されれば(狂喜乱舞レベルに)嬉しいか、というのを考えてみるのだが、以下のような条件があり、これがなかなか難しい。

例えばT-34やKVなどの場合、最終的にはそれなりにバリエーションでいくつか作りたいものなので、そのいちいちがエンジンまで含めて細部までこだわってキット化されていたら面倒でしょうがない。この手のもののばあいは、ドンガラの要所を押さえてきっちり表現されていればそれでよい気がする。

というわけで、ソフトスキンであるとか、オープントップであるとかで、否応なく中身の細かさ・繊細さが、当然のこととして再現されているべきアイテムで、“それ一つに気合いを入れて作りたい”ようなアイテムであることが望ましい。

……さて何だろう。

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キット化の穴

●咳がひどく、昨晩は痰がからんで寝苦しかった。……やっぱり風邪だな。

●どうも散歩の話ばかりしているが、モデラーなんだから模型の話をしようよ!(←自分ツッコミ)

とはいえルノーFTの製作は滞っているし、その他は淡々とシトロエン11CVの車輪をスライスしているとか、地味な作業を重ねているだけ。そんなわけで、ヒマネタとして、「インジェクション・キット化されていない穴アイテム」というのを考えてみる。今回は35スケールの陸物限定。

もちろん、ノイバウが3社競作になり、トルディからズリニィからビュッシングNAGから試作・計画戦車各種までばんばんインジェクション・キット化されている今の世の中、「もう何が出たっておかしかねえよ」なのだが、逆に、「ここまで出るのならコレが出てないのは穴だろう」というのが目立つアイテムというのも出てきたような気がする。

以前、TFマンリーコさんが「欲しいものリスト」というのを書いておられて、その時のシバリが「これまでインジェクションでは出ていないもの」だったが、これはなかなか近い。ちなみにその時のマンリーコさんのリクエスト・リストは、

  • Sd.Kfz.251 ausf.A
  • Sd.Kfz.8(12tハーフトラック)通常型
  • 88mmFLAK41
  • 8tハーフトラック・ブンカーナッカー&88mm砲
  • 巡航戦車Mk.I/II
  • 歩兵戦車Mk.IマチルダI

というものだった。その後FLAK41はブロンコから予告あり。

ついでに、以前の「河馬之巣」で私が2000~2001年頃に書いた欲しい物リストは

  • シュナイダーAMC P16装甲ハーフトラック
  • ド・ディオン・ブトン75mm自走砲m1913
  • ランズヴェルクM36/M38装甲車
  • T-13自走砲
  • クブシュ

これらはどうみてもレジンキットネタ。もちろん、今の情勢ではそういうネタさえインジェクションで出てしまったりするが、「穴」とは言い難いので今回の話題からはちょっと外れる。ちなみにP16、ランズヴェルク、クブシュはすでに1:35レジンキットがある。ド・ディオン・ブトンは72のものはあったらしいが35では出ていないはず。T-13はそろそろどこかから出ていてよさそうだが、少なくとも私は知らない。

●前置き長過ぎ。

というわけで、「改めて考えると穴」アイテム。ここでも前提条件は「どんなへっぽこキットであれ、これまでにインジェクションキット(1:35)が出ているものはとりあえず除外」とする。というわけで、ルノーR35とかは外す。……まあ、そのうち必ずどこかから出るよ(希望的観測)。

なお、先に書いたように、以下は、「ここまで出るのならコレが出てないのは穴だろう」と思うアイテムであり、ニュアンスがうまく伝わるか心許ないが、「こんなのをキット化するんなら、あれこもこれもー」ではない。また、「私が欲しいアイテム」とも必ずしも重ならない。私の欲しい物を並べさせると、上みたいになっちゃうしね。

・III号戦車D型

足回りの設計が右往左往していた時代のIII号戦車の最終形で、メカニズムを展示したいとしか思えない足回りが魅力。これがあるだけで大戦緒戦の雰囲気確定。E型以降のIII号がすべて揃っている今、それ以前の「増加試作型」時代の代表として出すならやはりD型だと思う。最近、質のいいレジンキットも出たが、今ならインジェクションで出ても充分納得できる、と思うが如何。そこからCもBも、それにやっぱりAも、なんてことになると、逆にげっそりしそうだけれど。

