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BT-42の重箱の隅(6)

●フィンランド軍によるソ連戦車の改修は、「なんでそんなに細かく手を入れる必要があるんだ」と思う場合が多々あるが、BT-42のエンジン点検ハッチ上に設けられたエアフィルター部のカバー(パーツF4、F17)もその一つ。

ここはまったく別物に作り替えたというよりは、(どういう必要性があったのかよく判らないが)フタの部分だけ、深く周囲を包むように延長し、上面中央に新たに通風孔を設ける形に改造してあるらしい。

単にフタの形状だけが違うらしいというのは、フタが取れてしまった状態の19号車(Ps)の後ろからの写真で、オリジナルのBTと同じ周囲のスリットが見えることから推察できる(もちろん19号車が無改造であった可能性もないわけではない)。

・さて、そのエアフィルターのカバーパーツ。F4は上面に薄くドーナツ状にヒケがあったので、取っ手のモールドを一度削ぎとって、ヒケを埋めてから接着し直した。

・このカバーを取り付けるエンジン点検ハッチ自体も、BT-7/1935年型用(B-31)とは別のパーツ(F6)が用意されているのだが、2つを比べると判るように、BT-42用のほうが、エアフィルターカバーがだいぶ後ろ(ヒンジ側)に寄っている。

最初は、1937年型では位置が若干変わったのか、それともBT-42はエンジン点検ハッチ自体作り変えてしまったのかと思ったのだが、パロラの実車写真で確認しても、そこまで後ろ寄りではない。

F1030461 ・さて、というわけで、ここから先は辻褄合わせの連鎖の工作。

  1. 上記のようにフィルターカバー全体が後ろ寄り過ぎる感じだったので、ハッチのダボ穴を埋め、カバー全体を若干前に寄せてみる。
  2. ところがそうすると、砲塔バスル後部の角がカバー中央の突起と干渉してしまうことが判明。要するにキットでは、細かい寸法の違いから生じた干渉を防ぐためにエアフィルターカバー全体を後ろに移動させてあったらしい。
  3. 仕方がないので、カバー中央の突起(F17)を極々わずかに小径に削り込み、
  4. 一方で砲塔リングの前側をちょっと削り、一方で後ろ側にプラバンを貼って、砲塔をごくわずかに前進させるという荒業を敢行(ちなみに、車体側面の第二転輪サス調整パネルや車体上面のベルト用金具との位置関係でいうと、砲塔はもう少し前の方がよいというのも、踏み切った理由。ただしもちろん、それらの位置自体が正しいという保証はない)。
  5. その上で、ギリギリF17が当らない位置にフィルターカバーを再接着。

もちろん、以上の工作は、「始めてしまった以上後戻りできなくなってズルズルと」行ったもの。あまりやった甲斐があるとは思えない。とほほ。

・なお、キットの指定の通りに組むと、フィルターカバー上の取っ手はきっちり真横に来る。しかし、これは(1935年型用のパーツB32同様)本来はどっち向きでもいいものであるらしい(パロラの実車では斜めになっている)。

どうやらこれも、キットではフィルターカバー上面と砲塔バスル下のクリアランスがあまりないために、干渉を防ぐ意味で位置を決めたのではないかと思う。

……というわけで、へそ曲がりな私はちょっとだけ斜めにしてみた。

●先日も話題にした、「何だかどでかい建物内にBT-42がズラリと並び、奥にBA-20が一両控えている写真」について再び。

同じ写真の拡大版をかさぱのす氏に見せてもらい、一番手前の車輌が確かに19号車であるのを確認。

しかしその向こうの数輌について、先日は「前端に書かれた白い文字列の横幅から『Ps』番号であることが判る」と書いたが、改めて見ると、単にカーブした装甲板の鼻先の光の反射が文字列っぽく見えているだけのようにも思えてくる。さらに塗装も、どう見ても3色に見えない気が……謎過ぎる!!

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コメント

URLを残していただいたので覗きに参りました。
東欧、北欧の軍用車両と軍用機がメインなのですか・・・
なかなかにコアな内容、興味津々であります。

投稿: シロイルカ | 2011年8月17日 (水) 23時24分

>シロイルカさん

わざわざおいでいただき有難うございます。
ヨーロッパだけでなく、中国だのタイだの、アジア方面もアリです。といっても、最近は飛行機は開店休業状態なのがお恥ずかしいですが。

投稿: かば◎ | 2011年8月18日 (木) 10時04分

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