・IV号戦車A型

理由は上とほぼ同じ。すでにB以降は全形式揃ったIV号だけに、まだ試作車の雰囲気を色濃く残したA型はちょっと魅力的。一応35輌も作ってるし。

・III号指揮戦車E型

指揮戦車は以前、H型がドラゴンからアナウンスされたものの、そのうち消えてそのままだったはず。まあ、H型でもいいのだけれど、電撃戦でも使える形式ということでE型のほうがつぶしが利く。後期の戦車型改装型やK型は一応あるが、「純粋指揮戦車」はやはり穴ではないかと思う。

(追記:その後、司龍さんによる指摘で、ズベズダからすでにIII号指揮戦車E型が出ていることが判明。砲塔の位置も変わっていないキットである由だが、とにかく「どんなへっぽこキットであれ、これまでにインジェクションキット(1:35)が出ているものはとりあえず除外」という前提条件には抵触する)

・II号戦車b型

D型も先行2種を置き換えるキットが出たいま、攻めるべきは初期型。a1~3まで行くと行きすぎな気がするけれど、ボギー式の終着点(どん詰まり?)、一方で車体基本形はほぼ固まったb型は個人的にも欲しい。

もちろん、ドイツ物以外だと、マンリーコさんの上げていた巡航戦車MK.I/II、歩兵戦車Mk.Iも当然埋まるべき穴な気がする。それ以外に私が昔から言っているのは……

世界で最初の戦車、Mk,I菱形戦車は、タミヤが出してもいいと思うがなあ。

●20日。mixiのニュースの見出し一覧に「ダルマ?警視庁の新ゆるキャラ」というのが出ていたのだが、ニュースを遡っていったら、警視庁ではなく民間企業の「三井ダイレクト損保」が開設しているサイト「ムジコロジー研究所」のキャラだった。

mixiが掲示している記事自体はORICON STYLEのもので、元の見出しと本文書き出しは、

ピーポくん&新ゆるキャラが交通安全を呼び掛け

警視庁のマスコットキャラクター・ピーポくんと新たに誕生したムジコロジー研究所のキャラクター・むじころう&むじこりんが20日、東京・台場駅前で行われた東京湾岸警察署主催の交通安全イベントに登場。春の全国交通安全運動(4月6日~15日)を前に交通安全をアピールした。

紛らわしくはあるものの、ここでは一言も新キャラが警視庁のものであるとは言っていない。mixiが自サイト用に見出しを付け直す際に読み違えたわけだが、こうなるともう伝言ゲームのようなもの。

……最後に一言だけ。「りん」はよせ!

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早咲きの桜

●16日金曜日午前中。現在服用中の2種の薬のうち片方がなくなりかけたので、胃腸科外科に行く。「薬がなくなる頃に、またどんな具合か見せに来い」(大意)と言われていたため。といって、別に何がどうというわけでもなく、「別に悪くもなっていないようだし、このままの治療を続けましょう、1ヵ月分の薬を出しますから、また薬がなくなる頃に云々」。

なお、先日の発熱について訊ねてみたところ、腸炎由来の発熱もあり得るとのこと。ただし、熱が出るような場合、それは同時に腹の症状(下痢とか腹痛とか)も悪化しているのが普通で、逆にそれが治まって熱だけ出るというのは妙だそうな。結局、風邪だったのか腹由来だったのかよく判らず。

●なんてことをしているうち、今度は本当に風邪をひきこんでしまったらしく、週末からズルズルと鼻水、せき、くしゃみの嵐。プラチナむかつくー。いや、これは本当に風邪なのか? もしかしたら、いわゆる花粉症ってヤツじゃないのか? ……いちいち“別の可能性”がありすぎ。

●19日月曜日。朝締切りのレジュメについて、修正依頼の差し戻しを片付け、午後、ちと息抜きに散歩に出る。そろそろイタドリの芽でも出ていないかと偵察に行ってみたのだが、まだ気配さえ無し。改めて去年の日記を見ると、去年採集したのが4月の下旬。まだまだ先だな……。

しかし、代わりに、新たに採集目標としていたノビルの群生を見つける。今日は何も道具を持っていなかったのでパス。近く採りに行こう。

●名越の切り通しから大町に抜けたあたりで見掛けたつくし。どうも今年は、梅の開花がずるずる遅れ、そうこうしているうち、梅に続く「春の役者」の出演順がぐだぐだになってしまったような感がある。

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●いい色の梅だなと思って近寄ってよく見たら、早咲きの桜だった。鎌倉、大町。

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●大町の線路際で、小型のあじさいほどもありそうな巨大ふきのとうがわさわさ生えていた。もっとも、伸び切る前に見つけていたとしても、線路際ではさすがに採りづらい。

仮に地方面ベタ記事でも「線路に立ち入った男性、列車を止める――『ふきのとうを採るため』と供述」とかいう事態になったら末代の恥。

●季節ネタといえばまだ先の話なのだが、昨年は中止になった逗子海岸の花火大会が、今年は6月2日に内定したそうだ。

年々観客が増えるうえ、砂浜は浸食で狭くなるため、海の家がまだなく、人が大挙して押し寄せない季節外れの時季で、かつ梅雨も避けた結果の日程だとか。……人があまり来ない時を選んだって、そこまでしてやる意味のあるイベントなのか。

●息子から「カール/あさりバター味」を貰った。微妙だ! 微妙すぎる!

カールと言えばやはりチーズ味とカレー味。カレー味が定番商品ではないのが残念だ。

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円筒分水

●12日月曜日。キヤコン見物を兼ねて上京してきていた“腹丁”青木氏と昼前に秋葉原VOLKSで待ち合わせ。一緒に昼飯として穴子丼を食す。まあまあ美味。

青木氏がどこぞから強奪してきたタミヤ1:48JS-2を見たり、短い時間なりに模型談義をする。青木氏より、関空経由の空路で来ているにも係わらず、機内持ち込みできない缶入り塗料をうっかり買ってしまったとのことで、ハンブロール・エナメルの「ブライト・レッド」を託される。ちなみに私はハンブロールは使ったことがなく、溶剤も持っていない。……どうしろというのだ。

昼食後、青木氏と別れ、青山にて仕事。

●13日火曜日。午前中、二子玉川にて仕事。昼前には終わってしまったが、次の仕事は16時から、すぐ川向こうの溝の口で、ぽっかり時間が空いてしまった。そんなわけで、大井町線で2駅乗って、等々力渓谷を見に行く。

等々力渓谷は武蔵野台地に矢沢川が穿った渓谷で、環八が通り住宅地が並ぶ台地面から10m程度落ち込んでいる。斜面が急なため開発されずに残ったため、世田谷の住宅地の真ん中なのに、階段を下りるといきなり深山幽谷の雰囲気というのが売り。等々力駅近くのゴルフ橋で河床の遊歩道に降り、等々力不動の先、台地を抜けるところまで歩く。

もっとも(時期にも拠るのかもしれないが)水は少し青白く濁っていて、余り綺麗ではなかった。「まあ、こんなもんか」というのが私の感想だが、「市街地と山の中がいきなり切り替わる」という環境は程度の差はあれ鎌倉にも多いので、私はその点かなりスレた見物人であることに留意すること。

途中まで引き返し、谷の脇を上がって、野毛大塚古墳を見て上野毛駅から電車に乗る。

●溝の口に着いてもまだようやく昼過ぎということころ。イシハラiBOXで模型を見て、牛丼屋で遅めの昼食の後、思い立って「久地円筒分水」を見に行く。

●溝の口の商店街の外れには「二ヶ領用水」という時代掛かった名前の小川が流れている。川崎市北部2箇所で多摩川より取水、主流路はほぼ多摩川に平行して、最北部を除く、ほぼ今の川崎市全域を潤していた大規模な農業用水路の名残りである。

「久地円筒分水」は、この二ヶ領用水を、溝の口の街の中から1km程上流に遡ったあたりにある。円筒分水というのは、水を正確な分配比で水路ごとに分ける施設で、久地円筒分水は1941年に完成したもの。日米開戦の年で、それを考えるとずいぶん新しいが、それだけ、農業用水における正確な水の配分は最近になるまで重要課題だったことが判る。それ以前は単に水路を枝分かれさせる「久地分量樋」というのがあったらしいが、水量を巡って揉め事も絶えなかったのが、円筒分水でピタリと収まった由。円筒分水はずいぶん凝った仕組みだが、単に正確に水量を分けるだけでなく、「どこにどれくらいの割合で水を送っているかが一目で判る」という点がスグレモノなのだそうだ。詳しい解説はここここを参照のこと。

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郷土の歴史的遺産なので、たぶん、小学校低学年の頃に一度見学に来ているはずだが、それ以来、ン十年のご無沙汰で、改めて見てみると、おぼろげな記憶よりもずいぶん円筒が大きかった。

1枚目は上流側から写した円筒分水で、向かい側に本流にあたる「川崎掘」が伸びており、手前に、もっと流量の少ない3つの堀用のパーティションがある。3枚目は、1枚目の写真を撮ったあたりから振り向いて上流側を撮ったもの。向こう側に見えるのが分水前の二ヶ領用水本流で、どんと落ち込んでいる川底は、多摩川の支流の平瀬川。説明看板の図にあるように、二ヶ領用水の水は、この平瀬川よりもさらに下を潜って円筒分水に噴出す仕組み。

それはそれとして、この平瀬川という川も、本来はもっと南側に流れていたのを、山の下にトンネルを掘って流路を付け替え、わざわざこの地点で二ヶ領用水と交差するようにし、二ヶ領用水の余剰分を流すようにしてある。とにかくあっちもこっちも妙に凝っている。

●2、3年前、とある雑誌で日本全国の「円筒分水」が特集されており(そういうマニアがいるらしい)、そういえば溝の口の近くにあったなあ、あれはそんなにエライものだったのか、と改めて興味が湧いて、いつか暇をみて再び見物に行こうと思っていたもの。ようやく果たせた。

ちなみにweb上にも、円筒分水に関するこんなサイトもある。円筒の周りに穴を開けて分水する仕組みのものも、そのうち見てみたいものだ。

●溝の口での夕方からの仕事は結構長丁場になり、終わったのは20時頃。実家に行って一泊。母が近くの農家の知人からフキノトウを貰ってあったので、手早く蕗味噌を作る。先日我が家で(初めて)作ったときよりもだいぶ美味しく出来た。ちょっと悔しい。

翌14日午前中、伸びすぎて電話線に当るくらいになった玄関のミカンの枝打ちをする。昼頃実家を出る。

●bookoffに寄ったり、たまプラーザの模型店B's Hobbyに寄ったりし、さらに北鎌倉で途中下車。梅が盛りのうちにと、東慶寺に行く。しかしこの時期になってもなお、まだ蕾の木もちらほら。

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F1031476F1031482  ●亀ヶ谷坂手前の横須賀線の踏切脇の崖には、よく見ると大きめのやぐらがいくつか並んでいる。線路を通すために削った崖ではなく、昔からの崖であるらしい。おそらく、夏の間は藪が濃くて隠れて見えないのではないかと思う。私も最近気付いた。

亀ヶ谷坂を越えて扇ヶ谷に入る。先の踏切の先のトンネルを潜った反対側(つまり鎌倉側)が右写真。大船-鎌倉間は1916年に複線化されたということだが、トンネルの古び方からすると、右が元からあったほうだろうか?

F1031480 ●亀ヶ谷坂に面した民家の石垣。綺麗に枯れた羊歯が良い。

●チビからバレンタインデーのチョコレートを貰ったお返しを用意するようにとかみさんから言われており、だいたいそんなもん、大人が入れ知恵しなけりゃ思いだすこともお返しを期待することもないだろうにと(心の中で)ブツブツ言いつつ、メールのやり取りでの打ち合わせの結果、31のアイスクリームを買って帰る。

もっとも、チビは珍しく風邪をひいて熱を出しており、アイスクリームは殊に美味そうで、まあ、よかった。

●月曜日、森薫「森薫拾遺集」購入。水曜日、帰宅途中のbookoffで安倍吉俊「リューシカ・リューシカ」2巻、「ああっ女神さまっ」43巻を買う。

●BRONCOから、ズリーニィIIが発売される由。なんてこったぃ。箱絵もすでに発表されており、どうやらパンチングボードの「シュルツェン」付きで出るようだ。HOBBYBOSSのトルディに続く、どちらかといえばそれ以上の衝撃。

シャーシ幅が違うとはいえ、足回りはそのまま使えるので、マメにバリエーション展開するBRONCOとしては、当然トゥラーンも出すだろう。ハンガリーなんて、模型的には丸ごと“穴”であっても不思議はないのに、いつのまにやら、主要AFVで35インジェクションキットがないのはニムロードとチャバだけになってしまった。

さらに、同じくBRONCOからSU-152が出る由。こちらももう箱絵が発表されている。トランペッターからKV-1s系の発売予告が出されたばかりのところで、今までKV系なんてこれっぽっちも匂わせていなかった気がするBRONCOが、いきなりSU-152とは。

当然こちらも1s系は網羅する方向で進むことになるのだろうとは思うが、問題はそのあと、通常のKVもやるのかどうか、というところ。

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眠り猫

F1031469 ●デブ猫が陽だまりで居眠りをしている有難さ。震災1年目。

●塩野七生「十字軍物語3」の返却期限が来ていたので頑張って読み通し、本日午後、散歩がてら公民館に返しに行く。

ちなみに「十字軍物語」は第一巻が第一次十字軍メイン、第二巻が第二次十字軍からサラディン登場だが、第三巻ではいきなり巻きが入って、第三次十字軍からバタバタバタと(一応最終とされる)第八次十字軍まで駆け足で終わらせてしまう。なんでこんなに分量に差があるかなあ。ちなみに法王が卒倒しかけた第四次十字軍に関しては、すでに過去の著作でたっぷり書いたのでそちらを読んでくれ、という扱い。

内容的には、塩野七生らしい主観的評価掛かりまくりなのだけれど、そのバッサリ感が非常にキモチイイ。特に、キリスト教世界的には最低評価の第六次十字軍(破門十字軍)と、第七、第八を率いた「聖王ルイ」の対比(と評価の逆転)は面白い。

相変わらず多用されている「~しない前に」という言い回しは個人的にはどうしても引っ掛かってしまうのだけれど、これはもう癖として受け流すべき?

F1031464 ●公民館から材木座を経て鎌倉駅前まで歩く。

探している時にはなかなか見つからないのに、探していないとこれ見よがしにうじゃうじゃ湧いてくる、ということの典型例。

もちろん、ここまで育ってしまうと、文字通り“薹(とう)が立って”しまって食用には向かない。

●その他、春らしきもの。

左から、實相寺(材木座)のボケ、本覚寺の紅梅、大巧寺の椿(氷室雪月花、という品種である由)。

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●某金髪吸血鬼があまりに美味しそうにミスドのメニューをひとつひとつ紹介するので、そりゃもうしょうがないよね、ということでミスドに行く。しかも極秘ルートから入手した情報によると、今、全品100円セールを行っているらしい(嘘です。そんな情報は入手していませんでした。行ってから本当にセール中なのを知りました)。

ちなみに最近自宅ではコーヒーは自粛しているが、こういうハレの機会なのでお代わりして飲む。なお、2杯くらい飲んだからと直ちに腹具合がおかしくなる、というようなことはない。

●ホビーリンクジャパン(HLJ)は模型の通販ショップだが、そのHLJが、オリジナルキットとして実物大の焼き餃子を開発し発売するそうだ。……なんだそりゃ。

ちなみに4個入りで1365円だそうだから、ずいぶん高級な餃子だ。

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フィーバー

●土曜日時点で、輾転として眠れなくなるほどの腹痛はなりをひそめ、なるほど医者てぇのは大したもんだな、と思ったのだが、今度は熱が上がって結局寝込んでしまった。間抜けな話である。

腹痛は腸炎で、熱は風邪だろうと思っていたのだが、改めて考えると咽喉も痛くはないし咳も出ないし鼻水もそれほどは出ない(多少は出るのだが、風邪よりは花粉を疑ったほうがよさそうだ)。しかし土曜日時点ではとにかく腹痛が目先の敵だったので、それについてあれこれ訊ね、次に食事の注意点について訊ね、ついでに一応「難病」(特定疾患)に指定されているので申請をしておいたほうがいいのか確認して、結局、熱は風邪由来なのか、腸炎から熱が出ることもあるのか、確認するのを忘れてしまった(今ネットで調べてみたら、一応、潰瘍性腸炎の症状にあるようだ)。

日曜晩の時点で38度を超えていたので、仕事先に掛け合って、火曜日夕方の会合を先延ばしにして貰った。火曜夕には下がっていそうな気もしたが、そもそも熱の正体が風邪だかインフルだか判らない状態で、会う予定の社長に移しでもしたら一大事。

●火曜日朝、うつらうつらしながらドンジャラ派手な雷雨の演奏を聞く。朝の時点で38.3度。

昼、晴れ上がる。このところの寒さ、悪天候から一転していきなり本番の春が来た感じ。うまいこと熱も下がっていたので、ふらふらと散歩にさまよい出る。……いくら熱が下がったといっても朝まで38度超の熱で寝込んでいた人間の取るべき行動ではないが、要するに寝込んでいるのに飽きたのだ。

雨続きで山道はひどいことになっていそうだったが、そろそろイタドリの芽でも出始めていないかと名越の山道を見回りに行く。イタドリはまだまだだったが、思わぬところでフキノトウを見付けた。

●尾根道を越えてハイランドに抜ける。途中が水びたしで流石に閉口したので、そのまま大町に降り、大町-小町トンネルを抜ける。

大町-小町トンネルについては昨年の5月にも写真を載せたが、こんな先にトンネルなんてあるのかよー、という先にいきなり現れる唐突さが良い(坂がきつく、しかもトンネル手前にカーブがある小町側が、より唐突さが大きい)。ポータルは、石組みを模した模様が付けられているのが芸が細かいが、残念なことに、大町側はだいぶ剥がれてしまっている。もうほとんど尾根の頂上なのに、トンネル内はだいぶ「雨漏り」が激しく水びたし。

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なお、実は先月末にも一度行っているのだが、大町側から行ってトンネル手前の路地を入ったところに、私道のトンネルがある。現在使用中のトンネルの斜め上に、埋められた旧道トンネルがあるのが特徴で、しかも旧トンネルは妙に立派な扁額付き。興味深し。右2枚は先月末に撮ったもので、それぞれ新道・旧道の向こう側。

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●東勝寺跡方面に下りる。滑川を渡ればもう寶戒寺裏。梅を見に行く。

流石に咲き始めてはいて、満開に近い木もあるにはあるが、全体で言えば三分くらいの感じだろうか。ここの梅の「主役」である枝垂れ梅はようやく一輪ほころび始めたくらいで、要するにまだ全然。「門番」のおばちゃんも、「もう桜と一緒なんじゃないかしら」と呆れていた。

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4枚目が枝垂れの咲き始め。5枚目はピンボケだが、いわゆる「梅にウグイス」のお決まりシーン。もちろん、ウグイス色で梅の花に来る小鳥はウグイスでなくメジロである。最後は寺の「裏庭」で盛大に出ているフキノトウ。むう。こっちは峠道でようやく数個見付けただけなのに。

●島森書店で「外天楼」(石黒正数、講談社)を買ってミスドで読む。ネタバレになるので筋は言わないが……なんという急転直下。

●帰宅後、蕗味噌を作る。作ったものを分けてもらったことはあるのだが、実は自分で作るのは初めて。フキノトウの量に比べちょっと味噌が多かったかも。しかしそう悪くない出来(文字通りの手前味噌)。

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超海軍

●3月3日。ヒマなつり(特に意味はない)。

●一昨日からどうにも体調が悪い。腹が痛く、寝ると肩の関節もなんだか痛いし、頭痛もするし、時折悪寒もして、昨日(2日)熱を測ったら微熱だった。

しかもだんだん腹痛は悪化し、昨晩はとうとうほとんど眠れなかった。身体を折り曲げているほうが若干楽な気がしたので、右を向いたり左を向いたり輾転とする。夜が明けてからは寝床の中で起き上がって座禅を組む。もちろん、精神集中で乗り切ろうとしたわけでなく、その姿勢のほうが少しは楽だったからだ。

結局、朝のうちに胃腸科外科に行く。別室で血圧測定と簡単な問診を担当するおばちゃん曰く、「このあいだの検査の結果を聞きにきたんでしょう? え? 違うの?」……暢気な病院だなあ。

●ちなみに腹痛の原因にはいささかの心当たりがないわけではなく、要するに、先日の内視鏡検査での下剤ドリンクで「綺麗さっぱり洗い流して」以来、ほとんどいわゆる「お通じ」がないのである。これには医者も呆れる。

とはいっても、いい歳こいたおっさんが腹を出しているのをポンポン叩いて

「困ったお腹ですねえ」

と評するのはどうかと思うんですが>先生。

医者が困惑するのも一理あり、実は潰瘍性大腸炎の最も代表的な症状は「下痢」なのである。内視鏡検査の際に採取された病理検査でも潰瘍性大腸炎が裏付けられている由で、あれこれ検討した結果、内視鏡検査以前に貰った薬が余っているからと、新しい薬と一緒に飲んでいるのがイカン、ということになる。

そんなわけで、飲む薬を整理。目の前の腹痛への対処としては、ガスによる腹の張りを解消する薬を数回分のみ処方してもらう。ちなみに名前は

  • ガスコン
  • ガスモチン

の2種類。ちなみにガスコンとはガスコーニュの形容詞形で、最も有名なガスコン人といえばなんといってもダルタニャン氏である。なんてことは全然関係なく、もちろん例によってガスに引っ掛けたダジャレだが、「コン」や「モチン」は何だ?

●病院が終わって、そのまま金沢文庫に出掛けようと逗子駅前まで出るが、目まいが激しくなってきたので、「こりゃやべえ」と思ってそのままバスで帰宅。夕べ眠れなかった分、午後はうつらうつらしながら過ごす。

●先日のスピットファイア話で思い出したのだが、邦題「スピットファイア」という映画がある。空中でドンパチ大暴れ、雲霞のようなドイツ機をバッタバッタとなぎ倒し、というものではなく、スピットファイアの開発者であるレジナルド・ミッチェルの半生記。

保守的な上層部の反対に会いつつも、革新的なレース機S5~6系列を作り出し、その後、風雲急を告げる大陸情勢に危機感を抱き、癌に侵されながら傑作戦闘機スピットファイアを作り上げ、その試作機の飛行を見ながら息を引き取る……。というような筋。(3月4日追記。試作機の飛行を見ながら、ではなく、見届けてから、だった。英語版wikipediaから動画サイトにリンクがあって(……いいのか?)、つい見直してしまった)

この映画、最初はB氏宅で見たような気がするのだが、その時思わずコケてしまったのが、字幕のアバンギャルドさである。冒頭、緊迫する欧州情勢を説明するナレーションには、ゴッバー博士とかハーマン親父とか、なんだか妙に怪しい人物が出てくる。ナチの秘密組織に属する怪人か?……と思うがそうではなく、ゲッベルスとヘルマン・ゲーリング元帥のこと。

しかも、主人公の会話にも、何度か

「超海軍の仕事が…」「超海軍で…」

という言葉が出てくる。いや、いくらイギリスがかつて七つの海を支配した海軍国でも、超海軍は持ってないから!

もちろん、スピットファイアの基礎知識がある人ならお分かりのように、元の単語はスピットファイアの製造会社で主人公ミッチェル技師の勤め先、スーパーマリン社である。

私が見たのはもうだいぶ前なので、たぶんVHSのビデオテープのソフトだったと思う。今出ているとしたらDVDになっているだろうし、翻訳もやり直されているかも。誰かDVD観たら教えてください。

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БА-10

F1031419 ●29日。先日来「梅はまだか、ふきのとうはまだか」などと繰り返ししているというのに、今頃になって(このあたりでは)今年一番の雪。寒い。

●「シアター!」以前から上橋菜穂子「獣の奏者」を読んでおり、最終巻の頭まで進んでいるのだけれど、そこに塩野七生の「十字軍物語 3」が届いたので、急遽浮気(すべて図書館から借り出し)。

現在、ほぼ3分の1あたりで、おそらく対決の顔ぶれとしては十字軍史上最もハデな、リチャードI世対サラディンの第三次十字軍が終わったところ。

リチャード獅子心王というと、なんだか連鎖反応のように、ケイト・ブッシュの「Oh England, My Lionheart」が頭の中に流れてくる。ロンドンブリッジ、ケンジントン公園のピーター・パン、シェイクスピアにテムズ川、スピットファイアまで登場して、名所名物観光みたいな歌だが、郷愁にあふれているのがよい。それにしても「Lionheart」の頃のケイト・ブッシュはちょうど20歳になったくらいで、その歌に当たり前のように「スピットファイア」という単語が出てくるところが、イギリスはすげえな、と思ったものだ。

こんな話をするとすぐに「だから日本の戦後教育は」なんて言い出す人もいそうだが、たぶんそういうことではなくて、やはり「国を救った戦闘機」という存在の大きさなのだと思う。まあ、単にイギリス人の骨董品好きもあるのかもしれないけれど。

……そういやあ、まだ一度もスピットファイアというものを作ったことがないな(全然十字軍と関係ない話になってしまった)。

●机の上には先日以来のルノーFT(2両分)の一部パーツが散乱している状態だが、寒いので模型製作は休止中。その合間に、イースタン・エクスプレス/ズベズダのBA-10装甲車の製作計画を夢想してみる。

これもまた、ごっそり省略されている車体のリベット打ちその他が面倒で作り掛けで放り出してあるもの。

キットは旧toko(現RODEN)の佳作、GAZ-AAAのシャーシのパーツをそのまま流用、EASTERN EXPRESSが装甲ボディパーツを付け加えている。その新規パーツのほうの出来が大して良くない、というだけでなく、toko/RODENと同じウクライナの後発メーカーminiartが格段に出来のいいGAZ-AAトラックシリーズを出している今、同社がBA-3~BA-10装甲車シリーズもそう遠くない将来、そのレベルで出してくるだろうことは容易に想像できる。立場的に非常に微妙なところにあるキットなのだ。

そんなわけで、「そのうちもっといいキットが出るだろうけれど、もう作り始めちゃったんで捨てるのは惜しいし」アイテムの成仏計画である。とにかく、フツーにBA-10を綺麗に作るならminiartを待ったほうが賢明な気がするので、逆に、「変な塗装にしたり、切り刻んだりしても惜しくない」対象をあげてみる。

いや、まあ、結局構想だけでどれも作らないということもあり得るわけですが。

【1】BA-10 ROA所属車

一応、ストレートのBA-10で、しかし所属がロシア自由軍。もともとこれにしようと作り始めたBA-10で、一番手間が掛からないのも確か。いくつかの資料に、ドアに聖アンドレイ十字のROAのワッペンが描かれた塗装図が出ていて、なんとなくそれにしようと思っていたのだが、どうも最近、本当にそんなマーキングがあったのか怪しい気がしてきた。

このページにある写真は、プラハ蜂起時に市民軍側についたROAのBA-10装甲車で、どれも不鮮明な写真だが、2枚目の先頭車両が、「ドアにワッペン」の塗装図の元ネタになっているような気がする。ただし、資料によっては単に「数字の3」としているものもあり、そう言われてみれば、ワッペンより3のほうがありそうな感じ。その他の車輌にはマーキングらしきものは見当たらない。

そんなわけで、少々作る気しぼみ中。

悪名高きRONA所属車は鮮明な写真が1枚あるが、どうもこれも状態がよく判らない車輌で、あまり食指が動かない。

【2】BA-10Nクレーン車(フィンランド陸軍)

フィンランド軍が鹵獲使用していたBA-10装甲車の1両(Ps27-11)を、退役後に改修、装甲ボディを操縦席以降全部取り払って、後部にクレーンを取り付けたもの。

詳細はかさぱのす氏による取材ページを参照のこと。

いかにもとってつけたような(って、本当にとってつけたんだろうけれど)クレーンだが、現役時代の写真でクレーンの横に1700kgと書かれたものがあるので、吊り荷1.7tまでOKらしい。……ホントカヨー。

もっとも改装が戦後のものなので私の趣味範囲から若干外れるし、そもそもこれは、かさぱのす氏自身がそのうち作るはずだ。うん。きっとそうだ。

【3】NSKK所属BA-10改造車

フィンランド軍やらルーマニア軍やらハンガリー軍とかならまだしも、ドイツ軍による鹵獲車輌というのは個人的には好みではないが(変な基準)、これは思わず笑ってしまう魔改造ぶりがなかなか。

元の武装を取り払い、II号戦車の武装をおそらく砲塔前端ごと切り取って来て取り付けている。NSKK所属なのだからおそらく訓練用車輌だと思うが、そのくせこの凝りようは一体何なんだろう。

作るといっても肝心の砲塔前部の継ぎ目が写っていないので、適当に継ぎ合わせるしかなさそうだが(出典の「ふろんとばや」にはもっと写真があったりするのだろうか)、それはそれとして、II号のアタマ(だけ)をどこから持ってくるかもちと悩むところ。タミヤのII号のキットは砲塔関係のパーツが3つの枝に分かれているし、しかしアランやICMというのもなあ……。

【4】4輪BA-10

BA-10はもともと後輪2軸のGAZ-AAAシャーシを強化して使っている6輪装甲車なのだが、実はその4輪版がある。このページの説明によれば、要するにレニングラード包囲戦のさなか、シャーシが足りなかったのでGAZ-AAとZIS-5に余っていた装甲ボディを被せてほんの数輌だけ作りました、ということだそうな。

写真はGAZ-AAベースのもので、すでにレニングラードの包囲も解けた戦争終盤、交通整理に駆り出されているといった体のもの。ラジエータ前面シャッターハッチ、操縦手前面バイザーが欠落しているのは、もしかしたら包囲下での急造品ゆえに最初からなかった可能性もありそう。下の塗装図や図面ではそれらしく描いているが、実際には元のトラックのフェンダーでは装甲ボディと干渉するので取り払い、鉄板でいい加減に作りましたという感じの前部フェンダーもショボさ満点。

もしこれを作るとなると、BA-10に加えてtokoのGAZ-AA、不良在庫が一挙に2つも消化できるが(どれを作るにしろ消費するつもりのARMOのGAZ用タイヤも加えれば3つ)、一方で、使い道のない(すでに短縮してしまった)BA-10用GAZ-AAAシャーシと、GAZトラックのキャビンと荷台一揃いの盛大なジャンクパーツが出てしまう。

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